JPH054221A - コンクリート強度分布の異なる部材及びその製造方法 - Google Patents

コンクリート強度分布の異なる部材及びその製造方法

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JPH054221A
JPH054221A JP15658091A JP15658091A JPH054221A JP H054221 A JPH054221 A JP H054221A JP 15658091 A JP15658091 A JP 15658091A JP 15658091 A JP15658091 A JP 15658091A JP H054221 A JPH054221 A JP H054221A
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JP
Japan
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concrete
cross
section
strength
retaining mold
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Application number
JP15658091A
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English (en)
Inventor
Takeo Seguchi
健夫 瀬口
Minoru Uetoko
実 上床
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Publication date
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Publication of JPH054221A publication Critical patent/JPH054221A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部材断面のコンクリート強度分布が異なる構
造上合理的な部材を構成する。 【構成】 水セメント比等の配合の異なる生コンクリー
トを、部材断面の位置毎に使いわけて配置して、部材断
面に所要のコンクリート強度分布が得られるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は部材断面のコンクリート
強度分布が異なる鉄筋コンクリート柱、梁等の部材、及
びその製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート造柱、梁部材は、構造
力学的に鉄筋とコンクリートとが夫々応力の役割分担を
行なうように構成された構造部材である。これらの部材
には、同部材に加わる荷重に対して力学的法則に基いて
応力分布が生じ、この応力分布に対応して部材断面形
状、鉄筋の配筋法等が設計されるが、建物を構成する構
造部材に使用するコンクリートは、建物の階別、あるい
は部位別に計画されており、各部材断面は一様なコンク
リート強度分布で構成されていることとしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】柱、梁の曲げ終局強度
を決定する要素の1つとして、部材の圧縮縁のコンクリ
ートのひずみ度が一定の終局ひずみ度εuに達するとき
の曲げモーメントが揚げられる。この終局ひずみ度に達
する応力ひずみ度の関係はコンクリート強度と相関して
おり、部材のひずみ度分布は通常、中立軸より離隔する
距離に比例して大きくなっている。
【0004】一方、コンクリートの設計強度は前記した
ように、一様なコンクリート強度分布とした強度として
いることから、ひずみ度分布の最も大きい圧縮縁で終局
曲強度を決定することはコンクリートの使用方法におい
て不合理な点を生じさせている。本発明は前記従来技術
の有する問題点に鑑みて提案されたもので、その目的と
する処は、部材断面のコンクリート強度分布の異なる、
構造上合理的な部材及び同部材の製造方法を提供する点
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係るコンクリート強度分布の異なる部材
は、水セメント比等の配合の異なる生コンクリートが部
材断面の位置毎に使い分けて配置され、所要のコンクリ
ート強度分布が構成されたものである。また本発明に係
るコンクリート強度分布の異なる部材の製造方法によれ
ば、コンクリートを練り上り時の配合が部材断面の全面
に亘って一様になるように型枠内に打設したのち、同型
枠を回転して生じる遠心力によってコンクリートを締固
め、断面の位置毎にコンクリートの発現強度を変化させ
るものである。
【0006】
【作用】本発明に係る部材は前記したように、部材断面
の位置毎に、水セメント比等の異なる生コンクリートを
使い分けて打設されたことによって、部材断面の応力分
布に対応した部材断面のコンクリート強度分布が得ら
れ、構造的に合理的な鉄筋コンクリート部材が構成され
るものである。
【0007】請求項2の発明によれば、コンクリートを
練り上り時の配合が部材断面の全面に亘って一様になる
ように型枠に打設したのちこの型枠を回転し、この際に
生じる遠心力によってコンクリートを締固めるものであ
るが、同遠心力は回転の中心部からの距離に比例して大
きくなり、中心部より外周に向って連続して高くなる遠
心力を生コンクリートに加えることができ、同生コンク
リートの脱水量を変化させることができる。従って同コ
ンクリートの水セメント比を連続して変化させ、断面中
心部より外側に至るに伴ってコンクリート強度発現が高
くなるコンクリート部材が製造されるものである。
【0008】
【実施例】以下本発明を図示の実施例について説明す
る。コンクリートの圧縮強度は水セメント比等の配合に
よって異なる。一方、部材にはこれに加わる荷重に対し
て部材断面に応力分布が生じ、従って配合の異なる生コ
ンクリートを部材断面の位置別に使い分けることによっ
て、構造的により合理的な鉄筋コンクリート造柱、梁部
材を構成することができる。
【0009】特に曲げが加わる場合は前述の如く、部材
断面中立軸より離隔する距離に比例して圧縮及び引張応
力度が大きくなり、部材断面中心部より外側に至るに伴
ってコンクリート強度を高くすることによって、構造的
に合理的な鉄筋コンクリート柱、梁部材を構成すること
ができる。このように部材断面の中心部より外周部に至
るに伴ってコンクリート強度が高くなる部材を製造する
に当っては(A)遠心成形法と、(B)通常のコンクリ
ート打設法とによる場合がある。
【0010】前者の遠心成形法による場合、コンクリー
ト練り上り時の配合を部材の断面全面に一様に打設し、
遠心成形時に、部材断面の位置毎にコンクリートの配合
を変化させることによって、コンクリートの発現強度を
変化させるものである。図1は前者の遠心成形法によっ
てPCa柱を製造する場合の概要を示し、1は角筒型に
形成されたPCa柱の外周部型枠で、同型枠1の両端に
装着された型枠回転用円形ドラム2を、適宜駆動源によ
って駆動回転される型枠回転用駆動輪3、及び型枠回転
車輪4上に載架し、前記型枠1内にコンクリートを打設
したのち、前記駆動輪3を駆動して前記型枠1を回転
し、この際に生じる遠心力によって型枠内のコンクリー
トの締固めを行なう。
【0011】而して前記遠心力は図3に示すように、型
枠の回転中心部からの距離に比例して大きくなる。従っ
て部材断面の全面がコンクリートで充填される柱部材の
場合では、型枠の回転中心部から外周に向けて連続して
高くなる遠心力を、柱コンクリートを構成する各材料に
加えることができ、この遠心力の加わり方によって、生
コンクリート中の脱水量を変化させることができる。従
って柱型枠の生コンクリート中の脱水量も回転中心部か
ら外側に至るに伴って遠心力が大となり、これに伴って
生コンクリート中の脱水量も連続的に大きくなるので、
生コンクリート中の水セメント比が連続的に小さくな
る。この結果、柱断面中心部より外側に至るに伴ってコ
ンクリートの強度発現が高くなる、構造上に合理的なコ
ンクリート柱5が構成される。
【0012】なお図3は図2に示す本方法によって製造
されたコンクリート柱5の各断面イ、ロ、ハ、ニと、同
各断面における作用遠心力との関係を示す一例である。
前記図2より明らかなように、本方法によればX、Y2
方向の地震入力を考慮するとき、特に高強度とするべき
柱断面の隅角部が、同柱の遠心成形時において型枠の隅
角部に型枠内コンクリートが圧密されることによって特
に高強度に形成され、本方法が特に有効であることが判
る。
【0013】図4及び図5は後者の通常のコンクリート
打設法によってPCa柱を製造する場合を示し、柱型枠
6内に内型枠7を配設し、同両型枠6、7内には内型枠
7に打設されるコンクリート8より高強度のコンクリー
ト9を打設し、このようにコンクリートを部位別に打設
してPCa柱を製造するものである。図中10は柱主
筋、11は帯筋である。
【0014】図6は前記両方法を併用した場合を示し、
遠心成型法によって柱主筋10及び帯金11部分がコン
クリート12で充填された中空孔率が20%程度以上の
中空プレキヤスト柱部材を遠心成形法で成形したのち、
直ちに中空部に所要のコンクリート強度の配合の生コン
クリートを打設して柱部材14を構成したものである。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば前記したように、水セメ
ント比等の配合の異なる生コンクリートを、部材の断面
位置毎に使い分けて配置して所要のコンクリート強度分
布が得られるようにしたことによって、構造上合理的な
部材が構成されるものである。請求項2の発明は、コン
クリートを、練り上り時の配合が部材断面の全面に亘っ
て一様になるように型枠に打設したのち、同型枠を回転
して生じる遠心力によってコンクリートを締め固め、コ
ンクリート強度を部材の断面中心部より外側に至るに伴
って高くなるように分布せしめたことによって、全断面
に亘り一様なコンクリート強度分布を有する従来の部材
に比して、曲げ荷重に対して圧縮側圧壊時の耐力を向上
せしめ、部材の主筋との鉄筋付着力を増大せしめ、この
結果部材の構造耐力を向上せしめるものである。また部
材の周辺部のコンクリートが最も高強度となっているの
で、コンクリートの中性化に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンクリート強度分布の異なる部
材の遠心成形法による製造方法の実施状況を示す斜視図
である。
【図2】前記の方法で製造されたコンクリート部材の断
面図である。
【図3】前記コンクリート部材の各断面部位に作用する
遠心力とコンクリート圧縮強度との関係を示す図であ
る。
【図4】本発明に係る部材の通常のコンクリート打設に
よる製造過程を示す断面図である。
【図5】図4に示す方法によって製造された部材の断面
図である。
【図6】遠心成形法と通常のコンクリート打設による成
形方法とを併用して製造された部材の断面図である。
【符号の説明】
1 外周部型枠 2 型枠回転用ドラム 3 型枠回転用車輪 4 型枠回転用駆動輪

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水セメント比等の配合の異なる生コンク
    リートが部材断面の位置毎に使い分けて配置され、所要
    のコンクリート強度分布が構成されてなることを特徴と
    するコンクリート強度分布の異なる部材。
  2. 【請求項2】 コンクリートを練り上り時の配合が部材
    断面の全面に亘って一様になるように型枠内に打設した
    のち、同型枠を回転して生じる遠心力によってコンクリ
    ートを締固め、断面の位置毎にコンクリートの発現強度
    を変化させることを特徴とするコンクリート強度分布の
    異なる部材の製造方法。
JP15658091A 1991-06-27 1991-06-27 コンクリート強度分布の異なる部材及びその製造方法 Pending JPH054221A (ja)

Priority Applications (1)

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JP15658091A JPH054221A (ja) 1991-06-27 1991-06-27 コンクリート強度分布の異なる部材及びその製造方法

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JP15658091A JPH054221A (ja) 1991-06-27 1991-06-27 コンクリート強度分布の異なる部材及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH054221A true JPH054221A (ja) 1993-01-14

Family

ID=15630872

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15658091A Pending JPH054221A (ja) 1991-06-27 1991-06-27 コンクリート強度分布の異なる部材及びその製造方法

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JP (1) JPH054221A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8016101B2 (en) 2007-06-26 2011-09-13 Sanki Engineering Co., Ltd Belt junction conveyor

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8016101B2 (en) 2007-06-26 2011-09-13 Sanki Engineering Co., Ltd Belt junction conveyor

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