JPH0544074B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、遊技用コインを搬送するためのコイ
ン搬送装置に関し、特にコイン遊技機を設置した
遊技場において、コイン遊技機あるいはコイン貸
機等の複数の機器へコインを多量に補給する場合
に効果的である。

［従来の技術］ 遊技場では、遊技者が遊技する際に使用するコ
インを貸し出すコイン貸機や、コイン遊技機から
遊技結果に応じて払い出されるコインを、各コイ
ン貸機の貸し出し状況や、各コイン遊技機の払い
出し状態に応じて、各コイン貸機や各コイン遊技
機に補給しなければならない。

従来では、従業員がコインを各機器へ直接補給
したり、コイン補給装置を配置して、コインが必
要となつたコイン貸機へコインを搬送して、補給
している。

このコイン補給装置としては、コインの幅と厚
みに合わせた断面形状を呈するコイン補給管内
へ、コインを１枚ずつ押し込んで、順送りしてコ
イン貸機へ送り込むものや、ベルトコンベア等の
搬送部材を利用して、コインを乗せてコイン貸機
へ補給するものがある。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、島内に列設された各コイン遊技機にも
それぞれコインを供給しようとすると、前者のコ
イン補給装置では、コイン補給管内でコインが詰
まりやすいとともに、狭いコイン補給管によつて
送ることができるコインの数が限られているた
め、多くのコインを供給することができない。

従つて、ベルトコンベア等のコインを乗せる搬
送部材によつて搬送することが考えられるが、複
数のコイン遊技機が設置された島内の限られたス
ペースに、こうしたコイン補給装置を組み込むた
めには、補給装置の幅をあまり大きくすることが
できない。このため、コインを搬送部材上に積み
重ねた状態で搬送することが考えられ、そのため
には、積み重ねられたコインを搬送中に搬送路か
ら落とすことがないように、搬送路には壁を備え
る必要がある。

この場合、搬送部材上に積み重ねられたコイン
が搬送中に壁から零れることがないように、その
高さを、壁の高さに対して、適度な高さに制限し
なければならない。

また、コインを搬送する搬送部材と壁との間
に、コインが狭まつてしまうと、円滑な搬送がで
きなくなるばかりでなく、搬送装置の故障等のト
ラブルの原因になることが考えられる。

本発明は、多くのコインを搬送することができ
るとともに、搬送中にコインが搬送路から零れた
り、搬送装置においてコインが挟まる等のトラブ
ルを防止でき、円滑にかつ安定してコインを搬送
することができるコイン搬送装置を提供すること
を目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、対向した壁間にコインを載せるため
の搬送用平面を有する多数の搬送部材をほぼ水平
方向に循環する循環搬送路をなして連続的に配
し、前記搬送部材を前記循環搬送路内で一定方向
に循環移動させ、供給用コインを排出するコイン
供給装置のコイン供給口を前記搬送用平面の上方
に配置して前記搬送用平面上にコインを供給する
とともに、前記搬送用平面上に移動して前記搬送
部材の移動方向に対して所定の角度をなす平面に
よつて前記搬送用平面上のコインを前記循環搬送
路から排出する可動のコイン排出用部材を必要に
応じて前記循環搬送路の各所に設けたコイン搬送
装置であつて、前記コイン供給口に対して前記搬
送部材の進行方向側に前記搬送用平面上のコイン
の一部を解放させるために少なくとも前記搬送部
材の外側の前記壁の高さを前記搬送用平面より低
くしたコイン解放部を前記コイン供給口に近接し
て設けるとともに該コイン解放部の外側に前記コ
イン解放部から解放されるコインの飛散を防止す
るために前記壁と連続した飛散防止壁を前記搬送
部材との間に間隔をおいて設けたことを技術的手
段とする。

ここで、前記コイン解放部および前記飛散防止
壁を、前記循環搬送路の両側に設けることもでき
る。

また、前記飛散防止壁には、前記コイン解放部
から解放されたコインをコイン保留装置へ誘導す
るためのコイン誘導通路を前記飛散防止壁と連続
して形成しておくとよい。

〔作用〕

本発明では、コイン供給装置のコイン供給口か
ら供給されるコインは、壁間に連続的に配された
搬送部材の搬送用平面に載る。

搬送部材の両側の壁は、コイン供給口に対して
搬送部材の進行方向側で、その高さが搬送用平面
より低くされたコイン解放部となつているため、
搬送用平面上に過剰に供給されたために安定して
載つていないコインあるいは搬送部材と壁との間
に挟まつているコインは、このコイン解放部から
搬送路の外へ解放されてしまう。

搬送用平面に残つたコインは、壁間の搬送路を
壁に邪魔されることなく、円滑に移動して搬送さ
れ、必要に応じて設けられたコイン排出用部材が
移動してその平面が搬送部材の進行方向に一定の
角度をなすと、搬送用平面上のコインは、コイン
排出用部材の平面に当たつて方向が変えられて、
搬送路から排出される。

一方、コイン排出用部材が移動しないと、その
平面によつてコインの進行方向が変えることがな
いため、循環搬送路内を循環する。

搬送用平面にコインが載つたまま、さらに再び
コイン供給口からコインが供給されると、過剰の
コインは、コイン解放部から搬送路外へ解放さ
れ、搬送用平面上には、ほぼ一定の高さで安定し
て載つたコインのみが残る。

また、コイン解放部からコインが解放されると
き、コインは、飛散防止壁によつて搬送路からの
飛散が制限されるため、コインが周辺に散乱する
ことがなく、解放されたコインを回収する場合の
負担が著しく軽減される。

また、コイン誘導通路が飛散防止壁と連続して
形成されていると、コイン解放部から解放された
コインは、飛散防止壁で受け止められた後に、さ
らにコイン誘導通路によつてコイン保留装置へ容
易に誘導されるため、コインの回収あるいは再利
用をする場合の負担が軽減される。

〔発明の効果〕

本発明では、請求項１の発明では、コイン供給
装置から循環搬送路に過剰にコインが供給された
場合でも、過剰なコインはすべて解放されてしま
い、また、積み重なるコインの高さを確実に制限
することができるとともに、コインが搬送部材と
壁との間に挟まつたりしたまま移動することがな
いため、搬送部材および壁の破損等を防止でき、
放置しておくとコインが排出されない循環搬送路
であつても、安定してコインを搬送させることが
できる。

また、解放されたコインの飛散が防止できるた
め、過剰コインの回収が容易である。

また請求項３の発明では、コイン解放部から解
放されたコインをコイン保留装置へ誘導するため
のコイン誘導通路が飛散防止壁と連続して形成さ
れるため、循環搬送路から解放されたコインの回
収あるいは再利用をする場合に、別途の回収装置
を設けて回収する必要がないため、その負担が軽
減される。

［実施例］ 次に本発明のコイン搬送装置を、遊技場のコイ
ン自動補給装置１０として使用した実施例に基づ
いて説明する。

遊技場内において、第２図に示すとおり、複数
のコイン遊技機１が列設された島２の上部には、
島２の長さに合わせて払い出し用のコインを各コ
イン遊技機１へ搬送するコイン自動補給装置１０
が設けられている。

コイン自動補給装置１０は、第３図に示すとお
り、各コイン遊技機１に沿つてコイン搬送路をな
す搬送基体１１が設けられ、その両側には、コイ
ン搬送路の壁となるコインガイド１２，１３が設
けられている。コインガイド１２，１３は、搬送
中のコインが落ちないようにするために、それぞ
れ一定の高さを有する複数の金属板を、コインガ
イド１２，１３に固定された固定片１２ａ，１３
ａによつて搬送基体１１に沿つて一定の幅でそれ
ぞれ固定したものである。

コインガイド１２，１３によつて幅が制限され
た搬送基体１１の内側には、第３図に示すとお
り、コインガイド１２，１３より低くシユー支持
部１７とシユー支持部１８が一定間隔で立設さ
れ、シユー支持部１７，１８の上端には、レール
状に形成された摩擦係数の小さい樹脂製のシユー
１７ａ，１８ａがそれぞれ固着されている。

シユー１７ａ，１８ａの上には、コインを搬送
するための多数の搬送体２０が載架され、シユー
１７ａ，１８ａは搬送体２０を摺動可能に支持し
ている。

搬送体２０は、強靭で摩擦係数の小さいエンジ
ニアリングプラスチツクとしてのポリアミド等の
樹脂によつて形成されたもので、搬送板２０ａと
駆動棒２５とからなる。

搬送板２０ａは、第４図にも示すとおり、凸形
をなす円弧形状の外周２１と、外周２１と同一半
径で凹形をなす円弧形状の内周２２とが、尖端２
３，２４で合流した幅太の略三日月形状を呈した
盤体である。これらの搬送板２０ａは、隣接する
各搬送体２０の搬送板２０ａの各外周２１と各内
周２２とが同一半径で円弧形状であるため整合し
ており、コインガイド１２，１３間で、シユー１
７ａ，１８ａ上に適度のクリアランスを有して連
続して並べられている。

また各搬送体２０では、搬送板２０ａの尖端２
３，２４へ向かう外周２１の端部２１ａ，２１ｂ
が、外側に向かつて凹形をなす円弧形状の曲線を
描いている。

搬送板２０ａの内周２２付近には、搬送板２０
ａをシユー１７ａ，１８ａ上で摺動駆動するため
の駆動棒２５が、下方に突出して搬送板２０ａと
一体に設けられ、駆動棒２５は、シユー支持部１
７，１８の間に設けられたチエーン３０に固定さ
れている。

チエーン３０は、第５図に示すとおり、樹脂製
の中空のローラ３１を備えたローラチエーンで、
多数の搬送体２０を駆動棒２５によつて連結する
とともに、駆動部４０のスプロケツト４６によつ
て駆動されて、搬送路のコーナー毎にそれぞれ設
けられた複数個の図示しないスプロケツトに掛け
回されて無端状に配され、搬送基体１１に沿つて
走行して各搬送体２０を駆動する。

搬送体２０の駆動棒２５は、ローラ３１内に挿
入され、グリツプリング３２により上下方向が固
定され、回動可能となつている。

本実施例では、チエーン３０のすべてのローラ
３１には、搬送体２０の駆動棒２５がすべて固定
されていて、シユー１７ａ，１８ａの上にはコイ
ンを連続して搬送できるように搬送板２０ａが敷
き詰められていて、ほぼ水平方向に循環する本発
明の循環搬送路をなしている。

駆動部４０は、搬送路のコーナーのひとつとし
て、例えば島２において搬送基体１１の端部に設
けられている。搬送基体１１の延長上に一体的に
設けられたモータ取付け台４には、第５図に示す
とおり、チエーン３０を駆動するために、モータ
ユニツトベース４１に固定されたギヤドモータ４
２が、ボルト４１ａによつて取り付けられてい
る。

ギヤドモータ４２の出力シヤフト４３には、搬
送路のコーナーにおいて内側のコインガイドを形
成する回転ガイド４４が外嵌され、回転ガイド４
４の内周面に形成された凸部４４ａは、出力シヤ
フト４３に形成されたキー溝４３ａに嵌合されて
いる。

回転ガイド４４のフランジ４４ｂの外周端には
搬送体２０を支持するためのシユー４５が固着さ
れ、また回転ガイド４４のボス４４ｃには、チエ
ーン３０を駆動するためのスプロケツト４６が外
嵌され、ボルト４７により固定されている。

また回転ガイド４４は、モータ取付け台４に設
けられた軸受４８によりボス４４ｃで回転自在に
支持されている。

モータ取付け台４には、軸受４９を備えた軸受
押さえ５０が、サポート部材５１を介して一体的
に設けられ、出力シヤフト４３の端部は、軸受４
９によつて回転自在に支持されている。

回転ガイド４４には、軸受４９との間に押え円
盤５２が設けられ、押え円盤５２は、回転ガイド
４４を軸受４８側に固定して、軸受押さえ５０と
の接触を防止して安定して回転させる。

搬送路のコーナーを形成するモータ取付け台４
の外側には、回転ガイド４４に対応して外側ガイ
ド５３が設けられている。外側ガイド５３は、外
周壁５３ａにより外側のコインガイドを形成する
とともに、搬送体２０を摺動させるためのシユー
５４を備えた、シユー支持用凸部５３ｂを有して
いる。

このコーナーにおいて、各搬送体２０は、第４
図に示すとおり、外側に向かつて凹形をなす円弧
形状の曲線を描いている外周２１の端部２１ｂ
が、回転ガイド４４の円弧形状に対してほぼ整合
するため、回転ガイド４４に沿つて密着して移動
でき、また、回転ガイド４４と搬送体２０との間
に、搬送されるコインが詰まるような大きな〓間
を生じることがない。

なお、端部２１ａは、逆向きのコーナーに対し
て、同様の効果を奏する。

さらに、コーナーでは、各搬送体２０と外側ガ
イド５３との間に、コインが挟まることがないよ
うに、第４図および第５図の二点鎖線で示すよう
に、搬送体２０の上方に突出した突出部５３ｃを
外側ガイド５３に設けてもよい。

搬送路を形成する搬送基体１１の適所には、各
コイン遊技機１へ必要なコインを供給するための
複数のコイン誘導装置６０が、本発明のコイン排
出用部材として、コインガイド１２，１３の代わ
りに付設されている。

コイン誘導装置６０は、誘導装置本体６１と誘
導装置本体６１から排出されるコインを集めてコ
イン遊技場１へコインを導くコイン受け６２と、
駆動部７０とからなり、コイン受け６２は、ここ
では透明樹脂によつて形成されていて、コイン受
け６２の排出口６２ａには、コインを各コイン遊
技機１や図示しないコイン貸機へそれぞれ導くた
めのコイン誘導管８０が接続されている。

誘導装置本体６１は、第６図にも示すとおり、
コインガイド１２，１３にそれぞれ相当する壁部
６３，６４と、これらの壁部６３，６４を一体に
連結する天井部６５とからなる。

各壁部６３，６４には、それぞれ開口６３ａ，
６４ａが形成され、壁部６４側の開開口６４ａに
は、搬送されるコインを搬送路外へ押し出すため
の、押し出し板６６が設けられている。

押し出し板６６は、天井部６５を延長するよう
に形成した庇部６７と、壁部６４の中間部に庇部
６７と平行に設けられた縁部６８との間に配さ
れ、庇部６７と縁部６８との間に貫通して設けら
れた回動軸６９によつて回動自在に支持され、揺
動する。

駆動部７０は、回動軸６９に対して押し出し板
６６の押し出し部６６ａと反対側に固定して設け
られた駆動棒７１をソレノイド７２の作動によつ
て駆動して、押し出し板６６を揺動させるもの
で、駆動棒７１は、ソレノイド７２の出力軸７２
ａの先端に固定された駆動金具７３の穴７３ａに
遊嵌され、出力軸７２ａの作動に応じて押し出し
板６６を揺動させる。

第６図は、押し出し板６６がコインを押し出さ
ない状態を示すもので、押し出し板６６がコイン
を押し出す場合には、ソレノイド７２の出力軸７
２ａが突出して、押し出し板６６は、第６図にお
いて二点鎖線に示すように、回動軸６９を中心に
回動して壁部６４の内側へ揺動する。すると、押
し出し板６６は、第３図の手前の搬送路に示すと
おり、図示右から左後方へ搬送されるコインが押
し出し部６６ａに当接して、その進行方向を変更
するため、コインを開口６３ａから押し出すこと
ができる。

なお、ここでは、ソレノイド７２には、状態の
変更時にのみ通電を行うラツチ型ソレノイドが使
用されていて、各コイン誘導装置６０は、それぞ
れ天井部６５に備えられる図示しない制御回路に
よつて、各コイン遊技機１のコイン保留状態に応
じてソレノイド７２を駆動する。

ここでは、各制御回路は、各コイン誘導装置６
０がそれぞれ対応して設けられたコイン遊技機１
内の図示しないコイン保留箱内に備えられた２つ
のマイクロスイツチをコインセンサとして、各マ
イクロスイツチのコイン検知状態に応じてソレノ
イド７２を制御する。

ここでは、一方のマイクロスイツチは、コイン
保留箱内のコインが払い出しに伴つて減少し、コ
イン量が所定量以下になつたことを検知し、他方
のマイクロスイツチは、コイン保留箱内への供給
の結果、コイン保留箱内の保留限界を越えたこと
を検知する。そして、コイン保留箱内のコイン量
が所定量以下になつたときに、押し出し板６６に
よつて搬送体２０上のコインを押し出すようにソ
レノイド７２を駆動してコインをコイン保留箱内
に供給し、またコイン保留箱内への供給の結果、
コイン保留箱内の保留限界を越えたときに、押し
出し板６６を元へ戻してコインの供給を停止す
る。

また、コイン受け６２には、コインセンサとし
て図示しないマイクロスイツチが備えられ、コイ
ンの供給中に、コイン受け６２内でコインが詰ま
つたりしてコイン受け６２内にコインが充満した
場合には、制御回路は直ちにコインの押し出しを
中止してコインの供給を停止する。

以上の構成からなる本実施例のコイン自動補給
装置１０は、第７図に示すとおり、遊技場内の複
数の島２に設置されたコイン遊技機１および図示
しないコイン貸機に対応して、各島２に沿つて配
され、全体として循環路を形成するように設置さ
れ、遊技場のカウンター５に備えられたコインリ
フト（コイン供給装置）６から供給されるコイン
を各コイン遊技機１へ搬送する。

コインリフト６は、カウンター５に設置された
コイン供給源としての図示しないコイン保留装置
内に保留されたコインを引上げて、第１図に示す
とおり、供給口６ａからコイン自動補給装置１０
のコイン供給部１０ａへ排出するものである。

ここでは、コイン供給部１０ａには、供給口６
ａから排出されたコインが、搬送路に溢れること
がないように、コインリフト６の供給口６ａ付近
では、他の搬送路に固定された通常のコインガイ
ド１２，１３の代わりに、コインガイド１４，１
５が配されている。これらのコインガイド１４，
１５には、その高さが低く形成された低壁部１４
ａ，１５ａが形成されている。

これは、コインリフト６によつてコイン自動補
給装置１０へ供給されたコインが、搬送中にコイ
ンガイド１２，１３の外側へ落ちることがないよ
うにするために設けられたもので、これらのコイ
ンガイド１４，１５の低壁部１４ａ，１５ａの高
さを越えて搬送体２０上に乗せられたコインは、
低壁部１４ａ，１５ａを乗り越えて、そのの両側
からすべて落とされ、その高さが低壁部１４ａ，
１５ａより多少高い程度に制限される。従つて、
搬送されるコインの高さを一定以下にすることが
でき、搬送中のコインがコインガイド１２，１３
から外側へ零れ落ちるトラブルを未然に防止する
ことができる。

さらに、コインリフト６からコイン自動補給装
置１０へ供給されたコインが、万が一、搬送体２
０の外周２１の各端部２１ａ，２１ｂとコインガ
イド１２，１３との間に縦になつて挟まると、コ
ーナーへ搬送されたときに、コインが搬送体２０
と回転ガイド４４との間に噛み合つてしまつて、
トラブルを起こすことになる。

そこで、供給口６ａ付近のコインガイド１４，
１５には、その高さを、さらに搬送体２０より低
くしたコイン解放部１４ｂ，１５ｂが形成されて
いる。

これによつて、搬送体２０とコインガイド１
２，１３との間に挟まつたコインがあつても、コ
イン解放部１４ｂ，１５ｂを通過するときに落と
すことができるため、コーナーへ搬送される前に
搬送体２０とコインガイド１２，１３との間に挟
まつたコインをすべてとり除くことができ、トラ
ブルを未然に防止することができる。

本実施例では、これらの高さを抑えた低壁部１
４ａ，１５ａおよびコイン解放部１４ｂ，１５ｂ
を備えたコインガイド１４，１５を、コインリフ
ト６の供給口６ａ付近に設けているが、コインリ
フト６の供給口６ａより下流側、すなわちコイン
搬送方向側に設けても、供給口６ａとの間の距離
が大きくなければ、同様の効果を得ることができ
る。

また、コイン解放部１４ｂ，１５ｂをコインガ
イド１４，１５に形成したが、コイン解放部１４
ｂ，１５ｂのみを、搬送路中に別途形成してもよ
い。その場合には、コイン搬送方向に対して少な
くとも上流側、すなわちコーナー手前側に設ける
必要がある。

コインガイド１４，１５の下方には、コインガ
イド１４，１５の低壁部１４ａ，１５ａおよびコ
イン解放部１４ｂ，１５ｂから解放されるコイン
の飛散を防止するための飛散防止壁をなすコイン
回収箱７が配されている。

コイン回収箱７の下端には、回収されたコイン
をコインリフト６のコイン保留装置へ導くための
コイン誘導管７ａが接続されている。

従つて、コイン自動補給装置１０に過剰にコイ
ンが供給されても、過剰コインはすべてコイン保
留装置内へ自動的回収される。

なお、コイン保留装置は、カウンター５で計数
されたコインや、別途補給されるコインを多量に
保留するコイン供給源としての設備である。

次に、本実施例のコイン自動補給装置１０の作
動を説明する。

駆動部４０のギヤドモータ４２が始動して、出
力シヤフト４３が所定の回転速度で回転すると、
それに伴つて回転ガイド４４およびスプロケツト
４６が回転し、スプロケツト４６によりチエーン
３０が駆動される。

チエーン３０は、各ローラ３１に挿入された駆
動棒２５により各搬送体２０を駆動し、シユー１
７ａ，１８ａ上を摺動させる。

一方、コインリフト６の供給口６ａから搬送体
２０上に遊技用コインが供給され、コインは、コ
インガイド１４，１５の低壁部１４ａ，１５ａの
高さに合わせてほぼ一定の高さに積み重ねられ、
過剰のコインは低壁部１４ａ，１５ａを乗り越え
てコイン回収箱７へ落とされる。

また、コインリフト６からの供給時に、縦にな
つて、搬送体２０とコインガイド１２Ａ，１３Ａ
との間に誤つて挟まつたコインがある場合には、
それらのコインは、搬送体２０がコイン解放部１
４ｂ，１５ｂを通過するときにすべて落とされ、
取り除かれる。

従つて、コインは搬送体２０上のみに一定の高
さに積み重ねられて、搬送体２０の移動に伴つ
て、コインガイド１２，１３内を搬送され、搬送
体２０はコーナーを円滑に通過することができ
る。

コインの搬送中に、各コイン遊技機１内のマイ
クロスイツチにより保留コインの減少が検知され
ると、それに応じて該当するソレノイド７２が駆
動され、押し出し板６６が搬送路内へ揺動する
と、移動するコインが押し出し板６６に当たり、
コインの進行方向が変化し、押し出し板６６の反
対側の開口６３ａからコイン受け６２へ押し出さ
れる。

押し出されたコインは、コイン受け６２よりコ
イン誘導管８０によつてコイン遊技機１へ導か
れ、保留される。

コイン遊技機１内のコイン保留量が十分になる
と、ソレノイド７２が押し出し板６６を閉じる。
するとコインは押し出されないで、そのままコイ
ン自動補給装置１０によつて搬送される。

コインが継続して各コイン遊技機１へ供給され
ない場合には、コインは各コイン遊技機１のコイ
ンが減少するまでコイン自動補給装置１０内を循
環する。

以上のとおり、本実施例によれば、高さを低く
した低壁部１４ａ，１５ａを備えたコインガイド
１４，１５がコインリフト６の供給口６ａ付近に
配されているため、搬送体２０は一定の高さを維
持してコイン搬送することができる。また、コイ
ンガイド１４，１５には、コイン解放部１４ｂ，
１５ｂが形成されているため、搬送体２０とコイ
ンガイド１２，１３との間に挟まつたコインを、
すべて取り除くことができる。

さらに、コインガイド１４，１５の下方にはコ
イン回収箱７が設けられ、コイン回収箱７には、
コイン誘導管７ａが接続されていて、コイン保留
装置へコインを導くため、コインリフト６からコ
イン自動補給装置１０に供給された過剰コインを
自動的に回収することができ、回収されたコイン
を、自動的に再びコインリフト６へ供給すること
ができる。

従つて、コイン自動補給装置１０から各コイン
遊技機１へコインが搬入されない場合に、改めて
コインを回収する必要がない。

上記の実施例では、各島２において一方向のみ
へ搬送するようにコイン搬送路を形成したが、各
島２において往復させるようにして、全体として
は同じく循環路を形成するようにしてもよい。

本実施例では、コイン自動補給装置１０を島２
内に設けたが、島２の上に露出して設置してもよ
い。また、突出部５３ｃは外側ガイド５３に限ら
ず、各コインガイドに設けてもよい。

なお、駆動用のモータは通常は１台でよく、必
要に応じてその数を増加して設ければよい。

上記の実施例では、本発明をコイン自動補給装
置として使用したものを示したが、各コイン遊技
機から排出されるコインを回収するコイン回収装
置として使用してもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本実施例を示すコイン自動補給装置に
おけるコインリフトによるコイン供給部を示す斜
視図、第２図は本実施例のコイン自動補給装置を
設置した島を示す部分斜視図、第３図は本実施例
のコイン自動補給装置の構造を示す斜視図、第４
図は本実施例のコイン自動補給装置を示す部分平
面図、第５図は第４図のＡ−Ｂ線における断面
図、第６図は本実施例におけるコイン誘導装置を
示す斜視図、第７図は本発明のコイン自動補給装
置を設置した遊技場の実施例を示す概略斜視図で
ある。 図中、６…コインリフト（コイン供給手段）、
６ａ…供給口（コイン供給口）、７…コイン回収
箱（コイン回収部材）、７ａ…コイン誘導管（コ
イン誘導部材）、１０…コイン自動補給装置（コ
イン搬送装置）、１１…搬送基体（搬送路）、１
２，１３…コインガイド（壁）、１４ａ，１５ａ
…低壁部、１４ｂ，１５ｂ…コイン解放部（壁削
除部）、２０…搬送体（搬送部材）、２０ａ…搬送
板（搬送用平面）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 対向した壁間にコインを載せるための搬送用
   平面を有する多数の搬送部材をほぼ水平方向に循
   環する循環搬送路をなして連続的に配し、前記搬
   送部材を前記循環搬送路内で一定方向に循環移動
   させ、供給用コインを排出するコイン供給装置の
   コイン供給口を前記搬送用平面の上方に配置して
   前記搬送用平面上にコインを供給するとともに、
   前記搬送用平面上に移動して前記搬送部材の移動
   方向に対して所定の角度をなす平面によつて前記
   搬送用平面上のコインを前記循環搬送路から排出
   する可動のコイン排出用部材を必要に応じて前記
   循環搬送路の各所に設けたコイン搬送装置であつ
   て、前記コイン供給口に対して前記搬送部材の進
   行方向側に前記搬送用平面上のコインの一部を解
   放させるために少なくとも前記搬送部材の外側の
   前記壁の高さを前記搬送用平面より低くしたコイ
   ン解放部を前記コイン供給口に近接して設けると
   ともに該コイン解放部の外側に前記コイン解放部
   から解放されるコインの飛散を防止するために前
   記壁と連続した飛散防止壁を前記搬送部材との間
   に間隔をおいて設けたことを特徴とするコイン搬
   送装置。 ２ 前記コイン解放部および前記飛散防止壁を、
   前記循環搬送路の両側に設けたことを特徴とする
   請求項１記載のコイン搬送装置。 ３ 前記飛散防止壁には、前記コイン解放部から
   解放されたコインをコイン保留装置へ誘導するた
   めのコイン誘導通路が前記飛散防止壁と連続して
   形成されたことを特徴とする請求項１または２記
   載のコイン搬送装置。