JPH0543275Y2

JPH0543275Y2 -

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Publication number: JPH0543275Y2
Application number: JP1986201416U
Authority: JP
Priority date: 1986-12-29
Filing date: 1986-12-29
Publication date: 1993-10-29
Anticipated expiration: 2001-12-29
Also published as: JPS63108579U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、プレツシヤープレートにローデイ
ングエイヤを区画してローデイング力をバランス
させるとともに、このプレツシヤープレートにス
ピードスロツトを形成して、歯溝の圧力分布を安
定させるようにしたギヤポンプに関する。

（従来の技術）第５〜８図に示した従来のギヤポンプは、ボデ
イｂに形成した８字状のボデイボア１に歯車２，
３を設けるとともに、これら両歯車２，３のギヤ
軸４〜７を、カバー８及びマウンテイングフラン
ジ９で支持している。

そして、上記歯車２，３とカバー８との間、及
び歯車２，３とマウンテイングフランジ９との間
に、プレツシヤープレート１０，１１を介在させ
ている。

なお、左右のプレツシヤープレート１０，１１
は、その形状を同じくしているので、以下には、
一方のプレツシヤープレート１０側についてのみ
説明する。

上記プレツシヤープレート１０は、第６，７図
に示すように、歯車２，３との接触面１２にスピ
ードスロツト１３を形成している。このスピード
スロツト１３は、第８図に示すように、当該プレ
ート１０の縁の部分を斜めにカツトするととも
に、ボデイｂの吐出口１４側から、歯車２，３の
歯溝内の圧力がはげしく変化する部分に対応する
位置範囲まで形成している。

また、上記接触面１２とは反対側である背面１
５には、軸孔１６，１７に沿つてシール溝１８を
形成するとともに、このシール溝１８を吐出口１
４に連通させる連通溝１９，２０を形成してい
る。

そして、上記シール溝１８には図示していない
シール部材を装着し、このシール部材を境にして
第６図右側を高圧エリヤＨとし、左側を低圧エリ
ヤＬとしている。

しかして、歯車２，３を回転すると、吸込口２
１から吸い込まれた流体が、歯車２，３の歯溝に
含まれて吐出口１４側から吐出される。このとき
吐出口１４側が高圧になるが、この高圧流体は、
上記スピードスロツト１３を経由して、歯車２，
３の歯溝に流入し、この歯溝内の急激な圧力変化
を抑え、その圧力分布を安定させるようにしてい
る。

さらに、上記の吸込口２１側の低圧流体は上記
低圧エリヤＬに導かれ、吐出口１４側の高圧流体
は高圧エリヤＨに導かれるので、プレシヤープレ
ート１０のローデイング力が最適な状態に保たれ
る。

また、上記吐出口１４側の高圧流体は、連通溝
１９，２０を経由してシール溝１８に流入するの
で、当該シール部材の背面にまで高圧が作用し、
このシール部材に対応する部分の押圧力も十分に
維持することができる。

（本考案が解決しようとする問題点）上記のようにした従来のギヤポンプでは、プレ
ツシヤープレートのスピードスロツト１３を切削
加工しているので、このスピードスロツトとシー
ル溝１８とを別々に加工しなければならない。そ
のために加工工数が多くなり、それだけ製造コス
トが上昇するという問題があつた。

また、吐出口１４とシール溝１８とを連通させ
る連通溝１９，２０の溝幅が十分に狭いので、高
圧流体がシール部材の全体に作用するまでに時間
がかかり、その時間遅れ分だけローデイング力の
バランスがくずれるという問題もあつた。

この考案の目的は、スピードスロツトとシール
溝とを塑性加工等で一体形成できる形状にすると
ともに、シール溝と吐出口側とを連通する通路を
十分に大きくしたギヤポンプを提供することであ
る。

（問題点を解決する手段）上記の目的を達成するために、この考案は、歯
車の側面にプレツシヤープレートを沿わせ、歯車
との接触面とは反対側であるプレツシヤープレー
トの背面に、ローデイングエイヤを区画するシー
ル部材を装着するためのシール溝を形成するとと
もに、歯溝内の圧力変化が激しい位置にスピード
スロツトを形成し、これらシール溝とスピードス
ロツトとを、吐出口側に連通させてなるギヤポン
プにおいて、上記スピードスロツトに対応する部
分を、切り抜いた形状にして、歯車側とローデイ
ングエイヤ側とを連通させるとともに、上記シー
ル溝に沿つて凹部を形成し、この凹部とシール
溝、凹部と上記スピードスロツトとのそれぞれを
連通する構成にしている。

（本考案の作用）上記のように構成したので、吐出口側の高圧流
体は、凹部を経由してスピードストロツトとシー
ル溝とに流入する。

（本考案の効果）この考案のギヤポンプによれば、凹部をシール
溝に沿わせるとともに、その凹部は、吐出口側と
スピードスロツトとを連通させるだけの長さを有
するので、それを十分に大きくとれる。凹部を大
きくとれるので、この部分の流路抵抗が小さくな
る。したがつて、高圧エリヤが高圧になると同時
に、このシール溝部分も高圧になるので、時間遅
れによるローデイング力のバランスがくずれるよ
うなことがなくなる。

また、プレツシヤープレートの外形を利用して
スピードスロツトとしたので、上記凹部及びシー
ル溝とともに、塑性加工等で一体成形が可能にな
る。したがつて、スピードスロツトとシール溝と
を別々に加工しなければならなかつた従来の場合
よりも、その加工工数を少なくでき、それだけコ
ストダウンにもつながる。

（本考案の実施例）第１〜４図は、この考案の実施例のプレツシヤ
ープレート２２のみを示しているが、このプレツ
シヤープレート２２以外の構成は従来と同様であ
る。そこで、以下には、このプレツシヤープレー
ト２２についてのみ説明する。

上記プレツシヤープレート２２は、当該ギヤポ
ンプの歯溝内の圧力が激しく変化する部分に対応
する箇所を、切り抜いたような形状にし、その部
分をスピードスロツト２３としている。

このようにスピードスロツト２３を形成したプ
レツシヤープレート２２をボデイボア１に組み込
めば、このスピードスロツト２３とボデイボア１
との間にすき間が形成される。したがつて、プレ
ツシヤープレート２２の接触面２４側、換言すれ
ば、このスピードスロツト２３に対応する部分の
歯溝が、スピードスロツト２２を介してプレツシ
ヤープレート２２の背面２５側に連通することに
なる。

上記プレツシヤープレート２２の背面２５に
は、前記従来と同様のシール溝２６を形成すると
ともに、このシール溝２６に沿うようにして凹部
２７を形成している。そして、この凹部２７は、
第３図に示すように、その底部をシール溝の底部
よりも浅くして、その外縁側を開放するととも
に、吐出口１４とスピードスロツト２３とを連通
する長さを保持している。

なお、上記凹部２７の両端は土手２８，２９と
している。

しかして、当該ギヤポンプを運転すると、吐出
口１４側の高圧流体が、凹部２７及びスピードス
ロツト２３を経由して、このスピードスロツト２
３に対応する歯車の歯溝内に流入する。

したがつて、このスピードスロツト２３に対応
する部分の歯溝内の圧力が急激に変化しなくな
り、全体の圧力分布が安定したものになる。

また、上記吐出口１４側の高圧流体は、凹部２
７を経由してシール溝２６に流入するが、この凹
部２７が上記したように、吐出口１４からスピー
ドスロツト２３を繋ぐだけの幅を有するので、そ
の流路抵抗を小さくできる。

上記のようにしたプレツシヤープレート２２の
スピードスロツト２３は、当該プレート２２の外
形そのものなので、上記シール溝２６及び凹部２
７とともに、それらを塑性加工等で一体成形でき
る。

【図面の簡単な説明】

図面第１〜４図はこの考案の実施例を示すもの
で、第１図はプレツシヤープレートの正面図、第
２図は同じく背面図、第３図は第２図の−線
断面図、第４図は第２図の−線断面図、第５
〜８図は従来のギヤポンプを示すもので、第５図
は全体の断面図、第６図はプレツシヤープレート
の正面図、第７図はプレツシヤープレートの背面
図、第８図は第６図の−線断面図である。２，３……歯車、１４……吐出口、２２……プ
レツシヤープレート、２３……スピードスロツ
ト、２４……接触面、２５……背面、２６……シ
ール溝、２７……凹部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

歯車の側面にプレツシヤープレートを沿わせ、
歯車との接触面とは反対側であるプレツシヤープ
レートの背面に、ローデイングエイヤを区画する
シール部材を装着するためのシール溝を形成する
とともに、歯溝内の圧力変化が激しい位置にスピ
ードスロツトを形成し、これらシール溝とスピー
ドスロツトを、吐出口側に連通させてなるギヤポ
ンプにおいて、上記スピードスロツトに対応する
部分を、切り抜いた形状にして、歯車側とローデ
イングエリヤ側とを連通させるとともに、上記シ
ール溝に沿つて凹部を形成し、この凹部とシール
溝、凹部と上記スピードスロツトとのそれぞれを
連通させてなるギヤポンプ。