JP6098453B2 - ジブ用吊り具 - Google Patents

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本発明は、移動式クレーンのアタッチメントの組立又は分解作業時に用いるジブ用吊り具に関する。
従来、移動式クレーンとして、下部走行体上に上部旋回体を旋回可能に搭載し、この上部旋回体の前部にブームの基端を起伏可能に連結するとともに、このブームの先端にジブを回動可能に連結してなるものは知れている。
そして、このような移動式クレーンのアタッチメントであるブーム及びジブの組立又は分解作業時には、例えば特許文献1に開示されているように、ブームの腹面側にジブを内抱き状態に配置し、このジブの基端部をブームの上方から補助クレーンで吊り上げ、この状態でブームとジブとのピン結合又はピンの取り外しなどを行うことがある。
この場合の吊り上げ方法としては、図6(a)に示す如くブーム101上方の補助クレーンのフック103からワイヤロープよりなるスリング104をブーム101及びジブ102の外側を大回しに掛けてジブ102を吊り上げる方法、図6(b)に示す如くブーム101上方の補助クレーンのフック103からスリング105をブーム101の外側及びジブ102の中を通して掛け回してジブ102を吊り上げる方法、又は図6(c)に示す如くスリング106を、ブーム101の外側を回さず、ブーム101の内側を通してジブ102に巻き付けてジブ102を吊り上げる方法が通常採られている。
特開2008−44776号公報(第7頁、図10)
ところが、上記従来の方法のうち、図6(a)に示す方法では、補助クレーンでジブ102を吊り上げるときにスリング104がブーム101及びジブ102と干渉してそれらの塗装が落ちてしまうとともに、スリング104が損傷し易いという問題がある。しかも、スリング104を大回しにする際に作業者がジブ102の下に入る必要があり、危険であるという問題もある。
また、図6(b)に示す方法でも、補助クレーンでジブ102を吊り上げるときにスリング105がブーム101及びジブ102と干渉してそれらの塗装が落ちてしまうなどの問題がある上、スリング105を回すためにブーム101下方のジブ102の中に作業者が入る必要があり、非常に危険であるという問題もある。
さらに、図6(c)に示す方法では、スリング106をブーム101の内側を通す場合、ブーム101の腹背面(上下面)に配置されたラチスパイプや足場と干渉しない空間にスリング106を通す必要があり、通すために配置レイアウトなどを変更する必要があるという問題がある。しかも、ブーム101下方のジブ102の中に作業者が入る必要があり、非常に危険であるという問題もある。
本発明はかかる諸点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、ブームの上方からジブを補助クレーンで吊り上げるとき、ブーム及びジブとの干渉による塗装落ちを防止できるとともに、安全に作業を行い得るジブ吊り具を提供せんとするものである。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、ブームの腹面側にジブを内抱き状態に配置し、このジブをブームの上方から補助クレーンで吊ってアタッチメントの組立又は分解作業を行うときに用いるジブ用吊り具として、上記補助クレーンのフックにスリングロープを介して吊り下げられ、ブームの幅寸法以上の長さを有しかつ両端にロープ連結部が設けられた吊りビームと、上記ジブの幅方向両側にそれぞれ側方に突出して取り付けられ、先端にロープ連結部が設けられた一対の固定部材と、この一対の固定部材のロープ連結部と上記吊りビームのロープ連結部とにそれぞれ一端が連結された一対の吊りロープとを備える構成にする。
この構成では、ブームの上方から内抱き状態のジブを補助クレーンで吊り上げてアタッチメントの組立又は分解作業を行うときに用いるジブ用吊り具が、補助クレーンのフックにスリングロープを介して吊り下げられた吊りビームと、ジブの幅方向両側にそれぞれ取り付けられた一対の固定部材と、この一対の固定部材のロープ連結部と上記吊りビームのロープ連結部とにそれぞれ一端が連結された一対の吊りロープとからなり、このジブ用吊り具を用いてジブを補助クレーンで吊り上げるときにスリングロープや吊りロープがブーム及びジブと干渉することはないので、従来の如く干渉に伴ってブーム及びジブの塗装が落ちることはなく、また、スリングロープや吊りロープが損傷することもない。しかも、従来の如くブームやジブの下方や中に作業者が入る必要はなく、安全に作業を行うことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のジブ用吊り具において、上記一対の固定部材を、ジブの背面側の2本の主桁にそれぞれ取り付ける構成にする。この構成では、一対の固定部材が内抱き状態のジブの背面側つまり地上寄りの2本の主桁にそれぞれ取り付けられているため、この各固定部材のロープ連結部に吊りロープの一端を連結する作業も地上近くで行われることになり、その分高所作業を回避して作業の安全性を高めることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載のジブ用吊り具において、上記各吊りロープを、少なくとも1箇所で分離可能に設ける構成にする。この構成では、各吊りロープが少なくとも1箇所で分離可能に設けられているため、補助クレーンでジブを吊り上げるとき各吊りロープを分離した状態で狭い箇所に補助クレーンを入れることができ、その分作業性を高めることができる。
以上のように、本発明のジブ用吊り具によれば、この吊り具を用いてジブをブームの上方から補助クレーンで吊り上げるときにスリングロープや吊りロープがブーム及びジブと干渉することはないので、従来の如く干渉に伴ってブーム及びジブの塗装が落ちたり、スリングロープや吊りロープが損傷したりすることはなく、それらの防止化を図ることができる。しかも、ブームやジブの下方や中に作業者が入る必要はなく、安全に作業を行うことができる。
特に、請求項2に係る発明では、一対の固定部材が内抱き状態のジブの背面側つまり地上寄りの2本の主桁にそれぞれ取り付けられているため、この各固定部材のロープ連結部に吊りロープの一端を連結する作業も地上近くで行うことができ、その分高所作業を回避して作業の安全性を高めることができる。
また、請求項3に係る発明では、各吊りロープが少なくとも1箇所で分離可能に設けられているため、補助クレーンでジブを吊り上げるとき各吊りロープを分離した状態で狭い箇所に補助クレーンを入れることができ、その分作業性を高めることができる。
図1は本発明の実施形態に係るジブ用吊り具を用いた移動式クレーンのアタッチメントの組立又は分解作業の状態を示す側面図である。 図2は図1のX−X線に沿って見た矢視図である。 図3は図2のY付近の拡大図である。 図4は図3のZ−Z線に沿って見た矢視図である。 図5は上記ジブ用吊り具を用いた吊り作業の手順を説明するための説明図である。 図6は従来の吊り上げ方法を説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態である実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係るジブ用吊り具を用いた移動式クレーンのアタッチメントの組立又は分解作業の状態を示し、1は移動式クレーンとしてのクローラクレーンであって、このクローラクレーン1は、クローラ式の下部走行体2と、この下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3と、この上部旋回体3の前部に取り付けられたアタッチメント4と、上部旋回体3の後部にそれぞれ設けられたガントリ5及びバランスウエイト6とを備えている。
上記アタッチメント4は、基端が上部旋回体3の前部に起伏可能に連結されたブーム11と、このブーム11の先端部腹面側に基端が回動可能に連結されたジブ12と、ブーム11の先端部背面側にそれぞれ基端が回動可能に連結されたフロントストラット13及びリヤストラット14とを有してなる。
上記ブーム11の先端部にはブームガイライン15の一端が接続されており、このブームガイライン15の他端には上部スプレッダ16が設けられている。この上部スプレッダ16とガントリ5の頂部に設けた下部スプレッダ17との間にはブーム起伏用ロープ18が巻き掛けられ、このブーム起伏用ロープ18の一端部は、ガントリ5のコンプレッションメンバ5aの基端側に設けたブーム起伏用ウインチ19に巻き付けられており、このブーム起伏用ウインチ19によりブーム起伏用ロープ18を巻き取り又は繰り出すことで上部スプレッダ16と下部スプレッダ17との間の距離を変更し、ブーム11を起伏させるようになっている。
上記ジブ12の先端とフロントストラット13の先端とは、図示していないが、ジブガイラインを介して連結されており、リヤストラット14の先端とブーム11の基端部とは、ストラットガイライン20を介して連結されている。また、フロントストラット13の先端とリヤストラット14の先端との間にはシーブを介してジブ起伏用ロープ21が巻き掛けられ、このジブ起伏用ロープ21の一端部は、ブーム11の先端部背面側に設けたシーブを通して、ブーム11の基端部背面側に設けたジブ起伏用ウインチ22に巻き付けられており、このジブ起伏用ウインチ22によりジブ起伏用ロープ21を巻き取り又は繰り出すことでフロントストラット13とリヤストラット14とがなす角度を変更し、ジブ12を起伏させるようになっている。
そして、上記アタッチメント4の組立又は分解作業を行うときには、ブーム11の腹面側にジブ12を内抱き状態に配置し、このジブ12の基端部をブーム11の上方から補助クレーンのフック30で吊り上げ、この状態でブーム11とジブ12とのピン結合又はピンの取り外しなどを行う必要がある。この作業のために、本発明の一実施形態に係るジブ用吊り具40が用いられる。
上記ジブ用吊り具40は、図2に示すように、補助クレーンのフック30に一対のスリングロープ41,41を介して吊り下げられた吊りビーム42と、上記ジブ12の背面側の2本の主桁12a,12aにそれぞれ取り付けられた一対の固定部材43,43と、この一対の固定部材43と上記吊りビームの両端とをそれぞれ連結する一対の吊りロープ44,44とを備えてなる。
上記吊りビーム42は、ブーム11の幅寸法以上の長さを有する円管からなり、この吊りビーム42の両端部にはそれぞれ貫通孔を有するプレートよりなる第1のロープ連結部42a,42aが設けられているとともに、吊りビーム42の各第1ロープ連結部42a位置よりも内側部位にはそれぞれ同じく貫通孔を有するプレートよりなる第2のロープ連結部42b,42bが設けられている。吊りビーム42の各第2ロープ連結部42bには、一端が補助クレーンのフック30に掛け止めされたスリングロープ41の他端がシャックル45を介して連結されている。
上記各固定部材43は、図3及び図4に拡大詳示するように、水平板43aと垂直板43bとをT字状に組み立ててなる。水平板43aは、ジブ12の背面側の主桁12aに直接当接しかつジブ13の背面側の補桁12cにスペーサ51を介在して当接した状態で主桁12aに対し2本のU字型の固定ボルト46,46により固定されているとともに、補桁12cに対し2本のU字型の固定ボルト47,47により固定されている。一方、垂直板43bは、水平板43aよりもジブ12の幅方向側方に突出して形成されており、この垂直板43bの突出側である先端部には貫通孔よりなるロープ連結部43cが設けられている。
上記各吊りロープ44は、その一端が上記吊りビーム42の第1ロープ連結部42aに、他端が上記固定部材43のロープ連結部43cにそれぞれシャックル48を介して連結されているとともに、中間部で上下2つの分割ロープ44a,44bに分離されかつシャックル49で両分割ロープ44a,44bを分離可能に連結するように設けられている。各分割ロープ44a,44bは、全体が環状に形成された繊維素材(繊維スリングともいう)からなり、その両端にシャックル48,49を通すようになっている。
次に、上記ジブ用吊り具40を用いてブーム11の上方から内抱き状態のジブ12を吊るときの作業手順を、図5を参照しながら説明する。
先ず、図5(a)に示すように、ジブ用吊り具40をスリングロープ41,41を介して補助クレーンのフック30を吊り下げる。この際、ジブ用吊り具40からは、予め各吊りロープ44の下側の分割ロープ44bを取り外しておく。
続いて、図5(b)に示すように、補助クレーンのフック30を、ストラットガイライン20とブームガイライン15との間に入れ、ジブ用吊り具40をブーム11の上方に配置する。
次いで、図5(c)に示すように、補助クレーンのフック30を下げてジブ用吊り具40の各吊りロープ44の上側分割ロープ44aがブーム11の左右両側に垂れ下がる状態にする。その後、ジブ用吊り具40の各吊りロープ44の上側分割ロープ44aにそれぞれシャックル49を介して下側分割ロープ44bを連結する。
続いて、図5(d)及び(e)に示すように、補助クレーンのフック30を少し上げてジブ用吊り具40の各吊りロープ44の下側分割ロープ44bの下端を地面から離し、しかる後、この各吊りロープ44の下側分割ロープ44bの下端を、予めジブ12の背面側の2本の主桁12a,12aなどに各々取り付けた一対の固定部材43の各ロープ連結部43cにシャックル48を介して連結する。
次いで、補助クレーンのフック30を更に少し上げてジブ用吊り具40でジブ12を支えるようにする。この状態のとき、アタッチメント4の分解作業として、ブーム11とジブ12とを連結するピンの取り外し又はジブ12の各部分同士を結合する結合ピンの取り外しなどが行われる。
その後、図5(f)に示すように、補助クレーンのフック30を下げてジブ12を地面近くにまで降ろす。
以上によって、アタッチメント4の分解作業時にジブ用吊り具40を用いてブーム11の上方から内抱き状態のジブ12を吊り下げるときの作業は終了する。尚、アタッチメント4の組立作業時にジブ用吊り具40を用いてブーム11の上方から内抱き状態でかつ地上に配置されたジブ12を吊り上げるときの作業手順は、基本的には上述のときと同じであり、ジブ用吊り具40でジブ12を地面上から吊り上げた状態のとき、アタッチメント4の組立作業として、ブーム11とジブ12とのピン結合又はジブ12の各部分同士のピン結合などが行われることが異なるだけである。
このように、移動式クレーン1のアタッチメント4の組立又は分解作業時にブーム11の上方から内抱き状態のジブ12を吊り上げるときに用いるジブ用吊り具40は、その構成部材である一対の吊りロープ44,44やスリングロープ41,41がブーム11及びジブ12と干渉しないように構成されているため、従来の如く干渉に伴ってブーム11及びジブ12の塗装が落ちたり、スリングロープ41や吊りロープ44が損傷したりすることはなく、これらの防止化を確実に図ることができる。しかも、ジブ用吊り具40の使用に当たり、従来の如くブーム11やジブ12の下方や中に作業者が入る必要はなく、安全に作業を行うことができる。
特に、本実施形態の場合、上記ジブ用吊り具40の一対の固定部材43,43は、内抱き状態のジブ12の背面側つまり地上寄りの2本の主桁12a,12aにそれぞれ取り付けられているため、この各固定部材43のロープ連結部43cに吊りロープ44の一端を連結する作業が地上近くで行われることになり、その分高所作業を回避して作業の安全性を高めることができる。
また、上記ジブ用吊り具40の一対の吊りロープ44,44は、それぞれその中間部で2つの分割ロープ44a,44bに分離可能に設けられているため、補助クレーンのフック30でジブ12を吊り上げるとき、図5(a)及び(b)に示すように、各吊りロープ44から下側の分割ロープ44bを取り外した状態で移動式クレーン1のストラットガイライン20とブームガイライン15との間の狭い箇所に補助クレーンのフック30を比較的容易に入れることができ、その分作業性を高めることができる。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の形態を包含するものである。例えば上記実施形態では、ジブ用吊り具40の一対の固定部材43,43を、それぞれジブ12の背面側の2本の主桁12a,12aに取り付けたが、本発明は、これに限らず、一対の固定部材43,43を、ジブ12の腹面側の2本の主桁、又はジブ12の幅方向両側の補桁に取り付けても良い。要は、ジブの幅方向両側にそれぞれ固定部材を側方に突出して取り付け、この固定部材の突出端である先端にロープ連結部を設ければ良い。
また、上記実施形態では、ジブ用吊り具40の一対の吊りロープ44,44を、それぞれその中間部で上下2つの分割ロープ44a,44bに分離可能に設けるようにしたが、本発明は、この一対の吊りロープ44,44の長さなどに応じて、各吊りロープ44を1本のロープで構成したり、あるいは2箇所以上で分離可能に設けたりしても良い。
4 アタッチメント
11 ブーム
12 ジブ
12a 主桁
30 補助クレーンのフック
40 ジブ用吊り具
41 スリングロープ
42 吊りビーム
42a 第1のロープ連結部
43 固定部材
43c ロープ連結部
44 吊りロープ
44a,44b 分割ロープ

Claims (3)

  1. ブームの腹面側にジブを内抱き状態に配置し、このジブをブームの上方から補助クレーンで吊ってアタッチメントの組立又は分解作業を行うときに用いるジブ用吊り具であって、
    上記補助クレーンのフックにスリングロープを介して吊り下げられ、ブームの幅寸法以上の長さを有しかつ両端にロープ連結部が設けられた吊りビームと、
    上記ジブの幅方向両側にそれぞれ側方に突出して取り付けられ、先端にロープ連結部が設けられた一対の固定部材と、
    この一対の固定部材のロープ連結部と上記吊りビームのロープ連結部とにそれぞれ一端が連結された一対の吊りロープとを備えたことを特徴とするジブ用吊り具。
  2. 上記一対の固定部材は、ジブの背面側の2本の主桁にそれぞれ取り付けられている請求項1記載のジブ用吊り具。
  3. 上記各吊りロープは、少なくとも1箇所で分離可能に設けられている請求項1又は2記載のジブ用吊り具。
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