JPH054050A - 耐熱性遷移アルミナおよびその製造法 - Google Patents

耐熱性遷移アルミナおよびその製造法

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JPH054050A
JPH054050A JP3247389A JP24738991A JPH054050A JP H054050 A JPH054050 A JP H054050A JP 3247389 A JP3247389 A JP 3247389A JP 24738991 A JP24738991 A JP 24738991A JP H054050 A JPH054050 A JP H054050A
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alumina
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修 山西
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルミナ換算100重量部に対してバリウム
換算1〜20重量部よりなる硫酸アルミニウムとバリウ
ム化合物の混合溶液または硫酸アルミニウムの結晶水に
換算して20水塩以上の水を含有する混合物を加熱後、
熱分解せしめてなり、1200℃で3時間加熱後のBE
T比表面積が60m2 /g以上であることを特徴とする
耐熱性遷移アルミナ。 【効果】 高温下の使用においても比表面積の低下の少
ない1100℃で3時間加熱後のBET比表面積が10
0m2 /g以上、1200℃で3時間加熱後のBET比
表面積が60m2 /g以上の高比表面積を有する耐熱性
遷移アルミナを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性組成物、特に接触
燃焼触媒あるいは自動車排気浄化用触媒などに使用され
る触媒担体に適した耐熱性を有する遷移性アルミナ並び
にその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車排ガス除去、高温水蒸気改質、炭
化水素や水素の接触燃焼などの化学プロセスへの応用、
更には最近では、ガスタ−ビンやボイラ−等の高温下で
の触媒反応分野への触媒或いは触媒担体は、近年ますま
す多用化の傾向にある。
【0003】これら分野に用いられる担体は触媒成分の
有効利用の点より比表面積の高い触媒担体、通常γ−ア
ルミナを主体とする遷移アルミナが多く使用されている
が、これら担体の使用温度は1000℃以上、時には1
200℃を越える場合もあり、このような条件下の使用
において比表面積の低下が少ない耐熱性に優れた特性を
有する触媒担体が要求されている。
【0004】しかし、遷移アルミナは周知のように10
00℃以上の高温下に曝されるとα−アルミナ晶へと結
晶転移を起こし、著しく比表面積が低下する。
【0005】また触媒担体として遷移アルミナをペレッ
ト状もしくは他の形態の成形物に被覆し使用する場合に
は、このα−アルミナへの結晶転移による構造変化が被
覆層の脱落あるいは触媒成分のシンタリングを促進させ
る原因となる。
【0006】従来、この遷移アルミナにおける比表面積
の低下を防止するなど熱安定性の向上を計る方法とし
て、ランタン、プラセオジム、ネオジウム等の希土類元
素やカルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカ
リ土類元素を添加することは公知である。
【0007】例えば吸着性のガンマーアルミナをバリウ
ム化合物の液に含浸後、加熱処理を行ない3BaO・1
6Al2 3 の結晶形のベ−タアルミナを示す吸着性ア
ルミナを得る方法(米国特許第2,422,172号)
や、粒径が500ミクロン以下のアルミナあるいはアル
ミナ水和物に上記希土類物質を沈着させる方法(特開昭
62−176542号公報)等が知られているが高温に
おける熱処理、例えば1200℃、3時間での加熱処理
後のBET比表面積が50m2/gを越えるものは提案さ
れていない。
【0008】高比表面積を有するアルミナに酸化バリウ
ムの水溶液を含浸させ、これを1050℃〜1200℃
で焼成してその比表面積が70m2/g以上のものが開示
されている(特開昭62−191043号公報)が、こ
の方法では酸化バリウムがアルミナ中へ固溶するために
は、1050℃〜1200℃で一定時間の高温焼成が必
要であり、そのため製造設備が高価なものとなり経済的
でない。
【0009】またアルミニウムアルコキシドとバリウム
アルコキシドの混合溶液を複数の官能基を有する含酸素
有機化合物の1種あるいは2種以上の存在下で、加水分
解してゾルを得た後、ゲル化し、これを乾燥焼成する方
法において、1200℃、3時間焼成後のBET比表面
積が97m2/gのものが開示されている(特開昭63−
242917)が、金属アルコキシドや有機物を利用す
る製造法は、原料が高価であり経済的でない。
【0010】一方、硫酸アルミニウムを熱分解して遷移
アルミナを得ることは公知である。(例えば、特公昭4
2−16934号及び窯業協会誌77巻(2)196
9,60〜65頁、現代化学講座18”無機合成化学”
共立出版 第113頁)等。上記の方法で得られた遷移
アルミナは、例えば現代化学講座18”無機合成化学”
共立出版第113頁に示されるように1000℃程度の
加熱においては百数十m2/gの比表面積を示すが、12
00℃を越える場合にはその比表面積は20m2/g以下
に急激に低下すると記載されており、また上記窯業協会
誌にはこの遷移アルミナ(γ−アルミナ)は微粒でα晶
への転移速度は早く焼結性がよいとも記載されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】かかる事情下に鑑み、
本発明者等は、高いBET比表面積を有し、かつ100
0℃以上の高温下においても比表面積の低下が少ない優
れた耐熱性を有し、しかも他の触媒担体等の表面に被覆
せしめた場合も優れた被覆強度を発揮すると伴に、生産
原価も低い耐熱性遷移アルミナを見いだすことを目的と
して鋭意検討した結果、ついに本発明を完成するに至っ
た。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、アル
ミナ換算100重量部に対してバリウム換算1〜20重
量部よりなる硫酸アルミニウムとバリウム化合物の混合
溶液または硫酸アルミニウムの結晶水に換算して20水
塩以上の水を含有する混合物を加熱後、熱分解せしめて
なり、1200℃、3時間加熱後のBET比表面積が6
0m2/g以上であることを特徴とする耐熱性遷移アルミ
ナ並びに、アルミナ換算100重量部に対してバリウム
換算1〜20重量部よりなる硫酸アルミニウムとバリウ
ム化合物の混合溶液または硫酸アルミニウムの結晶水に
換算して20水塩以上の水を含有する混合物を加熱後、
熱分解せしめることを特徴とする耐熱性遷移アルミナの
製造方法を提供するにある。
【0013】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明において使用する硫酸アルミニウムは加熱分解後得ら
れる遷移アルミナのBET比表面積が90m2/g以上、
好適には100m2/g以上であれば特に限定されるもの
ではなく、通常一般式 Al2 (SO4 3 ・nH2 O (式中、n=0〜27である)で表わされる市販の固
体、或は液体の硫酸アルミニウムが使用される。
【0014】また上記物性を有する遷移アルミナの得ら
れる範囲において硫酸アルミニウムに他のアルミニウム
塩、例えば塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、蟻酸
アルミニウム、乳酸アルミニウムおよび酢酸アルミニウ
ムやアルミナ水和物或はアルミニウムアルコキサイド等
を併用しても良い。
【0015】本発明で使用するバリウム化合物は硫酸ア
ルミニウムとの混合に際し、均一に分散または、溶解す
るものであればよく、例えば、酸化バリウム、酢酸バリ
ウム、硝酸バリウム、硫酸バリウム等が適用される。
【0016】硫酸アルミニウムとバリウム化合物の混合
割合は所望温度まで焼成して得た遷移アルミナ中のアル
ミナ100重量部に対してバリウムとして約1〜約20
重量部、好ましくは約2〜約18重量部の範囲に調製す
る。
【0017】アルミナ100重量部に対するバリウムの
添加量が1重量部より少ない場合には高温使用時の比表
面積低下抑制効果が十分でなく、他方添加量が多すぎる
場合には高温使用時においてバリウムとアルミナの複合
酸化物の結晶成長が著しく比表面積の大幅な低下が起こ
る。
【0018】本発明の実施に際し、原料の硫酸アルミニ
ウムとバリウム化合物は水溶液中で湿式混合しアルミナ
とバリウムを均一に分散させるか、或いは原料の硫酸ア
ルミニウムとバリウム化合物が硫酸アルミニウムの結晶
水に換算して20水塩以上の水を含有する場合には、こ
れら硫酸アルミニウムとランタン化合物をV型ブレンダ
ー等で乾式混合し、アルミナとバリウムを均一に分散さ
せる。
【0019】混合操作は溶液を加温、攪拌する方法が好
ましい。それ故、硫酸アルモニウムとバリウム化合物の
混合は両者が固体の場合には何れか一方もしくは両方を
水溶液化し、これに他方を添加して混合させてもよい
し、水中に同時に添加し混合させてもよいし、液体硫酸
アルミニウムを用いる場合にはこれに固体状或いは液状
のバリウム化合物を添加し混合させてもよく、さらには
水酸化アルミニウムに硫酸を添加し硫酸アルミニウム溶
液を作成し、これにバリウム化合物を添加して混合させ
てもよく両者が均一に混合分散した液状を呈するならば
特に湿式混合方法は限定されない。
【0020】本発明の実施において、混合過程で、ラン
タン化合物、セリウム化合物、ジルコニウム化合物、シ
リコン化合物の1種または2種以上を混合して用いても
よい。
【0021】本発明の実施において、上記混合溶液また
は混合物は次いで加熱、水分を蒸発させる。この場合混
合溶液または混合物は徐々に粘性を増し、発泡が生じ更
に加熱し続けると多孔質の塊状品や凝集粒となる。この
時点での多孔質の程度は水の蒸発速度に左右されるの
で、より多孔質品を得るためには急激な水の蒸発を生じ
せしめればよい。
【0022】加熱方法としてはオ−ブン、オイルバス、
スプレイドライ、流動乾燥、真空乾燥、ニ−ダ−、リボ
ンドライヤ−、パドルドライヤ−等公知の方法が使用で
きる。加熱温度は特に制限されないが約100℃〜硫酸
アルミニウムの熱分解温度以下で行う。通常加熱は混合
溶液や混合物が硫酸アルミニウムの結晶水に換算して6
水塩程度迄実施すればよい。加熱したバリウム物質含有
硫酸アルミニウムはついで熱分解し必要に応じて焼成し
遷移アルミナを得る。
【0023】硫酸アルミニウムを熱分解させる温度は、
バリウム含有硫酸アルミニウムの熱分解温度以上で、か
つ分解生成した遷移アルミナがα晶に結晶転移しない温
度以下であればよく、具体的には大気中で800℃以上
〜1500℃、0.1秒〜24時間、好ましくは約90
0℃以上〜1300℃、0.5秒〜15時間程度行えば
よい。
【0024】本発明において遷移アルミナとは、通常当
核分野において使用されている範囲を越えるものではな
く、水酸化アルミニウムを加熱し、αアルミナになる過
程のものを指し、具体的にはγ、δ、η、θ、κ、ρ、
χ等の結晶形態を有するものであり、就中θ、κ、γ晶
の遷移アルミナである。
【0025】本発明の実施に際し、バリウム化合物と硫
酸アルミニウム混合溶液または混合物の加熱および熱分
解は連続操作として実施してもよいが、加熱後熱分解す
るに先立ち加熱を解砕処理する方法が推奨される。
【0026】解砕処理の目的は加熱方法による程度の差
はあるものの加熱により発泡し塊状或いは凝集粒となっ
ている粉体をほぐし、次に生じる熱分解時に発生するS
Oxを揮散しやすくするものである。
【0027】解砕に際してはボ−ルミルや振動ミル等の
粉砕媒体を用いない粉砕、例えば自由粉砕機やジェット
ミルのような衝撃強度の少ない粉砕機を用いて、平均二
次粒子径約20μm〜70μm程度まで解砕することが
好ましい。
【0028】このように熱分解に先立ちバリウム含有硫
酸アルミニウム加熱品を解砕処理することにより理由は
明らかではないが、得られた遷移アルミニウムは未処理
品に比較しその平均一次粒子径は小さく、耐熱性に優
れ、かつ遷移アルミナ中に残存するSOx量も少なくな
る。
【0029】解砕後の加熱品はついで熱分解するが、熱
分解の条件は上記したようにバリウム含有硫酸アルミニ
ウムが熱分解する温度以上でかつα−アルミナへの転移
が生じない温度で行えばよく、熱分解によって加熱品に
含まれる水及びSOxが乾固品粒子から急激に脱離する
ことによって遷移アルミナが発泡し高比表面積となる。
【0030】熱分解方法としては、ロ−タリ−キルン、
瞬間仮焼、流動焼成、静置焼成、トンネル炉、バッチ
炉、雰囲気炉等公知の方法を使用すればよい。
【0031】熱分解後のアルミナは熱分解条件(熱分解
温度、時間)を選定することにより所望とする結晶形態
の遷移アルミナと成しえるが、熱分解後、別途焼成する
ことにより、所望とする結晶形態の遷移アルミナとする
方法を採用することも可能である。
【0032】このようにして得られた遷移アルミナは、
1100℃、3時間焼成後のBET比表面積が100m2
/g以上であり、かつ1200℃、3時間焼成後のBE
T比表面積が60m2/g以上、普通には約80m2/g以
上である優れた耐熱性を有しており、そのままであるい
は粉砕した後触媒担体や樹脂充填材として、あるいは各
種形状触媒担体成形用原料として、さらにセラミック質
ハニカム等の既成の成形体表面に被覆する触媒担体とし
て使用可能である。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したごとく、本発明の耐熱性遷
移アルミナは硫酸アルミニウム等の安価な原料を用い混
合→加熱→熱分解という簡単な操作によって、微粒で被
覆性に優れ、高温においても実質的に初期の転移性アル
ミナの形態を維持し、比表面積の低下の少ない高比表面
積を有する耐熱性遷移アルミナを提供するものでその工
業的価値は頗る大なるものである。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが本発明は以下の実施例により制限されるものでは
ない。
【0035】実施例1 容積500mlのビ−カ−に50mlの浄水を入れ、こ
れに硫酸アルミニウム[Al2 (SO4 3 ・18H2
O]30gと、最終所望遷移アルミナ中のAl 2 3
00重量部に対してバリウム元素として1.0重量部と
なるように酢酸バリウムを加え室温で1時間撹拌しなが
ら生じた硫酸バリウムの白濁を完全に分散させた。この
分散液(硫酸アルミニウムの結晶水に換算して80水塩
に相当する)を電熱器で粘調状態になるまで沸騰、濃縮
乾燥後、180℃のエアバスに投入し、1時間蒸発乾固
した。このようにして得た乾固品100gをジュ−サ−
(VA−W35日立家電販売株式会社製)で3分間粉砕
することにより平均二次粒子径50μmの粉砕品を得
た。この粉砕品を室温から1050℃まで250℃/時
間の昇温速度で昇温後1050℃・16時間焼成、熱分
解し遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分がγ−アル
ミナであった)を得た。このようにして得た遷移アルミ
ナ各2gをムライト製坩堝に入れシリコニット炉中、露
点15℃の含水蒸気大気1.5l/分の気流下で110
0℃、1200℃の温度で各3時間加熱して耐熱試験を
行い、加熱後における比表面積(BET法による)を測
定した。この結果を表1に示す。
【0036】実施例2〜実施例3 実施例1と同様の処理で、最終所望遷移アルミナにおい
てバリウム元素としてAl2 3 100重量部に対し3
重量部(実施例2)、5重量部(実施例3)となるよう
に酢酸バリウムを用い遷移アルミナを得、実施例1と同
様に加熱による比表面積の低下を調べた。その結果を表
1に示す。
【0037】実施例4 容積500mlのビ−カ−に330mlの浄水を入れ、
これに硫酸アルミニウム[Al2 (SO4 3 ・18H
2 O]184gと、最終所望遷移アルミナ中のAl2
3 100重量部に対してバリウム元素として10重量部
となるように酢酸バリウムを加え室温で1時間撹拌しな
がら生じた硫酸バリウムの白濁を完全に分散させた。こ
の分散液(硫酸アルミニウムの結晶水に換算して84水
塩に相当する)を130℃のエアバスで10時間蒸発乾
固した。この乾固品100gをジュ−サ−で3分粉砕す
ることにより平均二次粒子径50μmの粉砕品を得た。
この粉砕品を室温から1000℃まで250℃/時間の
昇温速度で昇温後1050℃・16時間焼成、熱分解し
遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分がγ−アルミナ
であった)を得た。実施例1と同様に加熱による比表面
積の低下を調べた。その結果を表1に示す。
【0038】実施例5〜6 実施例4と同様の処理において最終所望遷移アルミナに
おいてバリウム元素としてAl2 3 に対し15重量部
(実施例5)、20重量部(実施例6)となるように酢
酸バリウムを用い遷移アルミナを得、実施例1と同様に
加熱による比表面積の低下を調べた。その結果を表1に
示す。
【0039】実施例7 容積500mlのビ−カ−に330mlの浄水を入れ、
これに硫酸アルミニウム[Al2 (SO4 3 ・18H
2 O]184gと、最終所望遷移アルミナ中のAl2
3 100重量部に対してバリウム元素として5重量部と
なるように塩化バリウムを加え室温で1時間撹拌しなが
ら生じた硫酸バリウムの白濁を完全に分散させた。この
分散液を400℃のエアバスに投入し急激な沸騰により
撹拌しながら10時間蒸発乾固した。この乾固品100
gをジュ−サ−で3分粉砕することにより平均二次粒子
径50μmの粉砕品を得た。この粉砕品を室温から10
50℃まで250℃/時間の昇温速度で昇温後1050
℃・15時間焼成、熱分解し遷移アルミナ(X線回折の
結果、大部分がγ−アルミナであった)を得た。実施例
1と同様に加熱による比表面積の低下を調べた。その結
果を表1に示す。
【0040】実施例8 容積500mlのビ−カ−に330mlの浄水を入れ、
これに有水硫酸アルミニウム[Al2 (SO4 3 ・1
8H2O]184gと、最終所望遷移アルミナにおいて
バリウム元素としてAl2 3 に対し5.0重量部とな
るように塩化バリウムを加え、室温で1時間撹拌しなが
ら生じた硫酸バリウムの白濁を完全に分散させた。この
分散液を400℃のエアバスに投入し急激な沸騰により
撹拌しながら10時間蒸発乾固した。この乾固品を室温
から1050℃まで250℃/時間の昇温速度で昇温後
1050℃・15時間焼成し転移性アルミナを得た。こ
のものを実施例1と同様に加熱による比表面積の低下を
調べた。その結果を表1に示す。
【0041】実施例9 実施例1において酢酸バリウムの他に硫酸ランタンを最
終所望遷移アルミナにおいてランタン元素としてAl2
3 に対し1.0重量部となるように加え他は同様にし
て遷移アルミナを得、実施例7と同様に加熱による比表
面積の低下を調べた。その結果を表1に示す。
【0042】実施例10 硫酸アルミニウム[Al2 (SO4 3 ・16H2 O]
400gを皿型転動造粒機に投入し、最終所望遷移アル
ミナ中のAl2 3 100重量部に対しバリウム原子と
して5重量部になる量の酢酸バリウムを溶解した水溶液
95ccをスプレーして、硫酸アルミニウム粉末の造粒品
を得た。この造粒品(硫酸アルミニウム結晶水に換算し
て22水塩に相当する)を室温から1050℃まで25
0℃/時間昇温速度で昇温後1050℃・16時間焼
成、熱分解した遷移アルミナ(X線回折の結果、大部分
がγ−アルミナであった)を得た。この遷移アルミナを
用い実施例1と同様に加熱による比表面積の低下を調べ
た。 その結果を表1に示す。
【0043】比較例1 実施例1において酢酸バリウムを加えない他は同様にし
て遷移アルミナを得、実施例1と同様に加熱による比表
面積の低下を調べた。その結果を表1に示す。
【0044】比較例2 容積500mlのビ−カ−に300mlの浄水を入れ、
これに比較例1で得られた遷移アルミナ30gと、バリ
ウム元素としてAl2 3 に対し2.0重量部となるよ
うに酢酸バリウムを加え90℃で1時間撹拌しながら分
散させた。このスラリ−を加熱しながら水を蒸発させた
後、400℃で10時間乾燥した。次いでこの乾燥品を
室温から1000℃まで250℃/時間の昇温速度で昇
温後1000℃・15時間焼成し遷移アルミナ(X線回
折の結果、大部分がγ−アルミナであった)を得た。こ
の遷移アルミナを用い、実施例1と同様に加熱による比
表面積の低下を調べた。その結果を表1に示す。
【0045】比較例3 実施例7と同様の処理においてに最終所望遷移アルミナ
においてバリウム元素としてAl2 3 に対し0.5重
量部となるように酢酸バリウムを用い遷移アルミナを
得、実施例1と同様に加熱による比表面積の低下を調べ
た。その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ換算100重量部に対してバリ
    ウム換算1〜20重量部よりなる硫酸アルミニウムとバ
    リウム化合物の混合溶液または硫酸アルミニウムの結晶
    水に換算して20水塩以上の水を含有する混合物を加熱
    後、熱分解せしめてなり、1200℃で3時間加熱後の
    BET比表面積が60m2/g以上であることを特徴とす
    る耐熱性遷移アルミナ。
  2. 【請求項2】 アルミナ換算100重量部に対してバリ
    ウム換算1〜20重量部よりなる硫酸アルミニウムとバ
    リウム化合物の混合溶液または硫酸アルミニウムの結晶
    水に換算して20水塩以上の水を含有する混合物を加熱
    後、熱分解せしめることを特徴とする耐熱性遷移アルミ
    ナの製造法。
  3. 【請求項3】 1200℃、3時間加熱後のBET比表
    面積が80m2/g以上であることを特徴とする請求項1
    記載の耐熱性遷移アルミナ。
  4. 【請求項4】 加熱後の粉末を粉砕した後、熱分解する
    ことを特徴とする請求項1記載の耐熱性遷移アルミナ。
  5. 【請求項5】 加熱後の粉末を粉砕した後、熱分解する
    ことを特徴とする請求項2記載の耐熱性遷移アルミナの
    製造法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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