JPH0539794Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はプレス機から打抜かれたブランク材を
その蓄積部に集積するブランク材集積装置に関す
る。

（従来の技術） 従来、プレス加工に供されるブランク材は、コ
イル材をプレス機により所定な形状・寸法に打抜
かれることによつて得られ、打抜かれたブランク
材はその後、コンベヤで搬送され、コンベヤの下
流端に配置された蓄積部に積重ねられるようにな
つている。

（考案が解決しようとする問題点） 上記ブランク材は、ベルトコンベヤ等の搬送手
段によつてブランク材積上げ装置の上方に運ば
れ、そのブランク材積上げ装置のガイドピン内に
ブランク材を積上げているが、コンベヤ搬送時の
ブランク材は、プレス機における打ち抜き加工
時、コンベヤ上に落下して搬送されるため、その
姿勢が一定しない不整列な状態にある。したがつ
て、この不整列な状態でブランク材が積上げ装置
内に落し込まれると、ずれた状態で積上げられて
しまうばがりか、ガイドピンとブランク材とのク
リアランスをゼロに出来ないことから、このクリ
アランスがブランク材の不整列を助長し、プレス
機へブランク材を送つた場合の精度を悪くしてい
る。すなわち、ブランク材積上げ装置にてブラン
ク材がずれると受渡し装置によるブランク材のク
ランプ位置が変わつてしまう。したがつて、この
クリアランスがプレス機へブランク材を送つた場
合の精度を悪くしている。

（問題点を解決するための手段） この考案は上記問題点を解消するためになされ
たもので、その要旨はプレス機から打ち抜かれた
ブランク材と、該ブランク材を搬送する第一コン
ベヤと、該第一コンベヤの上方にあつて当該第一
コンベヤに対して交差して設けられた第二コンベ
ヤと、該第二コンベヤの下流端下方に設けられた
ブランク材積上げ装置とからなり、上記第一、第
二コンベアの各下流端部にはストツパが設けら
れ、第一コンベヤの下流端部の下方に、当該スト
ツパに当接したブランク材を押上げて上記第二コ
ンベヤに該ブランク材を供給する押上げ装置を設
け、上記第二コンベヤの下流端部の上方に、当該
ストツパに当接したブランク材を押下げて上記ブ
ランク材積上げ装置にブランク材を落し込む落し
込み装置を設けてなることを特徴とするブランク
材集積装置にある。

（作用） 打ち抜かれたブランク材を第一コンベヤの下流
端のストツパに当接し、同時に第一コンベヤ下方
から上方へ突出す押上げ装置によりブランク材を
第一コンベヤ上方の第二コンベヤに供給させる。
次に第二コンベヤの下流端のストツパにブランク
材を当接させ、同時に落し込み装置により上方か
ら下方に第二コンベヤの間隙をぬつてブランク材
を積上げ装置内に落とし込むことにより、一定の
所望な姿勢に整列されたままで積上げ装置内に収
納集積される。また、第二コンベヤの搬送方向の
正逆を適宜選択することで第二コンベヤのどちら
か一方の下流端の積上げ装置にブランク材を選択
的に収納集積できる。

（実施例） 以下、本考案の詳細を図示した実施例に基づい
て説明する。

図中１は、プレス機２の金型３上に間欠送りさ
れるコイル材４から打抜かれたブランク材であ
る。この打抜かれたブランク材１は、例えば５本
のベルト５ａを備えた第一コンベヤ５上に落下
し、第一コンベヤ５の下流端に取着固定されたス
トツパ６まで送られる。ストツパ６は、その当接
面がブランク材１の外形の一部に対応するべく切
欠凹形状に形成され、当接面にブランク材１が当
接した際、ブランク材１が一定の姿勢を採るよう
なされている。また第一コンベヤ５の上方には、
第一コンベヤ５に交差した第二コンベヤ７（以
下、吸着コンベヤと称す）が配設されている。吸
着コンベヤ７は例えば５本のベルト７ａと磁性体
８とを備えており、磁性体８はブランク材１をベ
ルト７ａに吸着させ、ベルト７ａの移動によつて
ブランク材１を移動させるようになつている。し
たがつて、磁性体８はブランク材１には直接接触
せず、ブランク材１をベルト７ａに吸着させた状
態となる。この吸着コンベヤ７にはその終端にス
トツパ９，９′が取着固定されており、このスト
ツパ９，９′の下方に積上げ装置１２，１２′（１
２′は図が省略されている）が配設されている。
このストツパ９，９′はその当接面がブランク材
１の外形の一部に対応するべく形成され、ブラン
ク材１の落下位置決め及び姿勢の矯正をなすべく
取着固定されている。また第一コンベヤ５のスト
ツパ６の下方には、ブランク材１の押上げ装置１
０が設置され、押上げ装置１０がベルト５ａの間
隙をぬつて上側ベルト５a′上のブランク材１を持
上げて吸着コンベヤ７の下側ベルト７a′に吸着さ
せるように構成されている。また吸着コンベヤ７
のストツパ９，９′の上方には、ブランク材１の
落とし込み装置１１が配設され、落とし込み装置
１１は下動しながらベルト７ａの間隙をぬつて下
側ベルト７a′に吸着されたブランク材１を下方に
ある積上げ装置１２，１２′に積上げるよう形成
している。この積上げ装置１２，１２′は、スタ
ツク台１６に設置され、ブランク材１の四隅を囲
繞するガイドピン１３と、積上げられるブランク
材１を受けるブランク材受け１４と、そのブラン
ク材受け１４を上下動自在に支持するシリンダ１
５とから構成されている。

なお、上記第一、第二コンベヤ５，７は、通常
のものであり、図示しないモータ、たとえば直流
サーボモータが使用され、間欠的に移動される。

上述した構成において、まず、図に示すよう
に、プレス機２でコイル材４を打抜いて一枚ずつ
ブランク材１を得、このブランク材１を第一コン
ベヤ５の上側ベルト５ａ上に落下させる。ブラン
ク材１は、第一コンベヤ５によつてその下流端の
ストツパ６に搬送され、ストツパ６に当接する。
ストツパ６に当接したブランク材１は、ストツパ
６の当接面によつてその姿勢が矯正されると同時
に、図示しないセンサに検知され、第一コンベヤ
５の下側ベルト５a′下方から下側ベルト５a′の隙
間をぬつて上昇する押上げ装置１０によつて吸着
コンベヤ７の下側ベルト７a′に供給される。吸着
コンベヤ７に吸着されたブランク材１は、その集
積を待つブランク材積上げ装置１２に向かつて上
記ストツパ６にあつた姿勢のまま搬送される。そ
して、ブランク材１はストツパ９に当接し、そこ
でさらに不整列なブランク材１は最終的に矯正さ
れるのと同時に、図示しないセンサによつて検知
され、吸着コンベヤ７の上側ベルト７ａ上方から
上側ベルト７ａの隙間をぬつて下降する落し込み
装置１１によつて下側ベルト７a′に吸着されたブ
ランク材１を積上げ装置１２に落し込まれる。そ
の際ブランク材１は、ガイドピン１３にガイドさ
れ、適宜位置に上昇されたシリンダ１５頭部のブ
ランク材受け１４に載置される。なお、必要に応
じて吸着コンベヤ７を逆転し、反対側のブランク
材積上げ装置１２にブランク材１を上記と同様に
搬送し、供給できることは勿論である。

（考案の効果） 以上説明したように、プレス機から打ち抜かれ
たブランク材と、該ブランク材を搬送する第一コ
ンベヤと、該第一コンベヤの下流端上方にあつて
当該第一コンベヤに対して交差して設けられた第
二コンベヤと、該第二コンベヤの両端下方に設け
られたブランク材積上げ装置とからなり、上記第
一コンベヤの下流端及び第二コンベヤの両端には
当該ブランク材に対応した切欠凹形状のブランク
材当接面からなるストツパが形成され、上記第一
コンベヤの下流端部の下方にストツパに当接した
ブランク材を真上に押し上げて第二コンベヤの長
手方向中間部にブランク材を供給する押上げ装置
を設け、上記第二コンベヤのどちらかの下流端部
の上方にストツパに当接したブランク材を真下に
押し下げてブランク材積上げ装置にブランク材を
落し込む落し込み装置を設けたので、 第一コンベヤの直列方向に第二コンベヤとブ
ランク材積上げ装置を配設することが無いので
省スペース化できる。

プレス機から打ち抜かれたブランク材の姿勢
をストツパによつて規整し且つ位置決めし、さ
らにブランク材積上げ装置上方でストツパによ
つて規整し且つ位置決めし得、整列保持された
ままのブランク材をずらすことなくブランク材
積上げ装置内に一定に積み上げ集積できる。し
かもブランク材は、押上装置によつてストツパ
で位置決めされたままの状態を維持されながら
真上に正確に第二コンベヤの長手方向中間部に
供給され、さらに落し込み装置によつてストツ
パで位置決めされたままの状態を維持されなが
ら真下に正確にブランク材積み上げ装置内に集
積されるので、次工程におけるプレス機への送
り精度を正確になし得る。

一方のブランク材積上げ装置にブランク材が
満載になつた場合でもプレス機及び第一、第二
のコンベヤを停止させることなく選択的に他方
の積上げ装置にブランク材を供給することがで
き、連続したブランク材搬送で効率的なブラン
ク材の積み上げ作業をなすことから、生産性を
向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示す概略斜視図であ
る。 １……ブランク材、２……プレス機、３……金
型、４……コイル材、５……第一コンベヤ、５ａ
……上側、５a′……下側ベルト、６……ストツ
パ、７……第二コンベヤ、８……磁性体、９，
９′……ストツパ、１０……押上げ装置、１１…
…落し込み装置、１２……ブランク材積上げ装
置、１３……ガイドピン、１４……ブランク材受
け、１５……シリンダ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. プレス機から打ち抜かれたブランク材と、該ブ
   ランク材を搬送する第一コンベヤと、該第一コン
   ベヤの下流端上方にあつて当該第一コンベヤに対
   して交差して設けられた第二コンベヤと、該第二
   コンベヤの両端下方に設けられたブランク材積上
   げ装置とからなり、上記第一コンベヤの下流端及
   び第二コンベヤの両端には当該ブランク材に対応
   した切欠凹形状のブランク材当接面からなるスト
   ツパが形成され、上記第一コンベヤの下流端部の
   下方に当該ストツパに当接したブランク材を真上
   に押し上げて上記第二コンベヤの長手方向中間部
   に該ブランク材を供給する押上げ装置を設け、上
   記第二コンベヤのどちらかの下流端部の上方に当
   該ストツパに当接したブランク材を真下に押し下
   げて上記ブランク材積上げ装置にブランク材を落
   し込む落し込み装置を設けてなることを特徴とす
   るブランク材集積装置。