JPH0542035Y2

JPH0542035Y2 -

Info

Publication number: JPH0542035Y2
Application number: JP1986152958U
Authority: JP
Priority date: 1986-10-05
Filing date: 1986-10-05
Publication date: 1993-10-22
Anticipated expiration: 2001-10-05
Also published as: JPS6359842U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は粘着フラツプ付袋に係わり、開口部に
おける前後板間に間隔を部分的に異ならしめて開
口部を閉鎖し得る粘着フラツプ付袋に関する。

（従来の技術）従来、デパートや大手専門店等は顧客が買つた
商品を紙製の手提袋に入れて顧客に渡し、顧客の
持ち帰りの便を図つている。かかる紙製の手提袋
は頂部が閉鎖されず、中身が見える等の問題があ
つた。

かかる問題点を解決する公知技術として実公昭
52−43388号公報に示す袋が上げられる。この袋
は、一方の側板の開口端部に厚紙を折れ線を介し
て設け、該厚紙の自由端部側より切込み部と提手
紐の嵌入する嵌合部を形成し、かつ該嵌合部と前
記切込み部との連接部の巾を提手紐の巾より稍狭
くしたものである。前記厚紙を他方の側板の外側
に折り曲げつつ前記提手紐を前記嵌合部に嵌合さ
せる。これにより、前記提手紐が前記連接部に係
止され、前記厚紙が前記提手紐に拘止されて蓋板
としての機能を奏するというものである。

一方、従来より封筒型の袋等において封止用の
リツプ部分に剥離紙付きの感圧接着剤層を設ける
ことが行われているが、かかる袋では一旦シール
すると剥がし難い等の問題があつた。

かかる問題点を解決する公知技術として実願昭
59−113982号（実開昭61−27838号公報）のマイ
クロフイルムに示す仮止め用予備接着テープを備
えた接着テープ付き合成樹脂製袋が上げられる。
この袋は、封止用のリツプ部分に本格止め用の接
着テープの他に仮止め用の接着テープを設けたも
ので、例えば下請けの縫製工場では仮止め用の接
着テープを用い、発注元の商社では本格止め用の
接着テープを用いるというように両者を使い分け
するものである。

（考案が解決しようとする課題）しかし、従来の袋は前記実公昭52−43388号公
報及び実願昭59−113982号（実開昭61−27838号
公報）のマイクロフイルムに示すものを含めて何
れも、蓋フラツプが開口部を均一な前後巾で覆う
ものである、すなわち、袋内に収納される物品の
種類、形状等によつては袋体の前板の上端縁と後
板の上端縁との間隔が場所によつて異なることが
あり得るにもかかわらず、従来の袋では一定の前
後巾を有する蓋フラツプが前板の上端縁と後板の
上端縁との間に差し渡されて開口部を閉鎖する。
そのため、袋体内に収納物品が詰まつていない遊
びの空間が生じ、袋体内で収納物品ががさつくと
いう問題点が生ずる。

また、このように袋体内で収納物品ががさつく
ため、従来の袋は郵便小包用の袋としては使用出
来ないという問題点もあつた。

（課題を解決するための手段）上記のような問題点を解決するため本考案は粘
着フラツプ付袋を、前板と、後板と、側板と、底
板からなり、その後板の上端より延設された３枚
の小フラツプを備え、各小フラツプの内面側には
粘着剤層を設け、かつ各粘着剤層上面に離型紙が
粘着され前記小フラツプ間に間隙部を設けるとと
もにこの間隙部に対応する前板と後板の上端縁部
にそれぞれ手提部が取り付けられ、さらに袋の外
表面に防水加工を施したものとして構成した。

（作用）この考案の粘着フラツプ付袋においては、各小
フラツプに対応する前板の上端縁と後板の上端縁
との間隔に合わせて各小フラツプの先端部を前板
の上端縁部に粘着することが出来る。

（実施例）図により本考案の一実施例を説明すると、第１
図は本考案に係わる粘着フラツプ付袋の斜視図で
ある。

この粘着フラツプ付袋は、外面側にポリエチレ
ンのシート状物層を積層して外表面に防水加工を
施した紙を素材としている。

また、この粘着フラツプ付袋は、前板１と、後
板２と、２枚の側板３，３と底部４と、２本の提
手紐５０，５０とからなる通常のいわゆる提手付
紙袋（買物袋）の後板の上端に折線ａを介して３
枚の小フラツプ６０，６１，６２を連設したもの
である。

側板３は通常の提手付紙袋における側板と同じ
構造である。すなわち、中央に縦折線ｂを有する
とともに、下隅角点Ａ，Ｂから縦折線ｂ上の点Ｃ
に至る斜折線ｃ，ｄがそれぞれ側板３の側端辺と
略45度をなして設けられている。

また、通常の提手付紙袋におけると同じよう
に、両側の点Ｃ，Ｃ間を結ぶ横折線ｅが側板３、
前板１、側板３にわたつて設けられている。

底部４も通常の提手付紙袋における底部と同じ
構造である。すなわち、前板１、後板２、側板
３，３からなる四角筒状の胴部を横折線ｆを介し
て四角筒状のまま下方に延長し、その延長された
四角筒状の部分に前記斜折線ｃ，ｄの延長折線を
設ける。そして、前板１の延長部の先端縁中央部
と後板２との延長部の先端縁中央部とを重合貼着
して底部４としたものである。

そして、各側板３，３を縦折線ｂ及び斜折線
ｃ，ｄに沿つて折り曲げるとともに、前板１及び
側板３，３を横折線ｅに沿つて折り曲げることに
より、各側板３，３がいわゆるガゼツト折りされ
るとともに、底部４が前板１及び後板２に折り重
なり、全体が偏平に折り畳まれる。

また、各側板３，３を縦折線ｂ及び斜折線ｃ，
ｄに沿つて折り戻すとともに、前板１及び側板
３，３を横折線ｅに沿つて折り戻すことにより、
各側板３，３及び底部４が前板１及び後板２と垂
直になり、胴部の下方部と底部４とがきちんとし
た直方体状となる。

提手紐５０，５０は紙製の紐状体であり、通常
の提手付紙袋におけると同じように、それぞれ前
板１及び後板２の上端縁部内面に貼着されてい
る。

なお、２条の提手紐５０，５０が合して提手部
５となつている。

小フラツプ６０と６１との間及び小フラツプ６
１と６２との間にはそれぞれ間隙部７が設けられ
ている。

間隙部７は、提手紐５０，５０と対応する位置
に設けられており、小フラツプ６０，６１，６２
の側端辺と、提手紐５０，５０の下方部側端辺と
の間に狭い隙間が生ずるような位置及び寸法に形
成されている。

小フラツプ６０の内面には、折線ａ側より順に
４条の粘着剤層８０，８１，８２，８３がそれぞ
れ略同幅の帯状をなして形成されている。

各粘着剤層８０，８１，８２，８３の相互間に
は粘着剤を塗布しない細帯状部が介在して、各粘
着剤層８０，８１，８２，８３をそれぞれ分離さ
せている。

そして、各細帯状部には、折線ａ側より順に１
条ずつ折線ｇ，ｈ，ｊが刻設されている。

また、各粘着剤層８０，８１，８２，８３の上
面には、帯状の離型紙９０，９１，９２，９３が
粘着されている。

同様に、小フラツプ６１，６２にもそれぞれ帯
状の粘着剤層８０，８１，８２，８３及び折線
ｇ，ｈ，ｊが形成され、それぞれの粘着剤層８
０，８１，８２，８３の上面に、帯状の離型紙９
０，９１，９２，９３が粘着されている。

また、前板１及び後板２の左側寄りの上方部に
は切手貼付用の紙が貼着されて切手貼付欄１０と
されている。

なお、底部４の外面には外表面に防水加工を施
した補強紙が貼着されている。

店頭等における使用に当たつては、先ず、店員
が袋体内に商品を収納した後、小フラツプ６０を
折線ａに沿つて折り曲げて小フラツプ６０を略水
平とする。

次いで、折線ａ，ｇ，ｈ，ｊのうち、前板１の
上端辺に一番接近している折線より前板１側にあ
る離型紙を剥離する。そして、その離型紙の剥離
された部分を前記折線に沿つて前板１の外面に折
り重ねて粘着剤層により粘着する。

これにより、袋体の頂面の一部をきっちりと閉
鎖することが出来る。

すなわち、前板１の上端縁と、後板２に上端縁
との間隔は、袋体内に収納された商品の分量、形
状等に応じて変化するが、本考案においては、上
述のようにすることにより、常に、前板１の上端
縁と、後板２の上端縁との間隔に合わせて袋体の
頂面の一部を閉鎖することが出来る。

同様にして、小フラツプ６１，６２により袋体
の頂面の残部を閉鎖した後、店員は顧客に袋体を
手渡す。顧客は提手部５により袋体を提手して持
ち帰る。

持ち帰つた顧客は、前板１に粘着された小フラ
ツプ６０，６１，６２のそれぞれ先端部を前板１
から剥離して袋体内から商品を取り出す。その
際、袋体の外表面に防水加工が施されているた
め、前板１に粘着された小フラツプ６０，６１，
６２の各先端部は前板１から容易に剥離すること
が出来る。

また、真中の小フラツプ６１の折線ａ，ｇ，
ｈ，ｊ等に沿つての折り曲げ折り起こし等は、小
フラツプ６１を提手紐５０，５０内に出入させつ
つ行われる。

本考案に係わる粘着フラツプ付袋は、郵便小包
用の袋として使用することも出来る。

すなわち、袋体内に小包として送るべき物品を
収納し、切手貼付欄１０に郵便切手を貼付して発
送すればよい。

なお、その際、提手紐５０の下端部近傍に送付
先等を記入した荷札を取り付け、次いでその荷札
を袋体外に留めつつ、提手紐５０，５０を袋体内
に仕舞い込み、続いて小フラツプ６０，６１，６
２により袋体を閉鎖して、荷札付きの小包として
もよい。

そして、切手貼付欄１０に郵便切手を貼付して
発送すればよい。

本考案は上述の実施例に限定されるものではな
く、次のようにしてもよい。

(1) 小フラツプを３枚以外の任意の枚数とする。
これにより、袋体の頂面の各部を、その各部に
おける前板１と後板２との間隔にぴったりと合
致させて閉鎖することが出来る。

なお、この場合には小フラツプと小フラツプと
の間に間隙部を設ける必要はない。

(2) 各々の小フラツプに各々１個の粘着剤層と離
型紙とを設ける。

(3) 外表面に防水加工を施さない素材、例えば通
常の紙で袋体を構成する。

(4) 切手貼付欄１０を設けない。

なお、袋体に提手部５を取り付ける場合には、
例えば次のようにしてもよい。

提手紐５０，５０をそれぞれ前板１及び後板
２の上端縁部外面に貼着する。

前板１及び後板２の各上端縁に小孔を２個ず
つ穿設し、各提手紐５０の両端部を袋体外方よ
り袋体内に差し込んだ後、袋体内面に貼着す
る。

前板１及び後板２の各上縁部に小孔を２個ず
つ穿設し、各提手紐５０の両端部を袋体外方よ
り袋体内に差し込んだ後、その差し込まれた提
手紐５０の端部に結び目を作つてその端部が前
記小孔から抜け出さないようにする。

（考案の効果）本考案は上述のように構成され、前板と、後板
と、その後板の上端より延設された蓋フラツプと
を有する袋体の蓋フラツプを３枚の小フラツプに
分割するとともに、各小フラツプの内面側に粘着
剤層を設け、かつ各粘着剤層に離型紙を粘着した
ことにより、収納された物品の種類、形状等によ
り前板の上端縁と後板の上端縁との間隔が場所に
よつて異なつても、その異なつた間隔に合わせて
各小フラツプの先端部を前板の上端縁部に粘着す
ることが出来る。そのため、閉鎖された袋体内で
収納された物品ががさつくことは完全に防止され
る。

また、粘着剤層を上下複数条の帯状に分離形成
するとともに、各粘着剤層にそれぞれ帯状の離型
紙を粘着すれば、袋体内に収納された物品の分量
の多寡、形状等により変化する前板の上端縁と後
板の上端縁との間隔に合致させて蓋フラツプの先
端部を前板の上端縁部に粘着することが出来る。
そのため、閉鎖された袋体内で収納された物品が
がさつくことはない。

また、小フラツプ間に間隙部を設けるととも
に、その間隙部に対応する前板及び又は後板の上
端縁部に提手部を取り付け、かつ各小フラツプに
粘着剤層を上下複数条の帯状に分離形成するとと
もに、各粘着剤層にそれぞれ帯状の離型紙を粘着
すれば、袋体の頂面をきちつと閉鎖して収納され
た物品のがさつきを防止することが出来るばかり
ではなく、提手部により提手出来るので持ち帰り
に便利である。

また、袋体の外表面に防水加工を施せば、粘着
層を前板に繰り返して粘着・剥離することが出来
る。そのため、袋体頂部を何度でも繰り返して開
閉することができる。

また、粘着テープやセロハンテープ等のような
貼着用の別部材を用いたり、袋体のの開口部近傍
を複雑に折り曲げて貼着したりすることなしに、
物品保管用や郵便小包用の包装袋等として再使用
することが出来る。

特に、前板及び又は後板に切手貼付欄を設けれ
ば、そのまま直ちに郵便小包用の包装袋として使
用することが出来て便利である。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は斜視図
である。１……前板、２……後板、３……側板、５……
提手部、７……間隙部、１０……切手貼付欄、５
０……提手紐、６０，６１，６２……小フラツ
プ、８０，８１，８２，８３……粘着剤層、９
０，９１，９２，９３……離型紙。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

前板と、後板と、側板と、底板からなり、その
後板の上端より延設された３枚の小フラツプを備
え、各小フラツプの内面側には粘着剤層を設け、
かつ各粘着剤層上面に離型紙が粘着され、前記小
フラツプ間に間隙部を設けるとともにこの間隙部
に対応する前板と後板の上端縁部にそれぞれ手提
部が取り付けられ、さらに袋の外表面に防水加工
を施したことを特徴とする粘着フラツプ付袋。