JPH0544211U - 浴槽水濾過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポンプにより外部循環路に取り出した浴槽水
を、濾過器を通して清浄化した後浴槽に戻すようにし、
且つ濾過器に対する浴槽水の濾過方向を逆方向とするこ
とによって、濾過器の洗浄動作を行う濾過装置におい
て、浴槽水を排出しない場合にも逆洗浄動作を一定間隔
ごとに確実に行わせ得るようにする。 【構成】 電源スイッチ４２とポンプスイッチ４４とを
別々に設け、電源スイッチ４２がオン操作された後、第
１回目のポンプスイッチ４４のオン操作が行われること
を条件として、前記濾過動作に先立ち一定時間濾過器２
８に対する逆洗浄動作を行わせる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は浴槽水の濾過装置に関し、詳しくは浴槽水の逆方向流れによって濾 過器を洗浄する機能を備えたものに関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

近年、浴槽内壁の噴出口より気泡噴流を噴出する気泡浴槽が広く使用されてい る。

【０００３】 この気泡浴槽は、一般に、浴槽内の水を一旦外部循環路に取り出した後ポンプ で浴槽内に勢い良く戻すとともに、その際にエアを混入させ、気泡流として浴槽 内に噴出する構成となっている。

【０００４】 この気泡浴槽には、通常、浴槽水の濾過装置が設けられ、ポンプにて外部循環 路に取り出された浴槽水を、濾過器を通して清浄化した上でこれを浴槽内に戻す ようになっている。

【０００５】 ところでこのような濾過動作を長期に亘って行うと、濾過器に汚れが蓄積し、 濾過性能が低下してしまう。

【０００６】 そこでこの種装置においては、濾過器に対する浴槽水の通過方向を通常の濾過 動作時とは逆方向とし、濾過器に蓄積された汚れを取り除く洗浄動作（以下逆洗 浄動作とする）を行うようにしている。

【０００７】 但しこの逆洗浄動作は、気泡浴槽の使用の都度、厳密に言えば気泡装置の作動 の都度行う必要はなく、ある一定間隔で行うだけで十分である。

【０００８】 このようにある一定間隔で逆洗浄動作を行うための手段として、浴槽水が一旦 排出され、次に新たに給水が行われた後の最初の濾過動作時に、その濾過動作に 先立って一定時間逆洗浄動作を行わせることが提案されている（特開平３−６０ ７０９号）。

【０００９】 これはほぼ１日に１回程度の頻度で逆洗浄動作を行うといったことを狙いとす るものであるが、この方式の場合次のような不具合がある。

【００１０】 即ち、寒冷地においては追焚き配管、若しくは追焚き用風呂釜の凍結防止のた め、浴槽を使用していないときも浴槽水を排出することなく残しておき、これを 循環させるといったことが一般に行われており、この場合、上記方式であると濾 過装置の逆洗浄動作を行えなくなってしまう。

【００１１】 そこでこの場合には逆洗浄動作のためのスイッチを別途に設け、浴槽使用者が これを手動操作することで逆洗浄動作を行うようにするといったことが必要とな る。

【００１２】 しかしながらこのようなことは面倒であって便利性の点で問題があり、また逆 洗浄スイッチが押されないと濾過器に汚れが蓄積して行き、濾過性能が低下する といった問題を生ずる。

【００１３】 また上記方式の場合、浴槽水の排出の有無は通常水位検知によって判断される こととなるが、この場合浴槽使用者が入浴している間にも、浴槽水の減少により 逆洗浄動作が行われることがある不都合がある。

【００１４】

【課題を解決するための手段】

本考案はこのような課題を解決するためになされたものであり、その要旨は、 ポンプにより外部循環路に取り出した浴槽水を濾過器を通して清浄化した後浴槽 に戻すようにし、且つ該濾過器に対する浴槽水の通過方向を逆方向とすることに よって、該濾過器の洗浄動作を行う浴槽水の濾過装置において、電源スイッチと ポンプスイッチとを別々に設け、該電源スイッチがオン操作された後、第１回目 のポンプスイッチのオン操作が行われることを条件として、前記濾過器による浴 槽水の清浄化動作に先立ち、一定時間該濾過器に対する前記の洗浄動作を行わせ るように成したことにある。

【００１５】

【作用及び考案の効果】

以上のように本考案は電源スイッチとポンプスイッチとを別々に設け、電源ス イッチがオン状態の下で第１回目のポンプスイッチのオン操作が行われたとき、 濾過装置の逆洗浄動作を行わせるものである。

【００１６】 このようにすれば、最初の入浴者が例えば気泡浴槽を使用すべく電源スイッチ とポンプスイッチとを押したときに上記逆洗浄動作が行われ、次の２回目，３回 目の入浴者が再び気泡を発生させるべくポンプスイッチを押したとしても、その ときには逆洗浄動作は行われない。

【００１７】 そして翌日、最初の入浴者が同様の操作をしたときに、そこで逆洗浄動作が行 われ、２回目以降の入浴者がポンプスイッチを押しても逆洗浄動作は行われない 。

【００１８】 即ち本考案によればほぼ１日１回の頻度で逆洗浄動作が行われることとなり、 逆洗浄動作が過剰に行われる無駄を生じることなく、且つ逆洗浄動作を確実に行 わせ得て、濾過器を常に清浄に保ち、濾過能力を十分に発揮させることができる 。

【００１９】 尚、上記電源スイッチは最後の入浴者が手動でこれをオフ操作した場合のみな らず、ある一定時間経過後、例えば最終のポンプ使用が行われた後一定時間経過 したときに、自動的にオフとなるようにしておくのが望ましい。

【００２０】 本考案においては、浴槽水の排出と次の給水が行われた後に電源スイッチ操作 と第１回目のポンプスイッチ操作とが行われたときにのみ逆洗浄動作を行わせる ようにすることも可能である。

【００２１】 この場合には、浴槽使用中に浴槽水位が減少した場合でも、電源スイッチのオ フ・オン動作が行われない限り逆洗浄動作は行われないし、また同じ日に１人目 或いは２人目の入浴者が電源スイッチを切り、次の入浴者が再び電源スイッチを 押してポンプスイッチを操作したとしても、浴槽の水が排出されない限り逆洗浄 動作は行われない。 即ちより確実に１日１回のペースで逆洗浄動作が行われるようになる。

【００２２】 本考案においては、前記濾過器による清浄化動作（濾過動作）の時間を積算し 、該積算値が設定した所定時間に到達したときに該濾過器に対する前記洗浄動作 （逆洗浄動作）を行わせるように成すことができる。

【００２３】 このようにすれば、１日の浴槽の使用時間が長くなった場合においても、濾過 器の濾過能力が一杯になったとき若しくはその前に確実に逆洗浄動作を行わせる ことができ、濾過器の濾過性能を常に良好に保持することができる。

【００２４】

【実施例】

次に本考案の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。 図１において１０は気泡浴槽で、内壁に浴槽水の取出口１２と気泡流の噴出口 １４とを有している。

【００２５】 １６は外部循環路であって、この循環路１６上にはポンプ１８が設置され、取 出口１２から取り出された浴槽水がエジェクタ部１９に送られ、ここでエア取入 口２０から吸入されたエアと混合された上で、噴出口１４から気泡噴流として浴 槽内に噴出されるようになっている。

【００２６】 外部循環路１６の返送通路２２からは通路２４が分岐して延び出しており、返 送通路２２内の水が一部この通路２４に分岐させられた上、三方弁２６及び濾過 器２８を経由して外部循環路１６の取出通路３２側に戻される。

【００２７】 返送通路２２から分岐した通路２４と濾過器２８の下流側の通路３０とは、連 絡通路３４によって連絡されており、そしてこの連絡通路３４と通路３０との接 続部に三方弁３６が配置されている。

【００２８】 ３８はコントロ−ラであって、ポンプ１８と前記二つの三方弁２６，３６の各 駆動部に電気的に接続されている。

【００２９】 またこのコントロ−ラ３８には、リモコン式の操作部４０において別々に設け られた電源スイッチ４２とジェットスイッチ（ポンプスイッチ）４４とが接続さ れており、各スイッチ４２，４４のオン・オフ信号がコントロ−ラ３８へと送ら れる。コントロ−ラ３８はこれら信号に基づいて前記ポンプ１８及び二つの三方 弁２６，３６の作動を制御する。

【００３０】 コントロ−ラ３８は、電源スイッチ４２がオン状態の下でジェットスイッチ４ ４がオン操作されたときに、気泡の発生と通常の濾過動作とを行わせるように構 成され、また電源スイッチ４２がオン操作された後、第１回目のジェットスイッ チ４４のオン操作が行われたときに限って、通常の濾過操作に先立ち一定時間逆 洗浄動作を行わせるように構成されている。

【００３１】 図１は通常の濾過動作を行うときの状態を示したものであって、図示のように この状態では、一方の三方弁２６は通路２４と通路３０とを連通させ、また他方 の三方弁３６は通路３０と外部循環路１６における取出通路３２とを連通させる 状態となっている。

【００３２】 従ってこの状態でポンプ１８が作動させられると、浴槽水が外部循環路１６へ と取り出され、エアと混合された上で再び浴槽１０内に気泡流として勢いよく噴 出されると共に、外部循環路１６における返送通路２２内の浴槽水が一部通路２ ４の側へと分岐させられ、そして三方弁２６を経由して濾過器２８を通過し、こ こで洗浄された上で、通路３０を通じて外部循環路１６の取出通路３２側に戻さ れる。

【００３３】 一方ジェットスイッチ４４のオン操作が、電源スイッチ４２のオン操作後の第 １回目の操作であるとき、コントロ−ラ３８は三方弁２６，３６を逆洗浄動作側 に切り替える。図２はこの逆洗浄動作時の状態を示している。

【００３４】 図示のようにこの状態では一方の三方弁２６は濾過器２８側の通路３０と排出 通路４６とを連通させ、今一方の三方弁３６は連絡通路３４と濾過器側の通路３ ０とを連通させている。

【００３５】 従ってこの状態でポンプ１８が作動すると、通路２４内に流れ込んだ浴槽水は 、連絡通路３４から濾過器２８側の通路３０へと流れ、そして濾過器２８を通常 の濾過動作時とは逆方向に通過した後、排出通路４６を通じて外部に排出される 。

【００３６】 そしてこの時、濾過器２８に蓄積された汚れが除去され、外部に排出される。

【００３７】 前記コントローラ３８による制御内容の要部が、図３にフローチャートとして 示してある。

【００３８】 この例では、ジェットスイッチ４４がオン操作されると先ず浴槽１０内の水位 検知が行われ（ステップ４８，５０）、この結果水位が設定レベルに達していな いときには水位不足表示が行われる（ステップ５２）。

【００３９】 一方水位が十分であり、且つジェットスイッチ４４のオン操作が２回目以降の 操作である場合にはポンプ１８作動のみが行われ（スッテプ５４，６２）、また スイッチ４４のオン操作が第１回目のオン操作であるときには、ポンプ１８のオ ン作動と三方弁２６，３６の逆洗浄動作側への切替えが行われる（ステップ５６ ）。

【００４０】 そして設定時間（Ｔ秒間）逆洗浄動作が行われ（ステップ５８）、そしてその 後三方弁２６，３６の通常濾過動作側への切替えが行われる（ステップ６０）。

【００４１】 次に濾過器２８による濾過動作の積算時間が予め設定された所定時間、例えば ６０分に到達すると、そこで三方弁２６，３６が逆洗浄動作側に切り替られてＴ 秒間の逆洗浄動作が行われ、その後再び通常の濾過動作側に切り替えられる（ス テップ６４，６６，６８）。

【００４２】 また積算時間が所定時間（６０分）に到達していない場合には、通常の濾過動 作が引き続き行われる。

【００４３】 ここで濾過器２８による濾過動作が設定時間に到達したときに逆洗浄動作を行 わせるのは、例えば濾過器２８が十分な濾過性能を維持する時間が６０分である とすると、途中で逆洗浄動作が行われることなく１日の内に６０分以上濾過動作 が行われると濾過器２８の性能が限度に達することから、濾過動作の積算時間が ６０分に達したときに逆洗浄動作を行わせ、以て濾過性能を常に良好に保持する ためである。

【００４４】 尚以上はあくまで一例であり、他の手順に従って三方弁２６，３６，ポンプ１ ８等の作動を制御することも勿論可能である。

【００４５】 また本考案は、気泡浴槽に限らずポンプ作動によって濾過動作だけを行わせる ようにしたものにも適用可能である等、その主旨を逸脱しない範囲において、当 業者の知識に基づき様々な変更を加えた形態で構成可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例である浴槽水濾過装置の一作
動状態を示す図である。

【図２】同じ浴槽水濾過装置の別の作動状態を示す図で
ある。

【図３】コントローラによる制御内容のフローチャート
である。

【符号の説明】

１６ 外部循環路 １８ ポンプ ２６，３６ 三方弁 ２８ 濾過器 ３８ コントロ−ラ ４２ 電源スイッチ ４４ ジェットスイッチ（ポンプスイッチ）

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ポンプにより外部循環路に取り出した浴
   槽水を濾過器を通して清浄化した後浴槽に戻すように
   し、且つ該濾過器に対する浴槽水の通過方向を逆方向と
   することによって、該濾過器の洗浄動作を行う浴槽水の
   濾過装置において、 電源スイッチとポンプスイッチとを別々に設け、該電源
   スイッチがオン操作された後、第１回目のポンプスイッ
   チのオン操作が行われることを条件として、前記濾過器
   による浴槽水の清浄化動作に先立ち、一定時間該濾過器
   に対する前記の洗浄動作を行わせるように成したことを
   特徴とする浴槽水濾過装置。
2. 【請求項２】 前記濾過器による清浄化動作の時間を積
   算し、該積算値が設定した所定時間に到達したときに該
   濾過器に対する前記洗浄動作を行わせるように成したこ
   とを特徴とする請求項１に記載の浴槽水濾過装置。