JPH0543662Y2 - - Google Patents

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JPH0543662Y2
JPH0543662Y2 JP1988098455U JP9845588U JPH0543662Y2 JP H0543662 Y2 JPH0543662 Y2 JP H0543662Y2 JP 1988098455 U JP1988098455 U JP 1988098455U JP 9845588 U JP9845588 U JP 9845588U JP H0543662 Y2 JPH0543662 Y2 JP H0543662Y2
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seedlings
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wire
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は水産生物の種苗を保護、育成する種
苗育成装置、特に種苗放流の簡易化及び歩留まり
の向上に関するものである。
[従来の技術] 従来、稚魚、稚貝などの水産生物の育成に際し
ては、稚魚、稚貝等の種苗が外敵である食害動物
から攻撃されるのを容認して、これらの種苗を自
然放流するか、あるいは放流してから漁獲するま
での生存率を高め、魚貝類の増殖を図るため、水
産試験場や漁業者が種苗を海中の生簣等で保護し
て、1〜3週間のある一定期間中間育成し、種苗
の成長を助けてから漁場へ人為的に放流してい
る。
そして、中間育成してから人為的に放流する場
合は、放流に適した種苗の大きさ、放流場所など
の技術開発が進められて、漁場の高度利用が図ら
れている。
[考案が解決しようとする課題] 従来の稚魚、稚貝などの育成にあたり、種苗を
自然放流する場合は、放流は簡単であるが種苗が
充分に成長していないため、食害動物から保護さ
れず、生存率が低下して歩留りが悪いという短所
があつた。
また、中間育成してから人為的に放流する場合
は、生簣等から種苗を取り出して放流する作業が
容易でなく、特に低気圧の通過や台風などにより
海洋の状況が悪化したときは、放流作業に危険が
伴い、適当な時期に種苗の放流を行なうことがで
きないという短所があつた。
この考案はかかる短所を解決するためになされ
たものであり、中間育成した種苗を必要な時期に
容易に放流することができる種苗育成装置を得る
ことを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] この考案に係る種苗育成装置は、厚さが0.05〜
0.15mmの鋼製の極薄ラス又は外径が0.05〜0.15mm
の鋼製の極細線材で形成された金網により周囲を
囲つたことを特徴とする。
[作用] この考案においては、極薄鋼製ラスまたは極細
線材で形成した金網で周囲を囲み、海水中に設置
することにより、鋼製ラスあるいは線材中に含ま
れるイオン化傾向の小さい金属部分と、イオン化
傾向の大きい部分とで鋼製ラス又は線材自体の内
で電池を形成して電気分解を起こし、イオン化傾
向の大きい部分を溶解することにより金網自体を
所定時間で溶解開口して、中間育成した種苗を放
流する。
[実施例] 第1図はこの考案の一実施例を示す斜視図であ
り、図に示すように稚魚、稚貝などの種苗を中間
育成する種苗育成装置1は全周を金網2で囲まれ
て形成されている。この金網2は例えば厚さが
0.05mm〜0.15mmの極薄鋼製ラスで形成されてい
る。
上記のように構成した種苗育成装置1を海水中
に設置すると、金網2の鋼製ラス中に含まれてい
るイオン化傾向の小さい金属部分がカソードとな
り、イオン化傾向の大きい部分がアノードとなつ
て電流が流れ化学変化が起きる。すなわち一種の
電気分解が起こる。この結果、イオン化傾向が大
きくアノードとなつた部分が時間の経過と共に溶
解し、最後にはその部分が脱落して開口する。
この金網2の海水中における自然腐食により溶
解脱落する期間は、金網2を形成する極薄鋼製ラ
スの形状、寸法により制御することができる。
例えば、金網2として厚さ0.15mmの極薄鋼製ラ
スを使用して海水中に浸漬したときに時間の経過
にしたがつて金網2が溶解する状態を第2図に示
す。第2図は金網2を海水中に浸漬した日数に対
する重量減量率(mg/g)を示し、図に示すよう
に浸漬日数が7日を経過したあたりから重量減量
率はほぼ浸漬日数に比例して増加し、28日間浸漬
すると重量減量率は約100mg/gとなつた。また、
この浸漬過程において、21日経過したころから金
網2に多数の亀裂が生じ、28日経過したときは金
網2に脱落が生じた。
このことから、金網2を形成する極薄鋼製ラス
の厚さを0.05mm,0.1mmと変えることにより金網
2が溶解脱落する期間を変えることができる。
なお、上記実施例においては種苗育成装置1の
周囲を金網2のみで囲つた場合の自然腐食すなわ
ちミクロ腐食について説明したが、コンクリート
製の構造物に金網2を張つても良い。
第3図はコンクリート製の魚礁等の構造物3に
金網2を張つて種苗育成装置1を形成した例を示
す。図に示すようにコンクリート製の構造物3に
金網2を張ると、上記実施例に示した金網2の自
然腐食と、コンクリートと金網2の鋼製ラスとの
電位差によつて生じるコンクリート・マクロセル
腐食とにより金網2を溶解させることができる。
この場合、金網2が溶解脱落する期間は金網2自
体の形状寸法と金網2とコンクリート製の構造物
3の面積を変えることにより可変することができ
る。
なお、上記各実施例は種苗育成装置1を直方体
に形成した場合について説明したが、第4図に示
すように種苗育成装置1を半球状に形成して海底
4上に設置しても上記実施例と同様な作用を奏す
ることができる。
また、上記実施例は金網2を極薄鋼製ラスで形
成した場合について説明したが、金網2を鋼製の
極薄線材で形成しても上記実施例と同様な作用を
奏することができる。
[考案の効果] この考案は以上説明したように、厚さが0.05〜
0.15mmの鋼製の極薄ラス又は外径が0.05〜0.15mm
の鋼製の極細線材で形成された金網により周囲を
囲んで海中に設置することにより、鋼製ラスまた
は極細線材自体の内に電池を形成して電気分解を
起こさせて、金網自体を所定時間に溶解させ開口
し、中間育成した稚魚、稚貝などの種苗を放流す
るようにしたので、種苗を人為的に放流する作業
が必要でなくなり放流経費の節減を図ることがで
きる。
また、海洋の状況に関係なく所定の時期に種苗
を放流することができるため放流の安全を図ると
共に稚魚等の成長を図ることができる。
さらに、放流時期を種苗に適合した時期に選定
することができるため種苗の管理を確実に行なう
ことができる。すなわち、稚魚、稚貝等の水産生
物を放流した後着底、着床する際、環境に馴じ
み、食害動物の危険が減少するときに合せて開放
の時期を選定できる。
また、金網に使用する鋼自体も海水中で溶解
し、消耗するため、海水汚染、生態への悪影響等
二次公害の発生を防止することもできる。
さらに、金網中の鉄イオンの溶解により藻生効
果を生み出し、稚魚稚貝にとつて好都合の魚礁を
うることができる。
また、種苗の中間育成が容易にできるため、従
来多く行なわれていた自然放流に比べて稚魚等の
歩留りを非常に向上させることができ、資源管理
上大きな経済的効果も生じる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例を示す斜視図、第2
図は上記実施例における海水浸漬日数と重量減量
率の特性図、第3図及び第4図は各々他の実施例
を示す斜視図である。 1……種苗育成装置、2……金網、3……コン
クリート製の構造物、4……海底。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 海中に設置された水産生物の種苗を増養殖し、
    食害動物から保護する種苗育成装置において、 厚さが0.05〜0.15mmの鋼製の極薄ラス又は外径
    が0.05〜0.15mmの鋼製の極細線材で形成された金
    網により周囲を囲つたことを特徴とする種苗育成
    装置。
JP1988098455U 1988-07-27 1988-07-27 Expired - Lifetime JPH0543662Y2 (ja)

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JP1988098455U JPH0543662Y2 (ja) 1988-07-27 1988-07-27

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JPH0220464U JPH0220464U (ja) 1990-02-09
JPH0543662Y2 true JPH0543662Y2 (ja) 1993-11-04

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Citations (3)

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Family Cites Families (1)

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JPS56129274U (ja) * 1980-02-27 1981-10-01

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JPH0220464U (ja) 1990-02-09

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