JPH0543545A - 新規なアザ糖誘導体 - Google Patents

新規なアザ糖誘導体

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JPH0543545A
JPH0543545A JP3205207A JP20520791A JPH0543545A JP H0543545 A JPH0543545 A JP H0543545A JP 3205207 A JP3205207 A JP 3205207A JP 20520791 A JP20520791 A JP 20520791A JP H0543545 A JPH0543545 A JP H0543545A
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JP
Japan
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glycero
formula
compound
added
compounds
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Application number
JP3205207A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Ishii
美幸 石井
Takayuki Usui
孝之 臼井
Masayuki Shibahara
聖至 柴原
Kozo Nagaoka
行蔵 長岡
Shigeharu Inoue
重治 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
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Publication date
Application filed by Meiji Seika Kaisha Ltd filed Critical Meiji Seika Kaisha Ltd
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Publication of JPH0543545A publication Critical patent/JPH0543545A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Hydrogenated Pyridines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、新規なアザ糖誘導体のグリコシダー
ゼ阻害活性を基とする抗ウイルス剤を提供することを目
的とする。 【構成】デオキシノジリマイシンから合成された次の一
般式(I) 【化9】 (式中Rは、水素又は炭素数1〜6の低級アルキル基を
示す。)に示されるアザ糖誘導体は、デオキシノジリマ
イシンに比べてβ−グルコシダーゼ阻害活性が増大す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗ウイルス活性を有す
る新規なアザ糖誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】ノジリマイシンあるいは、デオキシノジ
リマイシンで代表されるアザ糖は、グルコシダーゼ阻害
活性を有し、細胞表面の糖タンパク合成を調節するた
め、ウイルス感染、ガン転移、免疫不全等の領域におい
てその有用性が期待され、いくつかの化合物は、臨床試
験中である(Febs Lett. 1988;237:128-132,AIDS 1990;
4:975-979)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アザ糖のグ
ルコシダーゼ阻害活性を指標とする抗ウイルス性を拡大
させることを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の課題
を解決すべく研究を重ねた結果、ある種のデオキシノジ
リマイシン誘導体がデオキシノジリマイシン(本明細書
中での命名法に従えば、1,5−イミノ−1,5−ジデオ
キシ−D−グルシトールと表される。)に比べてβ−グ
ルコシダーゼ阻害活性を増大することを見出し、本発明
を完成させた。すなわち本発明は、次の一般式(I)
【化2】 (式中Rは、水素又は炭素数1〜6の低級アルキル基、
具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基等を示し、*は、その絶対配置
が(R)もしくは(S)であり、本明細書中の命名法に
よれば、以下の化合物名の内、D−グリセロ、L−グリ
セロの表記がそれぞれR及びSの立体配置と同一であ
る。)で表される新規なデオキシノジリマイシ誘導体に
関するものである。
【0005】本願目的化合物である式(I)の特定化合
物としては、1,5−イミノ−1,5,7−トリデオキ
シ−D−グリセロ−D−グルコ−ヘプチトール、1,5
−イミノ−1,5,7−トリデオキシ−L−グリセロ−
D−グルコ−ヘプチトール、1,5−ブチルイミノ−
1,5,7−トリデオキシ−D−グリセロ−D−グルコ
−ヘプチトール、1,5−ブチルイミノ−1,5,7−
トリデオキシ−L−グリセロ−D−グルコ−ヘプチトー
ル、1,5−メチルイミノ−1,5,7−トリデオキシ
−D−グリセロ−D−グルコ−ヘプチトール、1,5−
メチルイミノ−1,5,7−トリデオキシ−L−グリセ
ロ−D−グルコ−ヘプチトール等があげられる。
【0006】本発明に係わる前記一般式(I)で示され
る化合物のうち、次の構造式(Ia)
【化3】 で表される化合物は、次の[A]の方法で得ることがで
きる。 [A]法 デオキシノジリマイシンを出発物質とし、そのアミノ基
を以後の反応に耐えうる公知の保護基、好ましくはベン
ジル基(以下Bnと略記する。)で保護する。こうして
得られたN−ベンジルデオキシノジリマイシンは、文献
記載(Carbohydr. Res. 1987;164:141-148)の公知の化
合物である。ついで4位、6位水酸基を環状アセタール
型保護基、好ましくはベンジリデン基で、2位、3位水
酸基をテトラヒドロピラニル基で代表されるアセタール
型保護基、若しくはシリルエーテル型保護基、好ましく
はt−ブチルジメチルシリル基(以下TBDMSと略記
する。)で保護して下記(Ib)で表される化合物を得
る。
【0007】
【化4】 保護体(Ib)を文献(J.Carbohydr.Chem. 1983;2:305
-311)記載の方法に準じ、位置選択的にベンジリデン基
を開裂し、6位水酸基のみが遊離された鍵中間体である
化合物(Ic)を得ることができる。すなわち化合物
(Ib)を有機溶媒、好ましくはトルエン中でトリメチ
ルアミン・ボラン錯体と塩化アルミニウムの存在下に反
応させることによりベンジリデン基を解裂し、6位水酸
基が脱保護された下記(Ic)の化合物を得る。
【0008】
【化5】 さらに、この6位水酸基を公知の酸化剤、例えば6価C
r、活性化ジメチルスルホキシド等を用いて酸化し次式
(Id)で表されるアルデヒドを得る。
【0009】
【化6】 酸化剤として活性化ジメチルスルホキシドを用いる場合
には、反応は、ジクロロメタン、酢酸エチル、ベンゼン
等の不活性な溶媒中又は無溶媒で行われ、活性化剤とし
ては、シュウ酸クロリド、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、無水硫酸・ピリジン錯体等の公知の試薬から任意
に選ばれる。無水硫酸・ピリジン錯体を用いる場合に
は、有機塩基、好ましくはトリエチルアミンの存在下に
反応させる。次に、化合物(Id)にメチルリチウム、
メチルグリニャール試薬等を用いてメチル基を付加さ
せ、新たに生じた不斉炭素の立体配置がRもしくはSの
化合物の混合物として次式(Ie)の化合物(*は上記
の意味を有す。)を得ることができる。これらはクロマ
トグラフィーによってそれぞれの異性体に分離可能であ
る。
【0010】
【化7】 これらの化合物を混合物のまま、若しくはR体、S体に
分離後、以下に述べる方法で順次脱保護し、式(Ia)
で示される化合物をR体、S体の混合物、若しくはR
体、S体のそれぞれの異性体を純粋に得ることができ
る。すなわち化合物(Ie)と公知の脱シリル化剤、好
ましくはフッ化水素−三フッ化ほう素・ジエチルエーテ
ル錯体とを有機溶媒、好ましくはアセトニトリル中で反
応させることにより、脱シリル化する。次に、有機溶媒
と水、好ましくはメタノール−水中で、酸、好ましくは
塩酸を加え、触媒、好ましくは水酸化パラジウム−カー
ボンの存在化に接触還元を行うことにより、脱ベンジル
化を行い、前記の式(Ia)で示される化合物を得る。
【0011】本発明に係わる前記一般式(I)で示され
る化合物のうち次式(If)
【化8】 (式中R1は、メチル基又はブチル基を示す。)で示さ
れる化合物は、次の[B]の方法で得ることができる。 [B]法 まず、[A]法に従って式(Ia)で示される化合物を
得る。この化合物を有機溶媒中、又は有機溶媒と水との
混合溶媒中、好ましくはジメチルホルムアミドと水の混
液中で、塩基、好ましくは炭酸カリウムの存在下で、ヨ
ウ化ブチル又はヨウ化メチルと反応させることにより、
前記の式(If)で示される化合物を得る。
【0012】また、前記式(If)で示される化合物
は、次の[C]の方法で得ることができる。 [C]法 まず、[A]法に従って式(Ia)で示される化合物を
得る。この化合物を有機溶媒中、又は有機溶媒と水との
混合溶媒中、好ましくはアセトニトリルと水との混液中
で、還元剤、好ましくは水素化シアノホウ素ナトリウム
の存在下で、ブチルアルデヒド又はホルムアルデヒドと
反応させることにより、前記の式(If)で示される化
合物を得る。
【0013】
【作用】本発明化合物の効果を以下の実験例より説明す
る。T.Niwaらの方法(Agric.Biol.Chem.1970;34:
966-967)に従ってグリコシダーゼ阻害活性を測定した。
本発明化合物の100μg/mlの濃度における阻害活性
の強度をコントロールに対する100分率(Inhibition)%
で表わし、表1にその結果を示す。
【0014】
【表1】
【0015】測定の結果、一般式(I)で示される化合
物のうちRが水素で、6位不斉炭素の立体配置がS型の
化合物はデオキシノジリマイシンに比べてβ−グルコシ
ダーゼ阻害活性を増大することを見出した。以下に本発
明の化合物及びその製造方法を参考例及び実施例をもっ
て詳細に説明する。
【0016】
【実施例】
参考例1 N−ベンジル−4,6−O−ベンジリデン−1,5−ジ
デオキシ−1,5−イミノ−D−グルシトール N−ベンジル−1,5−ジデオキシ−1,5−イミノ−
D−グルシトール10.0g(39.5ミリモル)をジ
メチルホルムアミド100mlに溶解し、p−トルエン
スルホン酸・1水和物11.3g(59.4ミリモ
ル)、ベンズアルデヒドジメチルアセタール30ml
(198ミリモル)を順次加えて100mmHg、70
℃で減圧下加熱攪拌した。5時間後、反応液をクロロホ
ルム500mlで希釈し、10%炭酸ナトリウム溶液1
00mlを加えて振盪した後、クロロホルム層を分離し
た。さらに2回同様に水でクロロホルム層を洗浄した。
クロロホルム層に無水硫酸ナトリウムを加え、乾燥した
後、濾過して減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(洗浄溶媒系クロロホルム、
展開溶媒系クロロホルム:アセトン 4:1、続いてク
ロロホルム:アセトン 2:1)によって精製し、標題
化合物10.0gを得た。収率74% FDMS(m/z)341(M+1 H−NMR(CDCl3)δ4.51(1H,dd,H
−6),5.49(1H,s,>CPh),7.21
〜7.61(10H,m,N−CH 2Ph,>CH
【0017】参考例2 N−ベンジル−4,6−O−ベンジリデン−2,3−ビ
ス(O−t−ブチルジメチルシリル)−1,5−ジデオ
キシ−1,5−イミノ−D−グルシトール 参考例1で得られた化合物10.0g(29.3ミリモ
ル)をジメチルホルムアミド50mlに溶解し、t−ブ
チルジメチルシリルクロライド13.3g(88.2ミ
リモル)、イミダゾール10.0g(147ミリモル)
を順次加えて60℃で加熱攪拌した。3.5時間後、反
応液に水5mlを加えた。30分後、反応液を減圧濃縮
した。得られた残渣をクロロホルム200mlに溶解
し、この溶液に5%硫酸水素カリウム溶液20mlを加
えて振盪した後、クロロホルム層を分離した。さらに2
回同様にクロロホルム層を洗浄した後、1回上記と同様
に5%炭酸水素ナトリウム溶液でクロロホルム層を洗浄
した。続いて3回同様に水でクロロホルム層を洗浄し
た。クロロホルム層に無水硫酸ナトリウム溶液を加え、
乾燥した後、濾過して減圧濃縮した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒系ヘキサ
ン:酢酸エチル 15:1)にかけ、標題化合物16.
1gを得た。収率97% EIMS(m/z)569(M+1 H−NMR(CDCl3)δ0.75(18H,2s,
t−ブチル),5.41(1H,s,>CPh),
7.21〜7.51(10H,m,>CHPh,N−C
2Ph
【0018】参考例3 N−ベンジル−4−O−ベンジル−2,3−ビス(O−
t−ブチルジメチルシリル)−1,5−ジデオキシ−
1,5−イミノ−D−グルシトール 参考例2で得られた化合物8.0g(14ミリモル)を
トルエン320mlに溶解し、−20℃に冷却下、ボラ
ン・トリメチルアミン錯体2.1g(29ミリモル)、
塩化アルミニウム3.7g(28ミリモル)を順次加え
て、−20℃〜−5℃で攪拌した。2.5時間後、反応
液をクロロホルム640mlで希釈し、10%炭酸ナト
リウム水溶液160mlを加えて振盪した後、クロロホ
ルム層を分離した。さらに3回同様に水200mlでク
ロロホルム層を洗浄した。クロロホルム層に無水硫酸ナ
トリウムを加えて乾燥した後、濾過して減圧濃縮した。
得られた残渣に石油エーテル20mlを加えて抽出し、
上澄を分離した。さらに5回同様に石油エーテルで抽出
した。石油エーテル層を集めて減圧濃縮した。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(洗浄溶媒
系トルエン、展開溶媒系トルエン:酢酸エチル 20:
1)にかけ、標題化合物6.0gを得た。収率93% FDMS(m/z)571(M+1 H−NMR(CDCl3)δ0.88(9H,s,t−
ブチル),1.02(9H,s,t−ブチル),2.2
0(1H,dd,J1a,1e12.0Hz,J1a,28.5
Hz,H−1a),2.58(1H,m,H−5),
3.04(1H,dd,J1e,23.6Hz,H−1
e),3.43(1H,d,N−C2 Ph),3.5
2(1H,t,H−3又は4),3.61(1H,m,
H−2),3.68(1H,t,H−3又は4),3.
92(1H,bd,H−6),4.33(1H,d,N
−C2 Ph),4.77(1H,d,O−C2
h),5.04(1H,d,O−C2 Ph),7.3
〜7.5(10H,N−CH 2Ph,O−CH 2Ph
【0019】実施例11,5−イミノ−1,5,7−トリデオキシ−D−グリ
セロ−D−グルコ−ヘプチトール及び1,5−イミノ−
1,5,7−トリデオキシ−L−グリセロ−D−グルコ
−ヘプチトール 参考例3で得られた化合物2.1g(3.7ミリモル)
をジメチルスルホキシド10mlに溶解し、トリエチル
アミン7.2ml(52ミリモル)を加えた。さらにこ
の溶液にジメチルスルホキシド10mlに溶解させた無
水硫酸・ピリジン錯体3.5g(22ミリモル)を加え
て40℃で加熱攪拌した。20時間後、反応液を酢酸エ
チル100mlで希釈し、10%炭酸ナトリウム水溶液
20mlを加えて振盪した後、クロロホルム層を分離し
た。さらに3回同様に水でクロロホルム層を洗浄した。
クロロホルム層に無水硫酸マグネシウムを加え、乾燥し
た後、濾過して濾液を減圧濃縮した。
【0020】得られた残渣をテトラヒドロフラン28m
lに溶解し、0.82M臭化メチルマグネシウム/テト
ラヒドロフラン溶液6.4mlを氷冷下に加えて、氷冷
下で攪拌した。30分後、この溶液に飽和塩化アンモニ
ウム溶液20mlを加えた。さらにこの反応液をクロロ
ホルム40mlで希釈し、水20mlを加えて振盪した
後、クロロホルム層を分離した。さらに3回同様に水で
クロロホルム層を洗浄した後、1回上記と同様に飽和食
塩水でクロロホルム層を洗浄した。クロロホルム層に無
水硫酸マグネシウムを加え、乾燥した後、濾過して減圧
濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(展開溶媒系ヘキサン:酢酸エチル10:1、
続いてヘキサン:酢酸エチル5:1)にかけ、異性体の
分離精製をして、N−ベンジル−4−O−ベンジル−
2,3−ビス(O−t−ブチルジメチルシリル)−1,
5−イミノ−1,5,7−トリデオキシ−D−グリセロ
−D−グルコ−ヘプチトールを300mg(収率14
%)、N−ベンジル−4−O−ベンジル−2,3−ビス
(O−t−ブチルジメチルシリル)−1,5−イミノ−
1,5,7−トリデオキシ−L−グリセロ−D−グルコ
−ヘプチトールを570mg得た。収率26%
【0021】 D−グリセロ体:SIMS(m/z)5
86(M+ +1)1 H−NMR(CDCl3)δ0.90(9H,s,t−
ブチル),0.99(9H,s,t−ブチル),1.2
7(3H,d,メチル),2.50(1H,dd,J
1a,1e12.6Hz,J1a,27.6Hz,H−1a),
2.75(1H,t,H−5),3.06(1H,d
d,J1e,23.6Hz,H−1e),3.69(1H,
t,H−3又は4),3.69〜3.73(1H,m,
H−2),3.73(1H,d,N−C2 Ph),
3.91(1H,t,H−3又は4),4.18(1
H,bt,H−6),4.39(1H,d,N−C2
Ph),4.68(1H,d,O−C2 Ph),4.
83(1H,d,O−C2 Ph),7.3〜7.5
(10H,m,N−CH 2Ph,O−CH 2Ph
【0022】 L−グリセロ体:SIMS(m/z)
586(M+ +1)1 H−NMR(CDCl3)δ0.87(9H,s,t−
ブチル),0.95(9H,s,t−ブチル),1.0
5(3H,d,メチル),2.71(1H,t,H−
5),2.80(1H,bd,H−1a),3.25
(1H,dd,J1a,1 e14.4Hz,J1e,22.1H
z,H−1e),3.35(1H,bs,H−3又は
4),3.60(1H,bd,H−2),3.98(1
H,t,H−3又は4),4.01(1H,bq,H−
6),4.26(1H,d,N−C2 Ph),4.5
5(1H,d,N−C2 Ph),7.3〜7.5(1
0H,m,N−CH 2Ph,O−CH 2Ph
【0023】上記の化合物のうち、D−グリセロ体50
0mg(0.85ミリモル)をアセトニトリル5mlに
溶解し、この溶液に46%フッ化水素酸溶液130μl
(3.4ミリモル)、三フッ化ほう素・ジエチルエーテ
ル錯体420μl(3.4ミリモル)を順次加えて室温
で攪拌した。2.5時間後、反応液をクロロホルム25
mlで希釈し、10%炭酸ナトリウム溶液5mlを加え
振盪してクロロホルム層を分離した。続いて2回同様に
クロロホルム層を水で洗浄した後、1回同様に飽和食塩
水でクロロホルム層を洗浄した。クロロホルム層に無水
硫酸マグネシウムを加えて乾燥した後、減圧濃縮した。
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(洗浄溶媒系クロロホルム、展開溶媒系クロロホルム:
酢酸エチル1:1、続いてクロロホルム:酢酸エチル
1:2)によって精製し、N−ベンジル−4−O−ベン
ジル−1,5−イミノ−1,5,7−トリデオキシ−D
−グリセロ−D−グルコ−ヘプチトールを230mg得
た。収率74%
【0024】SIMS(m/z)358(M+ +1)1 H−NMR(CDCl3)δ1.20(3H,d,メチ
ル),2.33(1H,dd,J1a,1e12.2Hz,
1a,27.7Hz,H−1a),2.67(1H,d
d,J4,56.0Hz,J5,63.0Hz,H−5),
3.13(1H,dd,J1e,23.7Hz,H−1
e),3.53(1H,d,N−C2 Ph),3.5
8〜3.62(1H,m,H−2)3.65(1H,
t,H−3又は4),3.73(1H,t,H−3又は
4),4,08(1H,d,N−C2 Ph),4.3
7(1H,bq,H−6),4.64(1H,d,O−
2 Ph),4.82(1H,d,O−C2 Ph),
7.2〜7.4(10H,m,N−CH 2Ph,O−C
2Ph
【0025】L−グリセロ体も同様に処理してN−ベン
ジル−4−O−ベンジル−1,5−イミノ−1,5,7
−トリデオキシ−L−グリセロ−D−グルコ−ヘプチト
ールを得た。 SIMS(m/z)358(M+ +1)1 H−NMR(CDCl3 δ1.26(3H,d,メ
チル),2.28(1H,dd,J1a,1e12.4H
z,J1a,28.5Hz,H−1a),2.67(1H,
t,H−5),2.99(1H,dd,J1e,24.2H
z,H−1e),3.68(1H,d,N−C2
h),3.69(1H,t,H−3又は4),4.01
(1H,d,N−C2 Ph)4.23(1H,bt,
H−6),4.74(1H,d,O−C2 Ph),
4.93(1H,d,O−C2 Ph),7.2〜7.
4(10H,m,N−CH 2Ph,O−CH 2Ph
【0026】続いて上記の化合物のうち、D−グリセロ
体220mg(0.62ミリモル)をメタノール2.6
mlと水1.1mlの混合液に溶解し、1N塩酸660
μl、20%水酸化パラジウム・カーボンを66mg加
えて接触還元した。22時間後、この反応液を濾過し、
濾液を減圧濃縮して標題化合物のうち、D−グリセロ体
を130mg得た。収率93% FDMS(m/z)177(M+) [α]D21 +24°(c0.7,H2O)1 H−NMR(D2O)δ1.28(3H,d,メチ
ル),2.99(1H,t,H−1a),3.29(1
H,dd,J4,510.6Hz,J5,63.2Hz,H−
5),3.52(1H,t,H−3又は4),3.54
(1H,dd,J1a,1 e13.4Hz,J1e,27.1H
z,H−1e),3.59(1H,t,H−3又は
4),3.78〜3.85(1H,m,H−2),4.
35(1H,dq,H−6)
【0027】L−グリセロ体も同様に処理して標題化合
物のうち、L−グリセロ体を得た。得られたL−グリセ
ロ体は、エタノールより再結晶させた。得られた結晶
は、X線結晶解析により6位不斉炭素がS体、すなわち
L−グリセロ体であることを確認した。 FDMS(m/z)177(M+) m.p.174℃(再結晶溶媒エタノール) [α]D21 +39°(c0.9,H2O)1 H−NMR(D2O)δ1.25(3H,d,メチ
ル),2.35(1H,dd,J4,59.6Hz,J5,6
1.5Hz,H−5),2.39(1H,bt,H−1
a),3.09(1H,dd,J1a,1e12.6Hz,
1e,24.9Hz,H−1e),3.31(1H,t,
H−3又は4),3.35(1H,t,H−3又は
4),3.43〜3.50(1H,m,H−2),4.
13〜4.20(1H,dq,H−6)
【0028】実施例21,5−ブチルイミノ−1,5,7−トリデオキシ−D
−グリセロ−D−グルコ−ヘプチトール及び1,5−ブ
チルイミノ−1,5,7−トリデオキシ−L−グリセロ
−D−グルコ−ヘプチトール 実施例1で得た化合物のうち、D−グリセロ体50mg
(0.23ミリモル)をジメチルホルムアミド1mlと
水200μlの混合液に溶解し、炭酸カリウム32mg
(0.46ミリモル)、ヨウ化ブチル53μl(0.4
6ミリモル)を順次加えて60℃で加熱攪拌した。29
時間後、反応液を減圧濃縮した。得られた残渣にエタノ
ール1mlを加え、攪拌後、上澄を分離した。さらに残
った固体から3回同様にエタノールで抽出した。エタノ
ール層を合せて減圧濃縮した。得られた残渣をDowe
x50Wレジン(ダウ・ケミカル社)カラムクロマトグ
ラフィー(洗浄溶媒 水、溶出 1Nアンモニア水溶
液)及びアンバーライトCG50レジン(ローム・アン
ド・ハース社)カラムクロマトグラフィー(溶出 水)
によって精製し、標題化合物のうち、D−グリセロ体を
28mg得た。収率51%
【0029】FDMS(m/z)233(M+) [α]D21 −15°(c1.2,H2O)1 H−NMR(D2O)δ0.91(3H,t,ブチル−
CH3),1.26(3H,d,メチル),2.24
(1H,t,H−1a),2.44(1H,bd,H−
5),3.05(1H,dd,J1a,1e11.8Hz,
1e,24.8Hz,H−1e),3.26(1H,t,
H−3又は4),3.28(1H,t,H−3又は
4),4.36〜4.39(1H,m,H−2),4.
38(1H,dq,H−6) 実施例1で得た化合物のうち、L−グリセロ体も上記と
同様に処理して標題化合物のうち、L−グリセロ体を得
た。 FDMS(m/z)233(M+) [α]D21 −18°(c1.3,H2O)1 H−NMR(D2O)δ0.89(3H,t,ブチル−
CH3),1.26(3H,d,メチル),2.41
(1H,t,H−1a),2.53(1H,dd,J
4,59.6Hz,J5,62.9Hz,H−5),2.96
(1H,dd,J1a,1 e11.9Hz,J1e,24.9H
z,H−1e),3.30(1H,t,H−3又は
4),3.52〜3.58(1H,m,H−2),3.
61(1H,t,H−3又は4),4.30(1H,d
d,H−6)
【0030】実施例31,5−ブチルイミノ−1,5,7−トリデオキシ−D
−グリセロ−D−グルコ−ヘプチトール 実施例1で得た化合物のうち、D−グリセロ体10mg
(0.047ミリモル)をアセトニトリル200μlと
水80μlの混合液に溶解し、ブチルアルデヒド(0.
089ミリモル)、水素化シアノホウ素ナトリウム4m
g(0.064ミリモル)を順次加えて室温で攪拌し
た。6時間後、1N塩酸を加えてpH1にした後、アセ
トン20μlを加えて室温で攪拌した。30分後、反応
液を減圧濃縮乾固して得られた残渣をDowex50W
レジンカラムクロマトグラフィー(洗浄 水、溶出 1
Nアンモニア水溶液)及びアンバーライトCG50レジ
ンカラムクロマトグラフィーによって(溶出 水)精製
し、標題化合物を4.4mg得た。収率40%
【0031】実施例41,5−メチルイミノ−1,5,7−トリデオキシ−D
−グリセロ−D−グルコ−ヘプチトール及び1,5−メ
チルイミノ−1,5,7−トリデオキシ−L−グリセロ
−D−グルコ−ヘプチトール 実施例1で得た化合物のうち、D−グリセロ体30mg
(0.14ミリモル)をジメチルホルムアミド600μ
lと水120μlの混合液に溶解し、炭酸カリウム19
mg(0.28ミリモル)、ヨウ化メチル18μl
(0.28ミリモル)を順次加えて室温で攪拌した。5
時間後、反応液を減圧濃縮した。得られた残渣をDow
ex50Wレジンカラムクロマトグラフィー(洗浄
水、溶出 1Nアンモニア水溶液)及びアンバーライト
CG50レジンカラムクロマトグラフィー(溶出 水)
によって精製し、標題化合物のうち、D−グリセロ体を
14mg得た。収率52%
【0032】FDMS(m/z)192(M+ +1) [α]D21 −0.87°(c0.9,H2O)1 H−NMR(D2O)δ1.27(3H,d,メチ
ル),2.42(3H,s,N−メチル),2.92
(1H,dd,J1a,1e11.7Hz,J1e,24.7H
z,H−1e),3.22(1H,t,H−3又は
4),3.31(1H,t,H−3又は4),3.35
〜3.42(1H,m,H−2),4.42(1H,d
q,H−6)実施例1で得た化合物のうち、L−グリセ
ロ体も同様に処理して標題化合物のうち、L−グリセロ
体を得た。
【0033】FDMS(m/z)192(M+ +1) [α]D21 −21°(c1.5,H2O)1 H−NMR(D2O) δ1.28(3H,d,メチ
ル),2.32(3H,s,N−メチル),2.93
(1H,dd,J1a,1e11.9Hz,J1e,24.9H
z,H−1e),3.34(1H,t,H−3又は
4),3.58(1H,ddd,H−2),3.64
(1H,t,H−3又は4),4.34(1H,dq,
H−6)
【0034】
【発明の効果】従来、これまでグルコシダーゼ阻害活性
を有するカスタノスペルミン、デオキシノジリマイシン
は、エイズ治療薬として臨床試験中(Lancet 1989:120
6)であるが、そのグリコシダーゼ阻害活性は、α−グ
ルコシダーゼ、β−グルコシダーゼを共に阻害する。本
発明で提供する新規誘導体は、立体配置の異なる水酸基
により、そのα−グルコシダーゼとβ−グルコシダーゼ
阻害活性を分離することに成功した。この阻害活性の異
なる新規アザ糖誘導体は、エイズウイルスHIV等によ
る感染症の治療が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長岡 行蔵 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社薬品総合研究所内 (72)発明者 井上 重治 神奈川県横浜市港北区師岡町760番地 明 治製菓株式会社薬品総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I) 【化1】 (式中Rは、水素又は炭素数1〜6の低級アルキル基を
    示し、*は、その絶対配置が(R)もしくは(S)であ
    ることを示す。)で表されるデオキシノジリマイシン誘
    導体。
JP3205207A 1991-08-15 1991-08-15 新規なアザ糖誘導体 Pending JPH0543545A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1037636A4 (en) * 1997-12-11 2004-08-18 Univ Oxford INHIBITATION OF MEMBRANE-TIED VIRAL REPLICATION
CN103204800A (zh) * 2013-05-14 2013-07-17 成都科源生物技术有限公司 一种高纯度1-脱氧野尻霉素的提取方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1037636A4 (en) * 1997-12-11 2004-08-18 Univ Oxford INHIBITATION OF MEMBRANE-TIED VIRAL REPLICATION
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