JPH0542910B2 - - Google Patents
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- JPH0542910B2 JPH0542910B2 JP1112857A JP11285789A JPH0542910B2 JP H0542910 B2 JPH0542910 B2 JP H0542910B2 JP 1112857 A JP1112857 A JP 1112857A JP 11285789 A JP11285789 A JP 11285789A JP H0542910 B2 JPH0542910 B2 JP H0542910B2
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
- Edible Seaweed (AREA)
Description
本発明は摘採した海苔原藻貯蔵槽内の海苔原藻
と水との混合物の塩分濃度調整方法に関するもの
である。
と水との混合物の塩分濃度調整方法に関するもの
である。
摘採した海苔原藻は製造工程に入る前に、貯蔵
槽において海苔原藻の活性化を保つため規定の塩
分濃度に保ちつつ撹拌しながら一時貯蔵される。
この場合、時間の経過と共に槽内混合物の塩分濃
度が段々高くなる。これを放置すると海苔の仕上
り品質の低下につながる。 また、塩分濃度が一定値以下に下ると、貯蔵時
間中に海苔の活性が失なわれる。これも海苔の仕
上り品質の低下につながるので塩分濃度を規定範
囲に管理する必要がある。 従来は、一定時間毎に簡易比重計等を用いて貯
蔵槽内混合物の比重を測定し、規定濃度範囲に相
当する比重を超えた場合は淡水又は海水を人為的
に供給していた。その場合、時間間隔や供給量な
ども勘に頼つていたので、槽内混合物の塩分濃度
のばらつきが大きく、海苔仕上り品質が安定せ
ず、塩分濃度不足により海苔原藻の活性が失われ
たり、塩分過多により乾海苔になつた後保存時に
吸湿したり、２次加工時に塩分が析出して品質を
害するなどのおそれがあつた。 これを改善するため塩分濃度を電気的に測定す
る塩分濃度検出装置を用いた場合は、後述の理由
により微小電流による精密測定装置など高級で高
価な装置を必要とし、装置全体が高価になり、ま
た、故障を生じたり、使い難いなどの不便があつ
た。
槽において海苔原藻の活性化を保つため規定の塩
分濃度に保ちつつ撹拌しながら一時貯蔵される。
この場合、時間の経過と共に槽内混合物の塩分濃
度が段々高くなる。これを放置すると海苔の仕上
り品質の低下につながる。 また、塩分濃度が一定値以下に下ると、貯蔵時
間中に海苔の活性が失なわれる。これも海苔の仕
上り品質の低下につながるので塩分濃度を規定範
囲に管理する必要がある。 従来は、一定時間毎に簡易比重計等を用いて貯
蔵槽内混合物の比重を測定し、規定濃度範囲に相
当する比重を超えた場合は淡水又は海水を人為的
に供給していた。その場合、時間間隔や供給量な
ども勘に頼つていたので、槽内混合物の塩分濃度
のばらつきが大きく、海苔仕上り品質が安定せ
ず、塩分濃度不足により海苔原藻の活性が失われ
たり、塩分過多により乾海苔になつた後保存時に
吸湿したり、２次加工時に塩分が析出して品質を
害するなどのおそれがあつた。 これを改善するため塩分濃度を電気的に測定す
る塩分濃度検出装置を用いた場合は、後述の理由
により微小電流による精密測定装置など高級で高
価な装置を必要とし、装置全体が高価になり、ま
た、故障を生じたり、使い難いなどの不便があつ
た。
本発明は、上記の点に鑑み海苔原藻貯蔵槽内混
合物の塩分濃度を簡易な装置で規定範囲に常時自
動的にしかも的確に維持、原藻の鮮度、柔軟性を
保持することを可能に、以て乾海苔に仕上つた際
の歩留りや製品海苔の色、光沢等の品質を向上す
ると共に、乾海苔保存時の吸湿や２次加工時の塩
分分析等のトラブルを解消せしめ、しかも装置を
安価にすることを目的としている。
合物の塩分濃度を簡易な装置で規定範囲に常時自
動的にしかも的確に維持、原藻の鮮度、柔軟性を
保持することを可能に、以て乾海苔に仕上つた際
の歩留りや製品海苔の色、光沢等の品質を向上す
ると共に、乾海苔保存時の吸湿や２次加工時の塩
分分析等のトラブルを解消せしめ、しかも装置を
安価にすることを目的としている。
本発明は、上記の点に鑑み摘採海苔原藻の貯蔵
槽内混合物の塩分濃度を規定の範囲に収めるよう
に管理する海苔原藻貯蔵槽内混合物の塩分濃度調
整方法で、 第１の発明にあつては、 海苔原藻の貯蔵槽内の混合物の塩分濃度調整方
法であつて、この方法は、塩分濃度の適正濃度範
囲を定め、前記貯蔵槽内の混合物の塩分濃度を、
所定の間隔を隔てて設置した電極間に正負平衡し
た定電圧高周波信号を与えて測定する塩分濃度セ
ンサによつて検出し、検出濃度が適正濃度範囲よ
り高いときは淡水を供給し、検出濃度が適正濃度
範囲より低いときは海水を供給し、何れの場合も
濃度が適正濃度範囲に入れば供給を停止する、こ
とを含む、海苔原藻貯蔵槽内混合物の塩分濃度調
整方法である。 第２の発明にあつては、 海苔原藻の貯蔵槽内の混合物の塩分濃度調整方
法であつて、この方法は、塩分濃度の適正濃度範
囲を定め、前記貯蔵槽内の混合物の塩分濃度を、
所定の間隔を隔てて設置した電極間に正負平衡し
た定電圧高周波信号を与えて測定する塩分濃度セ
ンサによつて検出し、検出濃度が適正濃度範囲よ
り高いときは淡水を供給し、濃度が適正濃度範囲
に入れば供給を停止する、ことを含む、海苔原藻
貯蔵槽内混合物の塩分濃度調整方法である。 第２の発明の場合は、検出濃度が適正濃度範囲
より高いときのみ検出して淡水を供給し、検出濃
度が適正濃度範囲より低くなることの検出および
海水の供給は行わないようにすることもできる。 また、好ましくは、塩分濃度センサの検出回路
に貯蔵槽内の液温に対する濃度補償回路を設ける
こともできる。
槽内混合物の塩分濃度を規定の範囲に収めるよう
に管理する海苔原藻貯蔵槽内混合物の塩分濃度調
整方法で、 第１の発明にあつては、 海苔原藻の貯蔵槽内の混合物の塩分濃度調整方
法であつて、この方法は、塩分濃度の適正濃度範
囲を定め、前記貯蔵槽内の混合物の塩分濃度を、
所定の間隔を隔てて設置した電極間に正負平衡し
た定電圧高周波信号を与えて測定する塩分濃度セ
ンサによつて検出し、検出濃度が適正濃度範囲よ
り高いときは淡水を供給し、検出濃度が適正濃度
範囲より低いときは海水を供給し、何れの場合も
濃度が適正濃度範囲に入れば供給を停止する、こ
とを含む、海苔原藻貯蔵槽内混合物の塩分濃度調
整方法である。 第２の発明にあつては、 海苔原藻の貯蔵槽内の混合物の塩分濃度調整方
法であつて、この方法は、塩分濃度の適正濃度範
囲を定め、前記貯蔵槽内の混合物の塩分濃度を、
所定の間隔を隔てて設置した電極間に正負平衡し
た定電圧高周波信号を与えて測定する塩分濃度セ
ンサによつて検出し、検出濃度が適正濃度範囲よ
り高いときは淡水を供給し、濃度が適正濃度範囲
に入れば供給を停止する、ことを含む、海苔原藻
貯蔵槽内混合物の塩分濃度調整方法である。 第２の発明の場合は、検出濃度が適正濃度範囲
より高いときのみ検出して淡水を供給し、検出濃
度が適正濃度範囲より低くなることの検出および
海水の供給は行わないようにすることもできる。 また、好ましくは、塩分濃度センサの検出回路
に貯蔵槽内の液温に対する濃度補償回路を設ける
こともできる。
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて更
に詳細に説明する。 第２図は本発明のフローシートを示している。 海苔原藻１を海苔原藻の貯蔵槽２に投入し水を
加えて混合し、貯蔵槽２内で撹拌しながら一旦貯
溜する。貯蔵槽２内の海苔原藻と水の混合物３
は、海苔原藻の活性を保つため一定範囲の塩分濃
度に保つ必要がある。この場合の水は、海水また
は海水と淡水を混合した混合物とし、塩分濃度セ
ンサ４によつて混合物３の塩分濃度を検出し、塩
分濃度調整装置５に入力する。 濃度調整装置５においては、塩分濃度を表示す
ると共に、予め適正濃度範囲を設定しておき、上
記検出濃度がこの適正濃度範囲より高いときは、
淡水供給ポンプP1を作動し、淡水槽６から貯蔵
槽２へ淡水を供給する。低いとき海水供給ポンプ
P2を作動し、海水槽７から貯蔵槽２へ海水を供
給する。混合物の濃度が適正範囲に収まればポン
プP1又はP2を停止し、以下これを繰返す。これ
によつて貯蔵槽内の混合物濃度は常に適正濃度範
囲に維持される。 貯蔵槽２内の海苔原藻１は、ミンチ機８により
ミンチ化し、水洗９して塩分や挟雑物を取除いた
後、ミンチ化した海苔を調合機１０において海苔
と水との混合物、即ち海苔抄き原料とする。この
海苔抄き原料は濃度調整槽１１において適度な海
苔濃度に調整され、海苔抄機１２に供給されて抄
製される。 海苔濃度調整は、調整槽１１内に海苔濃度セン
サ１３を設け、海苔濃度を検出し海苔濃度調整装
置１４に入力する。濃度調整装置１４において、
海苔濃度を予め設定された適正濃度範囲に収める
よう、給水ポンプP3、排水ポンプP4を適宜駆動
して調整する。 第１図は本発明の方法を実施するための貯蔵槽
内混合物の塩分濃度調整装置の一実施例を示して
いる。 貯蔵槽２には海苔原藻１が投入され、淡水槽６
より、淡水が、海水槽７より海水が、それぞれポ
ンプP1，P2より供給され、それらの混合物３を
貯溜するよう設置されている。 貯蔵槽２には、槽内に貯溜された混合物を撹拌
する撹拌機２ａと混合物３の塩分濃度を検出する
ための塩分濃度センサ４が取付けられている。 塩分濃度調整装置５は、電源回路２１、発振変
調回路２２、塩分濃度調整回路２３、第１の駆動
回路２７、第２の駆動回路２８、表示回路２９、
表示灯３０、警報回路３１、警報ブザー３２を有
している。 塩分濃度調整回路２３は、整流器２４、増幅回
路２５、信号弁別器２６より成る。 第１、第２の駆動回路２７，２８の出力により
淡水および海水の供給手段であるポンプP1，P2
が駆動され、淡水槽６、海水槽７よりそれぞれ淡
水、海水が貯蔵槽２に供給される。淡水、海水の
供給路にはそれぞれの時間当り供給量を調節する
手段としてバルブV1，V2がおかれている。 電流回路２１は制御装置各回路に交流電源を供
給すると共に、整流回路、定電圧回路を介し、直
流電源、定電圧電源を供給する。 電源回路２１は商用周波交流を受電し、整流し
て一旦直流とする。この過程で定電圧回路を組込
み後段で高周波発生時には一定電圧の交流が得ら
れるようにしており、電源側の電圧変動が±20％
の範囲では２次側への影響がなく濃度測定を安定
せしめている。 発振変調回路２２は、直流定電圧を受け、無安
定マルチバイブレータ等の発振回路により所定の
高周波出力を得る。この場合周波数は固定あるい
は可変とする。また、抵抗、コンデンサ等による
基準レベル調整回路により基準レベルを調整し、
正負平衡した高周波出力を得るようにする。この
高周波出力を塩分濃度センサ４へ印加し動作せし
める。塩分濃度センサ４の出力は塩分濃度調整装
置５へ入力される。 塩分濃度センサの信号電源として正負平衡した
定電圧高周波を使用する理由を述べる。 一般に交流電源には逆配電線に対する外乱や負
荷状態の影響による電圧変動が避けられず、電極
間に電圧を印加し電流を流して、その電極間の抵
抗値を測定する場合に、電源電圧の変動があると
測定値に誤差を生じ、正確な測定ができない。し
たがつて、正確な測定結果を得るためには測定電
源の電圧を一定に保つ必要がある。 また、この種の濃度センサは、塩分を含む混合
物中に電流を流してその電気抵抗を測定するの
で、この測定用電流によつて混合水が電気分解
し、この分解ガスによる気泡が電極に付着する等
により、電極の表面抵抗が変化して測定誤差が生
ずる問題がある。このため、従来一般に、塩分濃
度検出装置としては、微小電流により精密測定す
るなど精密で高価な装置を必要としていた。 本発明では、信号電源として正負平衡した高周
波を用いることにより、測定電流による分解ガス
の発生が抑えられ、測定電流をある程度の必要な
大きさにできる。 また、高周波電流による測定は、商用周波測定
に比し温度−濃度（水抵抗値）特性が安定し、測
定誤差を小さくできる利点がある。 以上のことから、本発明によれば簡易な装置で
塩分濃度を正確に測定でき、的確な塩分濃度制御
ができ、しかも、塩分濃度調整装置を簡易で安
価、かつ使い易いものとすることができるもので
ある。 塩分濃度調整回路２３への入力信号は整流器２
４、増幅回路２５により処理され信号弁別器２６
において予め設定された濃度基準値と比較され、
その濃度が基準値域へ入つているかどうかが弁別
される。この場合、例えば５段階の弁別信号S1，
S2…S5を発するものとし、基準値域に入つている
場合は「良」S3、基準値域より「濃」側は濃度差
の程度に応じ「濃」S2、「濃過」S1とし、「薄」側
は濃度差の程度に応じ「薄」S4、「薄過」S5とす
る。 これら５段階の信号はそれぞれ表示回路２９に
供給され、弁別によつてそのいずれかが表示され
る。この信号S1〜S5に応じて表示灯L1〜L5のい
ずれかを点灯させ、検出された混合物塩分濃度の
状態を表示する。即ち、L1，L2…L5は、それぞ
れ「濃過」、「濃」、「良」、「薄」、「薄過」を表示
す
る。また、「濃過」信号S1または「薄過」信号S5
が発せられたときはいずれも警報回路３１を作動
せしめ警報ブザー３２を鳴らして混合物塩分濃度
が「濃過」または「薄過」であることを知らせ
る。 「濃過」信号S1および「濃」信号S2は第１の駆
動回路２７を作動せしめ、また、「濃」信号S4お
よび「薄過」信号S5は第２の駆動回路２８を作動
せしめる。 第１の駆動回路２７は、「濃」信号S2および
「濃過」信号S1を受けて出力し、ポンプP1を駆動
して淡水槽６より淡水を供給する。この場合「濃
過」S1のときは「濃」S2に比し、ポンプP1の駆
動時間を長くする等して１回当り供給量を増す。 第２の駆動回路２８は、「薄」信号S4および
「薄過」信号S5を受けて出力し、ポンプP2を駆動
して海水槽７より海水を供給する。 この場合「薄過」S5のときは「薄」S4に比し、
ポンプP2の駆動時間を長くする等して１回当り
供給量を増す。 「良」信号S3では、両駆動回路２７，２８は停
止し、ポンプP1，P2共停止する。 また、上記において、貯蔵槽内の塩分濃度は海
苔原藻から塩分が滲出して大きくなる傾向にある
ので、濃度が高いときのみを検出し、淡水供給の
みで調整し、濃度低いときの検出や海水供給を行
わないようにしてもよい。従つて、本発明に従う
装置として、貯蔵槽に淡水を供給する手段、貯蔵
槽内塩分濃度を検出するセンサ、当該センサに正
負平衡した定電圧高周波電源を与える発振変調回
路、塩分適正濃度範囲と貯蔵槽内塩分濃度測定値
を比較し、測定値が適正濃度範囲より高いときに
淡水供給手段を駆動する信号を出力する塩分濃度
調整回路より成るものでも良い。 上記において、貯蔵槽２内の混合物塩分濃度の
測定は、従来、簡易比重計を用いて比重により測
定していた。この塩分濃度調整装置５において塩
分濃度を表示する場合、従来方法によるものと表
示単位を変えると直感的な判断ができないおそれ
があり、従つて表示は測定された塩分濃度に相当
する比重値に換算して表示するようにした。 第３図は塩分濃度（０／00）と比重との換算表
を示している。 この表において、比重の表示値としては比重真
値をｘ、表示値即ち比重指数をｙとすると、ｙ＝
（ｘ−１）×103とする。 一般に海苔原藻の貯蔵混合物の適正濃度に相当
する比重は1.013〜1.020程度であり、比重ｘがｘ
＝1.0131であつたとすると、比重指数ｙ＝13.1と
ように表示される。 海苔原藻混合物の塩分濃度は、比重1.013乃至
1.017位が適正値として用いられている。 第３図の塩分濃度−比重指数換算表は水温15℃
の場合について例示している。塩分濃度より比重
指数への換算は水温によつて変わるので塩分濃度
調整装置に補正回路を組込んでいる。 前述のように、海苔原藻混合物の塩分濃度が濃
過すぎたり薄過ぎたりすると海苔製品の品質を害
するので、許容限界を超えないよう管理の必要が
あり、例えば、設定基準値から比重指数による管
理幅をプラスマイナス１として設定している。 なお、設定基準値Noの設定は装置内蔵の固定
インピーダンスまたは可変インピーダンスで行う
が、妄に調整できないようにしている。
に詳細に説明する。 第２図は本発明のフローシートを示している。 海苔原藻１を海苔原藻の貯蔵槽２に投入し水を
加えて混合し、貯蔵槽２内で撹拌しながら一旦貯
溜する。貯蔵槽２内の海苔原藻と水の混合物３
は、海苔原藻の活性を保つため一定範囲の塩分濃
度に保つ必要がある。この場合の水は、海水また
は海水と淡水を混合した混合物とし、塩分濃度セ
ンサ４によつて混合物３の塩分濃度を検出し、塩
分濃度調整装置５に入力する。 濃度調整装置５においては、塩分濃度を表示す
ると共に、予め適正濃度範囲を設定しておき、上
記検出濃度がこの適正濃度範囲より高いときは、
淡水供給ポンプP1を作動し、淡水槽６から貯蔵
槽２へ淡水を供給する。低いとき海水供給ポンプ
P2を作動し、海水槽７から貯蔵槽２へ海水を供
給する。混合物の濃度が適正範囲に収まればポン
プP1又はP2を停止し、以下これを繰返す。これ
によつて貯蔵槽内の混合物濃度は常に適正濃度範
囲に維持される。 貯蔵槽２内の海苔原藻１は、ミンチ機８により
ミンチ化し、水洗９して塩分や挟雑物を取除いた
後、ミンチ化した海苔を調合機１０において海苔
と水との混合物、即ち海苔抄き原料とする。この
海苔抄き原料は濃度調整槽１１において適度な海
苔濃度に調整され、海苔抄機１２に供給されて抄
製される。 海苔濃度調整は、調整槽１１内に海苔濃度セン
サ１３を設け、海苔濃度を検出し海苔濃度調整装
置１４に入力する。濃度調整装置１４において、
海苔濃度を予め設定された適正濃度範囲に収める
よう、給水ポンプP3、排水ポンプP4を適宜駆動
して調整する。 第１図は本発明の方法を実施するための貯蔵槽
内混合物の塩分濃度調整装置の一実施例を示して
いる。 貯蔵槽２には海苔原藻１が投入され、淡水槽６
より、淡水が、海水槽７より海水が、それぞれポ
ンプP1，P2より供給され、それらの混合物３を
貯溜するよう設置されている。 貯蔵槽２には、槽内に貯溜された混合物を撹拌
する撹拌機２ａと混合物３の塩分濃度を検出する
ための塩分濃度センサ４が取付けられている。 塩分濃度調整装置５は、電源回路２１、発振変
調回路２２、塩分濃度調整回路２３、第１の駆動
回路２７、第２の駆動回路２８、表示回路２９、
表示灯３０、警報回路３１、警報ブザー３２を有
している。 塩分濃度調整回路２３は、整流器２４、増幅回
路２５、信号弁別器２６より成る。 第１、第２の駆動回路２７，２８の出力により
淡水および海水の供給手段であるポンプP1，P2
が駆動され、淡水槽６、海水槽７よりそれぞれ淡
水、海水が貯蔵槽２に供給される。淡水、海水の
供給路にはそれぞれの時間当り供給量を調節する
手段としてバルブV1，V2がおかれている。 電流回路２１は制御装置各回路に交流電源を供
給すると共に、整流回路、定電圧回路を介し、直
流電源、定電圧電源を供給する。 電源回路２１は商用周波交流を受電し、整流し
て一旦直流とする。この過程で定電圧回路を組込
み後段で高周波発生時には一定電圧の交流が得ら
れるようにしており、電源側の電圧変動が±20％
の範囲では２次側への影響がなく濃度測定を安定
せしめている。 発振変調回路２２は、直流定電圧を受け、無安
定マルチバイブレータ等の発振回路により所定の
高周波出力を得る。この場合周波数は固定あるい
は可変とする。また、抵抗、コンデンサ等による
基準レベル調整回路により基準レベルを調整し、
正負平衡した高周波出力を得るようにする。この
高周波出力を塩分濃度センサ４へ印加し動作せし
める。塩分濃度センサ４の出力は塩分濃度調整装
置５へ入力される。 塩分濃度センサの信号電源として正負平衡した
定電圧高周波を使用する理由を述べる。 一般に交流電源には逆配電線に対する外乱や負
荷状態の影響による電圧変動が避けられず、電極
間に電圧を印加し電流を流して、その電極間の抵
抗値を測定する場合に、電源電圧の変動があると
測定値に誤差を生じ、正確な測定ができない。し
たがつて、正確な測定結果を得るためには測定電
源の電圧を一定に保つ必要がある。 また、この種の濃度センサは、塩分を含む混合
物中に電流を流してその電気抵抗を測定するの
で、この測定用電流によつて混合水が電気分解
し、この分解ガスによる気泡が電極に付着する等
により、電極の表面抵抗が変化して測定誤差が生
ずる問題がある。このため、従来一般に、塩分濃
度検出装置としては、微小電流により精密測定す
るなど精密で高価な装置を必要としていた。 本発明では、信号電源として正負平衡した高周
波を用いることにより、測定電流による分解ガス
の発生が抑えられ、測定電流をある程度の必要な
大きさにできる。 また、高周波電流による測定は、商用周波測定
に比し温度−濃度（水抵抗値）特性が安定し、測
定誤差を小さくできる利点がある。 以上のことから、本発明によれば簡易な装置で
塩分濃度を正確に測定でき、的確な塩分濃度制御
ができ、しかも、塩分濃度調整装置を簡易で安
価、かつ使い易いものとすることができるもので
ある。 塩分濃度調整回路２３への入力信号は整流器２
４、増幅回路２５により処理され信号弁別器２６
において予め設定された濃度基準値と比較され、
その濃度が基準値域へ入つているかどうかが弁別
される。この場合、例えば５段階の弁別信号S1，
S2…S5を発するものとし、基準値域に入つている
場合は「良」S3、基準値域より「濃」側は濃度差
の程度に応じ「濃」S2、「濃過」S1とし、「薄」側
は濃度差の程度に応じ「薄」S4、「薄過」S5とす
る。 これら５段階の信号はそれぞれ表示回路２９に
供給され、弁別によつてそのいずれかが表示され
る。この信号S1〜S5に応じて表示灯L1〜L5のい
ずれかを点灯させ、検出された混合物塩分濃度の
状態を表示する。即ち、L1，L2…L5は、それぞ
れ「濃過」、「濃」、「良」、「薄」、「薄過」を表示
す
る。また、「濃過」信号S1または「薄過」信号S5
が発せられたときはいずれも警報回路３１を作動
せしめ警報ブザー３２を鳴らして混合物塩分濃度
が「濃過」または「薄過」であることを知らせ
る。 「濃過」信号S1および「濃」信号S2は第１の駆
動回路２７を作動せしめ、また、「濃」信号S4お
よび「薄過」信号S5は第２の駆動回路２８を作動
せしめる。 第１の駆動回路２７は、「濃」信号S2および
「濃過」信号S1を受けて出力し、ポンプP1を駆動
して淡水槽６より淡水を供給する。この場合「濃
過」S1のときは「濃」S2に比し、ポンプP1の駆
動時間を長くする等して１回当り供給量を増す。 第２の駆動回路２８は、「薄」信号S4および
「薄過」信号S5を受けて出力し、ポンプP2を駆動
して海水槽７より海水を供給する。 この場合「薄過」S5のときは「薄」S4に比し、
ポンプP2の駆動時間を長くする等して１回当り
供給量を増す。 「良」信号S3では、両駆動回路２７，２８は停
止し、ポンプP1，P2共停止する。 また、上記において、貯蔵槽内の塩分濃度は海
苔原藻から塩分が滲出して大きくなる傾向にある
ので、濃度が高いときのみを検出し、淡水供給の
みで調整し、濃度低いときの検出や海水供給を行
わないようにしてもよい。従つて、本発明に従う
装置として、貯蔵槽に淡水を供給する手段、貯蔵
槽内塩分濃度を検出するセンサ、当該センサに正
負平衡した定電圧高周波電源を与える発振変調回
路、塩分適正濃度範囲と貯蔵槽内塩分濃度測定値
を比較し、測定値が適正濃度範囲より高いときに
淡水供給手段を駆動する信号を出力する塩分濃度
調整回路より成るものでも良い。 上記において、貯蔵槽２内の混合物塩分濃度の
測定は、従来、簡易比重計を用いて比重により測
定していた。この塩分濃度調整装置５において塩
分濃度を表示する場合、従来方法によるものと表
示単位を変えると直感的な判断ができないおそれ
があり、従つて表示は測定された塩分濃度に相当
する比重値に換算して表示するようにした。 第３図は塩分濃度（０／00）と比重との換算表
を示している。 この表において、比重の表示値としては比重真
値をｘ、表示値即ち比重指数をｙとすると、ｙ＝
（ｘ−１）×103とする。 一般に海苔原藻の貯蔵混合物の適正濃度に相当
する比重は1.013〜1.020程度であり、比重ｘがｘ
＝1.0131であつたとすると、比重指数ｙ＝13.1と
ように表示される。 海苔原藻混合物の塩分濃度は、比重1.013乃至
1.017位が適正値として用いられている。 第３図の塩分濃度−比重指数換算表は水温15℃
の場合について例示している。塩分濃度より比重
指数への換算は水温によつて変わるので塩分濃度
調整装置に補正回路を組込んでいる。 前述のように、海苔原藻混合物の塩分濃度が濃
過すぎたり薄過ぎたりすると海苔製品の品質を害
するので、許容限界を超えないよう管理の必要が
あり、例えば、設定基準値から比重指数による管
理幅をプラスマイナス１として設定している。 なお、設定基準値Noの設定は装置内蔵の固定
インピーダンスまたは可変インピーダンスで行う
が、妄に調整できないようにしている。
上述したように本発明によれば、海苔原藻貯蔵
槽内の混合物の塩分濃度を、所定の間隔を隔てて
設置した電極間に正負平衡した定電圧高周波信号
を与えて測定する塩分濃度センサによつて検出す
るよにしたので、槽内塩分濃度を常時自動的にし
かも迅速的確に適正濃度に調整して規定範囲に維
持することができ、海苔原藻貯蔵中の品質低下を
防止し、海苔抄製の際の歩留りや製品海苔の色、
光沢等の品質を向上すると共に、乾海苔の保存時
の吸湿や加工の塩分析出等のトラブルを発生する
おそれがなくなり、しかも塩分濃度を制御するた
めの検出装置は高級で高価な精密測定装置を必要
とせず、全体として安価な塩分濃度調整装置を得
ることができる等の数々の効果を奏する。
槽内の混合物の塩分濃度を、所定の間隔を隔てて
設置した電極間に正負平衡した定電圧高周波信号
を与えて測定する塩分濃度センサによつて検出す
るよにしたので、槽内塩分濃度を常時自動的にし
かも迅速的確に適正濃度に調整して規定範囲に維
持することができ、海苔原藻貯蔵中の品質低下を
防止し、海苔抄製の際の歩留りや製品海苔の色、
光沢等の品質を向上すると共に、乾海苔の保存時
の吸湿や加工の塩分析出等のトラブルを発生する
おそれがなくなり、しかも塩分濃度を制御するた
めの検出装置は高級で高価な精密測定装置を必要
とせず、全体として安価な塩分濃度調整装置を得
ることができる等の数々の効果を奏する。
第１図は本発明の実施例を示す海苔原藻貯蔵槽
内の混合物の塩分濃度調整方法のブロツク図、第
２図は海苔原藻の一時貯蔵及びその貯蔵混合物の
塩分濃度調整、あるいは貯蔵海苔原藻を処理し海
苔抄機へ供給するまでの過程の一実施例を示すフ
ローシート、第３図は塩分濃度（０／00）と比重
との換算表である。 ２：貯蔵槽、２ａ：撹拌機、３：混合物、４：
塩分濃度センサ、５：塩分濃度調整装置、６：淡
水槽、７：海水槽、２３：塩分濃度調整回路、２
７：第１の駆動回路、２８：第２の駆動回路、
P1：淡水供給ポンプ、P2：海水供給ポンプ。
内の混合物の塩分濃度調整方法のブロツク図、第
２図は海苔原藻の一時貯蔵及びその貯蔵混合物の
塩分濃度調整、あるいは貯蔵海苔原藻を処理し海
苔抄機へ供給するまでの過程の一実施例を示すフ
ローシート、第３図は塩分濃度（０／00）と比重
との換算表である。 ２：貯蔵槽、２ａ：撹拌機、３：混合物、４：
塩分濃度センサ、５：塩分濃度調整装置、６：淡
水槽、７：海水槽、２３：塩分濃度調整回路、２
７：第１の駆動回路、２８：第２の駆動回路、
P1：淡水供給ポンプ、P2：海水供給ポンプ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 １ 海苔原藻の貯蔵槽内の混合物の塩分濃度調整
方法であつて、この方法は、 塩分濃度の適正濃度範囲を定め、 前記貯蔵槽内の混合物の塩分濃度を、所定の間
隔を隔てて設置した電極間に正負平衡した定電圧
高周波信号を与えて測定する塩分濃度センサによ
つて検出し、 検出濃度が適正濃度範囲より高いときは淡水を
供給し、 検出濃度が適正濃度範囲より低いときは海水を
供給し、 何れの場合も濃度が適正濃度範囲に入れば供給
を停止する、 ことを含む、 海苔原藻貯蔵槽内混合物の塩分濃度調整方法。 ２ 海苔原藻の貯蔵槽内の混合物の塩分濃度調整
方法であつて、この方法は、 塩分濃度の適正濃度範囲を定め、 前記貯蔵槽内の混合物の塩分濃度を、所定の間
隔を隔てて設置した電極間に正負平衡した定電圧
高周波信号を与えて測定する塩分濃度センサによ
つて検出し、 検出濃度が適正濃度範囲より高いときは淡水を
供給し、 濃度が適正濃度範囲に入れば供給を停止する、 ことを含む、 海苔原藻貯蔵槽内混合物の塩分濃度調整方法。 ３ 検出濃度が適正濃度範囲より高いときのみを
検出し淡水を供給し、検出濃度が適正濃度範囲よ
り低くなることの検出および海水の供給は行なわ
ない、特許請求の範囲第２項記載の海苔原藻貯蔵
槽内混合物の塩分濃度調整方法。 ４ 塩分濃度センサの検出回路に前記貯蔵槽内の
液温に対する濃度補償回路を設けた、特許請求の
範囲第１項、第２項又は第３項記載の海苔原藻貯
蔵槽内混合物の塩分濃度調整方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1112857A JPH0284155A (ja) | 1989-05-02 | 1989-05-02 | 海苔原藻貯蔵槽内混合物の塩分濃度調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1112857A JPH0284155A (ja) | 1989-05-02 | 1989-05-02 | 海苔原藻貯蔵槽内混合物の塩分濃度調整方法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60094471A Division JPS61249367A (ja) | 1985-04-30 | 1985-04-30 | 海苔原藻貯蔵槽内混合物の塩分濃度調整方法及びその装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0284155A JPH0284155A (ja) | 1990-03-26 |
| JPH0542910B2 true JPH0542910B2 (ja) | 1993-06-30 |
Family
ID=14597271
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1112857A Granted JPH0284155A (ja) | 1989-05-02 | 1989-05-02 | 海苔原藻貯蔵槽内混合物の塩分濃度調整方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0284155A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TW295621B (ja) * | 1992-12-15 | 1997-01-11 | Etex Co Ltd | |
| JP4691546B2 (ja) * | 2007-12-21 | 2011-06-01 | 株式会社イツワ工業 | 海苔貯蔵槽の海水循環システム |
| JP4932013B2 (ja) * | 2010-02-24 | 2012-05-16 | 株式会社イツワ工業 | 海苔原藻貯蔵システム及び海苔原藻貯蔵方法 |
-
1989
- 1989-05-02 JP JP1112857A patent/JPH0284155A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0284155A (ja) | 1990-03-26 |
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