JPH0543546A - N−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体およびこれを含有する医薬製剤 - Google Patents

N−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体およびこれを含有する医薬製剤

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JPH0543546A
JPH0543546A JP20065091A JP20065091A JPH0543546A JP H0543546 A JPH0543546 A JP H0543546A JP 20065091 A JP20065091 A JP 20065091A JP 20065091 A JP20065091 A JP 20065091A JP H0543546 A JPH0543546 A JP H0543546A
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pyridyl
ethyl
pyridylalkyl
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JP20065091A
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Hiroyuki Onishi
浩之 大西
Masayuki Tougoku
真之 藤獄
Harue Akasofu
春恵 赤祖父
Ryohei Yanoshita
良平 矢ノ下
Nobuyuki Nakada
信行 中田
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Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】下記化1に示す化学構造式(式中、Xは水素原
子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、低級アルキル基または低級アルキルオキシ基を示
し、Yは、-S-、-O-、-NH-、-NR′-(ただし、
R′は低級アルキル基を示す)、-CH=CH-、-CH=
N-および-N=CH-を示し、Zは水素、低級アルキル
基、低級アルキルオキシカルボニル基、ベンジルオキシ
カルボニル基、またはホルミル基を示し、l,mおよび
nはそれぞれ0から4の整数を示し、Rは、式-(C
2aCO21、-CR3=CR2-CO21(ただし、
1、R2、R3は水素または低級アルキル基を示し、a
は0から4の整数を示す)を示す。)で示されるN−
(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体。 【化1】 【効果】本発明に係わる化合物は、トロンボキサンA2
・プロスタグランディンH2拮抗作用等を有し抗血栓剤
および抗アレルギー剤として有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なN−(3−ピリジ
ルアルキル)スルホンアミド誘導体、およびこれを含有
する抗血栓剤、抗アレルギー剤等のに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】心筋梗塞や脳梗塞とい
った血栓症は、近年増加の一途をたどっており、これを
有効に予防する抗血栓薬の出現が強く望まれている。こ
れらの疾患の原因としては、血小板当の細胞より生じる
強力な血小板凝集物質であるトロンボキサンA2(TX
2)が重要な働きをしており、この作用を阻害するこ
とが血栓形成を阻止する上での有効な手段であることが
知られている。
【0003】また、アレルギーや喘息にも、TXA2
ロイコトリエンD4(LTD4)などのケミカルメディエ
ーターが平滑筋収縮物質として関与しており、TXA2
の作用を抑えることが遅発性喘息治療に有効な手段の一
つである。
【0004】このような観点から、TXA2の生成を阻
害する合成阻害剤やTXA2拮抗剤等がすでに知られて
いるが、いずれも問題を含んでいる。例えばダゾキシベ
ン(Dazoxiben)、オザグレール(Ozagr
el)等の生合成阻害剤は、トロンボキサン合成酵素を
阻害するため、逆にこの酵素の基質であるプロスタグラ
ンディンH2(PGH2)を蓄積することになる。PGH
2自身もTXA2と同様に血小板凝集作用や平滑筋収縮作
用をもち、さらにPGH2から生成されるPGE2等のプ
ロスタグランディンも同様の作用をもっている。従っ
て、TXA2の生成を阻害したにもかかわらず、これに
代わる凝集物質や収縮物質を生み出すことになり、この
ことが、実際の薬剤の効果を半減させてしまうことにな
っている。一方、S−145やダルトロバン(Dalt
roban)等のTXA2拮抗薬はTXA2リセプターに
拮抗するため、TXA2の生成量が少ない場合にはこれ
に拮抗して有効な阻害作用を示すが、TXA2の生成が
過剰になってくると、その有効性は減少する。
【0005】従って、このような場合には、TXA2
生成そのものを阻害することが必要となってくる。
【0006】また、TXA2拮抗薬は、抗血栓性を示す
プロスタグランディンであるPGI2の生成には関与し
ていない。
【0007】
【発明が解決しようとしている課題】本発明者等は、多
くの新規なN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミ
ド誘導体を合成しそれらの薬理活性を鋭意検討した結
果、特定の誘導体が、TXA2合成阻害作用とともにT
XA2拮抗作用を有することを見いだし、このことによ
り、上述した合成阻害剤や拮抗剤がもつ問題点を解決で
きることがわかった。
【0008】本発明は、新規で有用なN−(3−ピリジ
ルアルキル)スルホンアミド誘導体を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的に沿う本発明
は、下記の本発明による。
【0010】下記の化2
【化2】 (式中、Xは水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
ニトロ基、シアノ基、低級アルキル基または低級アルキ
ルオキシ基を示し、Yは、−S−、−O−、−NH−、
−NR′−(ただし、R′は低級アルキル基を示す)、
−CH=CH−、−CH=N−および−N=CH−を示
し、Zは水素、低級アルキル基、低級アルキルオキシカ
ルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、またはホル
ミル基を示し、l,mおよびnはそれぞれ0から4の整
数を示し、Rは、式−(CH2aCO21、−CR3
CR2−CO21(ただし、R1、R2、R3は水素または
低級アルキル基を示し、aは0から4の整数を示す)を
示す。)で示されるN−(3−ピリジルアルキル)スル
ホンアミド誘導体。
【0011】 請求項1に記載のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体を含有するトロンボキ
サンA2産生阻害剤。
【0012】 請求項1に記載のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体を含有するトロンボキ
サンA2拮抗剤。
【0013】 請求項1に記載のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体を含有するプロスタグ
ランディンH2拮抗剤。
【0014】 請求項1に記載のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体を含有する抗血栓剤。
【0015】 請求項1に記載のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体を含有する抗アレルギ
ー剤。
【0016】上記化2の式中Xの定義において、ハロゲ
ン原子の例としてはフッ素、塩素、臭素が挙げられ、低
級アルキル、低級アルキルオキシ、低級アルキルオキシ
カルボニルのアルキル部分としては、メチル、エチル、
n−プロピル、iso−プロピル、シクロプロピル、ブ
チル、iso−ブチル、tert−ブチルのような炭素
原子1から4個を有する直鎖状、環状または分枝鎖状の
アルキル基が好適である。
【0017】本化合物は、トロンボキサン合成阻害作用
をもつためTXA2の産生抑制とともに前述したPGH2
の産生を増大させる。しかしながら本化合物はTXA2
拮抗作用も併せもつため、PGH2の作用をリセプター
部位においてTXA2と同様に阻害する。従って、本化
合物は有効な血栓予防剤および抗アレルギー剤となりう
る。さらに血小板内等に蓄積したPGH2は血管壁にお
いてPGI2に変換され、これが血栓形成を阻害するこ
とがわかっているため、本化合物はより有効な予防薬と
なりうる。
【0018】なお、本発明に化合物は、場合によりナト
リウム、カリウムのようなアルカリ金属塩などや塩酸塩
などで得るこもできる。
【0019】本発明のN−(3−ピリジルアルキル)ス
ルホンアミド誘導体は下記化3に示される
【化3】 (式中Aは、−(CH2aCO21、−CR3=CR2
CO21(ただし、R1、R2、R3は水素または低級ア
ルキル基を示し、aは0から4の整数を示す)、または
保護されたアルデヒド基または水素を示し、Yは、−S
−、−O−、−NH−、−NR′−(ただし、R′は低
級アルキル基を示す)、−CH=CH−、−CH=N−
または−N=CH−を示し、Zは水素、低級アルキル
基、低級アルキルオキシカルボニル基、ベンジルオキシ
カルボニル基、またはホルミル基を示し、l,mおよび
nはそれぞれ0から4の整数を示す。)N−(3−ピリ
ジルアルキル)アミン誘導体と、下記化4に示される
【化4】 (式中、Xは水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
ニトロ基、シアノ基、低級アルキル基または低級アルキ
ルオキシ基を示す。)ベンゼンスルホニルクロリド誘導
体を適当な塩基(例えばトリエチルアミン)の存在下で
反応させ、必要により得られた生成物を加水分解するこ
とによって得られる。
【0020】また、Aが保護されたアルデヒド基のとき
は、脱保護反応を行ったのち、−(CH2aCO21
−CR3=CR2−CO21(ただし、R1、R2、R3
水素または低級アルキル基を示し、aは0から4の整数
を示す)へ変換し、必要により得られた生成物を加水分
解することによって得られる。
【0021】または、Aが水素のとき、ホルミル化反応
を行った後、−(CH2aCO21、−CR3=CR2
CO21(ただし、R1、R2、R3は水素または低級ア
ルキル基を示し、aは0から4の整数を示す)へ変換す
うることにより得られ、必要ならば得られた生成面のを
加水分解することによって得られる。保護されたアルデ
ヒド基とは、例えばジメトキシメチル基やジエトキシメ
チル基や環状アセタール等を示す。
【0022】前記化3で示されるN−(3−ピリジルア
ルキル)アミン誘導体は、下記に示す化5で示される
【化5】 (式中Aは、−(CH2aCO21、−CR3=CR2
CO21(ただし、R1、R2、R3は水素または低級ア
ルキル基を示し、aは0から4の整数を示す)、または
保護されたアルデヒド基または水素を示し、Yは−S
−、−O−、−NH−、−NR′−(ただし、R′は低
級アルキル基を示す)、−CH=CH−、−CH=N
−、または、−N=CH−を示し、l,m,およびnは
それぞれ0から4の整数を示す。)ニトリル誘導体を接
触還元することにより得られる。必要ならば、アミンを
保護し、化3で示される化合物へ誘導する。
【0023】前記化3を有するN−(3−ピリジルアル
キル)アミン誘導体は、下記に示す化6で示される
【化6】 (式中、Aは、−(CH2aCO21、−CR3=CR2
−CO21(ただし、R1、R2、R3は水素または低級
アルキル基を示し、aは0から4の整数を示す)、また
は保護されたアルデヒド基または水素を示し、Yは、−
S−、−O−、−NH−、−NR′−(ただし、R′は
低級アルキル基を示す)、−CH=CH−、−CH=N
−および−N=CH−を示し、l,nはそれぞれ0から
4の整数を示す。)ケトン誘導体をギ酸アンモニウムを
用いて還元的アミノ化(Leuckart反応)を行
い、必要ならば得られたギ酸アミドを加水分解すること
によって得られる。
【0024】あるいは、前記化3を有するN−(3−ピ
リジルアルキル)アミン誘導体は、下記に示す化7で示
される
【化7】 (式中、Aは、−(CH2aCO21、−CR3=CR2
−CO21(ただし、R1、R2、R3は水素または低級
アルキル基を示し、aは0から4の整数を示す)、また
は保護されたアルデヒド基または水素を示し、Yは、−
S−、−O−、−NH−、−NR′−(ただし、R′は
低級アルキル基を示す)、−CH=CH−、−CH=N
−および−N=CH−を示し、l,mおよびnはそれぞ
れ0から4の整数を示す。)カルボン酸誘導体をジフェ
ニルホスフォリルアジドを用いてCurtius転移さ
せた後、アルコール(好ましくはベンジルアルコールや
t−ブタノール)を反応させることにより得られる。
【0025】本発明のN−(3−ピリジルアルキル)ス
ルホンアミド誘導体は、トロンボキサンA2拮抗剤、プ
ロスタグランディンH2拮抗剤、トロンボキサンA2合成
阻害剤およびトロンボキサンA2に起因される疾患に有
効な予防剤、例えば血栓予防剤、アレルギー予防剤、ま
たは抗血栓剤、抗アレルギー剤として使用され、投与量
は症状により異なるが、一般に成人1日量10〜600
mg、好ましくは20〜200mgであり、症状に応じ
て必要により1〜3回に分けて投与するのがよい。投与
方法は投与に適した任意の形態をとることができ、特に
経口投与が望ましいが静注も可能である。
【0026】本発明の化合物は有効成分または有効成分
のひとつとして単独もしくは通常の方法で製剤担体また
は賦形剤等と混合され、錠剤、糖衣錠、散剤、カプセル
剤、顆粒剤、懸濁剤、乳剤、注射液等に製剤化された種
々の形態で適用できる。担体または賦形剤の例として
は、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、でんぷん、ブ
ドウ糖、乳糖、デキストリン、アルギン酸、マンニトー
ル、タルク、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられ
る。
【0027】次に実施例および試験例を示して本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定
されるものではない。
【0028】
【実施例】
[実施例1] (1) ピリジン−3−アルデヒド 44.4gとトリ
メチルシリシルシアニド47.5gとヨウ化亜鉛 0.
01gを混合し、90℃にて1.5時間熱撹拌する。得
られる反応混合物を分留(5mmHg、122〜132
℃)し、2−(3−ピリジル)−2−(トリメチルシロ
キシ)アセトニトリル 39.8gを得る。
【0029】(2) p−トルイル酸メチル 9.3g
を四塩化炭素 200mlに溶解し、N−ブロモスクシ
ンイミド 12.2g、及び過酸化ベンゾイル 0.1
5gを加え、一晩加熱還流する。得られた反応混合物を
冷却後、濾過し溶媒を減圧留去し、4−ブロモメチル安
息香酸メチル 13.5gを得る。
【0030】(3) ジイソプロピルアミン 4.5g
の乾燥テトラヒドロフラン溶液 60mlを−30〜−
40℃に冷却し、1.5M n−ブチルリチウムのヘキ
サン溶液 30mlを加え、30分間撹拌し、リチウム
ジイソプロピルアミドを生成させる。
【0031】この溶液に2−(3−ピリジル)−2−
(トリメチルシロキシ)アセトニトリルの乾燥テトラヒ
ドロフラン溶液を−78℃で加え、同温で30分間撹拌
し、4−ブロモメチル安息香酸メチルの乾燥テトラヒド
ロフラン溶液を−78℃で加え、−78℃〜室温まで一
晩撹拌する。
【0032】得られた反応混合物に1.0Mテトラ−n
−ブチルアンモニウムフルオライドの乾燥テトラヒドロ
フラン溶液40mlを加え、室温にて3.5時間撹拌す
る。反応液を飽和食塩水に注ぎ、有機層を分取後、水層
を酢酸エチルで抽出する。
【0033】あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫
酸マグネシウムで乾燥後、溶媒留去し残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−メタ
ノール(50:1v/v)で溶出される画分をn−ヘキ
サン−クロロホルムで再結晶を行い、4−[2−オキソ
−2−(3−ピリジル)エチル]安息香酸メチル3.0
gを得る。
【0034】(4) 窒素雰囲気下、4−[2−オキソ
−2−(3−ピリジル)エチル]安息香酸メチル 2.
55gを乾燥テトラヒドロフラン 50mlに溶解し、
これに40mlの乾燥テトラヒドロフランに懸濁させた
リチウムアルミニウムハイドライド 1.52gを加
え、50℃で30分間撹拌する。
【0035】反応混合物を冷却した2規定水酸化ナトリ
ウム水溶液に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減
圧留去する。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、クロロホルム−メタノール(9:1
v/v)溶出画分より4−[2−ヒドロキシ−2−(3
−ピリジル)エチル]ベンジルアルコール 1.89g
が得られる。
【0036】(5) 4−[2−ヒドロキシ−2−(3
−ピリジル)エチル]ベンジルアルコール 1.89g
を50mlのアセトンに溶解し、活性二酸化マンガン
5.67gを加え、15時間撹拌する。反応混合物を濾
過し、濾液から溶液を減圧凝縮する。
【0037】得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー付し、クロロホルム−メタノール(10:1
v/v)溶出画分より4−[2−ヒドロキシ−2−(3
−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒド 1.34gが
得られる。
【0038】(6) 4−[2−ヒドロキシ−2−(3
−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒド 1.34gと
(カルボエトキシエチリデン)トリフェニルフォスホラ
ン4.28gを50mlのクロロホルムに溶解し、1.
5時間撹拌し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホル
ム−メタノール(10:1v/v)溶出画分より4−
[2−ヒドロキシ−2−(3−ピリジル)エチル]−α
−メチルケイヒ酸エチル 1.84gが得られる。
【0039】(7) 4−[2−ヒドロキシ−2−(3
−ピリジル)エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル1.
84gを60mlのアセトンに溶解し、2.67MのJ
ones試薬2.27gを滴下し、30分間撹拌する。
イソプロパノール2mlを加えた後、減圧下濃縮し、水
を加えて酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗
浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去
する。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、クロロホルム−メタノール(98:2v/
v)溶出画分より4−[2−オキソ−2−(3−ピリジ
ル)エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル 0.77g
が得られる。
【0040】(8) 4−[2−オキソ−2−(3−ピ
リジル)エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル 0.7
7gとギ酸アンモニウム 4.73gを150℃で、3
時間加熱撹拌する。
【0041】水を加え、クロロホルムで抽出し、有機層
を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−メタノ
ール(95:5v/v)溶出画分より4−[2−ホルム
アミド−2−(3−ピリジル)エチル]−α−メチルケ
イヒ酸エチル 0.21gが得られる。
【0042】(9) 4−[2−ホルムアミド−2−
(3−ピリジル)エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル
0.21gをエタノール−ジオキサン(1:1v/
v)10ml混合溶媒に撹拌する。
【0043】反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧
留去すると、4−[2−アミノ−2−(3−ピリジル)
エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル 0.17gが得
られる。
【0044】(10) 4−[2−アミノ−2−(3−
ピリジル)エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル 0.
17gとトリエチルアミン 0.07gの塩化メチレン
5ml溶液にクロロベンゼンスルホニルクロリド
0.14gを加え、一晩撹拌する。
【0045】反応混合物に水を加え、塩化メチレンで抽
出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム
で乾燥し溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロホルム−メ
タノール(98:2v/v)で溶出画分より、4−[2
−(4−クロロベンゼンスルホンアミド)−2−(3−
ピリジル)エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル 0.
16gが得られる。
【0046】このものの分光学的データは下記の化8の
構造式を支持する。
【化8】 1H NMR(CDCl3−Methanol d4
δ:1.36(3H、t、J=7.3Hz)、2.08
(3H、br s)、3.02(2H、d、J=7.3
Hz)、4.29(2H、q、J=7.3Hz)、4.
58(2H、t、J=7.3Hz)、6.94−8.4
0(13H、m)。
【0047】[実施例2]4−[2−(4−クロロベン
ゼンスルホンアミド)−2−(3−ピリジル)エチル]
−α−メチルケイヒ酸エチル 120mgをエタノール
−ジオキサン(1:1v/v)10ml混合溶媒に溶解
し、2規定水酸化ナトリウム水溶液 5mlを加え、1
8時間撹拌する。
【0048】溶媒を減圧留去し、2規定の塩酸で中和
し、析出した結晶を濾取し4−[2−(4−クロロベン
ゼンスルホンアミド)−2−(3−ピリジル)エチル]
−α−メチルケイヒ酸 82mgが得られる。
【0049】このものの分光学的データは下記の化9の
構造式を支持する。
【化9】 1H NMR(DMSO d6) δ:1.98(3H、
br s)、2.90(2H、br d、J=7.3H
z)、4.52(1H、t、J=7.3Hz)、6.9
0−8.40(13H、m)。
【0050】[実施例3] (1) トルイル酸 26.29gとN−ブロモスクシ
ンイミド 34.26gと過酸化ベンゾイル 0.22
gを450mlの四塩化炭素に溶解し、2時間還流す
る。反応混合物を濾過し、濾液の溶媒を減圧留去すると
4−ブロモメチル安息香酸メチルがほぼ定量的に得られ
る。4−ブロモメチル安息香酸メチルと11.40gの
青酸カリウムと5.84gの18−クラウン−6のアセ
トニトリル500ml懸濁液を24時間加熱還流する。
【0051】反応混合物を濾過し、濾液を減圧下濃縮し
水を加えて、塩化メチレンで抽出する。有機層を水洗
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去す
る。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、ヘキサン−酢酸エチル(4:1v/v)溶出
画分より4−シアノメチル安息香酸メチル 7.14g
を得る。
【0052】(2) 窒素雰囲気下、4−シアノメチル
安息香酸メチル 11.92gを乾燥テトラヒドロフラ
ン 300mlに溶解し、−78℃でジイソブチルアル
ミニウムハイドライド 1.5Mトルエン溶液136m
lを30分間かけて滴下し、同温で2時間撹拌する。
【0053】0℃に昇温して2規定水酸化ナトリウム水
溶液をゆっくりと滴下し、過剰の試薬を分解した後、2
規定塩酸で液性を酸性にして酢酸エチルで抽出する。有
機層を飽和食塩で洗浄し無水硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を減圧留去する。残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、メタノール−塩化メチレン
(5:95v/v)溶出画分より4−シアノメチルベン
ジルアルコール 10.01g得られる。
【0054】(3) 4−シアノメチルベンジルアルコ
ール 2.23gとピリジウムクロロクロメート 6.
56gとモレキュラーシーブ 4A 10gのクロロホ
ルム120mlの懸濁液を、18時間撹拌する。
【0055】反応混合物を減圧下濃縮し、エーテルで希
釈後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、フロリジル膜濾
過し、濾液から溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、メタノール
−塩化メチレン(3:97v/v)溶出画分より4−シ
アノメチルベンズアルデヒド 1.11gを得る。
【0056】(4) 4−シアノメチルベンズアルデヒ
ド 1.11gと、オルトギ酸メチル 1.62gとア
ンバーリスト15 0.20gを17時間撹拌し、反応
混合物を濾過し、濾液から四塩化炭素で共沸を繰り返す
と、4−シアノメチルベンズアルデヒド ジメチル ア
セタール 1.27gを得る。
【0057】(5) 窒素雰囲気下、ジイソプロピルア
ミン 0.40gの乾燥テトラヒドロフラン15ml溶
液を−25℃に冷却し、1.6M n−ブチルリチウム
のヘキサン溶液2.54mlを滴下し、10分間撹拌す
る。さらに4−シアノメチルベンズアルデヒド ジメチ
ル アセタール 1.27gを15mlの乾燥テトラヒ
ドロフランに溶かした溶液0.63gを滴下し同温で1
0分間撹拌する。
【0058】さらにヘキサメチルホスホリックトリアミ
ド 3.24gを加え、0.54gのピコリルクロリド
塩酸塩を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し硫酸マ
グネシウムで乾燥した10mlのエーテル溶液を滴下
し、室温で24時間撹拌する。
【0059】反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチ
ルで抽出し、充分に水洗した後、硫酸マグネシウムで乾
燥し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、塩化メチレン溶出画
分より4−[1−シアノ−2−(3−ピリジル)エチ
ル]ベンズアルデヒド ジメチル アセタール 0.2
1gが得られる。
【0060】(6) 適当量のラネーニッケルを飽和ア
ンモニア性メタノール溶液5mlに懸濁し、4−[1−
シアノ−2−(3−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒ
ドジメチル アセタール 208mgを加え、15気圧
水素雰囲気下、10時間撹拌する。
【0061】反応混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮す
る。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、アンモニア水−メタノール−クロロホルム
(1:10:100v/v)溶出画分より4−[1−ア
ミノ−3−(3−ピリジル)−2−プロピル]ベンズア
ルデヒド ジメチル アセタール 140mgが得られ
る。
【0062】(7) 4−[1−アミノ−3−(3−ピ
リジル)−2−プロピル]ベンズアルデヒド ジメチル
アセタール 3.06gとトリエチルアミン 1.7
9mlを100ml塩化メチレンに溶解し、4−クロロ
ベンゼンスルホニルクロリド2.70gを加え、室温で
24時間撹拌後、溶媒を減圧留去し、メタノール50m
lと6規定塩酸24mlを加えて80分撹拌する。
【0063】撹拌後、2規定水酸化ナトリウム水溶液で
中和し、酢酸エチルで抽出後、有機層を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去
する。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、メタノール−塩化メチレン(5:95v/
v)溶出画分より4−[1−(4−クロロベンゼンスル
ホンアミド)−3−(3−ピリジル)−2−プロピル]
ベンズアルデヒド ジメチル アセタール 2.17g
が得られる。
【0064】(8) 4−[1−(4−クロロベンゼン
スルホンアミド)−3−(3−ピリジル)−2−プロピ
ル]ベンズアルデヒド ジメチル アセタール 2.1
7gと(カルボエトキシエチリデン)トリフェニルフォ
スホラン 3.98gを100mlの塩化メチレンに溶
解し、15時間撹拌する。
【0065】溶媒を減圧留去し得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、メタノール−塩化
メチレン(5:95v/v)溶出画分より、生成物とト
リフェニルホスフィンオキシドの混合物が得られる。
【0066】得られた混合物を50mlエタノールに溶
解し、2規定水酸化ナトリウム水溶液10mlを加え、
2.5時間還流し、反応混合物から溶媒を減圧留去し、
酢酸エチルと2規定水酸化ナトリウムを加え、水層を分
離して酢酸エチルで抽出する。
【0067】この水層を6規定塩酸で中和し、酢酸エチ
ルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去する。得られた粗生成物をエー
テルでトリチュレートすると、4−[1−(4−クロロ
ベンゼンスルホンアミド)−3−(3−ピリジル)−2
−プロピル]−α−メチルケイヒ酸 1.97gが得ら
れる。
【0068】このものの分光学的データは下記の化10
の構造式を支持する。
【化10】 1H NMR(CDCl3−Methanol 9:1v
/v) δ:2.07(3H、br s)、2.57−
3.52(5H、m)、6.80−7.85(1H、
m)、8.07−8.43(2H、m)。
【0069】[実施例4]4−[1−(4−クロロベン
ゼンスルホンアミド)−3−(3−ピリジル)−2−プ
ロピル]−α−メチルケイヒ酸 0.60gに0℃でチ
オニルクロリド1.0mlを加え室温で1時間撹拌す
る。0℃で5mlのエタノールを滴下し、3時間撹拌
し、飽和炭酸水素ナトリウムを滴下し塩化メチレンで抽
出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し溶媒を減圧留去する。
【0070】得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、メタノール−塩化メチレン(5:9
5v/v)溶出画分より4−[1−(4−クロロベンゼ
ンスルホンアミド)−3−(3−ピリジル)−2−プロ
ピル]−α−メチルケイヒ酸エチル 0.49gが得ら
れる。
【0071】このものの分光学的データは下記の化11
の構造式を支持する。
【化11】 1H NMR(CDCl3) δ:1.35(3H、t、
J=7.0Hz)、2.09(3H、d、J=1.5H
z)、2.68−3.50(5H、m)、4.27(2
H、q、J=7.0Hz)、4.52−4.80(1
H、m)、6.88−7.84(1H、m)、8.11
−8.51(2H、m)。
【0072】[実施例5] (1) p−ブロモベンズアルデヒト 15.03gと
オルトギ酸メチル 17.24gとアンバーリスト15
1.00gを16時間撹拌する。反応物を濾過し、濾
液を四塩化炭素で共沸すると、p−ブロモベンズアルデ
ヒド ジメチルアセタール 18.58gが得られる。
【0073】(2) アルゴン雰囲気下、p−ブロモベ
ンズアルデヒド ジメチル アセタール 5.00gと
マグネシウム 0.58gからGrignard試薬の
乾燥テトラヒドロフラン18mlの溶液をつくる。0℃
冷却後、10mlの乾燥テトラヒドロフランに溶解した
ピリジン−3−アルデヒド 2.09gを加え20時間
撹拌する。
【0074】反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチ
ルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル溶出
画分より4−(ヒドロキシ−3−ピリジルメチル)ベン
ズアルデヒド ジメチル アセタール 2.16gが得
られる。
【0075】(3) 4−(ヒドロキシ−3−ピリジル
メチル)ベンズアルデヒド ジメチル アセタール 3
0.49gとを活性二酸化マンガン 55.00gを8
00mlのクロロホルムに懸濁し、16時間、室温で撹
拌する。反応混合物を濾過し、濾液の溶媒を減圧留去す
ると4−ニコチルベンズアルデヒド ジメチル アセタ
ール 29.68gが得られる。
【0076】(4) 窒素雰囲気下、乾燥エタノール3
0mlにナトリウム 0.11gを加えエトキシドを生
成させる。10mlの乾燥エタノールに溶解したジエチ
ルシアノメチルホスフォネート 0.83gを加え、1
0mlの乾燥エタノールに溶解した4−ニコチルベンズ
アルデヒド ジメチル アセタール 1.00gを加
え、17時間還流する。
【0077】溶媒を減圧留去し、水を加えて酢酸エチル
で抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル溶出画
分より4−[(E+Z)−2−シアノ−1−(3−ピリ
ジル)エテニル]ベンズアルデヒド ジメチル アセタ
ール 0.88gが得られる。
【0078】(5) 適当量のラネーニッケルを飽和ア
ンモニア性メタノール溶液30mlに懸濁し、4−
[(E+Z)−2−シアノ−1−(3−ピリジル)エテ
ニル]ベンズアルデヒド ジメチル アセタール 0.
88gを加え、15気圧水素雰囲気下、14時間撹拌す
る。この反応混合物を濾過し、溶媒を減圧留去する。
【0079】得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、アンモニア水−メタノール−クロロ
ホルム(1:10:100v/v)溶出画分より4−
[3−アミノ−1−(3−ピリジル)−2−プロピル]
ベンズアルデヒド ジメチルアセタール 0.31gが
得られる。
【0080】(6) 4−[3−アミノ−1−(3−ピ
リジル)−2−プロピル]ベンズアルデヒド ジメチル
アセタール 0.31gとトリエチルアミン0.13
gの10ml塩化メチレン溶液に、p−クロロベンゼン
スルホニルクロリド 0.27gを加え、20時間撹拌
する。反応混合物に飽和食塩水を加え、塩化メチレンで
抽出し、2規定塩酸と飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去する。
【0081】残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、メタノール−塩化メチレン(5:95v/
v)溶出画分から生成物が得られる。このものを6ml
のメタノールに溶解し、6規定塩酸1mlを加え1時間
撹拌する。溶媒を減圧留去し水を加えて塩化メチレンで
抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を減圧留去すると4−[3−(4
−クロロベンゼンスルホンアミド)−1−(3−ピリジ
ル)−2−プロピル]ベンズアルデヒド 0.22gが
得られる。
【0082】(7) 4−[3−(4−クロロベンゼン
スルホンアミド)−1−(3−ピリジル)−2−プロピ
ル]ベンズアルデヒド 220mgと(カルボエトキシ
エチリデン)トリフェニルフォスホラン 420mgの
20mlクロロホルム溶液を5時間加熱撹拌する。反応
混合物に水を加え、有機層を分離する。水層から塩化メ
チレンで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシ
リカゲルプレパラティブTLCに付し、塩化メチレンで
3回展開し、4−[3−(4−クロロベンゼンスルホン
アミド)−1−(3−ピリジル)−2−プロピル]−α
−メチルケイヒ酸エチル 186mgが得られる。この
ものの分光学的データは下記の化12の構造式を支持す
る。
【化12】 1H NMR(CDCl3) δ:1.35(3H、t、
J=7.0Hz)、2.09(3H、d、J=1.5H
z)、2.68−3.50(5H、m)、4.27(2
H、q、J=7.0Hz)、4.52−4.80(1
H、m)、6.88−7.84(1H、m)、8.11
−8.51(2H、m)。
【0083】[実施例6]4−[3−(4−クロロベン
ゼンスルホンアミド)−1−(3−ピリジル)−2−プ
ロピル]−α−メチルケイヒ酸エチルを同様に加水分解
すると、4−[3−(4−クロロベンゼンスルホンアミ
ド)−1−(3−ピリジル)−2−プロピル]−α−メ
チルケイヒ酸が得られ、このものの分光学的データは下
記の化13の構造式を支持する。
【化13】 1H NMR(CDCl3−Methanol d4
δ:2.07(3H、br s)、2.57−3.52
(5H、m)、6.80−7.85(1H、m)、8.
07−8.43(2H、m)。
【0084】[実施例7] (1) 4−[(E+Z)−2−シアノ−1−(3−ピ
リジル)エテニル]ベンズアルデヒド ジメチル アセ
タール 11.35gと水素化ホウ素ナトリウム11.
35gをエタノール200mlに懸濁し24時間撹拌す
る。
【0085】溶媒を減圧留去し水を加えて酢酸エチルで
抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、メタノール−塩化
メチレン(3:97v/v)溶出画分より4−[2−シ
アノ−1−(3−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒド
ジメチル アセタール 5.49gが得られる。
【0086】(2) 4−[2−シアノ−1−(3−ピ
リジル)エチル]ベンズアルデヒドジメチル アセター
ル 1.01gを50mlトルエンに溶解し−78℃に
冷却して1.5Mジイソブチルアルミニウムヒドリドの
トルエン溶液7.15mlを加え、室温まで徐々に昇温
しながら6時間撹拌する。2規定水酸化ナトリウム水溶
液を滴下し、有機層を分離し、水層から酢酸エチルで抽
出する。
【0087】得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、メタノール−塩化メチレン(3:9
7v/v)溶出画分より4−[2−ホルミル−1−(3
−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒド ジメチル ア
セタール 0.60gが得られる。
【0088】(3) 窒素雰囲気下、4−[2−ホルミ
ル−1−(3−ピリジル)エチル]ベンズアルデヒド
ジメチル アセタール 0.79gを乾燥エーテル30
mlに溶解し、0℃に冷却してリチウムアルミニウムハ
イドライド0.11gを加え24時間撹拌する。酢酸エ
チルを加えて撹拌した後、ロッセル塩水溶液を滴下し有
機層を分離し、水層から酢酸エチルで抽出する。
【0089】あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去する。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、メタノール−塩化メチレン(5:95v/v)溶出
画分より4−[3−ヒドロキシ−1−(3−ピリジル)
プロピル]ベンズアルデヒド ジメチル アセタール
0.51gが得られる。
【0090】(4) 4−[3−ヒドロキシ−1−(3
−ピリジル)プロピル]ベンズアルデヒド ジメチル
アセタール 0.51gを10mlメタノールに溶解
し、6規定塩酸5mlを加え、20時間撹拌する。溶媒
を減圧留去し、2規定水酸化ナトリウム水溶液で中和し
た後、塩化メチレンで抽出する。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留
去すると、4−[3−ヒドロキシ−1−(3−ピリジ
ル)プロピル]ベンズアルデヒド 0.43gが得られ
る。
【0091】(5) 4−[3−ヒドロキシ−1−(3
−ピリジル)プロピル]ベンズアルデヒド 0.43g
と(カルボエトキシエチリデン)トリフェニルフォスホ
ラン1.24gの30mlクロロホルム溶液を22時間
撹拌する。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル溶出画
分より4−[3−ヒドロキシ−1−(3−ピリジル)プ
ロピル]−α−メチルケイヒ酸エチル 0.28gが得
られる。
【0092】(6) 4−[3−ヒドロキシ−1−(3
−ピリジル)プロピル]−α−メチルケイヒ酸エチル
0.41gを10mlアセトン溶液に溶解し0℃に冷却
して2.67MのJones試薬を滴下し、10分間撹
拌し、水を加えて酢酸エチルで抽出する。有機層から飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出し、この水層を2規
定塩酸で酸性化した後、酢酸エチルで抽出する。
【0093】この有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧留去すると、4−
[2−カルボキシ−1−(3−ピリジル)エチル]−α
−メチルケイヒ酸エチル 0.12gが得られる。
【0094】(7) 4−[2−カルボキシ−1−(3
−ピリジル)エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル 8
9mgとジフェニルホスフォリルアミド 133mgと
トリエチルアミン 53mgをt−ブタノール1mlと
N,N−ジメチルホルムアミド1ml混合溶媒に溶解
し、80℃に加熱し、12時間撹拌する。
【0095】水を加えて、酢酸エチルで抽出し飽和食塩
水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減
圧留去する。得られた残渣を、シリカゲルプレパラティ
ブTLCに付し、メタノール−塩化メチレン(3:97
v/v)で展開し4−[2−(t−ブチルオキシカルボ
ニルアミド)−1−(3−ピリジル)エチル]−α−メ
チルケイヒ酸エチル 13.6mgを得る。
【0096】(8) 4−[2−(t−ブチルオキシカ
ルボニルアミド)−1−(3−ピリジル)エチル]−α
−メチルケイヒ酸エチル 13.6mgを塩化メチレン
1mlとトリフルオロ酢酸1mlに溶解し60℃で1時
間撹拌する。反応混合物を水に注ぎ込み2規定水酸化ナ
トリウムでアルカリ性にして酢酸エチルで抽出する。有
機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去すると4−[2−アミノ−1−
(3−ピリジル)エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル
10.3mgが得られる。
【0097】(9) 4−[2−アミノ−1−(3−ピ
リジル)エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル 10.
3mgとトリエチルアミン 40mgを2ml塩化メチ
レンに溶解し、20mgのp−クロロベンゼンスルホニ
ルクロリドを加え、12時間室温で撹拌し、反応混合物
に水を加え、有機層を分離し水層から塩化メチレンで抽
出する。
【0098】有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去する。得られた残
渣を、シリカゲルプレパラティブTLCに付し、メタノ
ール−塩化メチレン(5:95v/v)で展開し4−
[2−(4−クロロベンゼンスルホンアミド)−1−
(3−ピリジル)エチル]−α−メチルケイヒ酸エチル
12.3mgを得る。このものの分光学的データは下記
の化14の構造式を支持する。
【化14】 1H NMR(CDCl3) δ:1.35(3H、t、
J=7.2Hz)、2.09(3H、d、J=1.3H
z)、3.61(2H、dd、J=7.0,7.8H
z)、4.18(2H、t、J=7.8Hz)、4,2
7(2H、q、J=7.2Hz)、4.81(1H、
t、J=7.0Hz)、7.05−7.95(11H、
m)、8.35−8.65(2H、m)。
【0099】[実施例8]4−[2−(4−クロロベン
ゼンスルホンアミド)−1−(3−ピリジル)エチル]
−α−メチルケイヒ酸エチル 6.8mgを1mlのメ
タノールに溶解し、0.2mlの2規定水酸化ナトリウ
ムを加え、18時間還流する。溶媒を減圧留去し、2規
定の塩酸で中和し析出した結晶を濾取すると4−[2−
(4−クロロベンゼンスルホンアミド)−1−(3−ピ
リジル)エチル]−α−メチルケイヒ酸 6.4mgを
得る。このものの分光学的データは下記の化15の構造
式を支持する。
【化15】 1H NMR(DMSO d6) δ:1.98(3H、
br s)、7.20−8.60(13H、m)。
【0100】[実施例9] (1) 窒素雰囲気下、水素化ナトリウム 1.23g
をヘキサンで洗浄し、乾燥テトラヒドロフラン100m
lに懸濁させ、これに公知の方法(Journal o
f Medicinal Chemistry、26
1164(1983))により合成した2−ピロ−ルイ
ル 3−ピリジル ケトン 4.83gの乾燥テトラヒ
ドロフラン50mlの溶液を0℃で15分間かけて滴下
し、30分間撹拌し、乾燥テトラヒドロフラン10ml
に溶解したヨウ化メチル 4.38gを滴下し、ジメチ
ルスルホキシド50mlを加えて、12時間撹拌する。
【0101】反応混合物に飽和食塩水を加え、有機層を
分離し水層から酢酸エチルで抽出し、あわせた有機層を
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶
媒を減圧留去する。得られた残渣を、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、メタノール−塩化メチレン
(3:97v/v)溶出画分より1−メチル−2−ピロ
−ルイル 3−ピリジル ケトン 4.70gが得られ
る。
【0102】(2) 窒素雰囲気下、0.66gの水素
化ナトリウムをヘキサン洗浄し、40mlのN,N−ジ
メチルホルムアミドに懸濁し、10mlのN,N−ジメ
チルホルムアミドに溶解したジメチル シアノメチルホ
スフォネート 2.94gを滴下し、5mlのジメチル
ホルムアミドに溶解した1−メチル−2−ピロ−ルイル
3−ピリジル ケトン 2.81gを滴下し、60℃
で24時間撹拌する。反応混合物に、水を加え酢酸エチ
ルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、溶媒を減圧留去すると(E+Z)−3−
(1−メチル−2−ピロ−ルイル)−3−(3−ピリジ
ル)アクリロニトリル 3.10gが得られる。
【0103】(3) (E+Z)−3−(1−メチル−
2−ピロ−ルイル)−3−(3−ピリジル)アクリロニ
トリル 2.23gと水素化ホウ酸ナトリウム 4.4
6gをエタノール50mlに懸濁し、12時間還流す
る。反応混合物を減圧下濃縮し、水を加えて酢酸エチル
で抽出し、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウムで
乾燥し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣を、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、メタノール−塩
化メチレン(5:95v/v)溶出画分より3−(1−
メチル−2−ピロ−ルイル)−3−(3−ピリジル)プ
ロピオニトリル1.06gが得られる。
【0104】(4) 適当量のラネーニッケルを飽和ア
ンモニア性メタノール溶液15mlに懸濁し、3−(1
−メチル−2−ピロ−ルイル)−3−(3−ピリジル)
プロピオニトリル 0.71gを加え、15気圧、水素
雰囲気下、14時間撹拌する。この反応混合物を濾過
し、溶媒を減圧留去する。
【0105】得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、アンモニア水−メタノール−クロロ
ホルム(1:10:100v/v)溶出画分より、3−
(1−メチル−2−ピロ−ルイル)−3−(3−ピリジ
ル)プロピルアミン 0.59gが得られる。
【0106】(5) 3−(1−メチル−2−ピロ−ル
イル)−3−(3−ピリジル)プロピルアミン 0.5
9gとトリエチルアミン 0.31gを20ml塩化メ
チレンに溶解し、p−クロロベンゼンスルホニルクロリ
ド 0.64gを加え、18時間室温で撹拌する。反応
混合物に2規定塩酸を加え、有機層を分離した後、水層
から塩化メチレンで抽出する。
【0107】有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、
溶媒を減圧留去するとN−[3−(1−メチル−2−ピ
ロ−ルイル)−3−(3−ピリジル)プロピル]−4−
クロロベンゼンスルホンアミド 0.96gが得られ
る。
【0108】(6) N,N−ジメチルホルムアミド
5mlを0℃に冷却し、オキシ塩化リン 0.25ml
を加え5分間撹拌する。N,N−ジメチルホルムアミド
1mlに溶解したN−[3−(1−メチル−2−ピロ
−ルイル)−3−(3−ピリジル)プロピル]−4−ク
ロロベンゼンスルホンアミド 0.87gを加え、24
時間室温で撹拌する。
【0109】反応混合物に2規定水酸化ナトリウム水溶
液を加えて加水分解したのち、飽和食塩水を加えて酢酸
エチルで抽出する。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去する。得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチル溶出画分より4−[3−(4−クロロベ
ンゼンスルホンアミド)−1−(3−ピリジル)プロピ
ル]−1−メチルピロール−2−カルバルデヒド 0.
62gが得られる。
【0110】(7) 4−[3−(4−クロロベンゼン
スルホンアミド)−1−(3−ピリジル)プロピル]−
1−メチルピロール−2−カルバルデヒド 0.62g
と(カルボエトキシエチリデン)トリフェニルフォスホ
ラン 2.58gを加え、室温で16時間撹拌し、さら
に7時間還流する。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ル溶出画分よりトリフェニルフォスフィンオキシドと目
的物の混合物が得られる。
【0111】このものを15mlのエタノールに溶解
し、2規定水酸化ナトリウム水溶液を加え、20時間還
流する。溶媒を減圧留去し、塩化メチレンを加え、2規
定水酸化ナトリウム水溶液で抽出する。この水層を2規
定塩酸で中和し、塩化メチレンで抽出し、飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し溶媒を減圧留去
すると、3−{4−[3−(4−クロロベンゼンスルホ
ンアミド)−1−(3−ピリジル)プロピル]−1−メ
チルピロール−2−イル}−2−メチルアクリル酸
0.61gが得られる。このものの分光学的データは下
記の化16の構造式を支持する。
【化16】 1H NMR(CDCl3) δ:2.11(3H、br
s)、2.00−2.51(2H、m)、2.67−
3.15(2H、m)、3.33(3H、s)、4.0
0−4.38(1H、m)、6.22(1H、d、J=
3.8Hz)、6.31−6.65(1H、m)、6.
56(1H、d、J=3.8Hz)、7.10−7.9
5(7H、m)、8.10−8.90(2H、m)。
【0112】[実施例10]3−{4−[3−(4−ク
ロロベンゼンスルホンアミド)−1−(3−ピリジル)
プロピル]−1−メチルピロール−2−イル}−2−メ
チルアクリル酸 0.53gの5ml塩化メチレン溶液
に塩化チオニル 1.0mlを加え、1.5時間撹拌し
た後、減圧留去する。塩化メチレン 20mlとエタノ
ール 2mlを加え、0℃でトリエチルアミン 1.0
mlを加え30分間撹拌する。2規定塩酸を加え、有機
層を分離し、水層から塩化メチレンで抽出する。
【0113】あわせた有機層を2規定塩酸、飽和水素ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、溶媒を減圧留去する。得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、メタノー
ル−塩化メチレン(5:95v/v)溶出画分より3−
{4−[3−(4−クロロベンゼンスルホンアミド)−
1−(3−ピリジル)プロピル]−1−メチルピロール
−2−イル}−2−メチルアクリル酸エチル 0.30
gが得られる。このものの分光学的データは下記の化1
7の構造式を支持する。
【化17】 1H NMR(CDCl3) δ:1.30(3H、t,
J=7.0Hz)、2.11(3H、br s)、2.
22(2H、dt、J=7.0,7.0Hz)、2.9
8(2H、dt、J=7.0,7.0Hz)、3.27
(3H、s)、4.09(1H、t、J=7.0H
z)、4.19(1H、t、J=7.0Hz)、5.9
8(1H、t、J=7.0Hz)、6.14(1H、
d、J=4.5Hz)、6.46(1H、d、J=4.
5Hz)、7.00−7.85(6H、m)、8.27
−8.52(2H、m)。
【0114】[試験例1] 血小板凝集抑制作用 ヒト前腕部より1/10容3.8%クエン酸ナトリウム
採血後、該血液を遠心分離し、血小板に富む血漿(PR
P:血小板数3×105個/μl)を得る。
【0115】該PRP200μlおよび生理食塩水2
3.75μlをキュベットに入れ、アグリゴメーターに
セットして37℃で2分間加温し、実施例2、3、4及
び9のN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘
導体のdimethyl sulfoxide(DMS
O)溶液1.25μlを加え3分間インキュベートした
後、PGG2/H2の安定誘導体であり、強力な血小板の
凝集惹起作用を有するU−46619(ケイマン・ケミ
カル・カンパニー(Cayman Chemcal C
amp.)社製)を加え、血小板凝集をアグリゴメータ
ー[ヘマトレーサーVI:二光バイオサイエンス(株)]
で測定した。U−46619(320nM)によって惹
起される血小板凝集に対する50%抑制濃度を表1に示
す。
【表1】 表1に示すように、実施例2、3、4及び9のN−(3
−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体は顕著な抗
血小板凝集活性を示した。また式1に示さない本発明に
係るN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導
体も同様な活性を有することが確認された。なお、表1
中の50%阻害濃度とは本発明に係るN−(3−ピリジ
ルアルキル)スルホンアミド誘導体を導入しない場合の
血小板凝集能を100%とした場合、該N−(3−ピリ
ジルアルキル)スルホンアミド誘導体の導入により前記
血小板の凝集能を50%まで抑制するために要したN−
(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体溶液濃
度を意味する。
【0116】[試験例2] トロンボキサン合成酵素阻害作用 ヒト前腕部より1/10容3.8%クエン酸ナトリウム
採血後、該血液を遠心分離し、血小板に富む血漿(PR
P:血小板数3×105個/μl)を得る。
【0117】該PRP200μlおよび生理食塩水2
3.75μlをキュベットに入れ、アグリゴメーターに
セットして37℃で2分間加温し、実施例3、4、5及
び7のN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘
導体のdimethyl sulfoxide(DMS
O)溶液1.25mlを加え3分間インキュベートした
後、20U/mlのトロンビン溶液を加え血小板凝集を
惹起せしめた。凝集後の血漿を分取し、ジエチルエーテ
ル/メタノール/0.2Mクエン酸(30:4:1)を
加えて、生成したトロンボキサンB2を抽出し、RIA
法(Amersham社製キットを使用)で定量した。
結果を表2に示す。
【表2】 表2に示されるように、実施例3、4、5及び7により
合成された本発明に係わる化合物は優れたトロンボキサ
ン合成酵素阻害作用示した。なお、本発明に係わる他の
化合物も同様な優れた作用を示した。
【0118】[試験例3]本発明化合物はTXA2・P
GH2に対し、in vitroの系(後述)において
表3に示されるような拮抗作用を示した。
【表3】 In vitroにおける本発明化合物のTXA2・P
GH2に対する拮抗作用のIC50値は以下の実験系を用
いて求めた。
【0119】体重300〜500gのハートレイ系雄性
モルモットより摘出した気管切片を37℃のtyrod
e液中、酸素(95%)−二酸化炭素(5%)の混合ガ
ス通気のマグヌス槽に0.3gの負荷をかけて懸垂し
た。約1時間安定させた後、気管切片の槽にU−466
19(ケイマン・ケミカル・カンパニー(Cayman
Chemcal Camp.)社製)(TXA2・PG
2類似物)を10-7Mの濃度で加えた。この時の気管
平滑筋の収縮に対して、実施例4のN−(3−ピリジル
アルキル)スルホンアミド誘導体本発明化合物を加えた
際のU−46619による収縮を測定し、IC50値を算
出した。なお、本発明に係わる他の化合物も同様な作用
を示した。
【0120】[急性毒性]ICR系雄性マウス(5週
令)を用いて、経口投与による急性毒性試験を行った。
本発明のN−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド
誘導体のLD50値はいずれも300mg/kg以上であ
り、高い安全性が確認された。
【0121】
【発明の効果】本発明によれば新規なN−(3−ピリジ
ルアルキル)スルホンアミド誘導体が提供される。
【0122】本発明の新規なN−(3−ピリジルアルキ
ル)スルホンアミド誘導体は、試験例1〜3に示される
ように、抗血小板凝集作用、トロンボキサンA2および
プロスタグランディンH2拮抗作用ならびにトロンボキ
サンA2合成阻害作用を有するため、トロンボキサンA2
が起因する疾患の予防剤および治療薬として有効であ
る。特に抗血栓剤および抗アレルギー剤として有効であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/44 AEL 7252−4C C07D 401/06 207 8829−4C 405/06 213 8829−4C 409/06 213 8829−4C (72)発明者 矢ノ下 良平 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 (72)発明者 中田 信行 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記に示す化1 【化1】 (式中、Xは水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
    ニトロ基、シアノ基、低級アルキル基または低級アルキ
    ルオキシ基を示し、Yは、−S−、−O−、−NH−、
    −NR′−(ただし、R′は低級アルキル基を示す)、
    −CH=CH−、−CH=N−および−N=CH−を示
    し、Zは水素、低級アルキル基、低級アルキルオキシカ
    ルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、またはホル
    ミル基を示し、l,mおよびnはそれぞれ0から4の整
    数を示し、Rは、式−(CH2aCO21、−CR3
    CR2−CO21(ただし、R1、R2、R3は水素または
    低級アルキル基を示し、aは0から4の整数を示す)を
    示す。)で示されるN−(3−ピリジルアルキル)スル
    ホンアミド誘導体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のN−(3−ピリジルアル
    キル)スルホンアミド誘導体を含有するトロンボキサン
    2産生阻害剤。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のN−(3−ピリジルアル
    キル)スルホンアミド誘導体を含有するトロンボキサン
    2拮抗剤。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のN−(3−ピリジルアル
    キル)スルホンアミド誘導体を含有するプロスタグラン
    ディンH2拮抗剤。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のN−(3−ピリジルアル
    キル)スルホンアミド誘導体を含有する抗血栓剤。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のN−(3−ピリジルアル
    キル)スルホンアミド誘導体を含有する抗アレルギー
    剤。
JP20065091A 1991-02-25 1991-08-09 N−(3−ピリジルアルキル)スルホンアミド誘導体およびこれを含有する医薬製剤 Pending JPH0543546A (ja)

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