JPH0541685Y2 - - Google Patents

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JPH0541685Y2
JPH0541685Y2 JP1988082069U JP8206988U JPH0541685Y2 JP H0541685 Y2 JPH0541685 Y2 JP H0541685Y2 JP 1988082069 U JP1988082069 U JP 1988082069U JP 8206988 U JP8206988 U JP 8206988U JP H0541685 Y2 JPH0541685 Y2 JP H0541685Y2
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biological material
hollow needle
immobilized
opening
wire
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、医学、医療分野における人工臓器
に、センサとして使用される生体物質固定化電極
に関する。
(従来の技術及び考案が解決しようとする問題
点) 近年、医学、医療の分野において、障害を受け
た臓器の積極的な治療手段として、人工臓器の開
発が求められている。
人工臓器は、センサ、制御部及び操作部の3部
より構成されるが、生体内の状態をリアルタイム
で測定して即時に治療操作を行うためには、少な
くともセンサは、体内埋込みが可能でなければな
らない。
しかしながら、従来、この用途向けに開発され
たものは、一定期間内の体内への留置を可能とし
てはいるが、体内への埋込みに際し、体表面の切
開手術を必要とする上に、センサのメンテナンス
が容易でないという問題点を有している。
上記した問題点を解決する対策としては、セン
サの形状を針型に形成されて体表面からの挿入が
可能であり、交換も容易である構造が考えられ、
白金線の先端に生体物質を固定化させたワイヤ型
電極が知られている。
しかしながら、このワイヤ型電極は、ワイヤの
先端部に生体物質を固定化された構造であるため
に、体表面から挿入される際に、生体物質の剥離
や損傷が生じやすいという問題点を有している。
本考案は、体内への挿入が容易であつて、固定
化された生体物質の剥離や損傷のおそれのない生
体物質固定化電極の構造を提示することを目的と
するものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、人工臓器用センサとして使用されて
いる従来のワイヤ型電極における問題点を考慮し
て、先端部を鋭利に形成され、少なくとも1つの
開口を側面に付された中空針の内部に、固定化さ
れた生体物質を先端部分に付着された導電性細線
を、固定化された生体物質が開口と同位置を占め
るようになして挿入し、導電性細線および中空針
の間の開口以外の部分に、耐水性充填剤を注入し
た構成となすものである。
中空針及び導電性細線は、何れも電気化学的に
安定でなければならず、中空針の材質としては、
白金、金、銀、チタン等の金属が用いられ、導電
性細線の材質としては、白金、金等の金属或は炭
素繊維などが用いられる。
中空針の外径は、体内への挿入の面から1mm以
下であることが望ましい。
導電性細線に固定化される生体物質としては、
各種酵素、抗原、抗体、抗生物質、ホルモン、レ
セプタ、オルガネラ、チヤンネル、微生物(放線
菌、糸状菌、酵母、バクテリア)などが使用さ
れ、更に、人工の物質であるが、フタロシアニン
等の錯体も挙げられる。
これらの生体物質を固定化する物質としては、
感光性樹脂、ポリビニルブチラールなどの汎用ポ
リマ、天然素材であるセルローズ、キチン類、生
体由来物質であるアルブミン等がある。
生体物質の固定化法としては、例えばグルタル
アルデヒド、カルボジイミドなどを用いた共有結
合法が有効であり、その他、イオン結合法、吸着
法、架橋法などを用いることができる。
導電性細線に対する生体物質の固定化は、上記
した生体物質を反応前或は反応中の生体物質固定
化材中に分散させておき、浸漬法等により導電性
細線に塗布することで容易に実施できる。
中空針及び固定化された生体物質を付着された
導電性細線の間に注入される耐水性充填剤として
は、シリコン系充填剤などが使用される。
(作用) 上記した構成を備えた本考案による生体物質固
定化電極を生体内に挿入して使用する際には、中
空針を対電極、導電性細線を作用電極とすること
で、中空針内の生体物質が誘起する化学反応が電
気信号として検出される。
(実施例) 第1図に示すものは、本考案による生体物質固
定化電極の構造例で、先端部を鋭利に形成され、
開口2を側面に付されたた中空針1内に、固定化
された生体物質4を先端部分に付着された導電性
細線3が挿入され、中空針1及び導電性細線3の
間の開口2以外の部分に、耐水性充填剤5が注入
されている。
[実施例] 外径0.4mmの白金線の先端部分に、以下に示す
手順に従つてグルコースオキシダーゼ(GOD)
を固着させた。
1mlのリン酸緩衝液(PH7.0)中にGOD5mg、
ヒト血清アルブミン40ml、50%のグルタルアルデ
ヒド水溶液20μを溶解させ、溶液調合1分後
に、白金線の先端部分を入れ、調合液を攪拌しな
がら1分間浸漬して引き上げ、4℃で24時間放置
した。
GODを固定させる方法としては、以下に示す
光架橋性重合体を用いる方法も有効である。
すなわち、スチルバゾリウム基、あるいはジア
ゾ基などを感光性基として分子中に有する水溶性
重合体にGODを分散させ、これを白金細線に塗
布し、自然乾燥後に紫外線を照射して光架橋さ
せ、GODを膜中に包括固定させる。
例えば、光架橋性ポリビニルアルコール(光架
橋性スチルバゾリウム基含有量1.4モル%、けん
化度88%、重合度1400)の11.7重量%水溶液0.5
gに、グルコースオキシダーゼ酵素30mgを溶解さ
せた蒸溜水0.4mlを添加し、数分間程度攪拌・混
合してコーテイング液を調製し、このコーテイン
グ液に白金線の先端を浸漬して引き上げ、自然乾
燥後に紫外線照射(250W)を30秒間行い、光架
橋によつてGODの固定化膜を形成させる。
次に、このGODを固定させた白金線1を、先
端部を鋭利に形成され、開口2を側面に付された
白金製中空針1内に挿入し、中空針1及び白金細
線3の間の開口2以外の部分に耐水性充填剤5を
注入して第1図に示すような生体物質固定化電極
を得た。
充填剤の注入は、下記の要領で行つた。
中空針1の先端部に溶融した耐水性充填剤5を
注入し、乾燥固化する前に、上記の固定化された
生体物質3を付着された導電性細線2を中空針1
内に挿入して耐水性充填剤5内に浸漬させ、乾燥
固化後に、開口2の後方部分に耐水性充填剤5を
注入して乾燥固化させた。
このようにして製作した生体物質固定化電極を
37℃、PH7.0のリン酸緩衝液中に浸漬し、各種濃
度のグルコースを加え、中空針をカソード、白金
細線をアノードとして、印加電圧0.7Vにおける
電流の増加を測定した。
グルコースは、開口を通つて中空針内の白金細
線に接し、表面のGODによつてグルコン酸と過
酸化水素とに分解され、この時、中空針及び白金
細線の両電極は、過酸化水素電極として作用し、
生成した過酸化水素量に比例した電流が両電極間
を流れる。従つて、この電流値からグルコース濃
度を求めることができる。
第2図に示す測定結果から、グルコース濃度と
出力電流との間に良好な相関が認められた。
(考案の効果) 本考案による生体物質固定化電極が、上記した
ように、先端部を鋭利に形成され、少なくとも1
つの開口を側面に付された中空針内に、固定化さ
れた生体物質を先端部分に付着された導電性細線
を、固定化された生体物質が開口の位置と一致す
るようになして挿入され、中空針及び導電性細線
間の開口以外の部分に耐水性充填剤を注入された
構造を備えていることにより、生体物質内に挿入
された中空針及び導電性細線を両電極として電圧
が印加された際に、生体物質が誘起する化学変化
を電気信号として検出されるので、人工臓器のセ
ンサとして有効に機能し得る。
生体物質固定化電極全体の大きさが通常の注射
針と同程度であるので、体内埋込み用センサとし
て使用する場合に、体内への挿入及び体内からの
取り出しが簡単になされ、センサのメンテナンス
が容易であり、更に、固定化された生体物質を付
着された導電性細線が、中空針の中央部に保持さ
れているので、挿入時及び抜き取り時における生
体物質の剥離或は損傷のおそれが全くない。
固定化された生体物質が導電性細線の先端部分
に付着されているので、固定された生体物質の厚
さが薄くなつて高速応答がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案による生体物質固定化電極の
構造例の断面図、第2図は、本考案による生体物
質固定化電極を用いた測定結果の図表である。 1……中空針、2……開口、3……導電性細
線、4……固定化された生体物質、5……耐水性
充填剤。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 先端部を鋭利に形成され、少なくとも1つの開
    口2を側面に付された中空針1及び固定化された
    生体物質4を先端部分の表面に付着され、前記固
    定化された生体物質4が前記開口2と同位置を占
    めるようになして、前記中空針1内に挿入された
    導電性細線3を有し、前記中空針1及び前記導電
    性細線3間の前記開口2以外の部分に耐水性充填
    剤5を注入されてなる生体物質固定化電極。
JP1988082069U 1988-06-21 1988-06-21 Expired - Lifetime JPH0541685Y2 (ja)

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JPH0294522U JPH0294522U (ja) 1990-07-27
JPH0541685Y2 true JPH0541685Y2 (ja) 1993-10-21

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