JPH054075U - 測距装置および測距装置用発信装置 - Google Patents

測距装置および測距装置用発信装置

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JPH054075U
JPH054075U JP5206791U JP5206791U JPH054075U JP H054075 U JPH054075 U JP H054075U JP 5206791 U JP5206791 U JP 5206791U JP 5206791 U JP5206791 U JP 5206791U JP H054075 U JPH054075 U JP H054075U
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waves
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高明 上
英明 吉田
哲久 浅井
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Olympus Corp
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Olympus Optic Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レリーズタイムラグが短く、動体への追従性
に優れ、ファインダ内のフォーカスフレーム枠に関係な
く特定被写体を確実に測距する。 【構成】 被写体5の帽子6に、同一媒質中での伝播速
度を異にする2種類の波動、例えば光波と音波を投射す
る発信装置10が取付けられている。上記光波と音波が
カムコーダの第1,第2の受信手段30で受信される
と、光波と音波の相応する部分の到来時刻差に基づいて
上記発信装置10までの距離を測距する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は測距装置、詳しくは同一媒質中での伝播速度を異にする2種類の波動 、例えば光と音の到来時刻差に基づいて、該波動源までの距離を算定する測距装 置に関する。
【0002】
【従来の技術】
測距対象物までの距離を測定する測距装置は、従来からさまざまな分野で広く 利用されており、例えばカメラにおいても被写体距離を測距し、フォーカシング レンズをその測距値に対応した位置に駆動するオートフォーカス装置に多用され ており、このオートフォーカス機能のないものは一部の高級機もしくは低級機に 限られている。そして普及機に限っていえば、このオートフォーカス機能の有無 がそれ自体の商品価値の優劣に大きく関わってきているといっても過言ではない 。
【0003】 さて、オートフォーカス機能とは、測距技術,アクチュエータ利用によるレン ズ駆動技術、それらのトータルシステムとしての制御技術等が相俟って実用化さ れている。取り分け測距技術は従来から、多種提案され実用化されてきているが 、スチルカメラまたはムービーカメラ(以下、カムコーダと呼称する)等に利用 されている測距技術の主なものを以下に説明する。
【0004】 (1)カムコーダに発光部と受光部を各別に設け、発光部から発生した赤外光 ビームの反射光を受光部で受光し、入射ビームの角度から三角測距の原理を利用 して距離演算を行う方式で、通常赤外アクティブ方式と呼称されているもの(以 下、山登り方式と呼称する)。
【0005】 (2)被写体からのレンズ入射光を用い、レンズの瞳結像点の前後で方向が入 れ換わる原理を利用し、独立した2つのCCDラインセンサに導き、レンズのピ ントズレを画像の横ずれ(位相ずれ)に変換して測距する方式で、通常位相差検 出方式と呼称されているもの。
【0006】 (3)カメラの結像面にCCD等の光電変換素子を配設し、該素子上の光学像 の鮮鋭度が増せば映像信号中の高周波成分が多くなるという原理を利用して測距 する方式で、通常周波数検知方式と呼称されているもの。
【0007】 上記何れの測距方式によるにせよ、測距可能エリアがカムコーダのファインダ 視野内にフォーカスフレームとして表示されているので、被写体もしくはその一 部をこのフレーム内に入れることにより被写体距離を測距するようになっている 。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上述した測距方式の何れかを利用したオートフォーカス装置を内蔵 したカムコーダでは、撮影技術の未熟な、あるいは近視、遠視といった視力が異 常なユーザでも、ピント合わせを確実に行えるというメリットを有する反面、以 下に説明するような不満あるいは技術的未解決点を有するのも事実である。
【0009】 [1]AFスタートスイッチを操作してから、またはAF“オン”状態におい て、レンズを被写体に向けてからピント合わせが完了するまでの所要時間つまり レリーズタイムラグが長い。 [2]動きの早い被写体への追尾性(追従性)が劣る。 [3]被写体以外に多数の物体がフォーカスフレーム内に介在すると誤測距、 誤フォーカスしてしまう。つまり、同一フレーム内の他物体に引きづられて、真 にピント合わせしたい被写体の測距が正確に行えない。
【0010】 特に、特定の被写体のみをターゲットにしたい場合、例えば子供の運動会やお 遊技会といった場面での撮影では、上述の問題点が特に目立ち、真にピントを合 わせたい自分の子供にピントを合わせられないので、使用感を著しく悪いものに している。
【0011】 また、従来の測距方式においては、フォーカスフレーム内のみの情報から、測 距しているので、被写体がこのフォーカスフレームから外れると対応がつかなく なるという別の問題点も有している。
【0012】 更にまた、従来の測距方式では被写体距離が変われば測距精度が変わり、特に 、遠距離になる程測距精度が落ちるという問題点も有していた。
【0013】 以上はカメラに用いられる測距装置に関してであるが、カメラ以外の各種測定 機器に用いられる測距装置の場合を次に説明する。この場合の測距方式としては 、例えば、変調をかけた音波や光波を測距対象物体に放射し、その反射波が戻っ てくるまでの時間を測定して測距する所謂”超音波測距方式”もしくは”光波測 距方式”と呼称されるものが一般に知られている。
【0014】 上記光波測距方式は、原理的には光を用いた時間計測なので、遠距離しか使え ず、近距離では精度が極端に落ちて使いものにならない。また、測距対象物体に 特殊で高価な光学反射ユニットを設置しないと計測できないという問題点もある 。一方、上記超音波測距方式では、指向性の制御が非常に難しいので、測距対象 を特定するのが困難である。
【0015】 更に、上記光波測距方式と超音波測距方式に共通した問題点は、これらシステ ムのハード面の構成が大型化し易い点である。更に、これら光波測距方式や超音 波測距方式をカムコーダの測距装置に適用する場合、使用者が被写体に向け光ビ ームあるいは超音波ビームを発信するという意志をもってコントロールすること になるので、自分の意志と反するところに測距対象物体がずれる、つまりフォー カスフレーム内から外れると、測距不能になってしまう。
【0016】 そこで本考案の目的は、上記問題点を全て解消し、レリーズタイムラグが短く 、動体への追従性に優れ、ファインダ内のフォーカスフレームにこだわることな く特定被写体を確実に測距可能な測距装置とこのための発信装置を提供するにあ る。
【0017】
【課題を解決するための手段および作用】
本考案の測距装置は、同一の状態の媒質中での伝播速度を異にする第1の波動 と第2の波動とを投射する発信装置からの上記第1の波動を受信するための第1 の受信手段と、同発信装置からの上記第2の波動を受信するための第2の受信手 段と、該第1および第2の受信手段により受信された各波動のうち両者の相応す る部分の到来時刻の差に基づいて上記発信ユニットまでの距離を表わす測距信号 を得る距離算定手段とを具備してなることを特徴とし、また測距装置用発信装置 は、同一の状態の媒質中での伝播速度を異にする第1の波動と第2の波動との両 者の相応する部分の到来時刻の差に基づいて該第1および第2の波動の実質的に 同一発信部までの距離を算定する測距装置に適用するための発信装置であって、 上記第1の波動を投射するための第1の投射手段と、上記第2の波動を投射する ための第2の投射手段と、を具備したことを特徴とする。
【0018】
【実施例】
以下、本考案をカムコーダに適用した実施例により説明する。先づ、本考案の 実施例を説明するのに先立ってその基本概念を説明すると、この測距装置は、測 距対象物体に保持された発信装置と、オートフォーカス機能を有するカムコーダ 内に一体的に保持された受信手段とからなり、空間伝播速度の異なる2種類の信 号、例えば音波と光波あるいは音波と電波を発信装置から発信する。これを第1 ,第2の受信手段で各別に受信し、その到達時間差より送信装置までの距離を測 距するもので、例えば落雷位置を認識する原理に類似している。
【0019】 即ち、雷で発生する光は、略瞬時に観測地点に到達するのに対し、雷による音 は、略秒速340mで観測地点に到達するので、稲妻を視認してから、雷鳴を聞 くまでの時間差を計測すれば、落雷地点までの距離を測距できるのと同じ原理に 立脚している。
【0020】 さて、上記原理による測距装置では、被写体が発信装置を保持しているので、 測距時における被写体の位置的制約がなくなると共に、目的とする被写体以外の 物体の影響もなくなり、確実に撮影者が捉えたい被写体の測距が可能になる。以 上が本考案の基本概念である。
【0021】 図1は、本考案に係る測距装置の使用状態を説明する図で、カムコーダに向 ってランニング中の人物からなる被写体5が冠っている帽子6に、測距装置用発 信装置10が取付けられている。
【0022】 この発信装置10から送信された光波で代表される第1の波動ならびに音波で 代表される第2の波動が、カムコーダに装着され、無指向性の受信パターンを 有する、第1,第2の受信手段30のセンサ部で各別に受信されると、この各受 信信号に後述する信号処理が為され、発信装置10までの被写体距離が算出され る。
【0023】 すると、この測距値に対応する位置にフォーカシングレンズ2が駆動されて、 被写体5にピント合わせされる。なお、このカムコーダには後記変形例で詳細 を説明するモード切換スイッチ3が設けられていて、本考案の測距方式と従来の 例えば山登り方式のそれとの切換えを行うことができるようになっている。次に 、上記発信装置10を図2〜5により説明する。
【0024】 図2は上記発信装置10の斜視図で、上面に擂り鉢状の開口部12が、外周面 の上部に四角錐型の開口部11a,11bが、また外周面の下部に電源スイッチ 13が、それぞれ配設されている。この図2では、上記四角錐の側面開口部11 は、11a,11bの2個だけしか画かれていないが、実際には周方向に等間隔 に複数個配設されている。
【0025】 図3は、要部を断面図で示した発信装置10が帽子6に取付けられた状態を示 す斜視図で、図4は発信装置10の底面図である。図3において、発信装置10 内に配設されたプリント基板17にドーナツ状の超音波振動子15が装着され、 この振動子15のセンタにLED14が取り付けられている。このLED14あ るいは超音波振動子15から投射された光波あるいは音波は、この発信装置10 の上面開口部12あるいは、側面開口部11から上方あるいは側方の全周に亘っ て放射される。
【0026】 この発信装置10は、樹脂材料で形成されているので、図4に示す底面図中の 中央に穿設され、図における上下方向にスリットを有する鍵穴16に、図3に示 す帽子6の天辺に設けられ、細部の頸部を有する凸部6aを嵌め込むことにより 、樹脂材料の弾性を利用して帽子6に取り付けることができる。この場合、発信 装置10にピンのようなものを取り付け、このピンを使って帽子や衣服に発信装 置10をピン止めしてもよいし、マジックテープ等により接着してもよい。
【0027】 図5は、発信装置の別の例を示す斜視図で、上記図2〜4で説明した発信装置 10ではLEDと超音波振動子を各1個設けていたのに対し、この図5の発信装 置10aでは、LEDと超音波振動子とを複数個設けた点が異なる。即ち、発信 装置10aの外周面に多数の光波送波部用開孔18および超音波送波部用開孔1 9を配設し、これら開孔18,19のそれぞれに対応し、その内側にLEDと超 音波振動子とを各1個配設することにより、多方向に光波や音波を投射している 。なお、この発信装置10aの場合も電源スイッチ13が設けられている。
【0028】 次に実施例を図6〜10により説明する。図6は本考案をカムコーダに適用し 、第1の波動に光波を第2の波動に音波をそれぞれ用いた場合の一実施例の総合 ブロック図で、測距対象物に取付けられて第1,第2の波動をそれぞれ投射する 発信装置10と、この第1,第2の波動をそれぞれ受信する第1,第2の受信手 段30と、この受信手段30で受信された第1,第2の波動のうち両者の相応す る部分の到来時刻の差に基づいて測距信号を得る距離算定手段の主要部を構成す るマイコン31と、この測距信号に対応する位置にフォーカシングレンズ2を駆 動するレンズ駆動手段を形成するモータドライバ32およびモータ33と、上記 フォーカシングレンズ2の駆動位置を検出してマイコン31に入力する位置エン コーダ34と、上記フォーカシングレンズ2を透過した被写体像を光電変換して 映像信号を出力する撮像素子36とで、その主要部が構成されている。なお、撮 像プロセス回路38,コントラスト情報検出回路39,モード切換スイッチ3に ついては、後述する本実施例の変形例で説明する。
【0029】 図7は、上記発信装置10の詳細を示すブロック構成図で、パルス変調された 特定コード、具体的には後記図9で説明する数字1,2,…に相当するデジタル コードを発生するデジタルコード発生器21と、このデジタルコードに従ってI RED(赤外発光ダイオード)24をオン・オフ制御するIREDドライバ22 と、同じデジタルコードに従ってトーンバーストという形で超音波振動子25を オン・オフ制御するUSVドライバ23と、電源スイッチ26を介して上記各回 路に給電するバッテリ27とで構成されている。
【0030】 そして、電源スイッチ26がオンされると、この発信装置の各部がパワーオン リセットされた後、IRED24から第1の波動である光波が、超音波振動子2 3から第2の波動である超音波が、それぞれ所定のデジタルコードに相応して同 時に投射される。
【0031】 図8は、上記図6における第1,第2の受信手段30の詳細を示すブロック構 成図で、フォトダイオードもしくはフォトトランジスタからなり光信号を受信す るPS(フォトセンサ)41と、超音波信号を受信するUSS(超音波センサ) 42と、背景光等の定常光成分を除去して信号光成分のみを抽出するアクティブ B.P.Fを含み、レベル調整,AGC制御等を行うプリアンプ43と、周囲に 自然発生的に存在する各種ノイズを除去して信号に関係する超音波成分のみを抽 出するアクティブBPFを含むプリアンプ44と、これら光信号と超音波信号と を各別にデコードしてパルス光とパルス音との対応関係を決定するデコーダ45 ,46と、これら光信号と超音波信号との時間差を計測するタイミング比較器4 7とから構成されている。
【0032】 そして、PS41とプリアンプ43とデコーダ45とで第1の受信手段が、ま たUSS42とプリアンプ44とデコーダ46とで第2の受信手段がそれぞれ構 成されている。
【0033】 なお、上記タイミング比較器47の比較出力は前記図6に示すマイコン31に 供給されるが、この比較出力として必要なのは被写体距離である。そこで、測距 データをデジタルコードでマイコン31にシリアル転送してもよいが、あるいは 比較器47から時間差に相当した計時データを出力し、マイコン31側で距離に 変換するようにしてもよい。
【0034】 ここで、デジタルコードが必要な理由を説明する。本考案は光波と音波との到 達時間差から被写体距離を測距する雷方式なので、被写体が静止していれば、発 信装置から光と音とを同時に発信し、受信側で光が到達してから音が到達するま での時間差を計測すれば、被写体距離を求めることができる。
【0035】 ところが、測距対象物が移動していると測距データは時々刻々変わるので、I RED24から出力される光信号と超音波振動子25から出力される超音波信号 とをそれぞれパルス信号として出力し、繰返し測距する必要がある。
【0036】 この場合、被写体が急速に遠ざかると、光波と音波との到達時間差が急速に長 くなるから、測距の分解能を上げるためには、測距間隔を短くしないと被写体の 動きを正確に捉らえられない。
【0037】 すると、発信装置から光波と同時に発射された音波が第2の受信手段で受信さ れる前に、該光波の次に発射された光波が先に第1の受信手段に到達してしまう 場合が生じ、これを図9により以下に説明する。
【0038】 送信装置10から光波と音波の対51,52,…が、図9(A)に示すように 、コード番号1,2,…として発射されたとする。これら各波動のうち光波は、 図9(B)に示すように、送信波と略同時に受信光波61,62,…として受光 される。これに対し音波は、投射間隔に比して被測距物が近いもしくは中程度の 位置にあれば、図9(C)に示すように、受信音波71,72,…として受信さ れる。
【0039】 従って、両者の相応する部分、つまり受信光波61と受信音波71との時間差 t1を計測すれば、被写体距離を求めることができる。即ち、受信音波71を、 その前の受信光波61と比較して到達時刻差t1を求めれば被写体距離が得られ るので、コード化することは必須要件でない。
【0040】 ところが投射間隔に比して被測距物が相対的に遠い位置にあると、受信音波8 1,82,…は図9(D)に示すようになってしまう。従って、受信音波81は 、その前の受信光波62と同時に発せられた音波ではなく、更にその前の受信光 波61の送信時に発せられた音波で、受信光波61と受信音波81とが相応する 到来波動になる。このようなことが起こると、コード化しない場合、受信音波8 1を誤ってその前に到達した受信光波62と比較することになってしまう。
【0041】 そこで、この実施例では一連の光波,音波にコード番号を例えば1,2,3, 4,Nと割当て、コードNになったらリセットがかかって再度1,2,…を繰返 すようにする。そして、同じコード番号の光波と音波とは、同時刻に発信装置1 0から発信されるものとする。
【0042】 つまり、どの光にも、音にも対応するフラグがついたことになるから、被写体 が投射間隔に比して遠い場合、コード番号1の受信光波61を受光してから、次 に到達する受信音波89は対応する音波でないことが分り、これにより、コード 番号1の受信音波81までの時間差t2を求めて測距できることになる。
【0043】 換言すれば、投射間隔と被写体距離とのからみから、コード化が必要になる場 合が生じるということで、一般的な測距装置としては、あらゆる場合に対応可能 にする必要があるので、本実施例ではコード番号を付与することとしている。
【0044】 なお、コード化を省略しようとするときには、上記図7におけるデジタルコー ド発生器21や上記図8におけるデコーダ45,46は不要になる。
【0045】 図10は、上述のデジタルコードの一例を示すもので、識別コード部91とタ イミングパルス92とから形成されている。このようなデジタルコードが上記図 8に示す受信手段で受信されると、識別コード部91がデコーダ45,46でデ コードされ、相応するコードのタイミングパルス同志の時間差がタイミングパル ス比較器47で計測される。
【0046】 つまり、デジタル系のデコードによる遅れが影響しないように識別コード部と タイミングパルスに別けたもので、この間の時間差は、なるべく少なく設定され る。
【0047】 さて、上述のように構成された測距装置を有するカムコーダが複数台、近くで 使用されている場合、発信装置から投射された信号が本来の自分の発信装置から の信号か、他のカムコーダの発信装置からの信号かを識別できない。そのような 場合には、上記図10に示す送信コード中の識別コード部にカメラの識別コード を併設すれば、混同を防ぐことができる。このような操作は、例えば着脱可能な 発信装置と受信手段とがカムコーダに一体化されたとき、相互に情報を取り合っ て識別可能な情報の設定を行うようにすればよい。
【0048】 次に、本実施例の変形例を説明する。この変形例は、伝播速度が異なる2種の 波動の到来時刻差に基づいて測距する本考案の測距装置と、従来の例えば山登り 方式による測距装置とを切換えて、若しくは組合わせて測距するものである。
【0049】 この変形例の構成を前記図6を用いて説明すると、本考案による測距モードと 従来の測距モードとを切換えてマイコン31に入力するモード切換スイッチ3と 、撮像素子36から出力された映像信号をプロセス処理して図示しない記録系に 出力とすると共に、コントラスト情報検出回路39にも供給する撮像プロセス回 路38と、B.P.F(バンドパスフィルタ),検波器,積分器,A/D変換器 等からなり、上記映像信号中の高周波成分つまりコントラスト情報を検出してマ イコン31に供給するコントラスト情報検出回路39とが上記実施例に付加され て形成されている。
【0050】 そして、上記撮像プロセス回路38とコントラスト情報検出回路39とが山登 り方式による従来の測距装置を構成している。
【0051】 このように構成されたこの変形例においては、モード切換スイッチ3の操作に より、本考案による測距装置を使用するか、従来の測距装置を使用するか、ある いは両者を組合わせて同時に使用するかを選択することできる。
【0052】 例えば、本考案の測距装置により特定の被写体までの概略距離が分るので、該 位置にフォーカシングレンズ2を駆動し、その後従来の山登り方式でコントラス ト情報が最大になるように微細にレンズ位置を調整してピント合わせすれば、従 来ないオートフォーカスの使い勝手を実現できる。
【0053】 あるいは、本考案の測距装置用発信装置が不作動、例えば発信装置10の電源 スイッチをオンにしてなかった、もしくは電池が切れていた等の場合、発信装置 10からの信号が受信手段30に到達しないのでフォーカシングレンズ2のピン ト合わせが何時まで待っても行なわれない。そこで、これをEVF(電子ビュー ファインダ)上に警告表示するようにしてもよいが、本変形例を適用すれば、本 考案の測距方式に代え、従来の山登り方式による測距に切換えるようにマイコン 31でコントロールすることができる。
【0054】 次に、本実施例における発信装置10のカムコーダ本体への装着について言及 する。上記実施例では受信手段はカムコーダ側に、発信装置は被写体側に、それ ぞれ装着されているとしたが、発信装置をカムコーダ本体に着脱可能にして携帯 時、撮影スタンバイ時は本体側に取り付けておくようにし、実際の使用時のみ取 り外して使用してもよい。この場合、発信装置の電源スイッチを手動操作するの に代え、カムコーダ本体への着脱に対応させてオン・オフすれば、使い勝手が向 上する。更に、発信装置に内蔵された電池を充電可能な形式とし、カムコーダ本 体に装着されているときに充電するようにすれば、更に使い勝手が向上する。
【0055】 また、上記実施例では、本考案をカムコーダに適用した例で説明したが、本考 案はこれに限定されるものでなく、電子スチルカメラや銀塩カメラ等にも広く適 用可能な技術思想であることは言うまでもない。
【0056】 ところで、上記実施例では、同一の状態の媒質中での伝播速度を異にする第1 の波動を光波とし、第2の波動を音波として説明したが、本考案はこれに限定さ れるものでなく、例えば光に代えて電磁波である電波を第1の波動としてもよい 。
【0057】 この場合、適当な周波数の電波を選んで使うと、光の場合に生じる指向性が鋭 くなり過ぎる、つまり影ができるとその後ろ側には光が届かないという問題を解 決できる。
【0058】 即ち、光の影を避けるため上記実施例では前記図1に示したように、発信装置 10を帽子6に装着したが、第1の波動として電波を使用すれば、図11に示す ように発信装置10を被写体5の胸ポケット等に取り付けて使う形態が可能にな る。
【0059】 このような胸ポケットに取付ける場合、光だと被写体5がカムコーダに対し て後ろ向きになると、光がカムコーダに届かないから使えないが、電波なら回 折によりある程度届くからである。
【0060】 また、本考案の測距装置用発信装置では、同一の状態の媒質中での伝播速度を 異にする第1の波動と第2の波動とを受信手段に向け送出するようになっている が、これら両波動が例えば光波と音波でもあるいは、電波と音波であっても、各 波動の発信部を共通にはできないので、波動源は厳密には異なる位置になる。
【0061】 しかしながら、両波動の相応する部分の到来時刻の差に基づいて発信部までの 距離を算定する際には、第1の波動の伝播速度が光速度のように極めて大きい場 合、第1の波動の発信源の位置は測定結果には実質的な影響を与えないため、上 記両波動が実質的に同一発信部から投射されると考えても実際上何等支障ない。 さて、この場合の測距値は、被写体からカムコーダまでの実際の直線距離にな るが、フォーカシングレンズのピント合わせで必要なのは、レンズの光軸上の距 離である。従って被写体を見込む角のコサインを実際の直線距離に乗じる、所謂 コサイン補正が必要になる。そこで、この点につき、以下に説明する。
【0062】 ワイヤレスリモコンを利用してリモコンの方向を検出するビデオカメラ用リモ コン位置検出装置が特開平1−109871号に開示されている。そこで、この 提案を本考案と組合わせて使用すれば、そのハード構成が適しているので、被写 体の方向を検出し、検出した方向によりピント合わせのコサイン補正を行うこと ができる。
【0063】 しかしながら、ある角度範囲内の被写体では、補正による影響が小さいので、 このようなコサイン補正をしなくても、実用上はさして問題にならない。
【0064】 また、本考案の測距装置は空間伝播速度の異なる2波動の到来時刻差に基づく 測距方式であったが、本考案は、同一の状態の媒質として空気中だけに限定され るものでなく、例えば水中にも適用することができる。
【0065】 即ち、水中では音波の伝播速度が空気中のそれの略4倍になるので、予め水中 モードと空気中モードとの切換えスイッチを設けておき、各モードでの測距値の 表示を切換えるようにすれば、媒質の如何に拘らず対応可能にすることができる 。
【0066】 更に、本考案を水中と空気中とに跨がる伝播経路に適用する際には、何れかの 媒質の幅もしくは、両方の媒質の比率がわかっていれば、それらの条件に応じた 補正を行うことにより適用可能になる。
【0067】 同様に、大気中の非常に長距離を測距しようとする際に、空気の密度が除々に 変化する、もしくは温度,湿度,気圧等により空気伝播速度が変化するような条 件下でも、適当なセンサを用いてそれらの情報をキャッチして補正することによ り、本考案を適用することができる。
【0068】 上記実施例では、第1,第2の受信手段をカムコーダに一体化してカメラの測 距装置としているが、本考案はカメラとの組合わせを必須とするものではない。 つまり、受信手段をカメラから独立させても構成可能である。この場合受信手段 内に、得られた測距値を表示する表示ユニットを設ければ測量等にも広く適用で き、従来測量に用いていた光波測距装置に置換することができる。このような測 距装置の構成要件は、 (イ)同一状態の媒質中での伝播速度を異にする第1,第2の波動を投射する 発信装置と、 (ロ)上記第1の波動を受信するための第1の受信手段と、 (ハ)上記第2の波動を受信するための第2の受信手段と、 (ニ)上記第1,第2の波動のうちの相応する部分の到来時刻の差に基づいて 上記発信装置までの距離を表わす測距信号を得る距離算定手段と、 で構成されている。そしてこの一般的な測距装置では、本考案のような、カメ ラのフォーカシングレンズの位置を上記測距信号対応位置に駆動するためのレン ズ駆動手段を必要としない。
【0069】
【考案の効果】
以上のべたように本考案によれば、測距対象物側に発信装置を取付け、該発信 装置から投射される伝播速度を異にする2つの波動の到来時刻差から被写体距離 を測距するようにしたので、レリーズタイムラグが短く、動体への追従性に優れ 、且つファインダ内のフォーカスフレーム枠に関係なく特定被写体を確実に測距 できるという顕著な効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る測距装置の使用状態を説明する
図。
【図2】上記図1における発信装置の外観斜視図。
【図3】上記発信装置の取付け状態を示す斜視図。
【図4】上記発信装置の底面図。
【図5】上記発信装置の別例を示す斜視図。
【図6】本考案をカムコーダに適用した一実施例の総合
ブロック図。
【図7】上記図6における発信装置の詳細を示すブロッ
ク構成図。
【図8】上記図6における第1,第2の受信手段の詳細
を示すブロック構成図。
【図9】送受信される光波と音波のタイミングチャー
ト。
【図10】デジタルコードの一例を示す図。
【図11】本考案に係る測距装置の別の使用状態を説明
する図。
【符号の説明】
2…フォーカシングレンズ 10,10a…発信装置 30…第1,第2の受信手段 31…マイコン(距離算定手段) 32…モータドライバ(レンズ駆動手段) 33…モータ(レンズ駆動手段)

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一の状態の媒質中での伝播速度を異に
    する第1の波動と第2の波動とを投射する発信装置から
    の上記第1の波動を受信するための第1の受信手段と、 同発信装置からの上記第2の波動を受信するための第2
    の受信手段と、 該第1および第2の受信手段により受信された各波動の
    うち両者の相応する部分の到来時刻の差に基づいて上記
    発信装置までの距離を表わす測距信号を得る距離算定手
    段と、 を具備してなることを特徴とする測距装置。
  2. 【請求項2】 同一の状態の媒質中での伝播速度を異に
    する第1の波動と第2の波動との両者の相応する部分の
    到来時刻の差に基づいて該第1および第2の波動の実質
    的に同一発信部までの距離を算定する測距装置に適用す
    るための発信装置であって、 上記第1の波動を投射するための第1の投射手段と、 上記第2の波動を投射するための第2の投射手段と、 を具備したことを特徴とする測距装置用発信装置。
JP5206791U 1991-07-05 1991-07-05 測距装置および測距装置用発信装置 Withdrawn JPH054075U (ja)

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