JPH0540057Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） この考案は玉掛作業に供する天秤具に関する。

（従来の技術） 従来突発的な物の移動・運搬作業に臨んでは、
運搬機械（クレーン、移動式クレーン、トラツク
クレーン等）に常備するワイヤーロープ等の玉掛
用具を間に合わせに利用して、吊り上げ作業を行
つていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかし、荷に掛け渡したワイヤーロープを荷の
重心上方に位置するフツクに係着して引き上げよ
うとすると、ワイヤーロープの張力が荷との接触
面（特に角部）に作用し、往々にして荷を毀損さ
せるという事態を招いていた。

〔考案の効果〕 （問題点を解決するための手段） そこで、この考案は上記の欠点を除去すため、
両端に連結具を有する吊り具を設け、該吊り具の
胴体には、上・下二段にそれぞれ直交して設けた
嵌入穴と、これら嵌入穴に向かつてラツク嵌合爪
をそれぞれ設け、一方を正のラツクに形成し、他
方を逆のラツクに形成して２等分に形設した棒杆
とからなり、これら吊り具を４個と棒杆を４本設
け、これら吊り具の嵌入穴には棒杆を装着し、矩
形状に連結した天秤具を提供するものである。

（実施例） 以下、この考案の一実施例を図面にもとづいて
説明すると、一方に吊り穴１を他方にはフツク２
を有する吊り具３を設け、該吊り具３の胴体には
嵌入穴４、４′を直交するよう穿設し、該嵌入穴
４、４′のそれぞれの一端付近には、該嵌入穴に
向かつて、突出するラツク嵌合爪５を有するくの
字状のストツパー部材８を枢着して設け、該スト
ツパー部材の他端には外方向に延出する押動杆９
を設ける。該ラツク嵌合爪５の嵌脱に適合し、
正・逆両方向の刻みから成る正のラツク６ａと逆
のラツク６ｂを２等分に形設する棒杆７を吊り具
３の嵌入穴４に挿通し、４個の吊り具と４本の棒
杆で四囲に組み合わせたことを特徴とする天秤具
である。

（作用） この使用法は図のように４個の吊り具が有する
嵌入穴４に４本の棒杆７の各々の両端部を挿通
し、四囲に組み合わせ天秤を構築するが、嵌入穴
４への棒杆７の挿通にあたつては、押動杆９を押
すように操作してラツク嵌合爪５の嵌入穴４への
突出を解除させながら行う。吊り荷１０のサイズ
を見計らい所望の大きさに天秤を設定すると、押
動杆９を操作して各々のラツク嵌合爪５をそれら
各々に対応する正のラツク６ａ及び逆のラツク６
ｂに嵌合させた後、吊り荷１０に掛け渡した玉掛
用具１１をフツク荷に係止させ、各々の吊り具３
が有する吊り穴１に玉掛用具１２の一端を係止
し、他端を収束させてトラツククレーン等のフツ
ク１３に連結して吊り上げの準備作業を整え、玉
掛作業を行うものである。

尚、弾性部材の利用を図つて、ラツク嵌合爪５
と正のラツク６ａ及び逆のラツク６ｂとの嵌合実
施の一助としても良い。

〔考案の効果〕 これにより、突発的な玉掛作業に臨んでも、そ
の吊り荷の形態や大小に即応して、最適な大きさ
の天秤を得ることができ、また、荷をワイヤー等
の張力で直接毀損する心配がないので、安心して
玉掛作業ができ、作業終了時には分解してまとめ
れば場所をとることなくコンパクトに収納でき、
持ち運びに便利であるという数々の多大な効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は要部のみ示す平面図であり、第２図は
側面図であり、第３図は要部を一部拡大して示す
平面図であり、第４図は斜視図である。 １……吊り穴、２……フツク、３……吊り具、
４……嵌入穴、４′……嵌入穴、５……ラツク嵌
合爪、６ａ……正のラツク、６ｂ……逆のラツ
ク、７……棒杆、８……ストツパー部材、９……
押動杆、１０……吊り荷、１１……玉掛用具、１
２……玉掛用具、１３……フツク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端に連結具を有する吊り具３を設け、該吊り
   具３の胴体には、上・下二段にそれぞれ直交して
   設けた嵌入穴と、これら嵌入穴に向かつてラツク
   嵌合爪５をそれぞれ設け、一方を正のラツク６ａ
   に形成し、他方を逆のラツク６ｂに形成して２等
   分に形設した棒杆７とからなり、これら吊り具３
   を４個と棒杆７を４本設け、これら吊り具３の嵌
   入穴には棒杆７を装着し、矩形状に連結したこと
   を特徴とする天秤具。