JPH0542055A - 風呂装置における配管の凍結防止方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 給湯器内の温水の温度がある温度より低下し
たとき、非循環経路に滞留する温水を排水して、経路を
遮断し、凍結を防止する。 【構成】 給湯器３における追焚サーミスタ２４によ
り、風呂装置１に設けられた配管中に滞留する温水の温
度を監視する。温水の温度が低温化した場合、追焚ポン
プ２０および気泡ポンプ２３を作動させ、温水を循環経
路および追焚循環経路内を循環させる。また、ミニタン
ク循環弁２９を切替作動して、排水管３３を介し、排水
する経路を形成し、滞留する温水を排出する。さらに、
サブタンク２７内に貯留された温水も、サブタンク排水
弁３５を経由する排水経路を介して排出する。 【効果】 気温が氷点下となるような寒冷地や冬期にお
いても、また、配管が複雑化しても、凍結によるトラブ
ルの発生を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は風呂装置における配管の
凍結防止方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、浴槽に給湯器、特に全自動式の給
湯器を接続して給湯を行うようにした風呂装置が普及し
つつある。このような風呂装置に適用される浴槽には、
様々な機能を備えたものが多く、そのために配管数も多
く複雑化する一方にある。例えば、そのような浴槽とし
て、温水を浴槽一杯に供給して溢れさせ、溢れた温水を
回収する補助浴槽を併設したいわゆる溢れ浴槽を例示す
ることができる。前記あふれ浴槽において、補助浴槽に
あふれた温水がたまると、補助浴槽における水位検出手
段により検出され、ポンプを作動して前記あふれた温水
を回収するようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
風呂装置は、様々な給湯経路、排水経路等が形成される
ために配管が複雑化し、寒冷地において、または冬期に
おいては、特に非循環経路の凍結の防止に留意せねばな
らない。本発明は、このような課題を解決するためにな
されたもので、給湯器内に還流される温水の温度を監視
し、この温度がある温度より低下したとき、非循環経路
に滞留する温水を排水して、経路を遮断し、凍結を防止
するようにした風呂装置における配管の凍結防止方法を
提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めに、本発明は浴槽に給湯器を接続して循環経路、追焚
循環経路、非循環経路たる排水経路等を切換形成してな
る風呂装置において、前記追焚循環経路内の温水の温度
を検出して、前記温度が所定の温度より低下したとき、
前記排水経路に滞留する温水を排水すると共に経路を遮
断するようにしたものである。また、本発明は、追焚循
環経路内の温水の温度を検出して、前記温度が所定の温
度より低下したとき、排水経路における配管を加熱する
ようにしたものである。

【０００５】

【作用】給湯器内に還流される温水の温度を監視し、こ
の温度が所定温度より低下したとすると、排水経路に滞
留する温水が排出され、経路が遮断される。また、温水
の温度の低下により、排水経路における配管を加熱する
ことにより、配管を凍結による被害から防御することが
できる。

【０００６】

【実施例】次に、本発明にかかる風呂装置における配管
の凍結防止方法を実施するための風呂装置について、一
実施例を挙げ、以下詳細に説明する。図１において、参
照符号１は本発明にかかる風呂装置における配管の凍結
防止方法を実施するための風呂装置を示す。この風呂装
置１は浴槽２に、給湯器３を、サブタンクユニット４を
介し、循環戻り管５、追焚戻り管６および追焚往き管７
とにより接続構成したものである。前記浴槽２は温水を
一杯に供給して溢れさせるいわゆる溢れ浴槽であって、
溢れた温水を回収するミニタンク８を併設したものであ
る。このミニタンク８には、ミニタンク水位スイッチ９
が設けられ、ミニタンク水位スイッチ９の検出信号に基
づいて、温水回収経路(後述)を形成するようになってい
る。また、この浴槽２内壁には、温水を供給する際に、
エアを取り込んで、気泡を浴槽２内に温水と共に供給す
るノズルユニット１０が設けられ、さらに、前記浴槽２
の上方には、給湯器３から供給された温水を滝状の放出
流として、浴槽２に落とし込むための放出部１２が設け
られている。また、浴槽２底部には、気泡浴を与える気
泡浴ユニット１１が設けられている。

【０００７】前記給湯器３は、給湯用熱交換器１３と追
焚用熱交換器１４と追焚用熱交換器１４の上流側に濾過
器１５を備えたものである。かかる給湯器３は、給湯用
熱交換器１３の、上流側に分岐された給水管１６と給湯
用熱交換器１３の下流側とを合流接続したミキシング弁
１７、大気開放型タンク１８、注湯追焚切替弁１９、追
焚ポンプ２０、流路切替弁２１、追焚戻り管６を介して
浴槽２に至る注湯経路が、適宜な制御手段により形成さ
れるようになつている。また、前記給湯器３は、浴槽２
からサブタンク浴槽エアパージ弁４０、殺菌灯４１、追
焚戻り管６、注湯追焚切替弁１９、追焚ポンプ２０、流
路切替弁２１を介して濾過器１５から追焚用熱交換器１
４、濾過弁２２、気泡ポンプ２３を介し、追焚往き管７
を介して浴槽２に至る追焚経路が形成されるようになっ
ている。なお、かかる追焚経路の追焚戻り管６には、還
流される温水の温度を検出する追焚サーミスタ２４が設
けられる。さらに、前記給湯器３は、循環戻り管５を経
て気泡ポンプ２３、濾過弁２２、水量制御弁２５および
追焚用熱交換器１４を介して、温水を濾過器１５の下流
側から濾過器１５内を通過させて排水弁２６を介して排
水する濾過器１５の逆洗経路が形成されるようになって
いる。

【０００８】前記サブタンクユニット４は、浴槽２のミ
ニタンク８から溢れた温水を一時的にサブタンク２７に
貯留しておくもので、ミニタンク８からミニタンク戻り
管２８を介しミニタンク循環弁２９、３０、非自吸ポン
プ３１を経てサブタンク２７に至る温水回収経路が形成
されるようになっている。また、前記サブタンク２７か
らは、サブタンク浴槽切替弁３２を介し、循環戻り管５
を経て浴槽２に還流されるようになっている。さらに、
ミニタンク循環弁２９、３０には排水管３３が接続さ
れ、サブタンク２７からは、サブタンク水位スイッチ３
４、サブタンク排水弁３５を経由する排水経路が形成さ
れるようになっている。かかるサブタンクユニット４に
おいて、追焚往き管７は、浴槽２のノズルユニット１０
に温水を供給するジェット管３６と温水を滝状の放出流
として、浴槽２に落とし込むための放出部１２に温水を
供給するための滝管３７とに分岐されている。これらジ
ェット管３６や滝管３７は浴槽注湯弁３８、滝弁３９を
介して流路が切換形成されるようになっている。

【０００９】本発明にかかる風呂装置における配管の凍
結防止方法を実施するための風呂装置は以上の通りであ
り、以下に風呂装置１の動作を説明する。先ず、浴槽２
への注湯は、給湯用熱交換器１３の、上流側に分岐され
た給水管１６と給湯用熱交換器１３の下流側とを合流接
続したミキシング弁１７、大気開放型タンク１８、注湯
追焚切替弁１９、追焚ポンプ２０、流路切替弁２１、追
焚戻り管６を介して浴槽２に至る注湯経路を介してなさ
れる。追焚運転の際は、浴槽２からサブタンク浴槽エア
パージ弁４０、殺菌灯４１、追焚戻り管６、注湯追焚切
替弁１９、追焚ポンプ２０、流路切替弁２１、濾過器１
５、追焚用熱交換器１４、濾過弁２２、気泡ポンプ２
３、追焚往き管７を介して浴槽２に至る追焚経路が形成
される。この際、温水は濾過器１５を通過して濾過さ
れ、追焚用熱交換器１４を経由し、浴槽２に還流され
る。

【００１０】入浴がなされると、浴槽２からミニタンク
８へ温水があふれ出て、ミニタンク８内に温水が溜って
いく。そうすると、ミニタンク水位スイッチ９がオンし
てミニタンク循環弁２９、３０は切替作動し、ミニタン
ク８からミニタンク戻り管２８を介し、非自吸ポンプ３
１を経てサブタンク２７に至る温水回収経路が形成さ
れ、非自吸ポンプ３１を作動して、ミニタンク８内の温
水を前記ミニタンク戻り管２８を介しサブタンク２７に
回収し、サブタンク２７内に貯留する。なお、かかる浴
槽２は切換操作により、気泡浴を楽しんだり、温水を滝
状の放出流として放出部１２から落とし込むようにする
ことができる。給湯器３内に還流された温水は、追焚サ
ーミスタ２４により温度が監視されており、この温度が
ある温度より低下したとすると、追焚ポンプ２０が作動
され、注湯追焚切替弁１９、追焚ポンプ２０、流路切替
弁２１を介して濾過器１５から追焚用熱交換器１４、濾
過弁２２、気泡ポンプ２３を介し、追焚往き管７を介し
て浴槽２に至る追焚循環経路が形成される。追焚用熱交
換器１４により温水が加温されて、適温となった温水が
浴槽２に供給される。

【００１１】ところで、入浴してないとき、周囲気温が
低下して氷点下となると、この風呂装置１に設けられた
配管中に滞留する温水の温度も低下する。そうすると、
前記追焚サーミスタ２４は前記温水の温度が低温化した
として、追焚ポンプ２０および気泡ポンプ２３を作動さ
せ、浴槽２よりサブタンク浴槽切替弁３２、循環戻り管
５を経て気泡ポンプ２３、追焚往き管７を介して浴槽２
に至る循環経路と、追焚戻り管６、注湯追焚切替弁１
９、追焚ポンプ２０、流路切替弁２１を介して濾過器１
５から追焚用熱交換器１４および水量制御弁２５、濾過
弁２２、気泡ポンプ２３を介し、追焚往き管７を介して
浴槽２に至る追焚循環経路内を循環させる。 一方、ミ
ニタンク循環弁２９は切替作動されて、ミニタンク８か
らミニタンク戻り管２８、ミニタンク循環弁２９を経
て、排水管３３を介し、排水する経路が形成され、ミニ
タンク８内に滞留する温水が排出される。また、サブタ
ンク２７内に貯留された温水は、サブタンク水位スイッ
チ３４、サブタンク排水弁３５を経由する排水経路が形
成されることにより、排出される。このため、ミニタン
ク戻り管２８、排水管３３およびサブタンク２７からサ
ブタンク水位スイッチ３４、サブタンク排水弁３５を経
由する排水経路には、温水は残留することはないので、
気温が氷点下となるような寒冷地や冬期においても、凍
結によるトラブルの発生を防止することができる。

【００１２】本発明にかかる風呂装置における配管の凍
結防止方法は、以上の通りであるが、例えば、浴槽２の
上方から温水を滝状の放出流として、浴槽２に落とし込
むようにする滝機能にあっては、滝弁３９から放出部１
２に温水を供給するための滝管３７に、凍結に対する対
策として、温水温度低下により作動するようにした適宜
な加熱手段を配設するようにするとよい。

【００１３】

【発明の効果】本発明は、以上の通り、給湯器内に還流
される温水の温度を監視し、この温度が所定温度より低
下したことによって、排水経路に滞留する温水を排出す
ると共に、経路を遮断し、また、温水の温度の低下によ
って、排水経路における配管を加熱することにより、凍
結を排除することができる。従って、気温が氷点下とな
るような寒冷地や冬期においても、また、配管が複雑化
しても、凍結によるトラブルの発生を防止することがで
きる。

【００１４】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる風呂装置における配管の凍結防
止方法を実施するための風呂装置の系統図である。

【符号の説明】

１ 風呂装置 ２ 浴槽 ３ 給湯器 ４ サブタンクユニッ
ト ５ 循環戻り管 ６ 追焚戻り管 ７ 追焚往き管 ８ ミニタンク ９ ミニタンク水位ス
イッチ １０ ノズルユニット １１ 気泡浴ユニット １２ 放出部 １３ 給湯用熱交換器 １４ 追焚用熱交換器 １５ 濾過器 １６ 給水管 １７ ミキシング弁 １８ 大気開放型タン
ク １９ 注湯追焚切替弁 ２０ 追焚ポンプ ２１ 流路切替弁 ２２ 濾過弁 ２３ 気泡ポンプ ２４ 追焚サーミスタ ２５ 水量制御弁 ２６ 排水弁 ２７ サブタンク ２８ ミニタンク戻り
管 ２９、３０ ミニタンク循環
弁 ３１ 非自吸ポンプ ３２ サブタンク浴槽
切替弁 ３３ 排水管 ３４ サブタンク水位
スイッチ ３５ サブタンク排水
弁 ３６ ジェット管 ３７ 滝管 ３８ 浴槽注湯弁 ３９ 滝弁 ４０ サブタンク浴槽
エアパージ弁 ４１ 殺菌灯

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 影山 直樹 静岡県富士市西柏原新田201番地 高木産 業株式会社内 (72)発明者 望月 勝 静岡県富士市西柏原新田201番地 高木産 業株式会社内 (72)発明者 平野 佳正 静岡県富士市西柏原新田201番地 高木産 業株式会社内 (72)発明者 原 貞治 静岡県富士市西柏原新田201番地 高木産 業株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽に給湯器を接続して循環経路、追
   焚循環経路、非循環経路たる排水経路等を切換形成して
   なる風呂装置において、前記追焚循環経路内の温水の温
   度を検出して、前記温度が所定の温度より低下したと
   き、前記排水経路に滞留する温水を排水すると共に経路
   を遮断するようにしたことを特徴とする風呂装置におけ
   る配管の凍結防止方法。
2. 【請求項２】 請求項１記載の風呂装置において、追
   焚循環経路内の温水の温度を検出して、前記温度が所定
   の温度より低下したとき、排水経路における配管を加熱
   することを特徴とする風呂装置における配管の凍結防止
   方法。