JPH0543238A - 高光線透過性防塵膜、その製造方法および防塵体 - Google Patents

高光線透過性防塵膜、その製造方法および防塵体

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JPH0543238A
JPH0543238A JP26795691A JP26795691A JPH0543238A JP H0543238 A JPH0543238 A JP H0543238A JP 26795691 A JP26795691 A JP 26795691A JP 26795691 A JP26795691 A JP 26795691A JP H0543238 A JPH0543238 A JP H0543238A
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JP
Japan
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film
group
gel
metal
dustproof film
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Application number
JP26795691A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Miyazaki
哲也 宮崎
Mayumi Kawasaki
まゆみ 川崎
Takao Ono
隆夫 大野
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Publication date
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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Silicon Compounds (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟性があって、g線、i線はもちろんのこ
と、エキシマレーザー等の短波長光を長期間照射しても
光分解を起さず、かつ高い光線透過率を有する高光線透
過性防塵膜を得る。またこのような防塵膜を短時間で簡
単に製造する。 【構成】 加水分解可能な有機金属化合物、金属酸化物
の微粒子、金属水酸化物の微粒子、金属塩化物および金
属硝酸塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を含有
するゾルを調製し、このゾルから膜状のゲルを形成し、
得られたゲルを10℃ないし500℃の温度で乾燥して
高光線透過性防塵膜を製造する。このようにして得られ
た防塵膜に、さらに反射防止膜を形成してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IC、LSI等の半導
体素子の製造工程におけるフォトリソグラフィ工程で使
用するフォトマスクやレチクル等(以下、単にマスク等
という)に、塵埃等の異物が付着することを防止するた
めに使用する防塵膜、その製造方法および防塵体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】フォトリソグラフィ工程では、ガラス板
表面にクロム等の蒸着膜で回路パターンを形成したマス
ク等を使用し、その回路パターンをレジストを塗布した
シリコンウエハー上に転写する作業が行われている。こ
の工程ではマスク等上の回路パターンに塵埃等の異物が
付着した状態で露光を行うと、ウエハー上にも上記異物
が転写され、不良製品となる。ことに前記露光をステッ
パーで行う場合には、ウエハー上に形成される全てのチ
ップが不良となる可能性が高くなり、マスク等の回路パ
ターンへの異物の付着は大きな問題である。この問題を
解消するため、近年、マスク等のマスク基板の片面また
は両面に透明な光線透過性防塵膜(ペリクル膜)を適当
な間隔を置いて配置する防塵体(ペリクル)が使用され
ている。
【0003】この防塵体は、一般にアルミニウム製の保
持枠の一側面にニトロセルロース等からなる有機物の透
明な光線透過性防塵膜を張設したもので、他側端面に両
面粘着テープを貼着してマスク等のマスク基板上に取付
けられるようになっている。これによれば、外部からの
異物の侵入を防ぐことができ、また仮に膜上に異物が付
着してもウエハー上には転写されず、半導体素子製造時
の歩留りが向上する。
【0004】ところが半導体素子の集積度の向上に伴
い、露光時の光線がg線(436nm)からi線(36
5nm)、さらにエキシマレーザー(248nm)へ
と、短波長へシフトしているため、従来のニトロセルロ
ース等の有機物だけからなる光線透過性防塵膜は分子の
結合状態が弱く、膜内で光分解を起こし、膜自体の不透
明化、膜の機械的強度の劣化が起こり、実用に耐えない
という問題点がある。
【0005】このような問題点を解決するため、分子の
結合が強く光分解を起しにくい合成石英ガラス、石英ガ
ラス、蛍石等の無機物からなる光線透過性防塵膜も提案
されている(特開昭62−288842号、同63−6
553号)。しかし上記無機物から薄膜を製膜する場
合、膜に柔軟性がないため、有機物から薄膜を製膜する
場合に比べて単独膜化が難しいという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような問題点を解決するため、柔軟性があって、g
線、i線はもちろんのこと、エキシマレーザー等の短波
長光を長期間照射しても光分解を起さず、かつ高い光線
透過率を有する高光線透過性防塵膜を提供することであ
る。
【0007】また本発明の他の目的は、上記のような優
れた性質を有する高光線透過性防塵膜を短時間で簡単に
製造する方法を提案することである。さらに本発明の別
の目的は、上記のような優れた性質を有する高光線透過
性防塵膜からなる防塵体を提供することである。
【0008】
〔ただし、Yはケイ素、アルミニウム、チタンおよびジルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の多価金属原子、mは多価金属原子Yの価数を示す。〕
で表わされる化合物である上記(7)または(8)記載
の高光線透過性防塵膜の製造方法。 (14) 上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の
高光線透過性防塵膜と保持枠とからなる防塵体。
【0009】本発明の高光線透過性防塵膜は、金属酸化
物、金属水酸化物、有機基含有金属酸化物および有機基
含有金属水酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一
種を含有する透明なゲルからなるものであり、金属とし
ては、ケイ素、アルミニウム、チタンおよびジルコニウ
ムからなる群から選ばれる少なくとも一種の多価金属が
好適である。これらの中では有機基含有金属酸化物また
は有機基含有金属水酸化物を含有するゲルが好ましい。
【0010】本発明において、ゲルを構成する金属酸化
物とは、分子中にY−O−Y結合〔Yは金属〕を有する
化合物である。金属水酸化物とは、分子中にY−OH結
合〔Yは金属〕を有する化合物である。また有機基含有
金属酸化物とは、分子中に有機基およびY−O−Y結合
〔Yは金属〕を有する化合物である。そして有機基含有
金属水酸化物とは、分子中に有機基およびY−OH結合
〔Yは金属〕を有する化合物である。ここで有機基と
は、前記Rで表わされる基が主であるが、一部残留する
アルコキシド、カルボキシレート等が含まれる場合があ
る。Rとしては、例えばメチル基、エチル基等が例示で
きる。
【0011】本発明で用いるゲルとしては、ゾルゲル法
により製造されたゲルが好ましく使用できる。これらの
ゲルは溶媒を含んでいてもよい。金属酸化物または金属
水酸化物ゲルの場合は溶媒を含んでいることが特に好ま
しい。
【0012】従来ゾルゲル法により防塵体等に使用する
薄膜を形成する場合は、形成されたゲルを高温で加熱し
て無機質化しているが、本発明ではゲルを10℃ないし
500℃、特に10℃ないし500℃の温度であって、
かつゾルの調製に用いた溶媒の沸点以下の温度で乾燥す
ることにより、有機質および無機質が共存する状態を保
つか、あるいは溶媒を含んだ状態としている。
【0013】このような有機質と無機質の共存する状態
を保った膜あるいは溶媒を含む膜は、従来の有機質膜と
無機質膜の中間の性質を有するので、有機質膜のように
光分解により劣化が進行しないため、光線透過率の低下
や機械的強度の低下が起こらず、また無機質膜よりも柔
軟性があるため単独膜化が容易である。
【0014】以下、本発明の高光線透過性防塵膜および
この防塵膜を保持枠に張設した防塵体を図面を用いて説
明する。
【0015】図1は本発明の防塵体の一例を示す断面図
である。図において、1は防塵体で、保持枠2の一側面
に高光線透過性防塵膜3が張設され、それとは反対側の
側面は両面粘着テープ4等によりマスク等のマスク基板
5に装着されるようになっている。このような構成の防
塵体1は、半導体素子の製造工程でマスク基板5上に塵
埃等の異物が付着するのを防いでいる。
【0016】図2は高光線透過性防塵膜3の一部の断面
図である。高光線透過性防塵膜3は、図2(a)ではゾ
ルゲル法により形成されるゲルからなるゲル膜6の単独
膜からなるが、図2(b)および(c)ではゲル膜6の
上に反射防止膜7が積層されている。反射防止膜7は図
2(b)では単層であるが、図2(c)ではゲル膜6の
上に高屈折率膜7a、さらにその上に低屈折率膜7bを
積層して複層に積層されている。
【0017】ゲル膜6は、g線、i線はもちろんのこ
と、エキシマレーザー等の短波長光でも、光線透過性が
よく、光線吸収もほとんどないので、長時間の光照射に
対しても光分解を起こさず、従って光線透過率および機
械的強度が低下しない。また柔軟性があり、かつ高い光
線透過率を有する。
【0018】高光線透過性防塵膜3を構成するゲル膜6
の厚さは、好ましくは0.2ないし10μmで、240
ないし500nmの光を平均光線透過率で85%以上透
過するものである。
【0019】ここで平均光線透過率とは、240ないし
500nmの間で起こる光線透過率の干渉波の山部と谷
部をとり平均した値である。ゲル膜6の膜厚としては、
前記10μmよりもさらに薄い方が好ましいが、一般に
0.2μm未満の場合には十分な強度が得られないこと
が多い。しかし、強度の点で問題がなければこの数値未
満の膜厚であってもよいことはもちろんである。一方、
膜厚が10μmを超えてもよいが、露光時の光収差の増
大等を考慮すると、10μm以下であることが好まし
い。すなわち、膜厚が10μmを超える場合、エキシマ
レーザー等の短波長光を用いた露光工程ではこの高光線
透過性膜が原因となる光収差を生じ、露光時において半
導体ウエハー上への微細パターンの再現に支障を来す可
能性があるためである。
【0020】ゲル膜6の膜厚は、露光に使用する波長に
対して透過率が高くなるように選択する。図2(a)の
ように、高光線透過性防塵膜3がゲル膜6の単独膜から
なる場合、ゲル膜6の膜厚をd1、使用される波長での
屈折率をn1、使用される波長をλとした場合、 d1=mλ/2n1 ・・・・・・〔7〕 (ただし、mは1以上の整数)のとき反射が防止され、
透過率が最高になる。例えばn1=1.3の場合は、g
線(436nm)の透過率を高くするには、膜厚d1
例えば1.006μmとし、エキシマレーザー(248
nm)の透過率を高くするには、膜厚d1を例えば0.
954μmにする。
【0021】目的とする厚さのゲル膜6が得られなかっ
たために透過率が低下するのを防いだり、あるいは波長
の変化に対する透過率の変動を防止するためには、図2
(b)、(c)のように、ゲル膜6の上に反射防止膜7
を積層形成する。これによりゲル膜6の厚さおよび波長
の変動は透過率に影響しにくくなり、膜厚のバラツキは
許容されるので好ましい。
【0022】図2(b)のような反射防止膜7が単層の
場合、ゲル膜6の使用される波長での屈折率をn1、反
射防止膜7の使用される波長での屈折率をn2、反射防
止膜7の厚さをd2とした場合、
【数1】 の式〔8〕および
〔9〕の両式を満たす屈折率と膜厚を
選択すると反射が防止され、透過率が最高になる。ま
た、反射防止膜7はゲル膜6の片面にだけ積層すること
もできる。この場合、片面の膜厚をd2とする。
【0023】ゲル膜6の屈折率n1は通常1.3〜1.
6程度である。したがって、前記式〔8〕を満たす屈折
率n2を有する物質、すなわちn2が1.14〜1.26
程度の屈折率を有する物質を積層すればよいことにな
る。
【0024】図2(c)のような反射防止膜7が高屈折
率膜7aおよび低屈折率膜7bからなっている場合、ゲ
ル膜6の使用される波長での屈折率をn1、高屈折率膜
7aの使用される波長での屈折率をn2、その膜厚を
2、低屈折率膜7bの使用される波長での屈折率を
3、その膜厚をd3とした場合、
【数2】 の式〔10〕、〔11〕および〔12〕の3つの式を満
たす屈折率と膜厚を選択すると反射が完全に防止され、
透過率は高くなる。また、高屈折率膜7aおよび低屈折
率膜7bはゲル膜6の片面にだけ積層することもでき
る。この場合、片面の膜厚をd2、d3とする。
【0025】ゲル膜6は次のようなゾルゲル法により製
造することができる。すなわち、適当な溶媒に出発原料
を溶解または分散してゾルを調製し、このゾルからゲル
薄膜を形成し、これを前記温度で乾燥して有機質と無機
質の共存するゲル膜6または溶媒を含むゲル膜6を得
る。出発原料としては、前記一般式〔1〕ないし〔6〕
で表わされる加水分解可能な有機金属化合物およびこの
化合物のオリゴマーやポリマー、金属酸化物の微粒子、
金属水酸化物の微粒子、金属塩化物および金属硝酸塩等
をあげることができる。これらの中では前記一般式
〔1〕で表わされる加水分解可能な有機金属化合物およ
びこの化合物のオリゴマーやポリマーが好ましい。これ
らの化合物を形成する金属、すなわち前記一般式〔1〕
ないし〔6〕のYとしてはケイ素、アルミニウム、チタ
ンおよびジルコニウム等をあげることができる。これら
の中ではケイ素が好ましい。
【0026】前記一般式〔1〕のAとしては、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基およびエト
キシエトキシ基等の炭素数4以下のアルコキシ基;酢酸
オキシ基、オクチル酸オキシ基等の炭素数3ないし17
のアシルオキシ基などをあげることができる。
【0027】前記一般式〔1〕のRは金属原子Yに直接
結合しており、加水分解されることなく、ゲル膜中に残
留する有機基である。このような有機基の具体的なもの
としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基およ
びブチル基等の炭素数1ないし18のアルキル基;ビニ
ル基、アリル(allyl)基等の炭素数2ないし6の
アルケニル基;シクロヘキシル基等の炭素数6ないし1
0のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、エチル
フェニル基、ナフチル基等の炭素数6ないし10のアリ
ール(aryl)基;これらの炭化水素基にフッ素原
子、塩素原子等のハロゲン原子、パーフルオロアルキル
基、アルコキシ基、パーフルオロアルコキシ基等が置換
した置換基を有する炭化水素基などをあげることができ
る。
【0028】前記一般式〔1〕で表わされる加水分解可
能な有機金属化合物のうち、nが0の具体的なものとし
ては、例えばテトラメトキシシラン(Si{OC
34)、テトラエトキシシラン(Si{OC
254)、アルミニウムイソプロポキシド(Al{O
CH[CH323)、チタンイソプロポキシド(Ti
{OCH[CH324)、ジルコニウムプロポキシド
(Zr{OC374)等のアルコキシド;オクチル酸
ケイ素(Si{C715COO}4)、オクチル酸アルミ
ニウム(Al{C715COO}3)等の有機酸金属塩な
どをあげることができるが、これらの例に限定されな
い。
【0029】前記一般式〔1〕で表わされる加水分解可
能な有機金属化合物のうち、nが1以上の具体的なもの
としては、例えばモノメチルトリエトキシシラン(CH
3Si{OC253)、ジメチルジエトキシシラン
({CH32Si{OC252)、モノエチルトリエ
トキシシラン(C25Si{OC253)、モノプロ
ピルトリエトキシシラン(C37Si{OC
253)、ジフェニルジエトキシシラン({C652
Si{OC252)およびビニルトリエトキシシラン
(CH 2=CHSi{OC253)等をあげることがで
きる。
【0030】前記一般式〔1〕で表わされる加水分解可
能な有機金属化合物としては、加水分解しない有機基R
を有しているものが好ましく、このような化合物を単独
でまたは他の化合物と組合せて用いると、ゲル膜中に加
水分解しない有機基Rが残留するため、柔軟性および強
靱性に優れたゲル膜が得られるので好ましい。例えば、
出発原料としてジメチルジエトキシシランとテトラエト
キシシランを組合せて使用した場合は、シロキサン基、
シラノール基およびオルガノシリル基(≡Si−C
3)等を有するゲル膜が得られる。
【0031】前記一般式〔2〕または〔3〕で表わされ
る金属酸化物または金属水酸化物の微粒子(コロイド粒
子)としては、加水分解法による有機金属化合物の加水
分解、縮合により製造されるもの、有機金属化合物また
は金属塩化物等の火炎加水分解により製造されるものな
どを使用することができる。
【0032】前記一般式〔2〕で表わされる金属酸化物
の微粒子の具体的なものとしては、例えば四塩化ケイ素
(SiCl4)の蒸気を酸水素炎中で分解して得られる
二酸化ケイ素(SiO2)等をあげることができる。
【0033】前記一般式〔3〕で表わされる金属水酸化
物の微粒子の具体的なものとしては、例えばアルミニウ
ムイソプロポキシドを水溶液中で加水分解して得られる
水酸化アルミニウム〔Al(OH)3〕等をあげること
ができる。
【0034】上記金属酸化物の微粒子または金属水酸化
物の微粒子の粒径は、0.2μm以下が好ましく、0.
05μm以下が特に好ましい。
【0035】前記一般式〔4〕で表わされる金属塩化物
の具体的なものとしては、例えば塩化アルミニウム(A
lCl3)等をあげることができる。
【0036】前記一般式〔5〕または〔6〕で表わされ
る金属硝酸塩の具体的なものとしては、例えば硝酸アル
ミニウム9水和物(Al(NO33・9H2O)、硝酸
ジルコニル2水和物(ZrO(NO32・2H2O)等
をあげることができる。
【0037】これらの出発原料は1種単独で使用するこ
ともできるし、2種以上を混合して使用することもでき
る。
【0038】ゾルの調製に使用する溶媒としては、通常
のゾルゲル法で使用する溶媒を使用することができる
が、水の沸点以上の沸点を有する溶媒を使用するのが特
に好ましい。溶媒は1種単独で使用することもできる
し、2種以上を混合して使用することもできる。2種以
上を混合して使用する場合はその中の少なくとも1つが
水の沸点以上の沸点を有する溶媒を併用するのが特に好
ましい。
【0039】溶媒の具体的なものとしては、例えばte
rt−ブタノール、イソプロパノール、エタノール、メ
タノール等のアルコール類;ホルムアミド、ジメチルホ
ルムアミド等のアミド類;ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等
のグリコール類;ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアミン類;エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエ
チレングリコールモノエーテル類;アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類;アセチルアセトン、ベンゾイ
ルアセトン等のβ−ジケトン類などをあげることができ
る。
【0040】溶媒の使用量は特に限定されないが、通常
ゲル膜6を構成する金属1モルに対して0.1〜20モ
ルの範囲で使用するのが好ましい。
【0041】ゾルの調製には水、触媒、解膠剤等を添加
することができる。また周期律表の1A族、2A族、3
A族、4A族、2B族、3B族、4B族、5B族、6B
族の元素の酸化物、フッ素化物、塩化物、窒素化物等を
添加することができる。
【0042】ゾルを調製する際に水を添加する場合は、
ゲル膜6を構成する金属1モルに対して0.1〜20モ
ルの範囲で添加するのが好ましい。
【0043】前記触媒としては、例えば塩酸、硝酸、酢
酸、四塩化ケイ素、フッ化水素酸、四塩化チタン、水酸
化ナトリウム、アンモニア水等をあげることができる。
触媒の添加量はゲル膜6を構成する金属1モルに対して
1×10-5〜1モルの範囲が好ましい。
【0044】前記解膠剤としては、例えば塩酸、硝酸、
酢酸、フッ化水素酸、アンモニア水、ポリビニルアルコ
ール等をあげることができる。解膠剤の添加量は調製す
るゾルの20重量%以下が好ましい。
【0045】ゾルを調製するには、出発原料を溶媒に加
えた後、通常常温ないし溶媒の還流温度で撹拌する方
法、または出発原料を溶媒に加えて通常常温ないし溶媒
の還流温度で撹拌しながら、さらに溶媒を添加する方法
等により行うことができる。
【0046】水、触媒、解膠剤、その他の添加剤を添加
する場合、その添加方法は特に限定されないが、あらか
じめ溶媒に添加して充分に混合しておくのが好ましい。
【0047】次に、上記のようにして調製したゾルを薄
膜に成形し、成形した薄膜を、例えば常温で放置して溶
媒を蒸発させる方法等によりゲル化してゲル薄膜を形成
する。ゲル薄膜の形成に供するゾルは製膜操作が行い易
い程度にエバポレーター等で粘度の調節を行っておくの
が好ましい。
【0048】ゾルを薄膜に成形するには、例えばガラ
ス等の清浄で平滑な基板上にゾルを供給し、前記基板を
回転させ、回転製膜法により製膜する方法、ゾル中に
ガラス等の清浄で平滑な面を有する基板を浸漬した後、
この基板を引上げて薄膜を形成する浸漬法により製膜す
る方法等により製造することができる。
【0049】上記方法で用いる基板としては、例えばシ
リコンウエハ、サファイヤウエハ等の無機単結晶基板;
アルミニウム、ニッケル等の金属基板;酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシウム、石英ガラス、ソーダライムガラ
ス等のセラミックス基板;ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の有機質基板;
これら無機単結晶基板、金属基板、セラミックス基板、
有機質基板上にCVD法、スピンコーティング法等によ
り金属薄膜、セラミックス薄膜、有機質薄膜を形成した
基板;金属等の枠上に張設されたアルミフォイル等の金
属膜、ニトロセルロース膜等の有機質膜などをあげるこ
とができる。
【0050】上記のような方法で得たゲル薄膜を基板か
ら引離すことにより単独膜が得られる。ゲル薄膜を基板
から引離す方法としては、例えば水中または有機溶媒中
への浸漬、物理的剥離、エッチング液等による基板のエ
ッチング、溶剤等による基板の溶解、熱処理による基板
の分解等があげられる。なお水中または有機溶媒中へ浸
漬して単独膜を得る場合、超音波洗浄器等により振動を
与えたり、水または有機溶媒の温度を常温ないし約50
℃程度にすることにより、剥離はいっそう容易になる。
【0051】さらにゾルを薄膜に成形する別の方法とし
て、ゾルを、このゾルより比重および表面張力が大きい
液体の液面上に展開して薄膜を得る方法があげられる。
このような液体としては、例えばアセチレンテトラブロ
マイド(CHBr2CHBr2)等をあげることができ
る。このようにして得られた薄膜は液面上からすくいあ
げて単独膜とする。
【0052】こうして得られる、基板上に形成したゲル
薄膜または単独膜を通常10℃ないし500℃の温度、
好ましくは10℃ないし500℃の温度であって、かつ
ゾルの調製に用いた溶媒の沸点以下の温度、特に好まし
くは常温(25℃)ないし250℃以下の温度であっ
て、かつゾルの調製に用いた溶媒の沸点以下の温度で乾
燥することにより高光線透過性防塵膜が得られる。原料
として有機金属化合物を用い、このような温度で乾燥し
た場合、ゾル調製時に生成した有機質は完全に無機質化
することはない。本発明においては、溶媒および/また
はゾル調製時に生成した有機質等は完全にはゲルから除
去されず、ゲル中に残留する。
【0053】乾燥は、例えば恒温器、熱風、赤外線照射
等の手段により行うことができる。
【0054】こうして得られるゲル膜6には必要により
反射防止膜7を積層し、金属、セラミックスまたはプラ
スチック製等の保持枠2に張設して防塵体1が完成す
る。
【0055】反射防止膜7としては、例えばフッ素含有
ポリマー、好ましくは非晶質フッ素含有ポリマー、特に
好ましくはパーフルオロ非晶質樹脂等をあげることがで
きる。パーフルオロ非晶質樹脂としては、例えば特開平
1−131214号、特開平1−131215号、EP
303298A2、EP303292A2に開示されて
いるような、下記繰返し単位〔13〕ないし〔17〕で
表わされる繰返し単位からなる群から選ばれる1種また
は2種以上の繰返し単位を有する重合体または共重合体
などがあげられる。
【0056】
【化1】
【0057】またパーフルオロ非晶質樹脂としては、前
記繰返し単位〔13〕ないし〔17〕で表わされる繰返
し単位の他に、下記繰返し単位〔18〕で表わされる繰
返し単位が共重合しているものも好ましく使用できる
(例えば特公昭63−18964号に開示されている共
重合体)。 −(CF2−CFA)− …〔18〕 (式中、Aはフッ素原子、−OCF2CF2CF3または
−OCF2CF(CF3)OCF2CF2SO2Fを示
す。)
【0058】パーフルオロ非晶質樹脂の具体的なものと
しては、例えばパーフルオロ2,2−ジメチル−1,3
−ジオキソールとテトラフルオロエチレンとの共重合
体、前記繰返し単位〔13〕からなる重合体、繰返し単
位〔14〕からなる重合体、繰返し単位〔15〕からな
る重合体、繰返し単位〔16〕からなる重合体、繰返し
単位〔17〕からなる重合体、繰返し単位〔13〕と
〔14〕とからなる共重合体、繰返し単位〔13〕と
〔15〕とからなる共重合体、繰返し単位〔13〕と
〔16〕とからなる重合体、繰返し単位〔13〕と〔1
4〕と〔16〕とからなる重合体、繰返し単位〔13〕
と〔18〕(ここでAはフッ素原子)とからなる共重合
体、繰返し単位〔14〕と〔15〕とからなる共重合
体、繰返し単位〔14〕と〔16〕とからなる共重合
体、繰返し単位〔14〕と〔18〕(ここでAはフッ素
原子)とからなる共重合体、繰返し単位〔14〕と〔1
6〕と〔18〕(ここでAはフッ素原子)とからなる共
重合体、繰返し単位〔14〕と〔16〕と〔18〕〔こ
こでAは−OCF2CF(CF3)OCF2CF2SO
2F〕とからなる共重合体、繰返し単位〔13〕と〔1
8〕(ここでAは−OCF2CF2CF 3)とからなる共
重合体、およびこれらの重合体または共重合体に、製造
原料となるCF2=CFO(CF2nCF=CF2(ここ
でnは1または2を示す)等から誘導された誘導体が共
重合したもの等が例示できる。
【0059】パーフルオロ非晶質樹脂としては、繰返し
単位〔13〕ないし〔18〕の他に、反射防止膜の目的
を損なわない範囲で、他の共重合可能なモノマーが共重
合したものを使用することもできる。
【0060】このようなパーフルオロ非晶質樹脂は、例
えばCF2=CFO(CF2nCF=CF2(ここでnは
1または2を示す)、パーフルオロ2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソール、CF2=CFA(ここでAは前
記〔18〕と同じものを示す)等をラジカル重合させる
ことにより製造することができる。
【0061】またパーフルオロ非晶質樹脂としては、サ
イトップ〔CYTOP、旭硝子(株)製、商標〕、テフ
ロンAF1600(TEFLON AF1600、デュ
ポン社製、商標)、テフロンAF2400(TEFLO
N AF2400、デュポン社製、商標)等の市販品も
使用できる。
【0062】反射防止膜7としてフッ素含有ポリマー、
特に非晶質フッ素含有ポリマーからのものをゲル膜6の
上に積層することにより、防塵膜の光線透過率が一層向
上するので好ましい。
【0063】反射防止膜7の膜厚は、前記式〔8〕およ
〔9〕、または式〔10〕、〔11〕および〔12〕
を満たすように積層する。具体的には、反射防止膜7の
膜厚は0.01ないし5μm、特に0.02ないし2μ
mが好ましい。
【0064】
【作用】高光線透過性防塵膜3を保持枠2に張設した防
塵体1は両面粘着テープ4等によりマスク等のマスク基
板5に取付けられ、露光時の塵埃等の異物の付着を防止
する。露光に際しては、ゲル膜6は短波長光により分解
しないため、安定して露光を行うことができ、光線透過
率も高く、露光効率が高くなる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、防塵膜の形成素材とし
て金属酸化物、金属水酸化物、有機基含有金属酸化物お
よび有機基含有金属水酸化物からなる群から選ばれる少
なくとも一種を含有する透明なゲルを用いるようにした
ので、柔軟性があって、g線、i線はもちろんのこと、
エキシマレーザーのような短波長光を長期間照射しても
光分解を起こさず、かつ高い光線透過率を有する高光線
透過性防塵膜が得られる。そしてこのような防塵膜に反
射防止膜、特にフッ素含有ポリマーからなる反射防止膜
を積層することにより、さらに高い光線透過率を有する
高光線透過性防塵膜が得られる。
【0066】また本発明によれば、上記のような高光線
透過性防塵膜を短時間で簡単に製造することができる。
さらに本発明によれば、上記のような優れた性質を有す
る高光線透過性防塵膜からなる防塵体が得られる。
【0067】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。 実施例1 テトラエトキシシラン(Si{OC254)1.0モ
ル、水1.0モル、イソプロパノール4.7モルおよび
硝酸0.05モルを室温で2時間混合した後、約100
時間かけて室温で溶媒の一部を蒸発させ、ゾルの粘度が
5cPになるまで濃縮した。この濃縮したゾルにN,N
−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す)0.2
モルを加えて室温(25℃)で2時間混合した。
【0068】ポリスチロール製の基板に上記濃縮ゾルを
1000rpm、60secの条件で回転製膜法(スピ
ンコート法)により製膜し、基板上にゲル薄膜を形成し
た後、DMFの沸点温度(153℃)以下である100
℃に保持したオーブン中に30分間入れることにより乾
燥した。このようにして得られた薄膜を基板から剥離し
て単独膜とした。このゲル薄膜のゲルはSi−O−Si
結合、Si−OH結合を有していた。またこのゲル薄膜
は2.3μmの膜厚があり、248nmにおける光線透
過率は80%であった。
【0069】実施例2 テトラエトキシシラン(Si{OC254)1.0モ
ル、水1.0モル、イソプロパノール4.7モルおよび
硝酸0.05モルを室温で2時間混合した後、約100
時間かけて室温で溶媒の一部を蒸発させ、ゾルの粘度が
5cPになるまで濃縮した。
【0070】この濃縮したゾルをポリスチレン製の基板
に1000rpm、60secの条件で回転製膜法によ
り製膜し、基板上にゲル薄膜を形成した後、100℃に
保持したオーブン中に30分間入れて乾燥した。このよ
うにして得られた薄膜を基板から剥離して単独膜とし
た。このゲル薄膜のゲルはSi−O−Si結合、Si−
OH結合を有していた。またこのゲル薄膜は2.1μm
の膜厚があり、500nmから200nmの光線透過率
を測定したところ、図3に示すように広範な波長の光に
対して高い光線透過率を示した。
【0071】実施例3 ジメチルジエトキシシラン〔(CH32Si(OC
252〕0.5モル、テトラエトキシシラン〔Si
(OC254〕0.5モル、水2.75モル、イソプ
ロパノール0.7モルおよび塩酸0.007モルを室温
(25℃)で2時間混合した後、室温下で5日間静置し
てゾルを調製した。
【0072】このゾルをガラス上に1μmのニトロセル
ロース薄膜を形成した基板上に500rpm、60se
cの条件で回転製膜法により製膜し、基板上にゲル薄膜
を形成した後、基板ごと100℃に保持したオーブン中
に30分間入れて乾燥した。ガラス上からニトロセルロ
ース膜とゲル薄膜を一緒に剥離した後、ゲル薄膜からニ
トロセルロース薄膜を剥離して、ゲル薄膜を単独膜とし
た。
【0073】このようにして、中心に直径60mmの空
間を有する円盤状の枠に皺なく張付けた、膜厚3.23
μm、直径80mmの面積を持つゲル薄膜を単独膜とし
て得ることができた。得られたゲル薄膜は柔軟性があ
り、取扱が容易であった。またこのゲル薄膜の500n
mから200nmの光線透過率を測定したところ、図4
に示すように広範な波長の光に対して高い光線透過率を
示した。
【0074】また上記ゲル薄膜の赤外線透過スペクトル
を測定した結果を図5に示す。図5から、ゲル薄膜のゲ
ルは主としてSi−O−Si、Si−CH3、Si−O
H結合から構成されていることがわかる。ゲル薄膜が柔
軟性があって取扱が容易であり、比較的大きな面積の単
独膜として得られる理由は明らかではないが、メチル基
が分解する温度以下で乾燥することにより、シリコンと
酸素の3次元的なSi−O結合およびシリコンとメチル
基のSi−CH3結合を有するためであると推定され
る。
【0075】実施例4 実施例3のゾルを用いて、実施例3と同様にして膜厚
3.186μmのゲル薄膜の単独膜を得た。このゲル薄
膜の波長350〜450nmにおける平均光線透過率は
93.6%であった。
【0076】光線の反射防止のために、反射防止膜とし
て、旭硝子(株)製サイトップ(CYTOP、商標、パ
ーフルオロ非晶質樹脂)を用いてスピンコート法で非晶
質フッ素樹脂薄膜を、上記ゲル薄膜の両面にそれぞれ
0.073μmの膜厚で形成した。この反射防止膜を有
するゲル薄膜の波長350〜450nmにおける平均光
線透過率は95.5%であり、反射防止膜を有しないも
のに比べて上昇した。
【0077】比較例1 テトラエトキシシラン、水、イソプロパノールおよび塩
酸から調製したゾルを種々の材質の基板にスピンコート
法により30mm角以上の大きさに製膜した後、800
℃で熱処理して無機SiO2薄膜とした。しかし基板か
ら剥離することが困難で、クラックが生じ、さらに薄膜
に反りが生じ、30mm角以上の大きさを有する膜厚1
〜10μmの平滑な単独膜を製造することはできなかっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防塵体の一例を示す断面図。
【図2】(a)〜(c)はいずれも本発明の高光線透過
性防塵膜の一部の断面図。
【図3】実施例2の結果を示すグラフ。
【図4】実施例3の結果を示すグラフ。
【図5】実施例3の結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 防塵体 2 保持枠 3 高光線透過性防塵膜 5 マスク基板 6 ゲル膜 7 反射防止膜 7a 高屈折率膜 7b 低屈折率膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027 // B32B 15/08 D 7148−4F

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物、金属水酸化物、有機基含有
    金属酸化物および有機基含有金属水酸化物からなる群か
    ら選ばれる少なくとも一種を含有する透明なゲルからな
    ることを特徴とする高光線透過性防塵膜。
  2. 【請求項2】 透明なゲルがゾルゲル法により形成され
    たものである請求項1記載の高光線透過性防塵膜。
  3. 【請求項3】 金属がケイ素、アルミニウム、チタンお
    よびジルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも一
    種の多価金属である請求項1または2記載の高光線透過
    性防塵膜。
  4. 【請求項4】 ゲルが溶媒を含有するものである請求項
    1ないし3のいずれかに記載の高光線透過性防塵膜。
  5. 【請求項5】 反射防止層を積層した請求項1ないし4
    のいずれかに記載の高光線透過性防塵膜。
  6. 【請求項6】 反射防止層がフッ素含有ポリマーである
    請求項5記載の高光線透過性防塵膜。
  7. 【請求項7】 加水分解可能な有機金属化合物、金属酸
    化物の微粒子、金属水酸化物の微粒子、金属塩化物およ
    び金属硝酸塩からなる群から選ばれる少なくとも一種を
    含有するゾルを調製し、このゾルから膜状のゲルを形成
    し、得られたゲルを10℃ないし500℃の温度で乾燥
    することを特徴とする高光線透過性防塵膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 ゲルを10℃ないし500℃の温度であ
    って、かつゾルの調製に用いた溶媒の沸点以下の温度で
    乾燥する請求項7記載の高光線透過性防塵膜の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 加水分解可能な有機金属化合物が、 Rn−Y−Am-n ・・・・・・〔1〕 〔ただし、Yはケイ素、アルミニウム、チタンおよびジ
    ルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の多
    価金属原子、Aは加水分解可能な一価の基、Rは一価の
    炭化水素基または置換基を有する炭化水素基、mは多価
    金属原子Yの価数、nは0≦n≦m−1を満たす整数を
    示す。〕で表わされる化合物、または前記一般式〔1〕
    で表わされる化合物の縮合物からなるオリゴマーもしく
    はポリマーである請求項7または8記載の高光線透過性
    防塵膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 金属酸化物の微粒子が、 Y(O)k ・・・・・・〔2〕 〔ただし、Yはケイ素、アルミニウム、チタンおよびジ
    ルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の多
    価金属原子、kはm/2(ここでmは多価金属原子Yの
    価数を示す。)を示す。〕で表わされるものである請求
    項7または8記載の高光線透過性防塵膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 金属水酸化物の微粒子が、 Y−(OH)m ・・・・・・〔3〕 〔ただし、Yはケイ素、アルミニウム、チタンおよびジ
    ルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の多
    価金属原子、mは多価金属原子Yの価数を示す。〕で表
    わされるものである請求項7または8記載の高光線透過
    性防塵膜の製造方法。
  12. 【請求項12】 金属塩化物が、 Y−(Cl)m ・・・・・・〔4〕 〔ただし、Yはケイ素、アルミニウム、チタンおよびジ
    ルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の多
    価金属原子、mは多価金属原子Yの価数を示す。〕で表
    わされる化合物である請求項7または8記載の高光線透
    過性防塵膜の製造方法。
  13. 【請求項13】 金属硝酸塩が、 Y−(NO3m ・・・・・・〔5〕 または YO(NO3m-2 ・・・・・・〔6〕 〔ただし、Yはケイ素、アルミニウム、チタンおよびジ
    ルコニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の多
    価金属原子、mは多価金属原子Yの価数を示す。〕で表
    わされる化合物である請求項7または8記載の高光線透
    過性防塵膜の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし6のいずれかに記載の
    高光線透過性防塵膜と保持枠とからなる防塵体。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004537070A (ja) * 2001-07-26 2004-12-09 マイクロ リソグラフィー, インコーポレイテッド 写真製版用のフッ化重合体被覆したフォトマスク
JP2007226244A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Air Products & Chemicals Inc リソグラフィプロセス用のトップコート及びその製造方法
JP2008191656A (ja) * 2007-01-31 2008-08-21 Internatl Business Mach Corp <Ibm> ペリクル、方法(naが1より大きい液浸リソグラフィ・システム用に最適化されたペリクル被膜)
JP2008247619A (ja) * 2007-03-29 2008-10-16 Fujifilm Corp 金属酸化物微粒子水分散物及びその製造方法
JP2011076042A (ja) * 2009-10-02 2011-04-14 Shin-Etsu Chemical Co Ltd ペリクル
JP2018049043A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 日本軽金属株式会社 ペリクル用支持枠及びペリクル並びにその製造方法

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