JPH0538935Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は屋外防食材料として良好な防食テープ
に関するものである。

＜従来技術とその問題点＞ 従来、配管、支柱などの構造物を防食する材料
として、例えば柔軟性を有する多孔性材料に硬化
型コンパウンドを含浸させたテープ状物が知られ
ているが、これを構造物に巻き付けると、硬化後
における構造物の動きに追従できずクラツクが発
生するという問題があり、またペトロラタムを主
成分とする非硬化型の防食テープも知られている
が、このテープを構造物に巻き付けたあと高温に
曝されると軟化して滴下するという問題がある。

＜問題点を解決するための手段＞ 本考案はかかる従来技術の欠点を解決した新規
な防食テープ及び該テープを用いてなる防食構造
を提供するもので、その要旨とするところは、多
孔性材料と気体低透過性フイルムとの積層物の両
面に、乾性油又は半乾性油を含む防錆性混和物層
を設けたことに存する。

＜実施例＞ 以下、本考案の実施を図面を用いて具体的に説
明する。

図面において、１は厚手不織布、アラクネ布、
発泡体、フエルトの如き多孔性材料１１とポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、金属箔の如き気
体低透過性フイルム１２とから構成されている積
層物である。

２，２′は該積層物１の両面に設けた防錆性混
和物層で、該層２は混和物の大部分が多孔性材料
１１に含浸されて構成されていてもよいものであ
る。

層２，２′を構成する防錆性混和物は、あまに
油、きり油などの酸素を吸収して樹脂状に硬化す
る乾性油又は半乾性油を含むものであつて、該混
和物はこれらの乾性油又は半乾性油のほかに、プ
ロセスオイル、パラフイン、コールタールの如き
軟化剤、有機ベントナイト、クレー、炭酸カルシ
ウム、シリカ、亜鉛華の如き充填剤、その他顔
料、難燃剤、乾燥調整剤、紫外線防止剤などが適
量配合され、略グリース状の性状及び粘度に調整
されたものが好ましいものである。

このように構成された防食テープは、防食を目
的とする構造物の表面に通常１回巻き付けるか、
所定の大きさに切断して貼り付けられて防食施工
がなされる。

防食施工された防食テープの気体低透過性フイ
ルムから外側の混和物層は、空気中の酸素を吸収
して硬化層を形成し、フイルムから内側の混和物
層は前記フイルム及び硬化した外側混和物層の気
体遮断作用により酸素が遮断されるために、長期
に亙つて未硬化状態を維持する。

＜効果＞ 本考案の防食テープは以上のように構成され使
用されるので、構造物との接触界面部分は未硬化
状態であり、従つて構造物の動きに対して未硬化
混和物層が追従するのでクラツク等の発生がな
く、長期に亘つて良好な防食効果が得られるとい
う特徴を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実例を示す部分断面図である。 １……積層物、２，２′……防錆性混和物層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多孔性材料と気体低透過性フイルムとの積層物
   の両面に、乾性油又は半乾性油を含む防錆性混和
   物層を設けた防食テープ。