JPH0544109A - モノフイラメント - Google Patents

モノフイラメント

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JPH0544109A
JPH0544109A JP3193325A JP19332591A JPH0544109A JP H0544109 A JPH0544109 A JP H0544109A JP 3193325 A JP3193325 A JP 3193325A JP 19332591 A JP19332591 A JP 19332591A JP H0544109 A JPH0544109 A JP H0544109A
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JP
Japan
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monofilament
polyamide resin
string
polyamide
fishing line
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JP3193325A
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Yutaka Anzai
豊 安西
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  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】モノフィラメントの初期ヤング率の向上、耐ク
リープ性の向上、耐吸水性の向上などを目的とする。 【構成】相対粘度が 2.5以上のポリアミド樹脂にポリメ
タキシレンジアミドを1〜70重量%存在させて押し出し
延伸紡糸したモノフィラメント(芯糸1)の表面に、前
記ポリメタキシレンジアミドの含有率よりも多くポリメ
タキシレンジアミドを含有するポリアミド樹脂の被覆層
2を設けた釣り糸。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は初期ヤング率の増加を自
由に調節でき、緩和弾性率の調節および耐クリープ性の
向上を図り、耐吸水性、酸化防止性などに優れた性能を
有する釣り糸やラケット用ストリングに好適なモノフィ
ラメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の釣り糸やラケット用ストリングに
は大部分がポリアミドモノフィラメントが使用されてい
るが、これは、強力・柔軟性・反発弾性などに優れ、他
の素材、たとえばポリエステルやフロロカーボンなどの
初期ヤング率の大きいものよりも耐衝撃性などの点で好
感が持たれていた。しかしポリアミドは周知のように初
期ヤング率が低く、応力緩和が大きく、耐クリープ性に
難点があった。特に釣り糸については約300 デニール以
下の細物は柔らか過ぎると言われることが多く、近年で
はナイロン6とナイロン66との共重合品が強伸度の点で
優位にあるが、これはナイロン6よりもさらに融点、二
次転移点が低くて応力緩和が大きく、釣り糸においては
経時的に強力、伸度の劣化につながり、一方ラケット用
ストリングの場合にはストリングをラケットに張設後経
時的にストリングの張力低下を来たし、著しく打球感を
損じるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、モノフィラメントの初期ヤング率
の向上、耐クリープ性の向上、耐吸水性の向上などを目
的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、極限粘度が 2.5以上のポリアミド樹脂にポ
リメタキシレンジアミドを1〜70重量%存在させて押し
出し延伸紡糸したものである。また本発明は極限粘度が
2.5以上のポリアミド樹脂を押し出し延伸紡糸したモノ
フィラメントの表面を、ポリメタキシレンジアミドを含
有するポリアミド樹脂で被覆したものである。
【0005】前記ポリアミド樹脂はナイロン6、または
ナイロン6とナイロン66との共重合品、またはナイロン
6と、ナイロン6およびナイロン66の共重合品との混合
物などが使用され、たとえばナイロン6とナイロン66と
の比率が 100:0〜75:25であるポリアミド樹脂に対し
て、ポリメタキシレンジアミド(融点 248℃、吸水率2.
0%)
【0006】
【数1】
【0007】を共重合あるいはポリマーブレンドで1〜
70重量%存在せしめてこの樹脂の極限粘度が 2.5%以上
である樹脂組成物を材料として押し出し延伸してモノフ
ィラメントを生成するものである。
【0008】また、ポリメタキシレンジアミドはポリア
ミドと相溶性があり密着性が良いので、本発明は前記の
ように形成されたモノフィラメントの表面にポリメタキ
シレンジアミドの溶剤溶液をコーティング・乾燥して被
膜を形成し、本発明の諸性能の向上をなさしむるもので
ある。この溶剤は主にクレゾール系で、樹脂溶液濃度は
2〜15%である。モノフィラメントの表面を被覆する場
合には被覆されるモノフィラメントに必ずしもポリメタ
キシレンジアミドを存在させなくても良い。
【0009】
【作用】前記のようにポリアミドの釣り糸やラケット用
ストリングを製造する際に硬度が高く少吸水性のポリメ
タキシレンジアミドを内部および/または表面に存在せ
しむることにより、そのポリメタキシレンジアミドの添
加量に応じてモノフィラメントの初期ヤング率・耐クリ
ープ性などを自由に調節でき、釣り糸においては、ぴん
として張りのある所謂しゃっきりとした釣り糸になり、
ラケット用ストリングにおいては張設後弛みが少ないス
トリングとなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 ナイロン6とナイロン66との比率が85:15で極限粘度が
3.8 のポリアミド樹脂にポリメタキシレンジアミドをそ
れぞれ2,4,8,65重量%存在させてなる材料により
670d(φ0.29mm)のポリアミド釣り糸を製造し、実施
例1−1〜1−4とした。また、ポリメタキシレンジア
ミドを含有しないポリアミド釣り糸を比較例1−1と
し、ポリメタキシレンジアミドを80重量%含有するポリ
アミド釣り糸を比較例1−2とした。それらの特性を表
1に示すが、表中、クリープ特性は1本のモノフィラメ
ントに1Kgの荷重を掛け、20℃、RH65%の条件で7日
後の伸長度を見た。また、吸水直線強度は水中で24時間
放置後に測定した。表1からも判るように各特性におい
て実施例のモノフィラメントは比較例のモノフィラメン
トに比べて優れている。
【0011】
【表1】
【0012】実施例2 存在するポリメタキシレンジアミドが2重量%であり、
極限粘度が2.5 ,3.8,4.4 とし、それ以外は実施例1
と同様の釣り糸を製造し、実施例2−1〜2−3とし
た。また同様に極限粘度が2.0 の釣り糸を製造し、比較
例2とした。それらの特性を表2に示すが、表2からも
判るように各特性において実施例のモノフィラメントは
比較例のモノフィラメントに比べて優れている。
【0013】
【表2】
【0014】実施例3 ナイロン6とナイロン66との比率が85:15で極限粘度が
4.0 のポリアミド樹脂にポリメタキシレンジアミドをそ
れぞれ8,65,80重量%存在させてなる材料によりφ0.
95mmの芯糸にφ0.16mmの巻糸を1重巻して仕上りがφ1.
27mmのテニスラケット用ストリングを製造し、実施例3
−1〜3−3とした。また、ポリメタキシレンジアミド
を含有しないテニスラケット用ストリングを比較例3−
1とし、ポリメタキシレンジアミドを80重量%含有する
ストリングを比較例3−2とした。それらの特性を表3
に示すが、表中、クリープ特性は1本のストリングに1
Kgの荷重を掛け、20℃、RH65%の条件で7日後の伸長
度を見た。また、吸水直線強力は水中で24時間放置後に
測定した。表3からも判るように各特性において実施例
のストリングは比較例のストリングに比べて優れてい
る。
【0015】
【表3】
【0016】実施例4 上記実施例1のポリアミド釣り糸を芯糸とし、この芯糸
の表面に厚さ0.005mmのポリアミド樹脂被膜を形成し
た。この場合、芯糸に含まれるポリメタキシレンジアミ
ドは2重量%であり、被膜樹脂に含まれるポリメタキシ
レンジアミドは10重量%である。その場合の直線強度は
10.3g/d 、直線伸度は26%、結節強度は8.7g/d、クリー
プ特性は11%、初期ヤング率は315 、吸水直線強度は8.
8g/dであり、優れた特性を得ることができる。
【0017】実施例5 上記実施例3のポリアミドストリングの表面に厚さ0.02
mmのポリアミド樹脂被膜を形成した。この場合、樹脂被
膜で包まれるストリングに含まれるポリメタキシレンジ
アミドは8重量%であり、被膜樹脂に含まれるポリメタ
キシレンジアミドは30重量%である。その場合の直線強
力は88.3Kg、直線伸度は26%、結節強力は54Kg、クリー
プ特性は13%、初期ヤング率は490 、吸水直線強力は80
Kgであり、優れた特性を得ることができる。
【0018】以上の説明および各表の結果からも、ポリ
アミド樹脂の極限粘度を2.5 以上とし、かつポリメタキ
シレンジアミドを1〜70重量%存在させてなる実施例は
比較例に比べて各特性で優れている。
【0019】ところで上記実施例4および5ではポリア
ミド釣り糸およびポリアミドストリングならびにその表
面の樹脂被膜にポリメタキシレンジアミドを存在せしめ
ているが、その場合、表面の樹脂被膜のポリメタキシレ
ンジアミドの存在量を内部のポリアミドのポリメタキシ
レンジアミドの存在量よりも70重量%までの範囲で多く
するのが好ましい。また内部のポリアミドにポリメタキ
シレンジアミドを存在させず、表面の樹脂被膜にのみポ
リメタキシレンジアミドを存在せしめてもほぼ同様の効
果が得られる。
【0020】なお図1に実施例4における釣り糸の断面
を、図2に実施例5におけるストリングの断面を示して
いる。図1において、1は芯糸、2はこの芯糸1を包む
被覆層である。また図2において、3は芯糸、4はこの
芯糸3の表面に巻装された多数本の巻糸、5はストリン
グの表面を包む被覆層である。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ポリアミ
ドの釣り糸やラケット用ストリングを製造する際に硬度
が高く少吸水性のポリメタキシレンジアミドを内部およ
び/または表面に存在せしむることにより、そのポリメ
タキシレンジアミドの添加量に応じてモノフィラメント
の初期ヤング率・耐クリープ性などを自由に調節でき、
釣り糸においては、絡み付きやちぢれがなく、ぴんとし
て張りのある所謂しゃっきりとした釣り糸になり、ラケ
ット用ストリングにおいては張設後弛みが少なく、最適
な張力を長時間にわたって持続するストリングとなる。
またポリメタキシレンジアミドの存在により、耐酸化性
および耐摩耗性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の釣り糸の断面図である。
【図2】本発明のストリングの断面図である。
【符号の説明】
1 芯糸 2 被覆層 3 芯糸 4 巻糸 5 被覆層
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】を共重合あるいはポリマーブレンドで1〜
70重量%存在せしめてこの樹脂の極限粘度が2.5 以上で
ある樹脂組成物を材料として押し出し延伸してモノフィ
ラメントを生成するものである。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 モノフィラメント
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は初期ヤング率の増加を自
由に調節でき、緩和弾性率の調節および耐クリープ性の
向上を図り、耐吸水性、酸化防止性などに優れた性能を
有する釣り糸やラケット用ストリングに好適なモノフィ
ラメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在の釣り糸やラケット用ストリングに
は大部分がポリアミドモノフィラメントが使用されてい
るが、これは、強力・柔軟性・反発弾性などに優れ、他
の素材、たとえばポリエステルやフロロカーボンなどの
初期ヤング率の大きいものよりも耐衝撃性などの点で好
感が持たれていた。しかしポリアミドは周知のように初
期ヤング率が低く、応力緩和が大きく、耐クリープ性に
難点があった。特に釣り糸については約300 デニール以
下の細物は柔らか過ぎると言われることが多く、近年で
はナイロン6とナイロン66との共重合品が強伸度の点で
優位にあるが、これはナイロン6よりもさらに融点、二
次転移点が低くて応力緩和が大きく、釣り糸においては
経時的に強力、伸度の劣化につながり、一方ラケット用
ストリングの場合にはストリングをラケットに張設後経
時的にストリングの張力低下を来たし、著しく打球感を
損じるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような課
題を解決するもので、モノフィラメントの初期ヤング率
の向上、耐クリープ性の向上、耐吸水性の向上などを目
的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、相対粘度が 2.5以上のポリアミド樹脂にポ
リメタキシレンジアミドを1〜70重量%存在させて押し
出し延伸紡糸したものである。また本発明は相対粘度が
2.5以上のポリアミド樹脂を押し出し延伸紡糸したモノ
フィラメントの表面を、ポリメタキシレンジアミドを含
有するポリアミド樹脂で被覆したものである。
【0005】前記ポリアミド樹脂はナイロン6、または
ナイロン6とナイロン66との共重合品、またはナイロン
6と、ナイロン6およびナイロン66の共重合品との混合
物などが使用され、たとえばナイロン6とナイロン66と
の比率が 100:0〜75:25であるポリアミド樹脂に対し
て、ポリメタキシレンジアミド(融点 248℃、吸水率2.
0%)
【0006】
【数1】
【0007】を共重合あるいはポリマーブレンドで1〜
70重量%存在せしめてこの樹脂の相対粘度が 2.5以上で
ある樹脂組成物を材料として押し出し延伸してモノフィ
ラメントを生成するものである。
【0008】また、ポリメタキシレンジアミドはポリア
ミドと相溶性があり密着性が良いので、本発明は前記の
ように形成されたモノフィラメントの表面にポリメタキ
シレンジアミドの溶剤溶液をコーティング・乾燥して被
膜を形成し、本発明の諸性能の向上をなさしむるもので
ある。この溶剤は主にクレゾール系で、樹脂溶液濃度は
2〜15%である。モノフィラメントの表面を被覆する場
合には被覆されるモノフィラメントに必ずしもポリメタ
キシレンジアミドを存在させなくても良い。
【0009】
【作用】前記のようにポリアミドの釣り糸やラケット用
ストリングを製造する際に硬度が高く少吸水性のポリメ
タキシレンジアミドを内部および/または表面に存在せ
しむることにより、そのポリメタキシレンジアミドの添
加量に応じてモノフィラメントの初期ヤング率・耐クリ
ープ性などを自由に調節でき、釣り糸においては、ぴん
として張りのある所謂しゃっきりとした釣り糸になり、
ラケット用ストリングにおいては張設後弛みが少ないス
トリングとなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 ナイロン6とナイロン66との比率が85:15で極限粘度が
3.8 のポリアミド樹脂にポリメタキシレンジアミドをそ
れぞれ2,4,8,65重量%存在させてなる材料により
670d(φ0.29mm)のポリアミド釣り糸を製造し、実施
例1−1〜1−4とした。また、ポリメタキシレンジア
ミドを含有しないポリアミド釣り糸を比較例1−1と
し、ポリメタキシレンジアミドを80重量%含有するポリ
アミド釣り糸を比較例1−2とした。それらの特性を表
1に示すが、表中、クリープ特性は1本のモノフィラメ
ントに1Kgの荷重を掛け、20℃、RH65%の条件で7日
後の伸長度を見た。また、吸水直線強度は水中で24時間
放置後に測定した。表1からも判るように各特性におい
て実施例のモノフィラメントは比較例のモノフィラメン
トに比べて優れている。
【0011】
【表1】
【0012】実施例2 存在するポリメタキシレンジアミドが2重量%であり、
相対粘度が2.5 ,3.8,4.4 とし、それ以外は実施例1
と同様の釣り糸を製造し、実施例2−1〜2−3とし
た。また同様に相対粘度が2.0 の釣り糸を製造し、比較
例2とした。それらの特性を表2に示すが、表2からも
判るように各特性において実施例のモノフィラメントは
比較例のモノフィラメントに比べて優れている。
【0013】
【表2】
【0014】実施例3 ナイロン6とナイロン66との比率が85:15で相対粘度が
4.0 のポリアミド樹脂にポリメタキシレンジアミドをそ
れぞれ8,65,80重量%存在させてなる材料によりφ0.
95mmの芯糸にφ0.16mmの巻糸を1重巻して仕上りがφ1.
27mmのテニスラケット用ストリングを製造し、実施例3
−1〜3−3とした。また、ポリメタキシレンジアミド
を含有しないテニスラケット用ストリングを比較例3−
1とし、ポリメタキシレンジアミドを80重量%含有する
ストリングを比較例3−2とした。それらの特性を表3
に示すが、表中、クリープ特性は1本のストリングに1
Kgの荷重を掛け、20℃、RH65%の条件で7日後の伸長
度を見た。また、吸水直線強力は水中で24時間放置後に
測定した。表3からも判るように各特性において実施例
のストリングは比較例のストリングに比べて優れてい
る。
【0015】
【表3】
【0016】実施例4 上記実施例1のポリアミド釣り糸を芯糸とし、この芯糸
の表面に厚さ0.005mmのポリアミド樹脂被膜を形成し
た。この場合、芯糸に含まれるポリメタキシレンジアミ
ドは2重量%であり、被膜樹脂に含まれるポリメタキシ
レンジアミドは10重量%である。その場合の直線強度は
10.3g/d 、直線伸度は26%、結節強度は8.7g/d、クリー
プ特性は11%、初期ヤング率は315 、吸水直線強度は8.
8g/dであり、優れた特性を得ることができる。 実施例5 上記実施例3のポリアミドストリングの表面に厚さ0.02
mmのポリアミド樹脂被膜を形成した。この場合、樹脂被
膜で包まれるストリングに含まれるポリメタキシレンジ
アミドは8重量%であり、被膜樹脂に含まれるポリメタ
キシレンジアミドは30重量%である。その場合の直線強
力は88.3Kg、直線伸度は26%、結節強力は54Kg、クリー
プ特性は13%、初期ヤング率は490 、吸水直線強力は80
Kgであり、優れた特性を得ることができる。
【0017】以上の説明および各表の結果からも、ポリ
アミド樹脂の相対粘度を2.5 以上とし、かつポリメタキ
シレンジアミドを1〜70重量%存在させてなる実施例は
比較例に比べて各特性で優れている。
【0018】ところで上記実施例4および5ではポリア
ミド釣り糸およびポリアミドストリングならびにその表
面の樹脂被膜にポリメタキシレンジアミドを存在せしめ
ているが、その場合、表面の樹脂被膜のポリメタキシレ
ンジアミドの存在量を内部のポリアミドのポリメタキシ
レンジアミドの存在量よりも70重量%までの範囲で多く
するのが好ましい。また内部のポリアミドにポリメタキ
シレンジアミドを存在させず、表面の樹脂被膜にのみポ
リメタキシレンジアミドを存在せしめてもほぼ同様の効
果が得られる。
【0019】なお図1に実施例4における釣り糸の断面
を、図2に実施例5におけるストリングの断面を示して
いる。図1において、1は芯糸、2はこの芯糸1を包む
被覆層である。また図2において、3は芯糸、4はこの
芯糸3の表面に巻装された多数本の巻糸、5はストリン
グの表面を包む被覆層である。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ポリアミ
ドの釣り糸やラケット用ストリングを製造する際に硬度
が高く少吸水性のポリメタキシレンジアミドを内部およ
び/または表面に存在せしむることにより、そのポリメ
タキシレンジアミドの添加量に応じてモノフィラメント
の初期ヤング率・耐クリープ性などを自由に調節でき、
釣り糸においては、絡み付きやちぢれがなく、ぴんとし
て張りのある所謂しゃっきりとした釣り糸になり、ラケ
ット用ストリングにおいては張設後弛みが少なく、最適
な張力を長時間にわたって持続するストリングとなる。
またポリメタキシレンジアミドの存在により、耐酸化性
および耐摩耗性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の釣り糸の断面図である。
【図2】本発明のストリングの断面図である。
【符号の説明】 1 芯糸 2 被覆層 3 芯糸 4 巻糸 5 被覆層 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 実施例1 ナイロン6とナイロン66との比率が85:15で相対
粘度が3.8のポリアミド樹脂にポリメタキシレンジア
ミドをそれぞれ2,4,8,65重量%存在させてなる
材料により670d(φ0.29mm)のポリアミド釣り
糸を製造し、実施例1−1〜1−4とした。また、ポリ
メタキシレンジアミドを含有しないポリアミド釣り糸を
比較例1−1とし、ポリメタキシレンジアミドを80重
量%含有するポリアミド釣り糸を比較例1−2とした。
それらの特性を表1に示すが、表中、クリープ特性は1
本のモノフィラメントに1kgの荷重を掛け、20℃、R
H65%の条件で7日後の伸長度を見た。また、吸水直
線強度は水中で24時間放置後に測定した。表1からも
判るように各特性において実施例のモノフィラメントは
比較例のモノフィラメントに比べて優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/60 311 A 7199−3B 321 Z 7199−3B 8/12 Z 7199−3B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 極限粘度が 2.5以上のポリアミド樹脂に
    ポリメタキシレンジアミドを1〜70重量%存在させて押
    し出し延伸紡糸したモノフィラメント。
  2. 【請求項2】 極限粘度が 2.5以上のポリアミド樹脂を
    押し出し延伸紡糸したモノフィラメントの表面を、ポリ
    メタキシレンジアミドを含有するポリアミド樹脂で被覆
    したモノフィラメント。
JP3193325A 1991-08-02 1991-08-02 モノフイラメント Pending JPH0544109A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007100270A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Kb Seiren Ltd 高収縮繊維
JP2010148539A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Toray Monofilament Co Ltd ラケットガット用モノフィラメント
JP2011026762A (ja) * 2010-11-08 2011-02-10 Kb Seiren Ltd 高収縮繊維
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US8293364B2 (en) 2007-04-18 2012-10-23 Kb Seiren, Ltd. Highly shrinkable fiber
WO2020250564A1 (ja) * 2019-06-11 2020-12-17 三菱瓦斯化学株式会社 フィラメントおよび釣り糸

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