JPH0542950U - 空気調和機の風向偏向装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気調和機に使用される空気調和機の風向偏
向装置において、冷房運転水平吹き出し時でも露が発生
しないことを目的とする。 【構成】 空気調和機本体１の前面に設けた水平吹き出
し口８と水平吹き出し口８の上流側において下方に開口
した下吹き出し口６と、下吹き出し口６の上方に回動に
より下吹き出し口６を開閉するダンパ−５と、ダンパ−
５の上方にダンパ−５と連動して回動し、かつ上流側が
下方に曲げられている風向案内板７’と、ダンパ−５が
下吹き出し口６を閉めたときに、風向案内板７’の下方
に曲げられている端が密着するように設けられたドレン
パン３とから構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は空気調和機の風向偏向装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、天井吊り形空気調和機においては快適性向上のため、冷房・暖房時に応 じてそれぞれ水平吹き・下方吹きといった上下の風向偏向装置を備えている。

【０００３】 従来の空気調和機の風向偏向装置としては、本出願人が先に出願した実願平２ −９７８０６号の願書に添付した明細書及び図面に示されているものがある。

【０００４】 以下図面を参照しながら上記従来の空気調和機の風向偏向装置を説明する。 図５は従来の空気調和機の風向偏向装置の水平吹き出し状態の全体横断面図で ある。図５において、１は空気調和機本体であり、２は空気調和機本体１内に配 設された送風機、３は空気調和機本体１内における送風機２の下流側底部に配置 されたドレンパン、４はドレンパン３の上方に配設された熱交換器、５は空気調 和機本体１の前面に設けた水平吹き出し口、６は水平吹き出し口５より上流側に おいて下方に開口した下吹き出し口、７は下吹き出し口６の上方に設けられ回動 により下吹き出し口６を開閉するダンパ−、８はダンパ−７の上方に配設されダ ンパ−７と連動して回動する風向案内板である。図６は同空気調和機の風向偏向 装置の下吹き出し状態の吹き出し口近辺の横断面図である。

【０００５】 以上のように構成された空気調和機の風向偏向装置について、以下その動作に ついて説明する。

【０００６】 まず、冷房運転水平吹き出し時については図５に示すように空気調和機本体１ の内部に配設された送風機２から吹き出された空気流Ａは、ドレンパン３の上方 に配置された熱交換器４によって冷却され空気流Ｂになる。空気流Ｂは、ダンパ −５を回動し下吹き出し口６を閉鎖させ、それに連動して風向案内板７の上流端 を空気流Ｂと水平になるように回動させることにより、水平吹き出し口８に流れ る。

【０００７】 次に暖房運転運転水平吹き出し時についても冷房運転水平吹き出し時と同様に して、暖められた空気が水平吹き出し口８に流れていく。

【０００８】 暖房運転時に水平吹き出し口８より吹き出された暖気は、天井付近に溜りやす く、空気調和機本体１の直下を含め室内全体を均一に暖房したいときは、図６に 示すように、ダンパ−５と、それに連動して風向案内板７を回動させ、下吹き出 し口６を開口させる。このとき、暖められた空気流Ｂは、空気流Ｃ・Ｄ・Ｅに分 流し、空気流Ｃは水平吹き出し口８に流れ、空気流Ｄ・Ｅは下吹き出し口６に流 れる。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記従来の構成では、冷房運転水平吹き出し時に、熱交換器４に よって冷却された空気流Ｂがダンパ−５と、風向案内板７とのに間に流れ込む( 空気流Ｆ)ため、下吹き出し口６に冷気が漏れ、下吹き出し口６が湿った室内空 気の露点温度以下になるため露が発生し室内に滴下するという欠点を有していた 。 本考案は上記従来の課題を解決するもので、簡単な構成で冷房運転水平吹き 出し時でも露が発生しない空気調和機の風向偏向装置を提供するものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案の空気調和機の風向偏向装置は、空気調和機 本体の前面に設けた水平吹き出し口と、前記水平吹き出し口より上流側において 下方に開口した下吹き出し口と、前記下吹き出し口の上方に設けられ回動により 前記下吹き出し口を開閉するダンパ−と、前記ダンパ−の上方に配設され前記ダ ンパ−と連動して回動し、かつ上流側が下方に曲げられている風向案内板と、前 記ダンパ−が、前記下吹き出し口を閉めたときに前記風向案内板の下方に曲げら れている端と密着するように設けられたドレンパンとから構成されている。

【００１１】 また、さらに前記ドレンパンの、前記風向案内板が密着する部分に凹部を備え た構成となっている。

【００１２】

【作用】

本考案の空気調和機の風向偏向装置は、冷房運転水平吹き出し時に風向案内板 の上流側先端と、下吹き出し口の上流側にあるドレンパンとを密着させるため、 上流側からの冷たい空気流が下吹き出し口に漏れることなく、さらに前記風向案 内板と、ダンパ−との間に空気断熱層ができるので、下吹き出し口に露が発生す ることがなくなる。

【００１３】 また他の本考案の空気調和機の風向偏向装置のドレンパンに風向案内板が密着 する部分に凹部を作り風向案内板を凹部に密着させるため、シ−ル性が向上する ので、空気断熱層の気密性が良くなる。

【００１４】

【実施例】

以下本考案の空気調和機の風向偏向装置の第１の実施例について、図面を参照 しながら説明するが、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明 を省略する。

【００１５】 図１は本考案の第１の実施例による空気調和機の風向偏向装置の水平吹き出し 状態の吹き出し口近辺の横断面図である。図２は同実施例の下吹き出し状態の吹 き出し口近辺の横断面図である。

【００１６】 図１及び図２に示すように、空気調和機本体１の前面に配設された水平吹き出 し口８と、水平吹き出し口８の上流側おいて下方に開口した下吹き出し口６の上 方に、下吹き出し口６を開閉するダンパ−５を設け、ダンパ−５の上方に枢支し された風向案内板７’を設け、さらに風向案内板７’の上流側は下方に曲げられ ている。また、下吹き出し口６の上流側にはドレンパン３が設置してある。

【００１７】 上記のように構成された空気調和機の風向偏向装置について、以下その動作に ついて説明する。

【００１８】 まず水平吹き出し時は、図１に示すように、ダンパ−５を回動し下吹き出し口 ６を閉鎖するとともに、それに連動して風向案内板７’の上流側先端を、ドレン パン３に密着させることにより、上流側からの空気流Ｂは、下吹き出し口６に流 れることなく、水平吹き出し口８に流れる。また、ダンパ−５と風向案内板７’ の間には空気断熱層Ｇができる。

【００１９】 次に下吹き出し時は、図２に示すようにダンパ−５を回動し下吹き出し口６を 開口するとともに、それに連動させ風向案内板７’の上流側先端を、空気流Ｂの 流れと水平になるようにすることにより、上流側からの空気流Ｂは、ダンパ−５ と風向案内板７’により気流Ｃ・Ｄ・Ｅに分流され、気流Ｃは水平吹き出し口８ に流れ、気流Ｄ・Ｅは下吹き出し口６に流れる。

【００２０】 以上のように本実施例の空気調和機の風向偏向装置は、空気調和機本体１の前 面に設けた水平吹き出し口８と水平吹き出し口８の上流側において下方に開口し た下吹き出し口６と、下吹き出し口６の上方に回動により下吹き出し口６を開閉 するダンパ−５と、ダンパ−５の上方にダンパ−５と連動して回動し、かつ上流 側が下方に曲げられている風向案内板７’と、ダンパ−５が下吹き出し口６を閉 めたときに、風向案内板７’の下方に曲げられている端が密着するように設けら れたドレンパン３とから構成されているので冷房運転水平吹き出し時に下吹き出 し口６に露が発生することがなくなる。

【００２１】 次に本考案の第２の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお第１ の実施例と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。

【００２２】 図３は、本考案の第２の実施例による空気調和機の風向偏向装置の水平吹き出 し状態の吹き出し口近辺の横断面図である。図４は同実施例の下吹き出し状態の 吹き出し口近辺の横断面図である。

【００２３】 図３及び図４に示すように、下吹き出し口６の上流側には風向案内板７’の密 着する部分に凹部９の設けられたドレンパン３’が設置してある。

【００２４】 上記のように構成された空気調和機の風向偏向装置について、以下その動作に ついてを説明する。

【００２５】 まず水平吹き出し時は、図３に示すようにダンパ−５を回動し下吹き出し口６ を閉鎖するとともに、それに連動させ風向案内板７’の上流側先端をドレンパン ３’の凹部９に密着させる。これにより上流側からの空気流Ｂは下吹き出し口６ に流れることなく、水平吹き出し口８に流れる。また、風向案内板７’の上流側 先端と、ドレンパン３’とは凹凸状に密着するので、平な形状で密着するよりも 空気流が漏れにくく、風向案内板７’とダンパ−５との間にできる空気断熱層Ｇ の気密性が向上し断熱効果が良くなる。

【００２６】 次に下吹き出し時は、図４に示すようにダンパ−５を回動し下吹き出し口６を 開口するとともに、それに連動させ風向案内板７’の上流側先端を空気流Ｂの流 れと水平になるようにすることにより、上流側からの空気流Ｂはダンパ−５と風 向案内板７’により気流Ｃ・Ｄ・Ｅに分流され、気流Ｃは水平吹き出し口８に流 れ、気流Ｄ・Ｅは下吹き出し口６に流れる。

【００２７】 以上のように本実施例の空気調和機の風向偏向装置は、ドレンパン３’の風向 案内板７’が密着する部分に凹部９を有しているから冷房運転水平吹き出時でき る空気断熱層Ｇの断熱効果が良くなる。

【００２８】

【考案の効果】 以上のように本考案の空気調和機の風向偏向装置は、空気調和機本体に設けら れた下吹き出し口の上方に、回動により前記下吹き出し口を開閉するダンパ−と 、前記ダンパ−の上方に上流側が下方に曲げられている風向案内板を有し、前記 風向案内板と前記下吹き出し口の上流側にあるドレンパンとが水平吹き出し時に 密着することにより冷房運転水平吹き出し時において、上流側からの空気流が前 記下吹き出し口に流れず、前記下吹き出し口に露が発生しない空気調和機の風向 偏向装置を実現できるものである。

【００２９】 また、さらにドレンパンの、風向案内板が密着する部分を凹部とすることによ り、シ−ル性が向上し、風向案内板と、ダンパ−との間にできた空気断熱層の断 熱効果も向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による空気調和機の風向偏向装置の第１
の実施例における水平吹き出状態の吹き出し口近辺の横
断面図

【図２】同実施例における下吹き出し状態の吹き出し口
近辺の横断面図

【図３】本考案による空気調和機の風向偏向装置の第２
の実施例における水平吹き出し状態の吹き出し口近辺の
横断面図

【図４】同実施例における下吹き出し状態の吹き出し口
近辺の横断面図

【図５】従来の空気調和機の風向偏向装置の水平吹き出
し状態の全体横断面図

【図６】同空気調和機の風向偏向装置の下吹き出し状態
の吹き出し口近辺の横断面図

【符号の説明】

１ 空気調和機本体 ３ ドレンパン ３’ ドレンパン ５ ダンパ− ６ 下吹き出し口 ７ 風向案内板 ７’ 風向案内板 ８ 水平吹き出し口 ９ 凹部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 空気調和機本体の前面に設けた水平吹き
   出し口と、前記水平吹き出し口より上流側において下方
   に開口した下吹き出し口と、前記下吹き出し口の上方に
   設けられ回動により前記下吹き出し口を開閉するダンパ
   −と、前記ダンパ−の上方に配設され前記ダンパ−と連
   動して回動し、かつ上流側が下方に曲げられている風向
   案内板と、前記ダンパ−が、前記下吹き出し口を閉めた
   ときに前記風向案内板の下方に曲げられている端と密着
   するように設けられたドレンパンとを有する空気調和機
   の風向偏向装置。
2. 【請求項２】 ドレンパンの風向案内板が密着する部分
   を凹部としたことを特徴とする請求項１記載の空気調和
   機の風向偏向装置。