JPH0542282A - ミシン - Google Patents
ミシンInfo
- Publication number
- JPH0542282A JPH0542282A JP20065591A JP20065591A JPH0542282A JP H0542282 A JPH0542282 A JP H0542282A JP 20065591 A JP20065591 A JP 20065591A JP 20065591 A JP20065591 A JP 20065591A JP H0542282 A JPH0542282 A JP H0542282A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- folding
- cloth
- sewing
- folded
- waist belt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Sewing Machines And Sewing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】布地の開放端部を折り込み、この折り込んだ部
分を縫うミシンにおいて、折り込みの不良を改善するこ
とを目的とする。 【構成】上方セット板と下方セット板からなる縫製部セ
ット台を覆うようにジ−ンズのウエストベルトをセット
し、ウエストベルトの折り込み部を二枚の把持板で把持
して縫製部セット台の間に押し込むことによりウエスト
ベルトの折り込みを行い、ウエストベルトの角部を縫う
ミシンにおいて、把持板の折り込み方向の一側辺であっ
て、ウエストベルトの身頃側の側縁に当接する位置に、
その側縁に対向する方向に、凸部を有する折り込み部側
縁押し込み手段を設けた。
分を縫うミシンにおいて、折り込みの不良を改善するこ
とを目的とする。 【構成】上方セット板と下方セット板からなる縫製部セ
ット台を覆うようにジ−ンズのウエストベルトをセット
し、ウエストベルトの折り込み部を二枚の把持板で把持
して縫製部セット台の間に押し込むことによりウエスト
ベルトの折り込みを行い、ウエストベルトの角部を縫う
ミシンにおいて、把持板の折り込み方向の一側辺であっ
て、ウエストベルトの身頃側の側縁に当接する位置に、
その側縁に対向する方向に、凸部を有する折り込み部側
縁押し込み手段を設けた。
Description
【産業上の利用分野】本発明はミシンの改良に関し、さ
らに詳細に述べると、布地の開放部分を折り込み、この
折り込んだ部分を縫うミシンの改良に関するものであ
る。
らに詳細に述べると、布地の開放部分を折り込み、この
折り込んだ部分を縫うミシンの改良に関するものであ
る。
【従来の技術】ジ−ンズのズボンにおいて、ウエストベ
ルトを身頃に縫い付けるには、まず、ウエストベルトを
二つ折りにし、且つその下端を内側に巻き込んだ状態で
その二つ折りの折り込み片の間にウエストベルトの両端
部が身頃から突出するようにして身頃の腰部を差し込
む。次いで、身頃の端部にコ字状の未縫製ラインを残し
てウエストベルトの上下縁をウエストベルトの長手方向
に沿って縫い、次いでウエストベルトの突出端をコ字状
に内側に折り込んでからウエストベルトと身頃とをコ字
状の未縫製ラインに沿って縫うようにしている。 従
来、このようなウエストベルトの縫製はすべて手作業で
行われていたので本出願人は特願平1−123839号
において、上述の縫製作業を全自動化したミシンを提供
した。このミシンは、簡単に述べると、ウエストベルト
の未縫製部分を位置決める縫製部セット台と、この縫製
部セット台と協働してウエストベルトの突出端を折り込
む折り込み機構とを備えている。この折り込み機構はウ
エストベルトの突出端を把持可能な二つの平坦な把持板
を有する。縫製部セット台は上下方向に間隔を空けた二
つのセット板を有する。ウエストベルトの突出端は把持
板によって把持され、次いでこの把持された突出端が縫
製部セット台の二つのセット板間に押し込まれることに
よってウエストベルトの内側に折り込まれる。
ルトを身頃に縫い付けるには、まず、ウエストベルトを
二つ折りにし、且つその下端を内側に巻き込んだ状態で
その二つ折りの折り込み片の間にウエストベルトの両端
部が身頃から突出するようにして身頃の腰部を差し込
む。次いで、身頃の端部にコ字状の未縫製ラインを残し
てウエストベルトの上下縁をウエストベルトの長手方向
に沿って縫い、次いでウエストベルトの突出端をコ字状
に内側に折り込んでからウエストベルトと身頃とをコ字
状の未縫製ラインに沿って縫うようにしている。 従
来、このようなウエストベルトの縫製はすべて手作業で
行われていたので本出願人は特願平1−123839号
において、上述の縫製作業を全自動化したミシンを提供
した。このミシンは、簡単に述べると、ウエストベルト
の未縫製部分を位置決める縫製部セット台と、この縫製
部セット台と協働してウエストベルトの突出端を折り込
む折り込み機構とを備えている。この折り込み機構はウ
エストベルトの突出端を把持可能な二つの平坦な把持板
を有する。縫製部セット台は上下方向に間隔を空けた二
つのセット板を有する。ウエストベルトの突出端は把持
板によって把持され、次いでこの把持された突出端が縫
製部セット台の二つのセット板間に押し込まれることに
よってウエストベルトの内側に折り込まれる。
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
先願に開示された発明では二つの平坦な把持板によって
ウエストベルトの突出端を把持してこの突出端を縫製部
セット台の二つのセット板間に押し込んでウエストベル
トの内側に折り込むようにしているために折り込み部が
曲がって折り込まれたり生地の腰が強い為に折り込み部
が元の状態に戻ってしまうという問題点があった。
先願に開示された発明では二つの平坦な把持板によって
ウエストベルトの突出端を把持してこの突出端を縫製部
セット台の二つのセット板間に押し込んでウエストベル
トの内側に折り込むようにしているために折り込み部が
曲がって折り込まれたり生地の腰が強い為に折り込み部
が元の状態に戻ってしまうという問題点があった。
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明では、上下方向に間隔を空けて配置され2枚
の布地間に挿入された上方セット板および下方セット板
を有する縫製部セット台と、前記2枚の布地の端部を開
放可能に把持する二つの把持板を有し該把持した布地の
端部を前記縫製部セット台と協働して内側に折り込む折
り込み機構とを備えたミシンにおいて、前記二枚の把持
板の一側端部であってこれら把持板が布地の端部を把持
して前記縫製部セット台の内側に折り込む際に折り込み
部の側縁が当接する位置に折り込み部の側縁に対向する
方向に凸部を有する折り込み部側縁押し込み手段を設け
たものである。
めに本発明では、上下方向に間隔を空けて配置され2枚
の布地間に挿入された上方セット板および下方セット板
を有する縫製部セット台と、前記2枚の布地の端部を開
放可能に把持する二つの把持板を有し該把持した布地の
端部を前記縫製部セット台と協働して内側に折り込む折
り込み機構とを備えたミシンにおいて、前記二枚の把持
板の一側端部であってこれら把持板が布地の端部を把持
して前記縫製部セット台の内側に折り込む際に折り込み
部の側縁が当接する位置に折り込み部の側縁に対向する
方向に凸部を有する折り込み部側縁押し込み手段を設け
たものである。
【作用】ウエストベルトの折り曲げ部の側縁を折り込み
部側縁押し込み手段の凸部によりウエストベルトの内側
に凸部の分だけ余計に押し込むようにする。
部側縁押し込み手段の凸部によりウエストベルトの内側
に凸部の分だけ余計に押し込むようにする。
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。本発明に係るミシンは、上述の先願に開示
されたミシンの如く、ジ−ンズのズボンのウエストベル
トを身頃に縫い付けるように適用される。しかし、本発
明ではこれに限定されるものではない。図1及び図2を
参照すると、ジ−ンズのズボン1のウエストベルト2が
身頃3に縫い付けられる状態が示してある。先ず、ウエ
ストベルトを構成する帯状布地を二つ折りにし且つその
下縁を内側に巻き込んだ状態でその二つ折りの間に身頃
3の腰部全周を差し込む。次いでウエストベルト2の上
部およびウエストベルト2と身頃3の重なり部分がそれ
ぞれ縫い糸4、5により縫われる。この状態では図1に
示すようにジ−ンズの前部におけるウエストベルト2の
両端が未縫製部分2aとして残され、ファスナ−6を取
りつけた身頃3の端部から折り込み部2bが未縫製状態
で突出している。上記ウエストベルトの未縫製部分2a
を縫うには先ず折り込み部2bを図1に矢印で示す方向
でウエストベルト2の内側に折り込む。この場合この折
り込まれた部分は身頃3の未縫製部分2aに重なるよう
に折り込まれて折り込み縫製部7が形成される。この折
り込み縫製部の側面8を身頃3の側面9に平行になるよ
うにする。次いで、この折り込み縫製部7の周縁が縫い
糸10により図2に符号で示すコ字状の縫製領域である
ウエストベルトの角部にわたって縫製される。これによ
ってウエストベルトが身頃に縫い付けられる。本発明に
係るミシンは、未縫製部分を位置決める縫製部セット台
20と折り込み部2bを折り込む折り込み機構30とを
備えている。縫製部セット台20は、図8に示すよう
に、上下方向に間隔を空けてほぼ平行に配置された二つ
の細長い上方セット板21及び下方セット板22を有す
る。これら上方及び下方カセット板はそれらの基端(ミ
シンの前方端)が支持ブロック23に取りつけられてい
る。さらに詳細に述べると、上方セット板21の下面は
支持ブロック23の上面に配置され、下方セット板の上
面は支持ブロック23の下面に配置されている。従っ
て、この上方セット板21と下方セット板22とのあい
だには空間24が形成される。この縫製部セット台は図
示しないミシンの基台に取りつけられている。この縫製
部セット台20の上に未縫製部分2aが載せられたと
き、上方セット板21は二つ折りにされたウエストベル
ト2の上側の折り込み片2cと身頃3の上面との間に挿
入され、下方セット板22はウエストベルト2の下側の
折り込み片2dと身頃3の下面との間に挿入される。図
3に示すように、この縫製部セット台の上に載せられた
未縫製部分は、さらに、上方セット板21及び下方セッ
ト板22を上下方向から挟持するように配置された上方
カセット25及び下方カセット26によって保持され
る。これら上方カセット25及び下方カセット26は、
次に述べる折り込み機構が折り込み部を折り込むときに
ウエストベルトの一部を縫製部セット台に保持し、折り
込み作業が終了したときに未縫製部分を縫製手段27に
搬送する。これら上方及び下方カセットにはコ字状の溝
28が形成されている。この溝はコ字状の縫製領域11
に相応する。なお、これら上方及び下方カセットの構造
は上述の先願を参照されたい。折り込み機構30は把持
手段31とこの把持手段を図3に矢印Xで示すミシンの
前後方向に及び矢印Yで示すように縫製部セット台20
に接近したり離反したりする方向に移動可能に支持する
支持手段32と把持手段31をこれらXおよびY方向に
駆動する駆動手段(図示せず)とからなっている。これ
ら支持手段32及び駆動手段の詳細は上述の先願を参照
されたい。把持手段31は折り込み部2bを把持する一
対の把持板40、41を有する(図5参照)。これら把
持板は上下方向に配置され、上方の把持板40の一側
は、図9に示すように把持板に設けられた長穴により矢
符方向に調節可能に枠部材42に固定され、下方の把持
板41の一側は枠部材43に固定されている。これら枠
部材42、43のそれぞれの一端はピン44によって枢
着され、このピンは支持手段32に枢着されている。各
枠部材の他端は適当なリンク手段、図示の実施例ではト
グルジョイント45によって接続されている。即ち、こ
のトグルジョイントは二つのリンク46、47を有し、
リンク46の一端は枠部材42に枢着され、他方、リン
ク47の一端は枠部材43に枢着されている。これらリ
ンク46、47の他端は違いにピン48によって枢着さ
れている。一対の把持板40、41を、折り込み部2b
を把持したり開放したり駆動する開閉手段が設けられ、
この開放手段は、ピン44の周りに配置されて把持板4
0、41を常時開くように付勢するコイルばね50とこ
のコイルばねに抗して把持板40、41を閉じる閉鎖手
段とを有する。この閉鎖手段はピン48から延びる従動
子51とこの従動子が係合するカム板52(図4a参
照)とからなっている。このカム板はミシンの基台に固
定されている。カム板52にはカム溝53が形成され、
このカム溝の内壁にはカム面54が形成されている。従
動子51は、折り込み機構30がミシンの前方向に移
動、すなわちカム板52に接近すると、カム溝53内に
進入しカム面54に当接する。このカム面は、把持板4
0、41が徐々に閉じるように従動子を移動する。折り
込み機構30が縫製部セット台20に並ぶ位置(図4
b)において把持板40、41が折り込み部2bを完全
に把持する。折り込み機構はこの把持位置から縫製部セ
ット台20に向かって移動され、折り込み部を縫製部セ
ット台20の空間24内に押し込み、従って、折り込み
部は未縫製部分2aに重なるように折り込まれて折り込
み縫製部7が形成される(図4b、図4cおよび図4d
参照)。この折り込み中、折り込み部には、図7aに符
号60で示す折り込み不良部、図7bに符号61で示す
シワ部及び図7cに符号62で示す上角つぶれ部が発生
する傾向がある。ウエストベルトの品質を高めるために
はこのような不都合な現象を極力減らすことが望まし
い。特に、前述した如く折り込み部の布地の厚さの相違
によって折り込み不良が発生しやすい。通常、折り込ま
れた折り込み部は図21に示すようにその表裏がずれる
傾向がある。すなわち、図10cに示すとおりずれによ
って耳100が生ずる。注目すべきは本発明はこれらの
折り込み不良部等の不都合を回避するために、折り込み
機構に折り込み部側縁押し込み手段を設けたことであ
る。折り込み部側縁押し込み手段は、図11および図1
2に示すように、把持板40,41のそれぞれの折り込
み方向の側縁であって、折り込み部2bの身頃側の側縁
2eに当接する辺に、その押し込み方向の先端から後端
にわたって、折り込み部の身頃側の即縁に対向する方向
に凸部を有する楔状の傾斜ブロック70を設け、把持板
上に設けた長穴78内で傾斜ブロックをネジ80および
止め板82とで固定することで、折り込み部の身頃側の
即縁に対向する方向にその押し込みの量を調節すること
ができる。これらは、布地の厚さ、腰等の性質によって
適宜設定すればよい。また、把持板40、41の一側
は、図9に示すと同様に把持板に設けられた長穴84に
より調節可能に枠部材42、43に固定されている。こ
れら折り込み部側縁押し込み手段を設けたことによっ
て、把持板40、41の折り込み部の身頃側の側縁2e
に対向する面が、把持板の押し込み辺の長さにわたっ
て、連続的に肉薄部から肉厚部につながるようになる。
これらの構成により、図10に示すように、把持板の押
し込み時には、折り込み部の身頃側の側縁2eをその内
側に、肉厚部の分だけ押し込むことができ、さらに、把
持板を抜きとる際にはまた肉厚部の分だけ折り込み部の
身頃側の側縁2eをその内側に押し込むことができるの
で、折り込み部の身頃側の側縁2eがその生地の腰によ
り元の状態に戻ろうとしてもその戻り量だけ押し込んで
いるのでウエストベルトの下端縁までしか戻らない。ま
た、この場合、仮に、戻り量より多く押し込んだとして
も、耳100が現れることはないので品質上問題はな
い。また折り込み部側縁押し込み手段を図13および図
14に示すように把持板40、41のそれぞれの折り込
み方向の側縁であって、折り込み部2bの身頃側の側縁
2eに当接する辺に設けられ、上記片の先端から後端に
わたって、折り込み部2bの身頃側の側縁2eに対向す
る方向に曲率凸部を有する半月状の肉厚材86および立
ち上げ辺88で構成するようにしてもよい。上記実施例
では、折り込み部側縁押し込み手段として、把持板4
0、41のそれぞれの折り込み方向の側縁2eであっ
て、折り込み部2bの身頃側の側縁2eに当接する辺
に、折り込み部2bの身頃側の側縁2eに対向する方向
に凸部を有する楔状の傾斜ブロックをを設けたもの、又
は、曲率凸部を有する半月状の肉厚材を設ける例を示し
たが、これらの例に限られるものではなく、上記把持板
40、41のそれぞれの折り込み方向の側縁であって、
折り込み部2bの身頃側の側縁2eに当接する辺に、折
り込み部2bの身頃側の側縁2eに対向する方向に凸部
を有するものであれば良いことは言うまでもない。ま
た、折り込み矯正手段は把持板40、41のそれぞれの
外面の一部に配置された矯正板72、73と把持板4
0、41の一部でこれら把持板間に配置されたブロック
74とから成っている。これら矯正板72、73を設け
たことによって、把持板40、41の外面には底面部7
5と高面部76とが形成される。ブロック74は把持板
40、41間に折り込み部が進入する場合に把持板間に
十分な空間をとるように働く。折り込み中、把持板上の
ウエストベルトの折り込み部は図10に示すような配置
をとる。この場合、折り込み部の下縁の折り込み縁2e
が底面部75内に収容される。従って、ウエストベルト
の一重の部分が高面部76に配置され二重の部分が底面
部75に配置されることになり、折り込み部の水平且つ
均一な布地の広がりを達成することができる。
に説明する。本発明に係るミシンは、上述の先願に開示
されたミシンの如く、ジ−ンズのズボンのウエストベル
トを身頃に縫い付けるように適用される。しかし、本発
明ではこれに限定されるものではない。図1及び図2を
参照すると、ジ−ンズのズボン1のウエストベルト2が
身頃3に縫い付けられる状態が示してある。先ず、ウエ
ストベルトを構成する帯状布地を二つ折りにし且つその
下縁を内側に巻き込んだ状態でその二つ折りの間に身頃
3の腰部全周を差し込む。次いでウエストベルト2の上
部およびウエストベルト2と身頃3の重なり部分がそれ
ぞれ縫い糸4、5により縫われる。この状態では図1に
示すようにジ−ンズの前部におけるウエストベルト2の
両端が未縫製部分2aとして残され、ファスナ−6を取
りつけた身頃3の端部から折り込み部2bが未縫製状態
で突出している。上記ウエストベルトの未縫製部分2a
を縫うには先ず折り込み部2bを図1に矢印で示す方向
でウエストベルト2の内側に折り込む。この場合この折
り込まれた部分は身頃3の未縫製部分2aに重なるよう
に折り込まれて折り込み縫製部7が形成される。この折
り込み縫製部の側面8を身頃3の側面9に平行になるよ
うにする。次いで、この折り込み縫製部7の周縁が縫い
糸10により図2に符号で示すコ字状の縫製領域である
ウエストベルトの角部にわたって縫製される。これによ
ってウエストベルトが身頃に縫い付けられる。本発明に
係るミシンは、未縫製部分を位置決める縫製部セット台
20と折り込み部2bを折り込む折り込み機構30とを
備えている。縫製部セット台20は、図8に示すよう
に、上下方向に間隔を空けてほぼ平行に配置された二つ
の細長い上方セット板21及び下方セット板22を有す
る。これら上方及び下方カセット板はそれらの基端(ミ
シンの前方端)が支持ブロック23に取りつけられてい
る。さらに詳細に述べると、上方セット板21の下面は
支持ブロック23の上面に配置され、下方セット板の上
面は支持ブロック23の下面に配置されている。従っ
て、この上方セット板21と下方セット板22とのあい
だには空間24が形成される。この縫製部セット台は図
示しないミシンの基台に取りつけられている。この縫製
部セット台20の上に未縫製部分2aが載せられたと
き、上方セット板21は二つ折りにされたウエストベル
ト2の上側の折り込み片2cと身頃3の上面との間に挿
入され、下方セット板22はウエストベルト2の下側の
折り込み片2dと身頃3の下面との間に挿入される。図
3に示すように、この縫製部セット台の上に載せられた
未縫製部分は、さらに、上方セット板21及び下方セッ
ト板22を上下方向から挟持するように配置された上方
カセット25及び下方カセット26によって保持され
る。これら上方カセット25及び下方カセット26は、
次に述べる折り込み機構が折り込み部を折り込むときに
ウエストベルトの一部を縫製部セット台に保持し、折り
込み作業が終了したときに未縫製部分を縫製手段27に
搬送する。これら上方及び下方カセットにはコ字状の溝
28が形成されている。この溝はコ字状の縫製領域11
に相応する。なお、これら上方及び下方カセットの構造
は上述の先願を参照されたい。折り込み機構30は把持
手段31とこの把持手段を図3に矢印Xで示すミシンの
前後方向に及び矢印Yで示すように縫製部セット台20
に接近したり離反したりする方向に移動可能に支持する
支持手段32と把持手段31をこれらXおよびY方向に
駆動する駆動手段(図示せず)とからなっている。これ
ら支持手段32及び駆動手段の詳細は上述の先願を参照
されたい。把持手段31は折り込み部2bを把持する一
対の把持板40、41を有する(図5参照)。これら把
持板は上下方向に配置され、上方の把持板40の一側
は、図9に示すように把持板に設けられた長穴により矢
符方向に調節可能に枠部材42に固定され、下方の把持
板41の一側は枠部材43に固定されている。これら枠
部材42、43のそれぞれの一端はピン44によって枢
着され、このピンは支持手段32に枢着されている。各
枠部材の他端は適当なリンク手段、図示の実施例ではト
グルジョイント45によって接続されている。即ち、こ
のトグルジョイントは二つのリンク46、47を有し、
リンク46の一端は枠部材42に枢着され、他方、リン
ク47の一端は枠部材43に枢着されている。これらリ
ンク46、47の他端は違いにピン48によって枢着さ
れている。一対の把持板40、41を、折り込み部2b
を把持したり開放したり駆動する開閉手段が設けられ、
この開放手段は、ピン44の周りに配置されて把持板4
0、41を常時開くように付勢するコイルばね50とこ
のコイルばねに抗して把持板40、41を閉じる閉鎖手
段とを有する。この閉鎖手段はピン48から延びる従動
子51とこの従動子が係合するカム板52(図4a参
照)とからなっている。このカム板はミシンの基台に固
定されている。カム板52にはカム溝53が形成され、
このカム溝の内壁にはカム面54が形成されている。従
動子51は、折り込み機構30がミシンの前方向に移
動、すなわちカム板52に接近すると、カム溝53内に
進入しカム面54に当接する。このカム面は、把持板4
0、41が徐々に閉じるように従動子を移動する。折り
込み機構30が縫製部セット台20に並ぶ位置(図4
b)において把持板40、41が折り込み部2bを完全
に把持する。折り込み機構はこの把持位置から縫製部セ
ット台20に向かって移動され、折り込み部を縫製部セ
ット台20の空間24内に押し込み、従って、折り込み
部は未縫製部分2aに重なるように折り込まれて折り込
み縫製部7が形成される(図4b、図4cおよび図4d
参照)。この折り込み中、折り込み部には、図7aに符
号60で示す折り込み不良部、図7bに符号61で示す
シワ部及び図7cに符号62で示す上角つぶれ部が発生
する傾向がある。ウエストベルトの品質を高めるために
はこのような不都合な現象を極力減らすことが望まし
い。特に、前述した如く折り込み部の布地の厚さの相違
によって折り込み不良が発生しやすい。通常、折り込ま
れた折り込み部は図21に示すようにその表裏がずれる
傾向がある。すなわち、図10cに示すとおりずれによ
って耳100が生ずる。注目すべきは本発明はこれらの
折り込み不良部等の不都合を回避するために、折り込み
機構に折り込み部側縁押し込み手段を設けたことであ
る。折り込み部側縁押し込み手段は、図11および図1
2に示すように、把持板40,41のそれぞれの折り込
み方向の側縁であって、折り込み部2bの身頃側の側縁
2eに当接する辺に、その押し込み方向の先端から後端
にわたって、折り込み部の身頃側の即縁に対向する方向
に凸部を有する楔状の傾斜ブロック70を設け、把持板
上に設けた長穴78内で傾斜ブロックをネジ80および
止め板82とで固定することで、折り込み部の身頃側の
即縁に対向する方向にその押し込みの量を調節すること
ができる。これらは、布地の厚さ、腰等の性質によって
適宜設定すればよい。また、把持板40、41の一側
は、図9に示すと同様に把持板に設けられた長穴84に
より調節可能に枠部材42、43に固定されている。こ
れら折り込み部側縁押し込み手段を設けたことによっ
て、把持板40、41の折り込み部の身頃側の側縁2e
に対向する面が、把持板の押し込み辺の長さにわたっ
て、連続的に肉薄部から肉厚部につながるようになる。
これらの構成により、図10に示すように、把持板の押
し込み時には、折り込み部の身頃側の側縁2eをその内
側に、肉厚部の分だけ押し込むことができ、さらに、把
持板を抜きとる際にはまた肉厚部の分だけ折り込み部の
身頃側の側縁2eをその内側に押し込むことができるの
で、折り込み部の身頃側の側縁2eがその生地の腰によ
り元の状態に戻ろうとしてもその戻り量だけ押し込んで
いるのでウエストベルトの下端縁までしか戻らない。ま
た、この場合、仮に、戻り量より多く押し込んだとして
も、耳100が現れることはないので品質上問題はな
い。また折り込み部側縁押し込み手段を図13および図
14に示すように把持板40、41のそれぞれの折り込
み方向の側縁であって、折り込み部2bの身頃側の側縁
2eに当接する辺に設けられ、上記片の先端から後端に
わたって、折り込み部2bの身頃側の側縁2eに対向す
る方向に曲率凸部を有する半月状の肉厚材86および立
ち上げ辺88で構成するようにしてもよい。上記実施例
では、折り込み部側縁押し込み手段として、把持板4
0、41のそれぞれの折り込み方向の側縁2eであっ
て、折り込み部2bの身頃側の側縁2eに当接する辺
に、折り込み部2bの身頃側の側縁2eに対向する方向
に凸部を有する楔状の傾斜ブロックをを設けたもの、又
は、曲率凸部を有する半月状の肉厚材を設ける例を示し
たが、これらの例に限られるものではなく、上記把持板
40、41のそれぞれの折り込み方向の側縁であって、
折り込み部2bの身頃側の側縁2eに当接する辺に、折
り込み部2bの身頃側の側縁2eに対向する方向に凸部
を有するものであれば良いことは言うまでもない。ま
た、折り込み矯正手段は把持板40、41のそれぞれの
外面の一部に配置された矯正板72、73と把持板4
0、41の一部でこれら把持板間に配置されたブロック
74とから成っている。これら矯正板72、73を設け
たことによって、把持板40、41の外面には底面部7
5と高面部76とが形成される。ブロック74は把持板
40、41間に折り込み部が進入する場合に把持板間に
十分な空間をとるように働く。折り込み中、把持板上の
ウエストベルトの折り込み部は図10に示すような配置
をとる。この場合、折り込み部の下縁の折り込み縁2e
が底面部75内に収容される。従って、ウエストベルト
の一重の部分が高面部76に配置され二重の部分が底面
部75に配置されることになり、折り込み部の水平且つ
均一な布地の広がりを達成することができる。
【発明の効果】本発明によれば、上述の如く折り込み部
側縁押し込み手段を設けたことによって、折り込み部の
側縁をより内側に押し込むので、生地の腰により元に戻
ろうとする量よりも多く押し込めるため、折り込み性が
良好となるという実益がある。
側縁押し込み手段を設けたことによって、折り込み部の
側縁をより内側に押し込むので、生地の腰により元に戻
ろうとする量よりも多く押し込めるため、折り込み性が
良好となるという実益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るミシンによって縫われるジ−ンズ
製のズボンの一部の斜視図である。
製のズボンの一部の斜視図である。
【図2】図1のズボンの正面図である。
【図3】ウエストベルトの端部を折り込んでいる状態を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
【図4】a,b,cおよびdはウエストベルトの折り込
み工程を示す斜視図である。
み工程を示す斜視図である。
【図5】把持手段の斜視図である。
【図6】把持板とウエストベルトの折り込み部との関係
を示す図である。
を示す図である。
【図7】a,bおよびcはウエストベルトの折り込み欠
陥部を示す一部正面図である。
陥部を示す一部正面図である。
【図8】縫製部セット台と把持板との配置を示す斜視図
である。
である。
【図9】把持手段のさらに変形例を示す斜視図である。
【図10】a,bおよびcは不良折り込み状態を示す側
面図である。
面図である。
【図11】本発明の一実施例を示す折り込み部側縁押し
込み手段を設けた把持板の平面図である。
込み手段を設けた把持板の平面図である。
【図12】図11の側面図である。
【図13】本発明の別の実施例を示す折り込み部側縁押
し込み手段を設けた把持板の平面図である。
し込み手段を設けた把持板の平面図である。
【図14】図13の側面図である。
2・・・ウエストベルト 2b・・折り込み部 2e・・身頃側折り込み部側縁 20・・縫製部セット台 21・・上方セット板 22・・下方セット板 30・・折り込み機構 31・・把持手段 40・・把持板 41・・把持板 70・・楔状の傾斜ブロック 86・・半月状の肉厚材
Claims (1)
- 【請求項1】上下方向に間隔を空けて配置され2枚に折
られた布地間に挿入された上方セット板および下方セッ
ト板を有する縫製部セット台と、前記2枚に折られた布
地の端部を開放可能に把持する二つの把持板を有し、該
把持した布地の端部を前記縫製部セット台と協働して内
側に折り込む折り込み機構とを備えたミシンにおいて、
前記二枚の把持板の折り込み方向の一側端辺であって、
これら把持板が布地の折り込み端部を把持して2枚に折
られた布地の折り線の方向に沿って前記縫製部セット台
の内側に折り込む際に、布地の折り込み部の側縁が当接
する位置に折り込み部の側縁に対向する方向に凸部を有
する折り込み部側縁押し込み手段を設けたことを特徴と
するミシン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20065591A JPH0542282A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | ミシン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20065591A JPH0542282A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | ミシン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0542282A true JPH0542282A (ja) | 1993-02-23 |
Family
ID=16428022
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20065591A Pending JPH0542282A (ja) | 1991-08-09 | 1991-08-09 | ミシン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0542282A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10502325B2 (en) | 2015-08-06 | 2019-12-10 | Vat Holding Ag | Valve, preferably vacuum valve |
-
1991
- 1991-08-09 JP JP20065591A patent/JPH0542282A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10502325B2 (en) | 2015-08-06 | 2019-12-10 | Vat Holding Ag | Valve, preferably vacuum valve |
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