JPH0543547A - N−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体及びこれを含有する医薬製剤 - Google Patents

N−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体及びこれを含有する医薬製剤

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JPH0543547A
JPH0543547A JP20065191A JP20065191A JPH0543547A JP H0543547 A JPH0543547 A JP H0543547A JP 20065191 A JP20065191 A JP 20065191A JP 20065191 A JP20065191 A JP 20065191A JP H0543547 A JPH0543547 A JP H0543547A
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JP
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pyridylalkyl
pyridyl
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sulfonamide derivative
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JP20065191A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Onishi
浩之 大西
Masashi Isozaki
正史 磯崎
Masayuki Tougoku
真之 藤獄
Harue Akasofu
春恵 赤祖父
Katsuyoshi Sugizaki
勝義 杉崎
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記化1に示す化学構造式(式中、Xは水素原
子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、低級アルキル基または低級アルキルオキシ基を示
し、Zは水素、低級アルキル基、低級アルキルオキシカ
ルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、またはホル
ミル基を示し、l,mおよびnはそれぞれ0から4の整
数を示し、Rは、式−O(CH2aCO21、−OR1
(ただし、R1は水素または低級アルキル基を示し、a
は0から4の整数を示す)を示す。)で示されるN−
(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体。 【化1】 【効果】本発明に係わる化合物は、トロンボキサンA
拮抗作用および合成阻害作用を有するため、血栓予防剤
および抗アレルギー剤として有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なN−(3−ピリジ
ルアルキル)スルホンアミド誘導体、およびそれを含有
するトロンボキサンA2合成阻害剤、トロンボキサンA2
拮抗剤、プロスタグランディンH2拮抗剤、抗血栓剤お
よび抗アレルギー剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】心筋梗塞や脳梗塞とい
った血栓症は、近年増加の一途をたどっており、これを
有効に予防する抗血栓薬の出現が強く望まれている。こ
れらの疾患の原因としては、血小板当の細胞より生じる
強力な血小板凝集物質であるトロンボキサンA2(TX
2)が重要な働きをしており、この作用を阻害するこ
とが血栓形成を阻止する上での有効な手段であることが
知られている。
【0003】また、アレルギーや喘息にも、TXA2
ロイコトリエンD4(LTD4)などのケミカルメディエ
ーターが平滑筋収縮物質として関与しており、TXA2
の作用を抑えることが遅発性喘息治療に有効な手段の一
つである。
【0004】このような観点から、TXA2の生成を阻
害する合成阻害剤やTXA2拮抗剤等がすでに知られて
いるが、いずれも問題を含んでいる。例えばダゾキシベ
ン(Dazoxiben)、オザグレール(Ozagr
el)等の生合成阻害剤は、トロンボキサン合成酵素を
阻害するため、逆にこの酵素の基質であるプロスタグラ
ンディンH2(PGH2)を蓄積することになる。PGH
2自身もTXA2と同様に血小板凝集作用や平滑筋収縮作
用をもち、さらにPGH2から生成されるPGE2等のプ
ロスタグランディンも同様の作用をもっている。従っ
て、TXA2の生成を阻害したにもかかわらず、これに
代わる凝集物質や収縮物質を生み出すことになり、この
ことが、実際の薬剤の効果を半減させてしまうことにな
っている。一方、S−145やダルトロバン(Dalt
roban)等のTXA2拮抗薬はTXA2リセプターに
拮抗するため、TXA2の生成量が少ない場合にはこれ
に拮抗して有効な阻害作用を示すが、TXA2の生成が
過剰になってくると、その有効性は減少する。
【0005】従って、このような場合には、TXA2
生成そのものを阻害することが必要となってくる。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】本発明者等は、多
くの新規なN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミ
ド誘導体を合成しそれらの薬理活性を鋭意検討した結
果、特定の誘導体が、TXA2合成阻害作用とともにT
XA2拮抗作用を有することを見いだし、このことによ
り、上述した合成阻害剤や拮抗剤がもつ問題点を解決で
きることがわかった。
【0007】本発明は、新規で有用なN−(3−ピリジ
ルアルキル)スルホンアミド誘導体を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿う本発明
は、下記の本発明による。
【0009】下記の化2
【化2】 (式中、Xは水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
ニトロ基、シアノ基、低級アルキル基または低級アルキ
ルオキシ基を示し、Zは水素、低級アルキル基、低級ア
ルキルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル
基、またはホルミル基を示し、l,mおよびnはそれぞ
れ0から4の整数を示し、Rは、式−O(CH2aCO
21、−OR1(ただし、R1は水素または低級アルキル
基を示し、aは0から4の整数を示す)を示す。)で示
されるN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘
導体。
【0010】 前記化2に記載のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体を含有するトロンボキ
サンA2合成阻害剤。
【0011】 前記化2に記載のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体を含有するトロンボキ
サンA2拮抗剤。
【0012】 前記化2に記載のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体を含有するプロスタグ
ランディンH2拮抗剤。
【0013】 前記化2に記載のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体を含有する抗血栓剤。
【0014】 前記化2に記載のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体を含有する抗アレルギ
ー剤。
【0015】上記化2の式中Xの定義において、ハロゲ
ン原子の例としてはフッ素、塩素、臭素が挙げられ、低
級アルキル、低級アルキルオキシ、低級アルキルオキシ
カルボニルのアルキル部分としては、メチル、エチル、
n−プロピル、iso−プロピル、シクロプロピル、ブ
チル、iso−ブチル、tert−ブチルのような炭素
原子1から4個を有する直鎖状、環状または分枝鎖状の
アルキル基が好適である。
【0016】本化合物は、トロンボキサン合成阻害作用
をもつためTXA2の産生抑制とともに前述したPGH2
の産生を増大させる。しかしながら本化合物はTXA2
拮抗作用も併せもつため、PGH2の作用をリセプター
部位においてTXA2と同様に阻害する。従って、本化
合物は有効な血栓予防剤および抗アレルギー剤となりう
る。さらに血小板内等に蓄積したPGH2は血管壁にお
いてPGI2に変換され、これが血栓形成を阻害するこ
とがわかっているため、本化合物はより有効な予防薬と
なりうる。
【0017】本発明の化合物は場合により、ナトリウ
ム、カリウムのようなアルカリ金属塩などや塩酸塩など
で得られる。
【0018】本発明のN−(3−ピリジルアルキル)ス
ルホンアミド誘導体は下記化3に示される
【化3】 (式中Zは、Zは水素、低級アルキル基、低級アルキル
オキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、ま
たはホルミル基を示し、l,mおよびnはそれぞれ0か
ら4の整数を示し、Aは、式−O(CH2aCO21
−OR1(ただし、R1は水素または低級アルキル基を示
し、aは0から4の整数を示す)、または保護されたヒ
ドロキシ基を示す。)N−(3−ピリジルアルキル)ア
ミン誘導体と、下記化4に示される
【化4】 (式中、Xは水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
ニトロ基、シアノ基、低級アルキル基または低級アルキ
ルオキシ基を示す。)ベンゼンスルホニルクロリド誘導
体を適当な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で
反応させ、必要により得られた生成物を加水分解するこ
とによって得られる。
【0019】また、Aが保護されたヒドロキシ基のとき
は、脱保護反応を行ったのち、−O(CH2aCO
21、−OR1(ただし、R1は水素または低級アルキル
基を示し、aは0から4の整数を示す)へ変換し、必要
により得られた生成物を加水分解することによって得ら
れる。
【0020】保護されたヒドロキシ基とは、例えばメト
キシメチルオキシ基やメトキシエトキシメチルオキシ基
等を示す。
【0021】前記化3で示されるN−(3−ピリジルア
ルキル)アミン誘導体は、下記化5で示される
【化5】 (式中、l,mおよびnはそれぞれ0から4の整数を示
し、Aは、式−O(CH2aCO21、−OR1(ただ
し、R1は水素または低級アルキル基を示し、aは0か
ら4の整数を示す)、または保護されたヒドロキシ基を
示す。)ケトン誘導体をギ酸アンモニウムを用いて還元
的アミノ化(Leuckart反応)を行い、必要なら
ばこれを加水分解することによって得られる。
【0022】あるいは前記化3を有するN−(3−ピリ
ジルアルキル)アミン誘導体は、下記化6に示される
【化6】 (式中、Aは、−O(CH2aCO21、−OR1(た
だし、R1は水素または低級アルキル基を示し、aは0
から4の整数を示す)、または保護されたヒドロキシ基
または水素を示し、l,mおよびnはそれぞれ0から4
の整数を示す。)ニトリル誘導体を飽和アンモニア性メ
タノール中、加圧条件下、適当な触媒(好ましくはラネ
ーニッケル)存在下、接触還元し、必要に応じアミンを
保護することによって得られる。
【0023】あるいは、前記化3を有するN−(3−ピ
リジルアルキル)アミン誘導体は、下記化7に示される
【化7】 (式中、Aは、−O(CH2aCO21、−OR1(た
だし、R1は水素または低級アルキル基を示し、aは0
から4の整数を示す)、または保護されたヒドロキシ基
または水素を示し、l,mおよびnはそれぞれ0から4
の整数を示す。)カルボン酸誘導体をジフェニルホスフ
ォリルアジドを用いてCurtius転移させた後、ア
ルコール(好ましくはベンジルアルコールやt−ブタノ
ール)を反応させることにより得られ、必要ならば加水
分解することにより得られる。
【0024】本発明のN−(3−ピリジルアルキル)ス
ルホンアミド誘導体は、トロンボキサンA2拮抗剤、プ
ロスタグランディンH2拮抗剤、トロンボキサンA2合成
阻害剤、およびトロンボキサンA2に起因される疾患に
有効な予防剤、例えば抗血栓剤、抗アレルギー剤として
使用され、投与量は症状により異なるが、一般に成人1
日量10〜600mg、好ましくは20〜200mgで
あり、症状に応じて必要により1〜3回に分けて投与す
るのがよい。投与方法は投与に適した任意の形態をとる
ことができ、特に経口投与が望ましいが静注も可能であ
る。
【0025】本発明の化合物は有効成分または有効成分
のひとつとして単独もしくは通常の方法で製剤担体また
は賦形剤等と混合され、錠剤、糖衣錠、散剤、カプセル
剤、顆粒剤、懸濁剤、乳剤、注射液等に製剤化された種
々の形態で適用できる。担体または賦形剤の例として
は、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、でんぷん、ブ
ドウ糖、乳糖、デキストリン、アルギン酸、マンニトー
ル、タルク、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられ
る。
【0026】次に実施例および試験例を示して本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定
されるものではない。
【0027】
【実施例】
[実施例1] (1) 窒素雰囲気下、マグネシウム 2.03gを5
mlの乾燥テトラヒドロフランに懸濁し、ブロモ−4−
メトキシメチルオキシベンゼン 16.45gの乾燥テ
トラヒドロフラン溶液を滴下し、Grignard試薬
を生成させる。150mlの乾燥テトラヒドロフランを
加えて希釈し、0℃に冷却後、ピリジン−3−アルデヒ
ド 7.96gの20ml乾燥テトラヒドロフラン溶液
を滴下する。24時間撹拌後、反応混合物に飽和食塩水
を加えて、有機層を分離し、水層から酢酸エチルで抽出
する。
【0028】有機層をあわせて、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去する。
得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付し、メタノール−塩化メチレン(5:95v/v)
溶出画分より、α−(4−メトキシメチルオキシフェニ
ル)−3−ピリジルメタノール 14.09gが得られ
る。
【0029】(2) α−(4−メトキシメチルオキシ
フェニル)−3−ピリジルメタノール 2.06gを1
00mlのクロロホルムに溶解し、活性二酸化マンガン
4.38gを加え、室温で24時間撹拌する。反応混
合物を濾別し、濾液から溶媒を減圧留去すると、4−メ
トキシメチルオキシフェニル 3−ピリジル ケトン
2.01gが得られる。
【0030】(3) 0℃に冷却した4−メトキシメチ
ルオキシフェニル 3−ピリジルケトン 2.01gの
塩化メチレン35mlの溶液に、四塩化チタン2.01
gの塩化メチレン 35mlの溶媒を滴下し、室温で2
時間撹拌する。飽和炭酸水素ナトリウムを加えて中和
し、酢酸エチル200mlを加え有機層を分離する。水
層から酢酸エチルで抽出し、あわせた有機層を飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧
留去すると、4−ヒドロキシフェニル3−ピリジル ケ
トン 1.32gが得られる。
【0031】(4) 4−ヒドロキシフェニル 3−ピ
リジル ケトン 1.32gと、ブロモ酢酸エチル
1.33gの200mlアセトン溶液に炭酸カリウム
1.10gを加え14時間還流させる。反応混合物を減
圧下濃縮させ、飽和食塩水を加えて塩化メチレンで抽出
し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し溶媒を減圧留去する。
【0032】得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、塩化メチレン溶出画分より、4−
ニコチノイルフェニルオキシ酢酸エチル 1.84gが
得られる。
【0033】(5) 4−ニコチノイルフェニルオキシ
酢酸エチル 0.41gおよびギ酸アンモニウム 0.
91gを165℃に加熱しながら撹拌する。反応混合物
に水を加え、メタノール−塩化メチレン(5:95v/
v)混合溶媒で抽出後、この水層をエタノールで共沸す
ることにより水を留去し、エタノール可溶部分を濾別す
る。
【0034】この濾液に1ml6規定塩酸を加え、エタ
ノールで共沸することによりエステル化する。この粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ク
ロロホルム−メタノール−アンモニア水(100:1
0:1v/v)溶出画分より、4−[アミノ−(3−ピ
リジル)メチル]フェニルオキシ酢酸エチル0.19g
が得られる。
【0035】(6) 4−[アミノ−(3−ピリジル)
メチル]フェニルオキシ酢酸エチル0.19gとトリエ
チルアミン 0.08gの8ml塩化メチレン溶液にp
−クロロベンゼンスルホニルクロリド 0.17gを加
え、13時間撹拌する。2規定塩酸を加え有機層を分離
した後、水層からクロロホルムで抽出する。有機層を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶
媒を減圧留去する。得られた残渣を、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、クロロホルム溶出画分よ
り、4−[4−クロロベンゼンスルホンアミド−(3−
ピリジル)メチル]フェニルオキシ酢酸エチル 0.1
5gが得られる。このものの分光学的データは下記の化
8の構造式を支持する。
【化8】 1H NMR(CDCl3) δ:1.27(3H、t、
J=7.0Hz)、4.24(2H、q、J=7.0H
z)、4.55(2H、s)、5.57(1H、br
s)、6.50−7.67(1H、m)、8.23−
8.47(2H、m)。
【0036】[実施例2]4−[4−クロロベンゼンス
ルホンアミド−(3−ピリジル)メチル]フェニルオキ
シ酢酸エチル 59.2mgの5mlエタノール溶液
に、0.13ml2規定水酸化ナトリウム水溶液を加
え、15分間撹拌する。反応混合物を濃縮して得られる
結晶を濾取し、これをエタノール−水から再結晶後、充
分に水洗すると、4−[4−クロロベンゼンスルホンア
ミド−(3−ピリジル)メチル]フェニルオキシ酢酸
20.5mgが得られる。
【0037】このものの分光学的データは下記の化9の
構造式を支持する。
【化9】 1H NMR(DMSO d6) δ:4.58(2H
s)、5.59(1H、d、J=9.3Hz)、6.7
7(2H、d、J=7.2Hz)、7.00−7.70
(10H、m)、8.26−8.45(2H、m)、
8.94(1H、d、J=9.3Hz)。
【0038】[実施例3] (1) 窒素雰囲気下、乾燥エタノール30mlに、ナ
トリウム 0.33gを加え、ナトリウムが溶けてから
ジエチル シアノメチルホスフォネート 2.58g
の10ml乾燥エタノールを溶液を滴下し、10分間撹
拌する。4−メトキシメチルオキシフェニル 3−ピリ
ジル ケトン 3.22gの10ml乾燥エタノール溶
液を滴下し、72時間還流後、溶媒を減圧留去する。
【0039】これに水を加えて、酢酸エチルで抽出し、
有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣を、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、メタノール−塩化メ
チレン(5:95v/v)溶出画分より、(E+Z)−
3−(4−メトキシメチルオキシフェニル)−3−(3
−ピリジル)アクリロニトリル 3.47gが得られ
る。
【0040】(2) (E+Z)−3−(4−メトキシ
メチルオキシフェニル)−3−(3−ピリジル)アクリ
ロニトリル 3.00gと水素化ホウ素ナトリウム
3.00gを70mlエタノールに溶解し、30分間還
流する。反応混合物を減圧濃縮し、水を加え、塩化メチ
レンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去する。
【0041】得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(1:2v
/v)溶出画分より、3−(4−メトキシメチルオキシ
フェニル)−3−(3−ピリジル)プロピロニトリル
2.01gが得られる。
【0042】(3) 窒素雰囲気下、3−(4−メトキ
シメチルオキシフェニル)−3−(3−ピリジル)プロ
ピロニトリル 3.72gを150mlのトルエンに溶
解し、−78℃に冷却する。1.5Mのジイソブチルア
ルミニウムハイドライドのトルエン溶液30mlを加
え、同温で2.5時間撹拌する。室温に戻して、反応混
合物に2規定水酸化ナトリウム水溶液を加え、さらにロ
ッセル塩水溶液を加え、有機層を分離する。
【0043】水層から酢酸エチルで抽出し、有機層をあ
わせて、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣を、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、メタノール−塩
化メチレン(3:97v/v)溶出画分より、3−(4
−メトキシメチルオキシフェニル)−3−(3−ピリジ
ル)プロピオンアルデヒド 1.93gが得られる。
【0044】(4) 3−(4−メトキシメチルオキシ
フェニル)−3−(3−ピリジル)プロピオンアルデヒ
ド 1.93gを100mlのアセトンに溶解して0℃
に冷却し、2.67MのJones試薬 3.32ml
を加える。0℃で10分間撹拌後、イソプロパノール
2mlを加えた後減圧留去する。2規定水酸化ナトリウ
ムで中和し、水を加えた後、酢酸エチルで抽出する。
【0045】有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去する。塩化メチレ
ン−ヘキサンより再結晶して、3−(4−メトキシメチ
ルオキシフェニル)−3−(3−ピリジル)プロピオン
酸 0.94gを得る。
【0046】(5) 3−(4−メトキシメチルオキシ
フェニル)−3−(3−ピリジル)プロピオン酸 93
3mgと、ジフェニルホスフォリルアジド 894m
g、及びトリエチルアミン 329mgを30mlの乾
燥ベンゼンに溶解し、3時間加熱還流する。反応混合物
にベンジルアルコール 351mgを加え、15時間加
熱還流する。
【0047】反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチ
ルで抽出し、有機層と2規定塩酸、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣を、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、メタノー
ル−塩化メチレン(3:97v/v)溶出画分より、N
−[2−(4−メトキシメチルオキシフェニル)−2−
(3−ピリジル)エチル]ベンジルオキシカルボキサミ
ド 740mgが得られる。
【0048】(6) 窒素雰囲気下、N−[2−(4−
メトキシメチルオキシフェニル)−2−(3−ピリジ
ル)エチル]ベンジルオキシカルボキサミド 0.74
gを30mlの乾燥テトラヒドロフランに溶解し、1.
6M n−ブチルリチウムのヘキサン溶液1.34ml
を滴下し、P−クロロベンゼンスルホニルクロリド
0.44gを加え、25分間撹拌する。
【0049】反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチ
ルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣を、シ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、メタノール
−塩化メチレン(3:97v/v)溶出画分より、N−
(4−クロロベンゼンスルホニル)−N−[2−(4−
メトキシメチルオキシフェニル)−2−(3−ピリジ
ル)エチル]ベンジルオキシカルボキサミド 0.92
gが得られる。
【0050】(7) N−(4−クロロベンゼンスルホ
ニル)−N−[2−(4−メトキシメチルオキシフェニ
ル)−2−(3−ピリジル)エチル]ベンジルオキシカ
ルボキサミド 0.92gを20mlのメタノールに溶
解し、6規定塩酸1mlを加え、60℃で3.5時間撹
拌する。反応混合物を減圧濃縮し、酢酸エチルと水を加
えた後、飽和炭酸水素ナトリウムを加えアルカリ性にす
る。
【0051】有機層を分離し、水層から酢酸エチルで抽
出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、溶媒を減圧留去するとN−(4−クロロベンゼン
スルホニル)−N−[2−(4−ヒドロキシフェニル)
−2−(3−ピリジル)エチル]ベンジルオキシカルボ
キサミド 0.81gが得られる。
【0052】(8) N−(4−クロロベンゼンスルホ
ニル)−N−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−
(3−ピリジル)エチル]ベンジルオキシカルボキサミ
ド0.81gと、炭酸カリウム0.23gとブロモ酢酸
エチル0.28gをアセトン40mlに懸濁し、室温で
10時間撹拌し、さらに5時間加熱還流する。反応混合
物を減圧濃縮し、水を加えた後、塩化メチレンで抽出す
る。
【0053】有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去する。得られた残
渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、メ
タノール−塩化メチレン(3:97v/v)溶出画分よ
り、4−{2−[N−ベンジルオキシカルボニル−N−
(4−クロロベンゼンスルホニル)アミノ]−1−(3
−ピリジル)エチル}フェニルオキシ酢酸エチル 0.
23gが得られる。
【0054】(9) 4−{2−[N−ベンジルオキシ
カルボニル−N−(4−クロロベンゼンスルホニル)ア
ミノ]−1−(3−ピリジル)エチル}フェニルオキシ
酢酸エチル 0.23gと、10%パラジウム−炭素
0.14gをエタノール10mlに懸濁し、14時間、
常温常圧接触還元する。反応混合物を濾過し、濾液を減
圧留去し、残渣をシリカゲルプレパラティブTLCに付
し、メタノール−塩化メチレン(5:95v/v)で2
回展開し、Rf0.65〜0.43のバンドから4−
[2−(4−クロロベンゼンスルホンアミド)−1−
(3−ピリジル)エチル]フェニルオキシ酢酸エチル
0.12gが得られる。
【0055】このものの分光学的データは下記の化10
の構造式を支持する。
【化10】 1H NMR(CDCl3) δ:1.26(3H、t、
J=7.0Hz)、3.51(2H、dd、J=6.
5、6.5Hz)、4.04(1H、t、J=6.5H
z)、4.22(2H、q、J=7.0Hz)、4.5
4(2H、s)、5.51(1H、t、J=6.5H
z)、6.63−7.91(10H、m)、8.18−
8.48(2H、m)。
【0056】[実施例4]4−[2−(4−クロロベン
ゼンスルホンアミド)−1−(3−ピリジル)エチル]
フェニルオキシ酢酸エチル 81mgを5mlエタノー
ルに溶解し、2規定水酸化ナトリウム1.0mlを加え
1時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮し、2規定塩酸
で中和し、さらに水を加えて、エタノール−塩化メチレ
ン(5:95v/v)で抽出し、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去する
と、4−[2−(4−クロロベンゼンスルホンアミド)
−1−(3−ピリジル)エチル]フェニルオキシ酢酸
56mgが得られる。
【0057】このものの分光学的データは下記の化11
の構造式を支持する。
【化11】 1H NMR(CDCl3−Methanol d4
9:1v/v) δ:3.40(2H、d、J=8.0
Hz)、4.14(1H、t、J=8.0Hz)、4.
55(2H、m)、6.78(2H、d、J=9.0H
z)、7.03(2H、d、J=9.0Hz)、7.1
7−8.80(8H、m)。
【0058】[実施例5] (1) 適当量のラネーニッケルを飽和アンモニア性メ
タノール溶液15mlに懸濁し、3−(4−メトキシメ
チルオキシフェニル)−3−(3−ピリジル)プロピオ
ニトリル 0.54gを加え、15気圧、水素雰囲気
下、18時間撹拌する。この反応混合物を濾過し、濾液
を減圧濃縮する。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、アンモニア水−メタノール−ク
ロロホルム(1:10:100v/v)溶出画分より、
3−(4−メトキシメチルオキシフェニル)−3−(3
−ピリジル)プロピルアミン 0.49gが得られる。
【0059】(2) 3−(4−メトキシメチルオキシ
フェニル)−3−(3−ピリジル)プロピルアミン
0.49gとトリエチルアミン 0.20gの塩化メチ
レン15mlの溶液に、0℃でクロロベンゼンスルホニ
ルクロリド 0.42gを加えて、室温で48時間撹拌
する。反応混合物を水に注ぎ有機層を分離し、水層から
塩化メチレンで抽出し、あわせた有機層を飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留
去する。
【0060】得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、メタノール−塩化メチレン(3:9
7v/v)溶出画分より、N−[3−(4−メトキシメ
チルオキシフェニル)−3−(3−ピリジル)プロピ
ル]−4−クロロベンゼンスルホンアミド 0.48g
を得る。
【0061】(3) 窒素雰囲気下、N−[3−(4−
メトキシメチルオキシフェニル)−3−(3−ピリジ
ル)プロピル]−4−クロロベンゼンスルホンアミド
1.22gを30mlの乾燥テトラヒドロフランに溶解
し、−15℃に冷却し、1.6M n−ブチルリチウム
のヘキサン溶液を滴下し、30分間撹拌し、10mlの
乾燥テトラヒドロフランに溶解したクロロ炭酸エチル
0.54gを滴下し、24時間撹拌する。
【0062】反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出
し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、メタノール−塩化メチ
レン(2:98v/v)溶出画分より、N−エトキシカ
ルボニル−N−[3−(4−メトキシメチルオキシフェ
ニル)−3−(3−ピリジル)プロピル]−4−クロロ
ベンゼンスルホンアミド 1.03gが得られる。
【0063】(4) N−エトキシカルボニル−N−
[3−(4−メトキシメチルオキシフェニル)−3−
(3−ピリジル)プロピル]−4−クロロベンゼンスル
ホンアミド 1.03gを25mlエタノールに分解
し、6規定塩酸1mlを加え、1.5時間、60℃で撹
拌する。反応混合物を減圧濃縮し、塩化メチレンを加
え、さらに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてアル
カリ性にして有機層を分離し、クロロホルムで抽出し、
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
溶媒を減圧留去すると、N−エトキシカルボニル−N−
[3−(4−ヒドロキシフェニル)−3−(3−ピリジ
ル)プロピル]−4−クロロベンゼンスルホンアミド
0.80gが得られる。
【0064】(5) 窒素雰囲気下、N−エトキシカル
ボニル−N−[3−(4−ヒドロキシフェニル)−3−
(3−ピリジル)プロピル]−4−クロロベンゼンスル
ホンアミド 0.30gを乾燥テトラヒドロフランに溶
解し、1.6M n−ブチルリチウムのヘキサン溶液を
−10℃で滴下し、30分間撹拌する。10mlの乾燥
テトラヒドロフランに溶解したブロモ酢酸エチル 0.
14gを滴下し、2mlの乾燥ジメチルスルホキシドを
添加後、24時間撹拌する。
【0065】反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチ
ルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシリ
カゲルプレパラティブTLCに付し、メタノール−塩化
メチレン(4:96v/v)で展開し、Rf0.65〜
0.45のバンドから、4−{3−[N−(4−クロロ
ベンゼンスルホニル)−N−エトキシカルボニルアミ
ノ)]−1−(3−ピリジル)プロピル}フェニルオキ
シ酢酸エチル 0.10gが得られる。このものの分光
学的データは下記の化12の構造式を支持する。
【化12】 1H NMR(CDCl3) δ:1.15(3H、t、
J=7.0Hz)、1.28(3H、t、J=7.0H
z)、2.47(2H、q、J=7.5Hz)、3.7
5−4.45(7H、m)、4.55(2H、s)、
6.67−8.00(10H、m)、8.25−8.5
7(2H、m)。
【0066】[実施例6]4−{3−[N−(4−クロ
ロベンゼンスルホニル)−N−エトキシカルボニルアミ
ノ)]−1−(3−ピリジル)プロピル}フェニルオキ
シ酢酸エチル 0.10gを4mlのエタノールに溶解
し、7.1mlの0.1規定水酸化ナトリウム水溶液を
加え、1.5時間撹拌する。反応混合物を減圧濃縮し、
2規定塩酸で中和し析出した結晶を濾取すると、4−
[3−(4−クロロベンゼンスルホンアミド)−1−
(3−ピリジル)プロピル]フェニルオキシ酢酸 58
mgが得られる。このものの分光学的データは下記の化
13の構造式を支持する。
【化13】 1H NMR(DMSO d6) δ:4.60(2H、
s)、6.68−7.95(10H、m)、8.25−
8.55(2H、m)。
【0067】[実施例7] (1) 窒素雰囲気下、2.34gのジイソプロピルア
ミンを30mlの乾燥テトラヒドロフランに溶解し、−
10℃に冷却し、1.6M n−ブチルリチウムのヘキ
サン溶液を加え、20分間撹拌する。ヘキサメチルホス
フォリックトリアミド 4.14gを乾燥テトラヒドロ
フラン10mlに溶解添加し、5分間撹拌する。15m
lの乾燥テトラヒドロフランに溶解した3−メチルピリ
ジン 2.15gを滴下し、10分間撹拌する。15m
lのテトラヒドロフランに溶解した4−メトキシメチル
オキシ安息香酸メチル 2.15gを滴下後、室温で1
5時間撹拌する。
【0068】反応混合物に飽和食塩水を加え、有機層を
分離し、水層から酢酸エチルで抽出し、あわせた有機層
を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣をカラムクロマ
トグラフィーに付し、n−ヘキサン−酢酸エチル溶出画
分より、1−(4−メトキシメチルオキシフェニル)−
2−(3−ピリジル)エタノン 1.24gが得られ
る。
【0069】(2) 1−(4−メトキシメチルオキシ
フェニル)−2−(3−ピリジル)エタノンより[実施
例6]と同様にして、4−[1−(4−クロロベンゼン
スルホンアミド)−4−(3−ピリジル)−3−ブチ
ル]フェニルオキシ酢酸が得られる。このものの分光学
的データは下記の化14の構造式を支持する。
【化14】 1H NMR(DMSO d6) δ:1.45−2.0
0(3H、m)、2.60−3.00(5H、m)、
4.58(2H、s)、6.62−7.82(11H、
m)、8.09−8.38(2H、m)。
【0070】[実施例8]4−{1−[N−(4−クロ
ロベンゼンスルホニル)−N−エトキシカルボニルアミ
ノ]−4−(3−ピリジル)−3−ブチル}フェニルオ
キシ酢酸エチル0.40gを10mlのエタノールに溶
解し、2規定水酸化ナトリウム水溶液2.0mlを加
え、室温で4時間撹拌する。2規定の塩酸を加えて液性
を酸性にした後、エタノールで共沸させ再びエステル化
させる。水を加えた後、塩化メチレンで抽出し、有機層
を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去する。
【0071】得られた残渣を、シリカゲルプレパレティ
ブTLCに付し、メタノール−塩化メチレン(5:95
v/v)で展開すると、Rf0.37−0.50のバン
ドから、4−[1−(4−クロロベンゼンスルホニル)
−4−(3−ピリジル)−3−ブチル}フェニルオキシ
酢酸エチル 0.17gが得られる。このものの分光学
的データは下記の化15の構造式を支持する。
【化15】 1H NMR(CDCl3) δ:1,26(3H、t、
J=7.5Hz)、1.57−2.16(2H、m)、
2.44−3.17(5H、m)、4.23(2H、
q、J=7.5Hz)、4.54(2H、s)、5.7
0(1H、t、J=6.0Hz)、6.57−7.83
(10H、m)、8.02−8.44(2H、m)。
【0072】[試験例1] 血小板凝集抑制作用 ヒト前腕部より1/10容3.8%クエン酸ナトリウム
採血後、該血液を遠心分離し、血小板に富む血漿(PR
P:血小板数3×105個/μl)を得る。
【0073】該PRP200μlおよび生理食塩水2
3.75μlをキュベットに入れ、アグリゴメーターに
セットして37℃で2分間加温し、実施例1、3、4、
6及び8のN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミ
ド誘導体のdimethylsulfoxide(DM
SO)溶液1.25μlを加え3分間インキュベートし
た後、PGG2/H2の安定誘導体であり、強力な血小板
の凝集惹起作用を有するU−46619(ケイマン・ケ
ミカル・カンパニー(Cayman Chemcal
Camp.)社製)を加え、血小板凝集をアグリゴメー
ター[ヘマトレーサーVI:二光バイオサイエンス
(株)]で測定した。U−46619(320nM)に
よって惹起される血小板凝集に対する50%抑制濃度を
表1に示す。
【表1】 表1に示すように、実施例1、3、4、6及び8のN−
(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体は顕著
な抗血小板凝集活性を示した。また式1に示さない本発
明に係るN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド
誘導体も同様な活性を有することが確認された。なお、
表1中の50%阻害濃度とは本発明に係るN−(3−ピ
リジルアルキル)スルホンアミド誘導体を導入しない場
合の血小板凝集能を100%とした場合、該N−(3−
ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体の導入により
前記血小板の凝集能を50%まで抑制するために要した
N−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体溶
液濃度を意味する。
【0074】[試験例2] トロンボキサン合成酵素阻害作用 ヒト前腕部より1/10容3.8%クエン酸ナトリウム
採血後、該血液を遠心分離し、血小板に富む血漿(PR
P:血小板数3×105個/μl)を得る。
【0075】該PRP200μlおよび生理食塩水2
3.75μlをキュベットに入れ、アグリゴメーターに
セットして37℃で2分間加温し、実施例1、3及び7
のN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体
のdimethylsulfoxide(DMSO)溶
液1.25mlを加え3分間インキュベートした後、2
0U/mlのトロンビン溶液を加え血小板凝集を惹起せ
しめた。凝集後の血漿を分取し、ジエチルエーテル/メ
タノール/0.2Mクエン酸(30:4:1)を加え
て、生成したトロンボキサンB2を抽出し、RIA法
(Amersham社製キットを使用)で定量した。結
果を表2に示す。
【表2】 表2に示されるように、実施例1、3及び7により合成
された本発明に係わる化合物は優れたトロンボキサン合
成酵素阻害作用を示し、また、本発明係わる他の化合物
も同様な優れた作用を示した。
【0076】[試験例3]本発明化合物はTXA2・P
GH2に対し、in vitroの系(後述)において
表3に示されるような拮抗作用を示した。
【表3】 In vitroにおける本発明化合物のTXA2・P
GH2に対する拮抗作用のIC50値は以下の実験系を用
いて求めた。
【0077】体重300〜500gのハートレイ系雄性
モルモットより摘出した気管切片を37℃のtyrod
e液中、酸素(95%)−二酸化炭素(5%)の混合ガ
ス通気のマグヌス槽に0.3gの負荷をかけて懸垂し
た。約1時間安定させた後、気管切片の槽にU−466
19(ケイマン・ケミカル・カンパニー(Cayman
Chemcal Camp.)社製)(TXA2・PG
2類似物)を10-7Mの濃度で加えた。この時の気管
平滑筋の収縮に対して、実施例4のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体本発明化合物を加えた
際のU−46619による収縮を測定し、IC50値を算
出した。
【0078】表3に示されるように、本発明に係わる実
施例4にて合成された化合物は優れたTXA2・PGH2
拮抗作用を示し、また、他の化合物も同様な優れた作用
を示した。
【0079】[急性毒性]ICR系雄性マウス(5週
令)を用いて、経口投与による急性毒性試験を行った。
本発明のN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド
誘導体のLD50値はいずれも300mg/kg以上であ
り、高い安全性が確認された。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば新規なN−(3−ピリジ
ルアルキル)スルホンアミド誘導体が提供される。
【0081】本発明のN−(3−ピリジルアルキル)ス
ルホンアミド誘導体は、試験例1〜3に示されるよう
に、優れた抗血小板凝集作用、トロンボキサンA2・プ
ロスタグランディンH2拮抗作用およびトロンボキサン
2合成阻害作用を有するためトロンボキサンA2が起因
する疾患の予防剤および治療薬として有効であり、特に
抗血栓剤および抗アレルギー剤として有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/44 AEL 7252−4C (72)発明者 赤祖父 春恵 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 (72)発明者 杉崎 勝義 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記に示す化1 【化1】 (式中、Xは水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
    ニトロ基、シアノ基、低級アルキル基または低級アルキ
    ルオキシ基を示し、Zは水素、低級アルキル基、低級ア
    ルキルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル
    基、またはホルミル基を示し、l,mおよびnはそれぞ
    れ0から4の整数を示し、Rは、式−O(CH2aCO
    21、−OR1(ただし、R1は水素または低級アルキル
    基を示し、aは0から4の整数を示す)を示す。)で示
    されるN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘
    導体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のN−(3−ピリジルアル
    キル)スルホンアミド誘導体を含有するトロンボキサン
    2合成阻害剤。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のN−(3−ピリジルアル
    キル)スルホンアミド誘導体を含有するトロンボキサン
    2拮抗剤。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のN−(3−ピリジルアル
    キル)スルホンアミド誘導体を含有するプロスタグラン
    ディンH2拮抗剤。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のN−(3−ピリジルアル
    キル)スルホンアミド誘導体を含有する抗血栓剤。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のN−(3−ピリジルアル
    キル)スルホンアミド誘導体を含有する抗アレルギー
    剤。
JP20065191A 1991-02-25 1991-08-09 N−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体及びこれを含有する医薬製剤 Pending JPH0543547A (ja)

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EP92400487A EP0501876A1 (en) 1991-02-25 1992-02-25 N-(3-pyridylalkyl)sulfonamide derivative and pharmaceutical preparation containing thereof

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