JPH0795905B2 - カニ類飼育装置とカニ類飼育方法 - Google Patents

カニ類飼育装置とカニ類飼育方法

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JPH0795905B2
JPH0795905B2 JP4259427A JP25942792A JPH0795905B2 JP H0795905 B2 JPH0795905 B2 JP H0795905B2 JP 4259427 A JP4259427 A JP 4259427A JP 25942792 A JP25942792 A JP 25942792A JP H0795905 B2 JPH0795905 B2 JP H0795905B2
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JP
Japan
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crabs
shelter
crab
cavity
opening
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JP4259427A
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孝雄 土田
国弘 鈴木
康豊 永井
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日本配合飼料株式会社
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は海水中、汽水中、また
は、淡水中に棲息する動物、特にカニ類を飼育したり、
養殖したりする時に発生する共食いまたは逃亡に起因す
る生残数の低下を防止し、更に水中からの取り上げを容
易にした飼育装置及び飼育方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多くのカニ類は同種のカニ類や他の水棲
動物から攻撃を受けないように、昼間は底砂に潜ったり
岩石等の隙間に隠れて身を守っている。そして、夜間に
なると底砂等からはい出て摂餌行動のために水中を動き
回る。
【0003】カニ類は脱皮によって成長する動物であ
る。脱皮直後の新生体は、甲羅及び歩脚が軟甲であるた
めに底砂に潜ることができない。この脱皮直後の軟甲個
体が同種のカニ類に遭遇すると、攻撃されて食害を受け
る。いわゆる共食いを受けて斃死する。また、他の水棲
動物からも攻撃されて餌となる。これがカニ類の生残数
や生産歩留りを低下させている大きな原因である。
【0004】この共食い等を防止する手段として、従来
提案され一部実施されている方法は、収容密度を少なく
すること、人工海藻などでかげを作ること、底に既製の
建材ブロック等をシェルターとして設置すること、水中
を暗くすること等がある。しかし、これらの方法は共食
いを幾らか軽減することはあっても、根本的な解決には
至っていない。鉗脚(はさみ脚)を有するカニ類の多数
を養殖池や水槽で飼育または養殖する場合は、この共食
い等を防止し生残数を維持する飼育装置及び飼育方法が
求められて来た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、共食い等の
攻撃によってカニ類の生残数が減少することを効果的に
防止する飼育装置及び飼育方法を実現し、更にカニ類を
水中から短時間で容易に取り上げる装置及び方法を提供
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によるカニ類の飼
育装置及び飼育方法は、セメント等で製作した、カニが
その中に隠れることができるような大きさと奥行の空洞
を互いに隔壁により独立させて複数設けたコンクリート
ブロック(以下、コンクリートブロックシェルターとす
る)及び塩ビパイプを切断し、カニが出入りできるよう
開端部をふさがずに複数個を接着した構造物(以下、塩
ビパイプシェルター)を、空洞が水平または垂直方向と
なるように飼育水中に設置する。
【0007】また、空洞の一方の端部をカニ類が外部と
出入りするための開口とし、空洞のもう一方の端部
ニ類が外部と出入りできない大きさの追加の開口とし、
更にカニ類が外部と出入りするための開口がある側に、
壁に対して施回可能なヒモまたは針金等の部材を取り付
けてある。
【0008】
【作用】本発明によれば、上記コンクリートブロックシ
ェルター及び塩ビパイプシェルターは、製作及び取り扱
いが簡便なため甲殻類の発育サイズ及び飼育数に応じて
適時交換・増減でき、カニ類の実質的な優れたシェルタ
ー(隠れ家)となり、共食いを防止できる。
【0009】また、上記シェルターの空洞の一方の
カニ類が外部と出入りできない大きさの開口とし
洞のもう一方の端部の側にヒモ等を具備することによっ
て水中からのシェルター引き上げを容易にすると共に、
空洞中に潜穴中のカニ類を取りにがすことなく容易に取
り上げることができる。
【0010】
【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図1に示す本発明の実施例においては、角形立方体であ
るコンクリートブロック1の1側面から対側面に貫通す
る複数のシェルター(空洞部)2が、カニをその内に収
容する空間を形成している。図2に示す本発明のもう一
つの実施例においては、切断された複数の塩ビパイプ3
を三角柱状に接着・集積し、同パイプの内部のシェルタ
ー(空洞部)4が、カニをその内に収容する空間を形成
している。図3においては、図2の実施例の塩ビパイプ
3の一方の側の空洞開口端に、カニ類が外部と出入りで
きない大きさの開口を形成する網5が接着された、実施
例が示されている。図4においては、図3の実施例の網
5と反対側の三角柱頂点部にパイプ3に対して施回可能
ヒモ6が接続された、実施例が示されている。
【0011】(実験例1)外径22mm、内径16mmの塩
ビパイプを長さ30mmに切断し、10本を1組として、
2方向の空洞部をふさがないように三角柱状に接着し、
塩ビパイプシェルターを得た。これを4組作成し、シェ
ルターが水平方向に開口するようにAの水槽内に設置し
た。空洞部のシェルター数は合計で40コとなり、42
尾のモクズガニ稚ガニを収容した。また、円筒状のシェ
ルター(直径は18mm)を5コ有するコンクリートブロ
ックシェルター(40×150×H40mm)を8コ作成
した。空洞部シェルターが水平方向に開口するように、
8コのコンクリートブロックシェルターをBの水槽内に
設置した。シェルター数は合計で40コとなり、42尾
の稚ガニを収容した。この2種類のシェルターをそれぞ
れ設置した水槽とシェルター無設置の水槽(42尾の稚
ガニを収容)の合計3水槽を用いて63日間の飼育試験
を実施した。その結果、下記の表1に示すように、種類
に関係なく、シェルターを設置した水槽では斃死が皆無
で、生残率100%であったが、シェルターを無設置と
した水槽では供試稚ガニ数42尾の内、5尾が斃死また
は不明となり、生残率88.1%であった。両シェルタ
ーの生残率改善効果が実証された。
【0012】
【表1】
【0013】(実験例2)3つの水槽に、それぞれシェ
ルターが70コとなるように、実験例1で記載した塩ビ
パイプシェルター7組をシェルター空洞部を垂直方向と
して上部のみが開口するように、水槽内に設置した。3
つの水槽には、平均体重0.6gの稚ガニをそれぞれ7
7尾づつ収容し、飼育した。その結果、下記の表2に示
すように、8週間後の生残率は97〜100%の範囲
で、各水槽で斃死または不明となった個体数は0〜2尾
と非常に少なかった。塩ビパイプシェルターの設置方法
として上部を開口する方法の効果が実証された。供試し
た水槽には海砂(砂粒のサイズは1mm以下)を敷いた
が、塩ビパイプシェルターを設置すると、底砂に潜るこ
とはせずシェルターに入り、敵から自身を防御している
と観察された。
【0014】
【表2】
【0015】(実験例3)塩ビパイプシェルターに身を
潜めることが、敵からの防御や共食い防止につながるこ
とが分かったので、シェルターに潜む稚ガニ数(潜穴
数)が多くなるように、シェルターの改善を実施した。
その結果、塩ビパイプの内径については、稚ガニの甲
長、甲幅より大きいサイズであれば、特に内径が潜穴数
に影響しないことが分かった。一方、塩ビパイプの長さ
については、短いと潜穴数が少なく、長い方が有効であ
ることが分かった。潜穴数を高めるためには長さ/内径
の比は1.8〜4.0が最適であった。空洞部が長けれ
ば、底の方は暗くなることから、稚ガニは光の到達しな
い部分の確保されたやや長めのシェルターに潜穴しやす
い、と推察した。また、塩ビパイプシェルターの下部
(底砂に接触する部分)に張る網の材質、目合いサイズ
についても検討したが、これらは大きな影響を及ぼさな
いことが分かった。
【0016】(実験例4)潜穴数が多かったやや長めの
シェルター空洞部を有する塩ビパイプシェルターを設置
した時の稚ガニの潜穴率(潜穴した稚ガニ数÷空洞部総
数×100%)を調査した。シェルター総数70コの塩
ビパイプシェルターを設置した水槽に、甲長11.1m
m、甲幅12.1mmの稚ガニ76尾を収容して4日間の
調査を実施した。その結果を、下記の表3に示す。潜穴
数は59〜66尾(平均61.8尾)、潜穴率は84〜
94%(平均88.3%)と非常に高い値を示した。な
お、シェルターの長さは40mmの方が30mmより潜穴率
が高かった。塩ビパイプシェルターを設置していない水
槽から稚ガニを取り上げる時には、まず、底砂中に潜ん
でいる稚ガニを砂上に追い出し、次に、タモ網等を使っ
て捕獲する。底に網を接着した塩ビパイプシェルターを
上方開口して設置することにより、稚ガニ総数の70〜
90%をシェルターを引き上げることにより一気に捕獲
でき、稚ガニの取り上げに要する労力が大幅に改善され
た。
【0017】
【表3】
【0018】
【発明の効果】本発明によるシェルターを用いることに
より、以下の効果が得られる。 共食い等によるカニ類の損耗を防止できる。 カニ類の取り上げ労力が大幅に軽減される。 取り扱いが簡便なため、飼育状態により交換及び増
減が容易である。 簡易で安価な装置であるため、飼育者の経済的な負
担が少ない。 以上の効果により、カニ類飼育の生産性を大きく改善す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による、コンクリートブロックシェルタ
ーの立体図。
【図2】本発明による、塩ビパイプシェルターの立体
図。
【図3】本発明による、網付き塩ビパイプシェルターの
立体図。
【図4】本発明による、ヒモ付き塩ビパイプシェルター
の立体図。
【符号の説明】
1 コンクリートブロック 2 シェルター(空洞部) 3 塩ビパイプ 4 シェルター(空洞部) 5 網 6 ヒモ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々がカニ類が外部と出入りするための
    開口を少なくても一つ備え、各々が少なくても一匹のカ
    ニ類をその内部に収容するに充分な太さと奥行きを有
    し、各々が互いに壁により隔離された、少なくても二つ
    の空洞を有し、空洞は更に、外部と連通する追加の開口
    を備え、その追加の開口はそれを通ってはカニ類が外部
    と出入りできない大きさであり、空洞をその内部に構成
    する壁の、追加の開口と反対側のカニ類が外部と出入り
    するための開口の側には、壁に対して旋回可能な部材が
    接続され、その部材を介してカニ類飼育装置が引っ張り
    移動されるための力が加えられる、少なくても二匹のカ
    ニ類を飼育するための、カニ類飼育装置。 【請求項空洞は、ほぼ垂直方向に延び、カニ類が
    外部と出入りするための開口は、上方に向けて開放され
    ている、請求項1に記載のカニ類の飼育装置。 【請求項】 各々がカニ類が外部と出入りするための
    開口を少なくても一つ備え、各々が少なくても一匹のカ
    ニ類をその内部に収容するに充分な太さと奥行きを有
    し、各々が互いに壁により隔離された、少なくても二つ
    の空洞を、少なくても二匹のカニ類を飼育する範囲内に
    配置して、カニ類を飼育する方法。
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JPH029769A (ja) * 1988-06-27 1990-01-12 Matsushita Electric Works Ltd セラミック成形品の脱脂法

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