JPH0539210A - 2液型水系美爪料 - Google Patents

2液型水系美爪料

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JPH0539210A
JPH0539210A JP21930491A JP21930491A JPH0539210A JP H0539210 A JPH0539210 A JP H0539210A JP 21930491 A JP21930491 A JP 21930491A JP 21930491 A JP21930491 A JP 21930491A JP H0539210 A JPH0539210 A JP H0539210A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 構成ポリマーのガラス転移点温度が−50〜
20℃であるビニル系ポリマーエマルジョンを含有する
下塗り美爪料と、構成ポリマーのガラス転移点温度が0
〜180℃であるビニル系ポリマーエマルジョンを含有
する上塗り美爪料からなり、下塗り美爪料の構成ポリマ
ーのガラス転移点温度が上塗り美爪料の構成ポリマーの
ガラス転移温度より少なくとも10℃低いことを特徴と
する2液型水系美爪料。 【効果】 本発明の2液型水系美爪料は、Tgの差が1
0℃以上である二種以上のビニル系ポリマーエマルジョ
ンを用い、低Tgポリマーエマルジョンを下塗りに、高
Tgポリマーエマルジョンを上塗りに用いることによ
り、従来の単一のビニル系ポリマーエマルジョンでは得
られない、良好な光沢、密着性、耐水性、塗膜強度等を
得ることができる。 また、この美爪料は、引火性、溶
剤臭がない等の長所も備えている。 従って、従来の有
機溶剤を主剤とする美爪料に代わるものとして広く利用
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2液型水系美爪料に関
し、更に詳細には、水を主体とし、ガラス転移点温度の
ことなるポリマーエマルジョンを利用する2液型水系美
爪料に関する。本発明における美爪料とは、ネイルエナ
メル、ネイルエナメルベースコート、ネイルエナメルオ
ーバーコート等を含むものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】ネイルエナメル、ネイルエ
ナメルベースコート、ネイルエナメルオーバーコート等
の美爪料は、爪を着色、装飾したり、爪のキズの発生を
防止するものとして広く使用されている。
【0003】従来の美爪料は、皮膜形成剤としてのニト
ロセルロース、アルキッド樹脂等の樹脂、更に可塑剤、
有機溶剤を主基剤としたものがその主流を占めている。
しかしながら、これらの有機溶剤系美爪料は、塗膜形
成剤としての諸性能はすぐれているものの、有機溶剤使
用による引火性、溶剤臭、人体への影響、特に、爪その
ものへの悪影響等において重大な欠点を有している。こ
れらの欠点を解決するために、近年、有機溶剤を使用し
ない、水系の美爪料が開発、提案されている。
【0004】例えば、特開昭54−28836号や特公
昭55−43445号公報には、アクリル系ポリマーエ
マルジョンから成る美爪料が開示されているが、本発明
者が追試した限りでは、それらは、筆さばき性、成膜性
(特に低温成膜性)、塗膜の光沢などで劣るものであ
る。
【0005】また、特開昭56−131513号公報や
特開昭57−56410号公報には、アクリル系ポリマ
ーマイクロエマルジョンから成る美爪料が開示されてい
るが、これらの美爪料により得られる塗膜は機械的摩擦
に対して全くもろいという欠点を有している。
【0006】更に、特開昭56−131513号公報や
特開昭62−63507号公報には、剥離型の水系美爪
料が開示されているが、日常の使用状態ですぐに剥がれ
るという欠点があり、実用的とはいえない。
【0007】更に、以上の美爪料は全て皮膜形成剤とし
て天然又は合成の水溶性高分子や乳化剤を用いた乳化重
合によるポリマーエマルジョンを使用しており、これら
皮膜物質自体の耐水性が悪いため、実用に耐える美爪料
としての充分な性能を得ることは困難であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】係る状況に鑑み、本発明
者らは、光沢、密着性、耐水性、塗膜強度に優れ、しか
も引火性、溶剤臭がない等の長所を備えた水系の美爪料
を得るべく鋭意研究をおこなった。
【0009】そして、その結果、ガラス転移点温度が異
なる2種のビニル系ポリマーエマルジョンを組み合わせ
て2液型の水系美爪料とし、ガラス転移温度の低いほう
を下塗りに、高いほうを上塗りとして用いれば、上記目
的が達成しうることを見出し本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、構成ポリマーのガラ
ス転移点温度が−50〜20℃であるビニル系ポリマー
エマルジョンを含有する下塗り美爪料と、構成ポリマー
のガラス転移点温度が0〜180℃であるビニル系ポリ
マーエマルジョンを含有する上塗り美爪料からなり、下
塗り美爪料の構成ポリマーのガラス転移点温度が上塗り
美爪料の構成ポリマーのガラス転移温度より少なくとも
10℃低いことを特徴とする2液型水系美爪料を提供す
るものである。
【0011】本発明においては、少なくともガラス転移
点温度(Tg)が、−50〜20℃と相対的に低いビニ
ル系ポリマーエマルジョン(以下、「低Tgエマルジョ
ン」と略称する)と、Tgが0〜180℃と相対的に高
く、かつ低TgエマルジョンよりTgが10℃以上高い
ビニル系ポリマーエマルジョン(以下、「高Tgエマル
ジョン」と略称する)の2種のビニル系ポリマーエマル
ジョンが用いられる。
【0012】高Tgエマルジョンおよび低Tgエマルジ
ョンは、それぞれ上記のTg条件を満たす、アクリル酸
系、メタクリル酸系、その他のビニル系モノマーの単独
または共重合により得られるポリマーエマルジョンであ
る。
【0013】アクリル酸系モノマーとしては、例えば、
アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アク
リル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸
2−エチルヘキシル、N,N−ジメチルアミノエチルア
クリレート等が、メタクリル酸系モノマーとしては、例
えば、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イ
ソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸ハイドロキシエチル、N,N−ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート等が挙げられる。
【0014】また、このようなアクリル酸系もしくはメ
タクリル酸系モノマー以外のビニル系モノマーとして
は、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、メチル
ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピル
ビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブ
チルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、N,
N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等が挙げら
れる。
【0015】なお、共重合体のTg(゜K)は、以下の
式から導くことができる。 1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+… Tg1、Tg2、…:各組成各モノマーの単独重合体のT
g(゜K) W1、W2、…:各組成分の重量分率 ゜K: 絶対温度
【0016】本発明の2液型水系美爪料において使用さ
れる高Tgエマルジョンと低TgエマルジョンのTgの
差は、前記したように10℃以上であるが、20℃以上
であることが好ましい。
【0017】また、その製法は、必要な前記各モノマー
を、反応性乳化剤を使用したソープフリー重合や、乳化
剤を含まない水媒体不均一重合等の公知の手法で重合さ
せる無乳化剤重合が挙げられる。
【0018】特に好ましい方法の一例としては、これら
モノマーをメチルエチルケトン、低級アルコール等の水
より低沸点で、かつ水と混和し得る親水性有機溶剤中で
溶液重合等により重合させ、次いで水を添加した後、該
有機溶剤を留去してポリマーエマルジョンを得る方法が
挙げられる。
【0019】更に、多段階にシード重合を行なって多層
構造の複合ポリマーエマルジョンを製造しこれを利用す
ることもできる。 なお、複合ポリマーエマルジョンを
使用する場合、本発明で特定するTgは、複合ポリマー
エマルジョンの外層部のTgをいう。 この場合、複合
エマルジョンの内層部のTgは、例えば50℃以上とす
ることが好ましい。
【0020】本発明の2液型水系美爪料を構成する下塗
り美爪料および上塗り美爪料は、常法により塗膜形成基
剤として前記Tg条件を満たすビニル系ポリマーエマル
ジョンをそれぞれ配合することにより調製される。
【0021】下塗りおよび上塗り美爪料中のビニル系ポ
リマーエマルジョンの配合量は、5〜60重量%(以
下、単に%で示す)(固形分として)である。 配合量
が5%より少ない場合には実用上必要な塗膜を得るのに
数度の重ね塗りが必要となり、また、60%を越える場
合には美爪料の粘度が高くなり、筆さばき性等の塗布性
の低下が見られる。
【0022】また、本発明で用いる両美爪料には、更
に、皮膜形成助剤及び可塑剤を加えることが好ましい。
皮膜形成助剤及び可塑剤は、皮膜形成温度を低下させ
るものであり、その例としては、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ペンタエリスリトール、グリセ
リン、流動パラフィン、塩素化パラフィン、マシン油、
ジオクチルフタレート、ジブチルフタレート、トリクレ
ジルホスフェート、セロソルブ、ブチルセロソルブ、セ
ロソルブアセテート、カルビトール、ブチルカルビトー
ル、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセ
テート、テキサノール、キシレン、ヘキシレングリコー
ル、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、1,
3−ジブチレングリコール、ジプロピレングリコール、
イソプレングリコール等が挙げられる。
【0023】これらの皮膜形成助剤及び可塑剤は、ビニ
ル系ポリマーエマルジョン100重量部に対して0〜2
5重量部、更に3〜20重量部添加することが好まし
い。
【0024】本発明の美爪料には、更に必要に応じて、
顔料、染料、防腐剤、香料、増粘剤等を配合することが
できる。顔料としては、特にR−221、R−226、
R−220、B−1 Alレーキ、Y−4 Alレーキ等
公知の有機顔料が挙げられる。 このような有機着色剤
以外に、二酸化チタン、褐色酸化鉄、ベンガラ、雲母チ
タンオキシ塩化ビスマスといった無機物質も使用するこ
とができる。
【0025】
【発明の効果】叙上のごとくして得られた本発明の2液
型水系美爪料は、Tgの差が10℃以上である二種以上
のビニル系ポリマーエマルジョンを用い、低Tgポリマ
ーエマルジョンを下塗りに、高Tgポリマーエマルジョ
ンを上塗りに用いることにより、従来の単一のビニル系
ポリマーエマルジョンでは得られない、良好な光沢、密
着性、耐水性、塗膜強度等を得ることができる。 ま
た、この美爪料は、引火性、溶剤臭がない等の長所も備
えている。従って、従来の有機溶剤を主剤とする美爪料
に代わるものとして広く利用することができる。
【0026】
【実施例】次に合成例、実施例及び比較例を挙げ、本発
明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に
より何ら制約を受けるものではない。
【0027】合 成 例 1 ポリマーエマルジョンAの合成:撹拌機、還流冷却器、
滴下ロート、温度計、窒素導入管のついた反応器に、メ
チルエチルケトン 50部を仕込み、窒素ガスを流し、
溶存酸素を除去した。一方、滴下ロートにメチルエチル
ケトン 35部、メチルメタクリレート 41.5部、n
−ブチルアクリレート 50.0部、N,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート 8.5部及びアゾビスイソブ
チロニトリル 0.2部を仕込んだ。撹拌下、反応器内を
80℃まで昇温し、滴下ロートより上記モノマー及びラ
ジカル開始剤のメチルエチルケトン溶液を2.5時間か
けて滴下した。 モノマーを滴下終了2時間後、アゾビ
スイソブチロニトリル 0.2部をメチルエチルケトン1
0部に溶解した溶液を加えた。 3時間同じ温度で熟成
後、再びアゾビスイソブチロニトリル 0.1部をメチル
エチルケトン 5部に溶解したものを加え、更に5時間
反応を続け、共重合体を得た。
【0028】反応終了後の共重合体溶液を室温まで冷却
し、乳酸 4.5部を加えて中和し、更に300rpm
で、撹拌下、イオン交換水 300部を加えた後、減圧
下40℃でメチルエチルケトンを留去し、更に50℃で
水を留去することにより共重合体を得た。得られた共重
合体(ポリマーエマルジョンA)は、固形分30%、T
g0℃であった。
【0029】合 成 例 2 ポリマーエマルジョンBの合成:合成例1と同様な方法
で、モノマーとしてメチルメタクリレート 49部、n
−ブチルアクリレート 42.8部、N,N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート 8.2部を用い、メチルエチ
ルケトン中で共重合させた。次にこの共重合体に酢酸
4.5部を加えて中和し、合成例1と同様な方法で水に
転相し、共重合体を得た。得られた共重合体(ポリマー
エマルジョンB)は、固形分30%、Tg10℃であっ
た。
【0030】合 成 例 3 ポリマーエマルジョンCの合成:300mlの四っ口フ
ラスコ中に、水 130部、メタクリル酸メチル 73
部、アクリル酸n−ブチル 23部、アクリル酸 4部、
アンモニア水(28%)20部及び重合開始剤として過
硫酸アンモニウム 0.05部を仕込み、窒素気流中、撹
拌速度300rpm、65℃で3時間重合反応を行なっ
た。その後、セロファン紙を用いて透析を行ない、イオ
ン性不純物を除去してポリマーエマルジョンCを得た。
得られたポリマーエマルジョンCは、固形分35%、T
g50℃であった。
【0031】合 成 例 4 ポリマーエマルジョンDの合成:合成例3と同様な方法
で、モノマー組成がメタクリル酸メチル 62部、アク
リル酸ブチル 34部、アクリル酸 4部を共重合した。
得られたポリマーエマルジョンDは、固形分35%、T
g30℃であった。
【0032】実 施 例 1 常法により、下記に示す処方で2液型水系美爪料を調製
した。 処 方 : (下塗り用美爪料) ポリマーエマルジョンA (Tg 0℃) 100部 顔料(赤色顔料R−221) 3部 イオン交換水 10部 カルビトール 10部 フタル酸ジエチル 5部 ヒドロキシエチルセルロース 1部 香 料 0.1部 防 腐 剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0033】(上塗り用美爪料) ポリマーエマルジョンC (Tg50℃) 100部 イオン交換水 10部 カルビトール 10部 フタル酸ジエチル 5部 ヒドロキシエチルセルロース 0.5部 香 料 0.1部 防 腐 剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0034】実 施 例 2 常法により、下記に示す処方で2液型水系美爪料を調製
した。 処 方 : (下塗り用美爪料) ポリマーエマルジョンA (Tg 0℃) 100部 顔料(赤色顔料R−221) 3部 イオン交換水 10部 カルビトール 10部 フタル酸ジエチル 5部 ヒドロキシエチルセルロース 1部 香 料 0.1部 防 腐 剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0035】(上塗り用美爪料) ポリマーエマルジョンC (Tg50℃) 100部 顔料(赤色顔料R−221) 3部 イオン交換水 10部 カルビトール 10部 フタル酸ジエチル 5部 ヒドロキシエチルセルロース 1部 香 料 0.1部 防 腐 剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0036】実 施 例 3 常法により、下記に示す処方で水系エナメルを調製し
た。 処 方 : (下塗り用美爪料) ポリマーエマルジョンB (Tg 10℃) 100部 顔料(赤色顔料R−221) 1部 イオン交換水 10部 カルビトール 10部 フタル酸ジエチル 5部 ヒドロキシエチルセルロース 1部 香 料 0.1部 防 腐 剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0037】(上塗り用美爪料) ポリマーエマルジョンD (Tg30℃) 100部 イオン交換水 10部 カルビトール 10部 フタル酸ジエチル 5部 ヒドロキシエチルセルロース 0.5部 香 料 0.1部 防 腐 剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0038】実 施 例 4 常法により、下記に示す処方で2液型水系美爪料を調製
した。 処 方 : (下塗り用美爪料) ポリマーエマルジョンB (Tg10℃) 100部 顔料(赤色顔料R−221) 2部 イオン交換水 10部 カルビトール 10部 フタル酸ジエチル 5部 ヒドロキシエチルセルロース 1部 香 料 0.1部 防 腐 剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0039】(上塗り用美爪料) ポリマーエマルジョンD (Tg30℃) 100部 顔料(赤色顔料R−221) 2部 イオン交換水 10部 カルビトール 10部 フタル酸ジエチル 5部 ヒドロキシエチルセルロース 1部 香 料 0.1部 防 腐 剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0040】比 較 例 1 常法により、下記に示す処方で水系美爪料を調製した。 処 方 : ポリマーエマルジョンA (Tg 0℃) 100部 顔料(赤色顔料R−221) 3部 イオン交換水 10部 カルビトール 10部 フタル酸ジエチル 5部 ヒドロキシエチルセルロース 1部 香 料 0.1部 防 腐 剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0041】比 較 例 2 常法により、下記に示す処方で水系美爪料を調製した。 処 方 : ポリマーエマルジョンC (Tg50℃) 100部 顔料(赤色顔料R−221) 3部 イオン交換水 10部 カルビトール 10部 フタル酸ジエチル 5部 ヒドロキシエチルセルロース 1部 香 料 0.1部 防 腐 剤 0.1部 シリコーン系消泡剤 0.1部
【0042】試 験 例 実施例1〜4及び比較例1および2で得られた美爪料に
ついて、乾燥性、光沢、接着性、耐水性、耐摩耗性及び
臭いを下記方法により調べた。 この結果を表1に示
す。
【0043】( 評 価 方 法 ) (1) 乾 燥 性 温度25℃、相対湿度60%の条件下で爪に試料をネイ
ルエナメル筆にて塗布し、指触乾燥時間を測定する。
なお、本発明の2液型水系美爪料については、下塗り用
および上塗り用美爪料の両者について評価した。 ○:3分以内 △:3〜6分 ×:6分以上
【0044】(2) 光 沢 乾燥性評価時において、30分後の乾燥塗膜の光沢を肉
眼評価する。 なお、実施例の組成物は下塗り、上塗り
後の光沢を、比較例の組成物については2度塗り後の光
沢をそれぞれ評価の対象とした。
【0045】(3) 接 着 性 乾燥性評価時において、30分後の爪への接着性をミク
ロスパチュラにて、皮膜を表面より削り取り評価する。
なお、実施例の組成物は下塗り、上塗り後に、比較例
の組成物については2度塗り後にそれぞれ評価した。
【0046】(4) 耐 水 性 0.5×15×40mmの大きさのナイロン板に試料をネ
イルエナメル筆にて均一に塗布し、温度25℃、相対湿
度60%の条件下で1時間乾燥後35℃の水に1時間浸
漬して塗膜の劣化の有無(白濁、膨潤、柔軟化、剥離
等)を評価する。なお、実施例の組成物は下塗り、上塗
り後に、比較例の組成物については2度塗り後にそれぞ
れ評価した。
【0047】(5) 耐 摩 耗 性 乾燥性評価時において、30分後の乾燥塗膜を木綿布で
50回摩擦した後の状態を観察する。 なお、実施例の
組成物は下塗り、上塗り後に、比較例の組成物について
は2度塗り後にそれぞれ評価した。
【0048】(6) 臭 い ネイルエナメルビンの口元で臭いを官能評価する。 本
発明の2液型水系美爪料については、下塗り用および上
塗り用美爪料の両者について評価した。
【0049】尚、上記評価項目(2)〜(6)について
は次のように判定した。 ◎:極めて良好 ○:良 好 △:普 通 ×:不 良
【0050】( 結 果 )
【表1】 この結果から明らかなように、本発明の2液型水系美爪
料は従来のものに比べ、接着性、耐水性、耐摩耗性等の
点において優れていた。 以 上

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成ポリマーのガラス転移点温度が−5
    0〜20℃であるビニル系ポリマーエマルジョンを含有
    する下塗り美爪料と、構成ポリマーのガラス転移点温度
    が0〜180℃であるビニル系ポリマーエマルジョンを
    含有する上塗り美爪料からなり、下塗り美爪料の構成ポ
    リマーのガラス転移点温度が上塗り美爪料の構成ポリマ
    ーのガラス転移温度より少なくとも10℃低いことを特
    徴とする2液型水系美爪料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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FR2733147A1 (fr) * 1995-04-24 1996-10-25 Fiabila Composition de matiere a usage cosmetique
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