JPS586584Y2 - プレス機械への金型受渡し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プレス金型をプレス機械本体のボルスタ−プ
レート上に搬入搬出するために用いる金型受渡し装置に
関するものである。

一般に、プレス金型の搬入搬出には、金型載置枠を持っ
た台車をプレス機械本体の前部に近づけこの載置枠とボ
ルスタ−プレートの間で金型の受渡しを行うのであるが
、プレス機械本体のベースの形状等によって台車を充分
プレス機械本体に近づけられない場合があり、このよう
なときには台車の金型載置枠を台車の前輪よりも前方に
オーバーハングさせた形態がとられる。

ところがこのように金型載置枠がオーバーハングすると
金型移し替え時に載置枠の前部に移った金型の重量のた
めに台車が前傾したり台車ととズレ動いたりするおそれ
があった。

本考案は、金型受渡し時のこのような問題を解消するた
めになされたものであって、金型載置枠の前端を台車の
前輪よりも前方に突設するとともに、この金型載置枠の
前端に、プレス機械本体に設けた係合連結部に上方より
係入する係合連結部を設けて、受渡し時に載置枠を台車
ごとプレス機械本体に係合連結して傾動及び前後移動し
ないように１、また、金型載置枠を主載置枠と補助載置
枠とから構成し、主載置枠の前部に補助載置枠を枢着し
て補助載置枠を搬送姿勢と格納姿勢とに切換自在にし、
主載置枠とプレス機械本体とに補助載置枠を角度変位可
能に架は渡し、主載置枠をリフト装置で高さ調節するこ
とにより、補助載置枠を水平、少しＲ’）勾配筐たは少
し下り勾配に適宜設定して、金型の載せ変えを安全に速
やかに行なえるようにするものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

前後輪１，２を介して移動する台車３０基枠３ａには、
遊転ローラ４・・・を有する金型枠載置枠５がリンク式
リフト装置６を介して昇降自在に装備されている。

この金型載置枠５は主載置枠５ａとその前端に枢支ピン
を介して角度変位自在に枢着された補助載置枠５ｂとか
らなり、通常この補助載置枠５ｂは図示のように下方に
略鉛直に振り下げた格納姿勢にされ、金型受渡し時には
図中仮想線のように略水平に振り上げた搬送姿勢にされ
る。

そして、この補助載置枠５ｂが搬送姿勢にされたとき、
補助載置枠５ｂの前端が前輪１より前方に突出するよう
構成され、又、補助載置枠５ｂの前端に設けられた下向
きフック状の係合連結部Ｔがプレス機械本体８のボルス
タ−プレート９の前端に設けられた上向きフック状の係
合連結部１０に上方より係入可能に構成されている。

遊転ローラ４は主載置枠５ａと補助載置枠５ｂとに適当
間隔おきに付設され、その頂部を両枠５ａ、５ｂの上面
上に突出させている。

従って、金型搬入時には台車３の主載置枠５ａ上に上下
金型１１ａ、１１ｂを載置してプレス機体本体８の前部
に近づけ、補助載置枠５ｂを振上げ揺動して両係合連結
部７，１０を連結したのち、金型１１ａｔｌｌｂをポル
スクープレート９に移し替えるのである。

この場合、両連結部Ｔ、１０の係合により台車３の前倒
れ及び前後移動は阻止されており、安全に金型移動を行
える。

尚、前記リフト装置６は手動ハンドル１２によって昇降
調節自在であり、ゲージ１３によって予め載置枠５の高
さをボルスタ−プレート９の高さに調節しておく。

又、主載置枠５ａの後端には金型ストッパー１４が固設
されるとともに、補助載置枠５ｂの後部には、下方揺動
姿勢にむいて上方に突出して金型１１ａ＞１１ｂの移動
を阻止する前部ストッパー１５が連設されており、この
前部ストッパー１５は補助載置枠５ｂの振上げ揺動によ
って自動的に主載置枠５ａ内に退避される。

以上説明したように、本考案では、移動台車の基枠に高
さ調節可能に支持した主載置枠の前部に補助載置枠を搬
送姿勢と格納姿勢とに切換自在に支持し、搬送姿勢では
補助載置枠の前端部を移動台車の基枠に配置した前輪よ
う突出させているので、移動台車をプレス機械に前方か
ら接近させることができ、多数のプレス機械が並設しで
ある作業現場でも他のプレス機械のベース寸法に影響さ
れることなぐ移動台車をプレス機械に接近させて金型の
受渡しを行うことができる。

また、プレス機械のボルスタ−プレートの高さが多少異
なっていても、主載置枠が高さ調節可能になっているこ
とから、金型載置枠を個々のプレス機械に対して最適の
高さに位置させることができる。

さらに、補助載置枠は主載置枠に対して角度変位可能に
支持させであるから、主載置枠の高さ調節により、補助
載置枠を水平・僅かな登り勾配、僅かな下り勾配に適宜
設定することができ、金型が小形で軽い場合には僅かな
下り勾配にして、金型を楽に速やかに載せ変えられる状
態で使用でき、あるいは金型が大形で重い場合には僅か
な登り勾配にして、金型の慣性によるオーバーランを防
ぎながら安全に乗せ変えられるように使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す全体側面図である。 １・・・前輪、２・・・後輪、３・・・移動台車、３ａ
・・・基枠、４・・・遊転ローラ、５・・・金型載置枠
、５ａ・・・主載置枠、５ｂ・・・補助載置枠、６・・
・リフト装置、７゜１０・・・係合連結部、８・・・プ
レス機械本体、１１ａ。 １１ｂ・・・金型。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 移動台車３の基枠３ａに前輪１及び後輪２を支持し、基
   枠３ａの上方に主載置枠５ａを配置し、主載置枠５ａを
   基枠３ａにリフト装置６で高さ調節可能に支持し、補助
   載置枠５ｂの後部を主載置枠５ａの前部に角度変位可能
   に枢着して、補助載置枠５ｂを略水平にした搬送姿勢と
   略鉛直にした格納姿勢とに切換え自在に構成し、搬送姿
   勢では補助載置枠５ｂの前端を台車３の前輪よりも前方
   へ突出させるとともに、補助載置枠５ｂの前端の係合連
   結部Ｔをプレス機械本体８に設けた係合連結部１０に上
   方より係合自在に構成し、 主載置枠５ａと補助載置枠５ｂには遊転ローラ４を適当
   間隔かきに設けて両枠５ａ、５ｂの上面上に突出させ、
   両係合連結部７，１０を係合させた状態で金型１１ａｔ
   １１ｂを移動台車３とプレス機械本体８との間で移送可
   能に構成した事を特徴とするプレス機械への金型受渡し
   装置。