JPH0541315A - 低損失酸化物磁性材料の製造方法 - Google Patents

低損失酸化物磁性材料の製造方法

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JPH0541315A
JPH0541315A JP3216537A JP21653791A JPH0541315A JP H0541315 A JPH0541315 A JP H0541315A JP 3216537 A JP3216537 A JP 3216537A JP 21653791 A JP21653791 A JP 21653791A JP H0541315 A JPH0541315 A JP H0541315A
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JP
Japan
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oxide
magnetic material
components
cao
loss
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Withdrawn
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JP3216537A
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Inventor
Tetsuyoshi Chiba
哲義 千葉
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 周波数が200kHz 以上の高い周波数で使用
しても鉄損を小さくできる低損失酸化物磁性材料を製造
する方法を提供する。 【構成】 主成分である酸化第二鉄(Fe2 3 ),一
酸化マンガン(MnO)及び酸化亜鉛(ZnO)の一部
と,副成分である二酸化ケイ素(SiO2 )及び酸化カ
ルシウム(CaO)とを予め低温で焼成する。得られた
共晶化合物を残りの主成分を含む原料粉末に添加し,更
に,添加物として酸化ハフニウム(HfO2 )及び酸化
ジルコニウム(ZrO2 )を添加する。これらの混合粉
末を粉末冶金法によって,低損失酸化物磁性材料を製造
する。この低損失酸化物磁性材料は,30〜42モル%
の一酸化マンガン(MnO),4〜19モル%の酸化亜
鉛(ZnO),及び残部として酸化第二鉄(Fe
2 3 )を主成分として含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電源トランス等に用いら
れる低損失酸化物磁性材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスイッチング電源用変圧器におい
ては,スイッチング周波数として専ら25〜200kHz
程度のものが使用されており,これに対応すべき低損失
酸化物磁性材料として,主成分として30〜40モル%
の一酸化マンガン(MnO),5〜15モル%の酸化亜
鉛(ZnO)及び残部として酸化第二鉄(Fe2 3
を含み,副成分として0.040〜0.150重量%の
酸化カルシウム(CaO)と0.010〜0.100重
量%の二酸化ケイ素(SiO2 )を含むものがすでに開
発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年,スイッチング電
源を小型・軽量化するために,スイッチング周波数が2
00kHz 以上の高周波で使用するのが一般的となりつつ
ある。ところが従来の成分を有する低損失酸化物磁性材
料を,スイッチング周波数が200kHz 以上のスイッチ
ング電源用の変圧器の磁心材料として使用すると鉄損失
が大きく発熱するという欠点があった。そこで,本発明
の技術的課題は周波数が200kHz 以上の高い周波数で
使用しても鉄損を小さくできる低損失酸化物磁性材料を
製造する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の低損失酸化物磁
性材料の製造方法は,30〜42モル%の一酸化マンガ
ン(MnO),4〜19モル%の酸化亜鉛(ZnO),
及び残部として酸化第二鉄(Fe2 3 )を主成分と
し,副成分として,0.020〜0.150重量%の酸
化カルシウム(CaO)及び0.005〜0.100重
量%の二酸化ケイ素(SiO2 )を含む材料に添加物と
して酸化ハフニウム(HfO2 )及び酸化ジルコニウム
(ZrO2 )を含む低損失酸化物磁性材料を粉末冶金法
によって製造する方法において,酸化第二鉄(Fe2
3 ),一酸化マンガン(MnO),酸化亜鉛(Zn
O),二酸化ケイ素(SiO2 )及び酸化カルシウム
(CaO)を予め低温で焼成し,これらの共晶化合物を
添加することを特徴とする。
【0005】一般に,本発明のようなMn−Znフェラ
イトは副成分である二酸化ケイ素(SiO2 )と酸化カ
ルシウム(CaO)を添加することにより,高抵抗な粒
界相を形成し,電気抵抗を向上させ,うず電流損失を低
下させている。また,添加物として他の酸化物を添加す
ることにより,一層の高電気抵抗を得ることが可能であ
る。これら副成分(SiO2 とCaO)及び添加物は,
焼結中に液相を形成し,粒界へ濃縮することにより高抵
抗な粒界相を形成する。しかし,副成分(SiO2 及び
CaO)や添加物は,各成分を単独で添加するのが一般
的であり,さらに副成分,添加物の添加量は数百ppm 〜
数千ppm と非常に微量であり,粒界相成分が不均一とな
り,また粒界への各成分の濃縮が不十分となり(結晶粒
内への副成分,添加物の残留),電気抵抗を劣下させ,
うず電流損失を増大させる。また原子の拡散が不十分と
なるためにヒステリシス損失も増大させ,電力損失を劣
下させる。そこで,本発明者は,この欠点を解決するた
めに,副成分である二酸化ケイ素(SiO2 ),酸化カ
ルシウム(CaO)及び主成分である酸化第二鉄(Fe
2 3 ),一酸化マンガン(MnO),酸化亜鉛(Zn
O)を予め低温で焼成し,共晶化合物としたのち,これ
を添加物として添加することにより,著しく電力損失を
低減できる低損失酸化物磁性材料が得られることを発見
したものである。本発明によって,副成分の均一な分散
が可能になったことにより粒界相への濃縮が改善され,
副成分の単独添加の場合と比較し,電気抵抗が著しく向
上させることができる。また以上のことから焼結性が向
上し緻密化が促進されたため,電力損失の改善が計られ
たものと推察される。
【0006】
【実施例】以下本発明の実施例について,図面を参照し
て説明する。主成分となる5.0モル%の酸化第二鉄
(Fe2 3 ),2.5モル%の一酸化マンガン(Mn
O),及び2.5モル%の酸化亜鉛(ZnO)と副成分
となる60モル%の二酸化ケイ素(SiO2 ),30モ
ル%の酸化カルシウム(CaO)を混合し,1100〜
1200℃で予焼し,粉砕し,添加物を作製した。これ
とは別に,主成分として53.0モル%の酸化第二鉄
(Fe2 3 ),39.0モル%の一酸化マンガン(M
nO)及び8.0モル%酸化亜鉛(ZnO)を混合し,
予焼した粉末に,先に作製した添加物を添加し,さらに
0.1〜0.5重量%の酸化ハフニウム(HfO2 )及
び0.05〜0.20重量%の酸化ジルコニウム(Zr
2 )を添加したのち混合し,造粒し,成形プレスし,
温度1100〜 1300℃,酸素分圧0.5〜5.0
%において焼結し,酸化物磁性材料を得た。
【0007】図1は,この酸化物磁性材料の周波数1MH
z ,磁束密度(Bm)が500Gの場合の電力損失を示
している。図1において,曲線1及び3は,二酸化ケイ
素(SiO2 )及び酸化カルシウム(CaO)を共晶化
合物として添加した場合,曲線2及び4は,二酸化ケイ
素(SiO2 )及び酸化カルシウム(CaO)を単独添
加した場合を示している。曲線1及び2で示される材料
には,0.40重量%の酸化ハフニウム(HfO2
を,曲線3及び4で示される材料には, 0.10
重量%の酸化ジルコニウム(ZrO2 )を夫々添加して
いる。図1から周波数が1MHz の場合においては,電力
損失は副成分の添加状態に無関係に温度が約80℃のと
き最小値を有する。さらに,副成分を共晶化合物として
添加した場合の方が,各々を単独で添加した場合よりも
電力損失は小さくなることがわかる。
【0008】表1は,本発明の実施例により得られた酸
化物磁性材料と従来の単独に酸化物を添加する方法によ
り得られた酸化物磁性材料の諸特性(初透磁率μi ,飽
和磁束密度B15[G],残留磁束密度[G]及び保持力
Hc[Oe])を示している。
【0009】
【表1】
【0010】表1から,本発明の実施例によるものは,
スイッチング電源用磁心材料として求められる諸特性を
十分に満たしており,共晶化合物として副成分を添加す
ることにより高周波において電力損失を著しく改善でき
ることが判明した。
【0011】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように,本発明の
酸化物磁性材料において,副成分を共晶化合物として添
加することにより,スイッチング電源用材料として求め
られる諸特性を十分に満足するとともに高周波において
従来のものより電力損失を低減できる低損失酸化物磁性
材料を提供でき,高周波磁心用材料としてスイッチング
電源の小型,軽量化に十分適した材料を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る低損失酸化物磁性材料の
温度と電力損失との関係を示す図で,比較例として,本
発明による副成分の共晶化合物での添加と従来通りの酸
化物を各成分単独での添加した場合も併せて示してい
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 30〜42モル%の一酸化マンガン(M
    nO),4〜19モル%の酸化亜鉛(ZnO),及び残
    部として酸化第二鉄(Fe2 3)を主成分とし,副成
    分として,0.020〜0.150重量%の酸化カルシ
    ウム(CaO)及び0.005〜0.100重量%の二
    酸化ケイ素(SiO2 )を含む材料に添加物として酸化
    ハフニウム(HfO2 )及び酸化ジルコニウム(ZrO
    2 )を含む低損失酸化物磁性材料を粉末冶金法によって
    製造する方法において, 酸化第二鉄(Fe2 3 ),一酸化マンガン(Mn
    O),酸化亜鉛(ZnO),二酸化ケイ素(SiO2
    及び酸化カルシウム(CaO)を予め低温で焼成し,こ
    れらの共晶化合物を添加することを特徴とする低損失酸
    化物磁性材料の製造方法。
JP3216537A 1991-08-02 1991-08-02 低損失酸化物磁性材料の製造方法 Withdrawn JPH0541315A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7158365B2 (en) 2001-11-13 2007-01-02 Koninklijke Philips Electronics, N.V. Method of producing a multilayer microelectronic substrate

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Effective date: 19981112