JPH0541575A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
プリント配線板の製造方法Info
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- JPH0541575A JPH0541575A JP19683191A JP19683191A JPH0541575A JP H0541575 A JPH0541575 A JP H0541575A JP 19683191 A JP19683191 A JP 19683191A JP 19683191 A JP19683191 A JP 19683191A JP H0541575 A JPH0541575 A JP H0541575A
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Abstract
たり、接着剤層中の気泡発生を防止し、導体回路と接着
剤との密着性(ピール強度)を向上させる。 【構成】 基板の吸水量を0.1重量%以下に保持した
後、無電解メッキ用接着剤層を形成し、乾燥、硬化、粗
化、核付与し、無電解メッキを施して導体回路を形成し
アディティブプリント配線板を製造する。
Description
て導体回路が形成されるプリント配線板の製造方法に関
するものである。
この種のプリント配線板を製造する方法の一つとして、
フルアディティブ法が提案されている。この製造方法に
よると、ガラスエポキシ等からなる絶縁基板の表面を必
要に応じて粗化した後、その上に無電解メッキ用の接着
剤を塗布することにより接着剤層を形成し、その接着剤
層の表面を粗化した後にメッキレジストを形成すると共
に、無電解メッキによって導体回路となる金属を付着さ
せている。導体回路の形成が基本的に無電解メッキによ
ってなされるこの方法では、少ない製造工程によって容
易かつ確実に微細パターンを形成できるという利点があ
る。
層もの内層回路を備えた多層配線板を製造することが提
案されている。このビルドアップ法によると、内層回路
が形成された配線板上に更に無電解メッキ用の接着剤を
塗布して接着剤層を形成し、バイアホールを形成した後
にその表面を粗化して、メッキレジストを形成した後、
無電解メッキによって導体回路となる金属を付着させ
る。このように前記配線板に対してアディティブ法を繰
り返し行うことにより、高密度で信頼性の高い多層プリ
ント配線板を製造しようとしている。
基板上に導体回路を形成する際、予め前記基板上に接着
剤層を形成しておく必要がある。同様に、ビルドアップ
法においても、被着体としての配線板の内層回路及び接
着剤層上に更に導体回路を形成する際には、予め前記配
線板上に層間絶縁層として接着剤層を形成しておく必要
がある。
やビルドアップ法では、製造ロットによって接着剤層と
導体回路との密着強度(ピール強度)が低いものが見ら
れた。本発明者らは鋭意研究した結果、この密着強度の
低下の原因が、基板中に含まれる残留水分であることを
見出すに到った。以下に、接着剤層中に発生する気泡に
ついて説明する。
配線板の接着剤層の材料としては樹脂が使用されること
が多く、通常このような材料は吸湿性を有する。しか
し、被着体表面の粗化・水洗後に接着剤の塗布(若く
は、接着剤フィルムのラミネート)、加熱硬化を行う前
記アディティブ法及びビルドアップ法に基づいて接着剤
層を形成する場合、被着体中の吸水率が高いと、接着剤
の硬化の際の加熱によって樹脂中の残留水分が水蒸気と
なり、接着剤層中に直径数十μm程度の多数の気泡を形
成してしまう。このように比較的大きな気泡が多数発生
すると、(1)接着着剤層表面の平面度の低下、(2)
はんだ耐熱の低下、(3)接着剤層表面のアンカー用凹
部と気泡との連通に起因するアンカー効果の低下及び強
度の低下などといった接着剤層の膜質の低下を招き、そ
れに伴いプリント配線板の品質、即ち信頼性、耐久性及
び導体回路の接合性等も低下する。ところで、基板の水
洗工程の後には乾燥工程が導入され、この工程により被
着体中の吸水率低下が図られているが、被着体の吸水率
は周囲の湿度に大きく依存するものであり、例えば被着
体が高湿度環境下に長時間放置されるような場合には、
樹脂が空気中の水蒸気を再吸収して、乾燥直後の吸水率
より高くなってしまう。そのため、乾燥工程後に特に吸
水率管理を行わない従来の方法では、吸水率と気泡発生
の関係が分かっていなかったため、気泡発生に起因する
接着剤層の膜質低下が起こり易く、よって製造されるプ
リント配線板にロット差が生じ易かった。
であり、その目的は、乾燥工程後に吸水率の適切な管理
を行うことで気泡の発生を抑制し、これにより接着剤層
の膜質低下を確実に防止し、導体回路の密着強度の高い
プリント配線板の製造方法を提供することにある。
するために、本発明は、基板に無電解メッキ用の接着剤
層を形成した後、無電解メッキにより導体回路を形成す
るプリント配線板の製造方法において、基板に無電解メ
ッキ用の接着剤層を形成する前に、その基板の吸水率を
0.1重量%以下に保持することを特徴とする。
蒸気化したとしても、吸水率が0.1重量%以下であれ
ば、接着剤層中に直径数十μmの多数の気泡を形成する
ようなことはない。従って、接着剤層表面の平滑性の低
下、樹脂本来の有する絶縁性の低下、接着剤層表面のア
ンカー密度の低下に起因するアンカー効果の減少などと
いった接着剤層の膜質低下を確実に防止することができ
る。また、接着剤層の形成工程の前に、吸水率を一定値
以下に揃えておくことで、接着剤層の膜質低下に起因す
るプリント配線板のロット差を防止できる。
法について更に詳しく説明する。前記基板には、例え
ば、ガラスエポキシ樹脂基板、紫外線遮蔽材入りのガラ
スエポキシ樹脂基板またはガラスポリイミド樹脂基板を
用いることが好適である。
は、例えば、砥粒を噴射することにより研磨を行うサン
ドブラストや、表面に砥粒が保持された回転バフによっ
て研磨を行うバフ研磨等が好適である。これら以外の従
来の研磨方法であっても、絶縁基板上に所望の粗面を形
成することが可能であれば、充分適用することが可能で
ある。表面粗度はJIS−B−0601(触針式表面粗
さ測定器による表面粗度測定試験)に従った測定で、R
maxで約0.5μm〜10μmに設定される。
基板表面に研磨屑が残留する。そのため、研磨屑の除去
を目的として、流水下にてスポンジ等を用いることによ
り前記基板の洗浄が行われる。洗浄後、基板表面の水滴
はエアガンにより吹き飛ばさされる。その理由は、水滴
を残留したままで後述する加熱乾燥が行われると、基板
上に斑点が形成され、この場合、接着剤層の密着不良や
接着剤層表面の平滑性の低下の原因となるからである。
また、加熱乾燥工程の前工程として水滴をある程度吹き
飛ばしておくことで、加熱乾燥の効率を向上させること
ができるからである。
乾燥処理が行われ、これにより基板中の吸水率低減が図
られる。この場合、前記基板の吸水率は加熱処理によっ
て0.1重量%以下に保持されることが必要であり、更
には1.0×10-4重量%〜5.0×10-2重量%の範
囲内であることが、基板の生産性、確実性の観点からみ
て好ましい。
制的に基板の乾燥を行うことで、短時間でかつ確実に所
定値まで吸水率を低下させることができるためである。
また、上述の吹き飛ばし乾燥だけでは充分に基板を乾燥
することができないからである。前記加熱処理に使用さ
れる装置としては、高温のエアを基板に吹きつけて水分
蒸発させる熱風乾燥機及びブロア乾燥機が使用可能であ
る。また、遠赤外線の照射によって基板内外の温度上昇
を促すことで、残留水分を蒸発させる遠赤外線乾燥機等
を使用することもできる。尚、基板の加熱処理に際して
は基板は、載置台等の上で水平状態に保持されることが
好ましく、それにより基板の変形、反りが防止される。
は80℃〜120℃であることが望ましい。その理由
は、この加熱処理温度が80℃未満であると、絶縁基板
中の水分を効率よく蒸発することができず、吸水率を所
定値まで低下させることができないからである。また、
この加熱処理温度が120℃を越えると、絶縁基板が熱
によって変色したり、反りが生じる等、基板の性質が損
なわれてしまう。
であることが望ましい。その理由は、この加熱処理時間
が15分未満であると、絶縁基板中の水分が蒸発せず、
吸水率を所定値まで低下させることができないためであ
る。また、60分を越えて処理をしたとしても、処理時
間延長による効果は顕著でないばかりでなく、生産性の
悪化という弊害を引き起こす。
保管することによって、0.1重量%以下に保持するこ
ともできる。この場合、密閉性、除湿性のよいデシケー
タ内に保管すれば、外部湿度等の変動に影響されること
がなく、長期間にわたって基板の吸水率を所定値に維持
できる。従って、加熱処理によらなくも、基板の除湿を
行うことができ、基板を好適吸水率である0.1重量%
以下にすることができる。また、温度変化を伴わないこ
の除湿方法によれば、基板に変形、反りが生じないとい
う点で有利である。しかも、必ずしも乾燥処理ののちに
速やかに接着剤層塗布する必要がないという点で有利で
ある。また、デシケータが密閉性に優れることは、基板
の保管期間中に塵、ゴミ等の付着を防止できる点でも好
適である。
をデシケータ中に保管することによって0.1重量%以
下に保持することもできる。前記加熱処理が不完全な場
合であっても、デシケータ内にて保管することにより更
に基板が除湿され、基板を好適吸水率である0.1重量
%以下にできる。
ることが望ましい。その理由は、湿度が10%を越える
状態で基板を保管すると、デシケータ中の湿気を基板が
再吸収してしまい、吸水率を所定値に維持しておくこと
ができないからである。また、湿度がこの値以下でない
と、効率よく基板の除湿を行うことができないからであ
る。尚、デシケータ内の湿度を10%以下に保持するた
めには、例えば、シリカゲル等の各種の乾燥剤が用いる
ことが好適である。また、デシケータが管理される温度
は常温であることが好ましく、その場合、管理温度は1
5℃〜25℃の範囲内であることが、好適な除湿性を確
保する上で適当である。
シケータから取り出し後から60分以内に行われること
が好ましい。その理由は、取り出し後60分を越える
と、基板が空気中の水分を再吸収して、所定吸水率であ
る0.1重量%を越える虞れがあるからである。また、
上述の理由により、加熱処理後にデシケータ保管を行わ
ない場合であっても、60分以内に接着剤を塗布するこ
とが好ましい。
接着性する目的で、絶縁基板上に塗布される無電解メッ
キ用の接着剤について説明する。このような接着剤とし
ては、酸あるいは酸化剤に対して可溶性でありかつ予め
硬化処理された耐熱性樹脂微粒子(フィラー樹脂)と、
硬化処理することにより酸あるいは酸化剤に対して難溶
性になる耐熱性樹脂液(マトリックス樹脂)とからな
り、前記微粒子が前記樹脂液中に分散されていると共
に、硬化処理によって前記樹脂液が硬化されるものが用
いられる。
平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末を凝縮させて平
均粒径2μm〜10μmの大きさとした凝集粒子、平均
粒径2μm〜10μmの耐熱性樹脂粉末と平均粒径が2
μm以下の耐熱性樹脂粉末との粒子混合物、または平均
粒径2μm〜10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に平均粒
径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末もしくは無機微粉末の
何れか少なくとも1種を付着させてなる疑似粒子の中か
ら選択されることが望ましい。
として用いることが好適であり、この樹脂によって形成
されるアンカーによれば、より確実なアンカー効果を確
保することができる。従って、その上に形成される導体
回路等に充分な剥離強度を付与することができる。
としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、
ビスマレイミド−トリアジン樹脂等の粉末を使用するこ
とが好適である。樹脂微粒子の大きさとしては、0.1
μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、この範
囲内であれば、アンカーが適度な大きさになるため、所
望のアンカー効果を確保することができる。また、前記
マトリックス樹脂となる耐熱性樹脂としては、エポキシ
樹脂、エポキシ変成ポリイミド樹脂、ポリイミド樹脂及
びフェノール樹脂等が使用可能であり、更に、これらの
樹脂に対して感光性を付与させることも可能である。こ
の樹脂液に対して上記の樹脂微粒子を所定量配合した後
に、ブチルセロソルブ等の溶剤を加えて攪拌することに
よって、前記樹脂微粒子が均一に分散された接着剤のワ
ニスとすることができる。
るいは触媒添加等によって行われる。接着剤層はこの処
理によって、酸化剤等に対して難溶性のマトリックス樹
脂中に酸化剤等に対して可溶性のフィラー樹脂が分散さ
れた状態になる。この状態で、例えばクロム酸、クロム
酸塩、過マンガン酸塩、オゾン等によって酸化処理を行
うと、フィラー樹脂部分のみが選択的に溶解され、マト
リックス樹脂表面にはアンカーとしての無数の微細孔が
形成される。その結果、接着剤層の表面が粗化される。
この微細孔を有する接着剤層表面に対してメッキレジス
ト若くは導体回路を形成すれば、いわゆるアンカー効果
が得られ、この効果によりメッキレジスト及び導体回路
が接着剤層から剥離しにくくなる。
布する方法としては、ロールコーター、ディップコート
法、スプレーコート法、スピナーコート法、カーテンコ
ート法及びスクリーン印刷法等の各種の手段を用いるこ
とができる。この場合、前記接着剤層に所定の均一性を
保ちつつ、量産性を低下させない塗布条件として、10
μm〜100μmの範囲内で行われることが好ましい。
また、接着剤ワニスを半硬化状態でフィルム化し、これ
をラミネートして、接着剤層を形成してもよい。
硬化及び粗化処理が行われた後、前記接着剤層の粗面に
はパラジウム−スズコロイド等の触媒核が付与される。
この処理によって接着剤の粗面が活性化され、無電解メ
ッキを行った際に金属を容易に析出させることができ
る。そして、上記処理が行われた表面に対して所望の導
体回路パターンを形成するために、導体回路の非形成部
分に対応して無電解メッキ用のメッキレジストがラミネ
ートされる。
感光性のドライフィルム等が好適である。このようなド
ライフィルムによれば、接着剤層上に微細な導体回路を
確実かつ高精度に形成することが可能である。それ故、
高密度化、高集積化の要求に対して充分に対応すること
ができる。
メッキレジストを露光した後に、現像を行うことによ
り、導体回路非形成部分のみをマスクする。この状態で
無電解銅メッキ、無電解ニッケルメッキ、無電解スズメ
ッキ、無電解金メッキ及び無電解銀メッキ等を行い、前
記触媒核が付与された接着剤層表面の導体回路形成部分
に金属を析出させる。この無電解メッキの後にメッキレ
ジストを除去することによって所望の導体回路パターン
が得られる。
ブ法によれば、気泡発生が確実に防止されることにより
接着剤層の膜質の低下が回避され、それに伴い信頼性、
耐久性及び導体回路の接合性等に優れた単層プリント配
線板が製造される。
線板に対して前記アディティブ法を繰り返し行うこと
(いわゆるビルドアップ法)により、スルーホールやバ
イアホールを備えた多層プリント配線板を形成すること
ができる。特に、上述した吸水率管理をビルドアップ法
に適用することは好ましい。
は多層プリント配線板全体の寸法変化を引き起こす原因
となり、それに伴いスルーホール形成用の孔の位置やバ
イアホール形成用のメッキレジストの位置も変化してし
まうためである。従って、上記の吸水率管理を適用する
ことにより、各層における接着剤の膜質低下が防止で
き、複雑な導体回路や小径のスルーホール等の微細パタ
ーンを所定位置に確実に形成することができる。よっ
て、より信頼性の高い優れたビルドアップ多層配線板が
製造可能である。
1〜実施例4と、これらの実施例に対する比較例とにつ
いて図面に基づき詳細に説明する。 〔実施例1〕実施例1はアディティブ法によって単層の
プリント配線板を製造するものである。以下に製造工程
(1)〜(5)について、図1(a)〜(f)に基づき
説明する。
てFR−4グレードの絶縁基板LE−67N,Wタイプ
(日立化成工業製)を使用した。この基板1に対して石
川表記製、高精度ジェットスクラブ研磨機IJS−60
0を用いて基板1の表面研磨を行い、表面粗度が7μm
の粗面2を得た。
1の洗浄を行った後に、基板1表面の水滴をエアガンに
より吹き飛ばした。尚、この状態では基板1の吸水率は
2.0×10-1重量%であった。そして、基板1を水平
状態に保持すると共に、加熱処理として熱風乾燥機D1
(タバイエスペック製、IPH−200M)を用い、1
20℃、30分の加熱処理を行った(図1(a) 参照)。
この処理直後に基板1の吸水率を測定したところ5.8
×10-4重量%であった。
ソルブアセテートを適量添加して接着剤のワニスを作成
した。
行ってから30分以内に、絶縁基板1上に上記接着剤の
ワニスをロールコーターを用いて塗布した。その後に、
100℃で1時間及び150℃で5時間乾燥硬化して、
厚さ50μmの接着剤層3を形成した(図1(b) 参
照)。
漬することによりエポキシ樹脂微粉末を溶解除去して、
接着剤層3の表面を粗面4とした(図1(c)参照)。そ
して、中和後に水洗してクロム酸を除去した。
イド触媒に浸漬して前記粗面4を活性化し、触媒核層5
を形成した。続いて、120℃、30分の熱処理後、ド
ライフィルムフォトレジストをラミネートすると共に、
露光現像を行ってメッキレジスト層6を形成した(図1
(d) 参照)。そして、無電解銅メッキ液(CuSO4 ・
5H2 O:111.8 g/ 10リットル、EDTA・2N
a:388.2 g/ 10リットル、NaOH:111.8
g/ 10リットル、HCHO:35.3 g/ 10リットル、
添加剤:適宜)に15時間浸漬して、厚さ約35μmの
導体回路7を形成した(図1(e) 参照)。そして、メッ
キレジスト層6を除去した後、基板1を酒石酸と塩酸と
の混合溶液(酒石酸5〜100g/リットル、35%塩酸
200〜350ミリリットル/ リットル)に浸漬し、被
導体形成部分の触媒を除去してプリント配線板を製造し
た(図1(f) 参照)。 〔実施例2〕次に、ビルドアップ法による実施例2の多
層プリント配線板の製造工程(1)〜(5)について、
図2(a)〜(f)に基づき説明する。
用いた絶縁基板11を使用した。この基板11に対して
石川表記製のオシュレーション研磨機IOP−600を
用いて表面研磨を行い、表面粗度が2μmの粗面12を
得た。
た後に、基板11表面の水滴をエアガンにより吹き飛ば
した。尚、この状態では基板11の吸水率は2.0×1
0-1重量%であった。そして、基板11を水平状態に保
持した後、ブロア乾燥機D2 (東京化工機株式会社製)
を用い、80℃、15分の加熱処理を行った。この処理
直後に基板11の吸水率を測定したところ4.0×10
-2重量%であった。
(5)に従って(但し、粗化は6N,HClを用いて行
った。)アディティブ法を基板11に適用し、絶縁基板
11、接着剤層13、粗面12,14、触媒核層15及
び内層回路16を備える配線板10を形成した(図2
(a) 参照)。次いで、基板の洗浄を行った後に、ブロア
乾燥機D2 により加熱処理を行い、基板11の吸水率を
4.0×10-2重量%にした。
ィスパー攪拌機で攪拌して接着剤のワニスを作成した。
行ってから15分以内に、内層回路16に対してロール
コータを用いて上記の接着剤ワニスを塗布し、100℃
で1時間乾燥硬化して、厚さ50μmの感光性接着剤層
17を形成した(図2(b) 参照)。
を施した配線板10に直径100μmの黒円及び、打ち
抜き切断部位が黒く印刷されたフォトマスクフィルムを
密着させ、超高圧水銀灯により500mj/cm2 で露光し
た。これをクロロセン溶液で超音波現像処理することに
より、配線板10上に直径100μmのバイアホールと
なる開口18を形成した(図2(c) 参照)。
より約3000mj/cm2 で露光し、更に100℃で1時
間、その後150℃で3時間加熱処理することによりフ
ォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れた開口1
8を有する層間絶縁層21を形成した。
により層間絶縁層21表面を粗面19にかえ、中和後に
水洗してクロム酸を除去した(図2(d) 参照)。 工程(5):市販のパラジウム−スズコロイド触媒に浸
漬して触媒核層22を形成して、窒素雰囲気下、120
℃、30分で熱処理を行った。そして、ドライフィルム
フォトレジスト20をラミネートした後に露光現像を行
った(図2(e)参照)。その後、実施例1と同組成の無
電解銅メッキ液に15時間浸漬し、外層回路23として
約35μmの銅メッキ層を形成した後(図2(f) 参
照)、メッキレジストを除去し、バイアホールを備える
多層プリント配線板を製造した。 〔実施例3〕次に、実施例3のビルドアップ式多層プリ
ント配線板の製造方法について図3(a)〜(d)に基
づき説明する。
2が形成されたFR−4グレードの銅張積層板MCL−
E−67(日立化成工業製)を使用した(図3(a) 参
照)。そして、前記銅層32に対し常法によってエッチ
ング処理を施し、内層回路33を形成した(図3(b) 参
照)。
用いて前記実施例1の工程(1)と同様の方法にて表面
研磨を行い、前記基板31表面を表面粗度が5μmの粗
面34に変えた(図3(c) 参照)。そして、内層回路3
3の表面を粗面35に変えるために、内層回路33表面
を酸化した後に再びその表面を還元する、いわゆる黒化
還元処理を行った。内層回路33の表面粗度は3μmで
あった。
表面の水滴をエアガンにより吹き飛ばした。この状態で
は基板31の吸水率は2.0×10-1重量%であった。
そして、基板31を水平状態に保持し、遠赤外線乾燥機
D3 (ヤマト科学製、コンベア式赤外線炉)を使用し
て、120℃、15分の加熱処理を行った(図3(d) 参
照)。この処理直後に基板31の吸水率を測定したとこ
ろ9.8×10-4重量%であった。
程(2)〜工程(5)に従い、ビルドアップ法を行い、
バイアホールを備えた多層プリント配線板を製造した。 〔実施例4〕本実施例4は、基本的には実施例1と同様
であるが、前記工程(1)において基板1の加熱処理の
代わりに、シリカゲル乾燥剤を用いたデシケータ(オー
トドライデシケータ、OH型)により除湿を行った。デ
シケータ内は湿度8%、20℃に管理され、基板1はそ
の中に12時間放置された。デシケータから基板1を取
り出した直後に吸水率を測定したところ9.8×10-3
重量%であった。そして、デシケータから取り出した直
後の基板1に対して、実施例1の工程(2)〜工程
(5)に従い、アディティブ法によって単層プリント配
線板を製造した。 〔比較例〕前記実施例1〜実施例4に対する比較例につ
いて説明する。比較例も基本的には実施例1と同様であ
るが、前記工程(1)において基板の加熱処理若くはデ
シケータによる吸水率管理を行うことなく、前記実施例
1の工程(2)〜工程(5)の手順に従い、同様の方法
にて単層のプリント配線板を製造した。従って、接着剤
が塗布される直前の基板の吸水率は2.0×10-1重量
%であった。
4及び比較例の各プリント配線板における接着剤層の膜
質を比較評価するために、接着剤層中の気泡の有無、及
び接着剤層の平面度について調査を行った。
例においても接着剤層中に内径5μm以上の気泡は発生
していなかった。それに対して比較例では接着剤層中に
多くの内径5μm以上の気泡が発生しているのが認めら
れ、大きいものでは数十μmを越えていた。このため、
JIS−C−6481の方法で測定したピール強度が、
比較例では著しく低くなっていた。また、接着剤層の平
面度について調査した結果、各実施例1〜4において
は、表1に示すように接着剤層の平滑性が良かったのに
対して、比較例の接着剤層の平滑性は何れの実施例より
も劣っており、接着剤層及び導体回路に剥離が生じてい
るのが観察された。
印は接着剤層の平面度がプラスマイナス5μm未満の場
合、×印は接着剤層の平面度がプラスマイナス5μm以
上の場合それぞれ示している。
んだ槽に30秒間浸漬し、その外観変化を調査した。そ
の評価として、○印は変化のない場合、×印は導体回路
にうき、膨れが見られた場合を示している。
配線板の製造方法によれば、乾燥工程後に適切な吸水率
についての管理を行うことで、接着剤層中の気泡の発生
を抑制し、これにより接着剤層の膜質低下を確実に防止
し、導体回路の密着強度を工場させるという優れた効果
を奏する。
の製造工程を示す概略図である。
の製造工程を示す概略図である。
の製造工程を示す概略図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 基板に無電解メッキ用の接着剤層を形成
した後、無電解メッキにより導体回路を形成するプリン
ト配線板の製造方法において、 基板に無電解メッキ用の接着剤層を形成する前に、その
基板の吸水率を0.1重量%以下に保持することを特徴
とするプリント配線板の製造方法。 - 【請求項2】 前記基板の表面には予め回路が形成され
ている請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。 - 【請求項3】 前記基板の吸水率は加熱処理によって
0.1重量%以下に保持される請求項1に記載のプリン
ト配線板の製造方法。 - 【請求項4】 前記基板の加熱処理時における温度は8
0℃〜120℃である請求項3に記載のプリント配線板
の製造方法。 - 【請求項5】 前記基板の加熱処理時間は15分〜60
分である請求項4に記載のプリント配線板の製造方法。 - 【請求項6】 前記基板の吸水率は基板をデシケータ中
に保管することによって0.1重量%以下に保持される
請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。 - 【請求項7】 前記基板の吸水率は加熱処理の後に基板
をデシケータ中に保管することによって0.1重量%以
下に保持される請求項1に記載のプリント配線板の製造
方法。 - 【請求項8】 前記デシケータ中の湿度は10%以下で
ある請求項6または7に記載のプリント配線板の製造方
法。
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