JPH053833U - 熱交換器付換気扇 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 排気用および給気用の両送風装置のファン駆
動モータを容易に外部に取り出すことができる熱交換器
付換気扇を提供する。 【構成】 本体箱１内の熱交換器収納部１０内に熱交換
器３１を配置する。熱交換器収納部１０の左右両側の第
１および給気用送風装置収納部１２および１３に給気用
送風装置１４および排気用送風装置１５を配置する。上
記熱交換器３１は点検口１１から外部に取り出すことが
でき、また両送風装置１４，１５は熱交換器収納部１０
へ移動できる。熱交換器３１を点検口１１から外部に取
り出した後、送風装置１４，１５を熱交換器収納部１０
へ移動すると、ファン駆動モータ１８が点検口１１に対
向位置するので、該ファン駆動モータ１８を送風装置１
４，１５のケーシング１６から取り外して点検口１１か
ら外部に取り出すことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、送風装置のファン駆動モータを容易に本体箱から取り出し得るよう にした熱交換器付換気扇に関する。

【０００２】

【従来の技術】

熱交換器付換気扇としては、特開昭６３−２１０５４４号公報に示されたもの がある。これは、本体箱内の中央部に熱交換器を配置し、この熱交換器の両側に 、室内空気を熱交換器を介して室外に排出する排気用送風装置と室外空気を熱交 換器を介して室内に供給する給気用送風装置とを設けた構成のもので、本体箱の 一側部には開口を設け、熱交換器をこの開口を通じて出し入れできるように構成 している。

【０００３】 そして、このものでは、送風装置のファン駆動モータの点検・修理などを行う 場合には、熱交換器を開口から本体箱外に取り出し、その後、熱交換器の収納部 分と送風装置の収納部分との間を仕切っている仕切板を取り外して本体箱内にて 作業するというものであった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記構成の熱交換器付換気扇では、熱交換器は開口から容易に本体 箱の外に取り出すことができるので良いが、給気用送風装置および排気用送風装 置のファン駆動モータについては、仕切板を取り外さないと点検・修理できず、 またファン駆動モータは開口から離れた位置にあるため、その点検・修理などを 行うには、大形の換気扇の場合には本体箱内に入って作業したり、本体箱内に入 ることができない小形の換気扇の場合には、手探りで作業しなければならず、い ずれにしても作業性に極めて劣るものであった。

【０００５】 本考案は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的は、本体箱内に設けら れている仕切板を取り外さずとも、排気用送風装置および給気用送風装置のファ ン駆動モータを容易に外部に取り出すことができる熱交換器付換気扇を提供する にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために本考案の熱交換器付換気扇は、本体箱内に熱交換 器、ケーシングの一側部にファン駆動モータを着脱可能に取り付けた排気用送風 装置および同じくケーシングの一側部にファン駆動モータを着脱可能に取り付け た給気用送風装置を配置し、前記排気用送風装置により室内から吸引した空気を 前記熱交換器に通して室外に排出すると共に、前記給気用送風装置により室外か ら吸引した空気を前記熱交換器に通して室内に供給するようにしたものにおいて 、前記本体箱内に熱交換器収納部およびこの熱交換器収納部の両側に位置して排 気用送風装置収納部および給気用送風装置収納部を設けると共に、前記本体箱の 一側面に前記熱交換器収納部に連通する点検口を形成し、前記熱交換器を前記点 検口を通じて前記熱交換器収納部に出し入れ可能に収納すると共に、前記排気用 送風装置収納部および給気用送風装置収納部に前記排気用送風装置および給気用 送風装置をそれぞれファン駆動モータ取付側が前記点検口側となるように且つ前 記熱交換器取出後の前記熱交換器収納部へ移動し得るように配置したことを特徴 とするものである。

【０００７】

【作用】

熱交換器を点検口から取り出した後、排気用送風装置或いは給気用送風装置を 、熱交換器の取り出しにより空になった熱交換器収納部に移動させる。すると、 送風装置のファン駆動モータが点検口と対向する位置に来るので、点検口からの 作業によりファン駆動モータをケーシングから取り外し、そして本体箱外に取り 出す。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

【０００９】 図５において、１は本体箱であり、この本体箱１内の後半部の右側および左側 には、傾斜仕切板２および３が固定配設されていると共に、両傾斜仕切板２およ び３の対向端部には、縦仕切板４および５が取り付けられている。この両縦仕切 板４および５は、図４にも示すように（縦仕切板４側のみ図示）、傾斜仕切板２ および３の下半部から本体箱１の後面部まで延びる台形状の後仕切部４ａおよび ５ａと、傾斜仕切板２および３の上半部から下方に延びる三角形状の前仕切部４ ｂおよび５ｂとからなり、後仕切部４ｂおよび５ｂは傾斜仕切板２および３と本 体箱１の後面部との間の下側半分を仕切り、また前仕切部４ｂおよび５ｂは傾斜 仕切板２および３と本体箱１の下面部との間の上側半部を仕切っている。

【００１０】 そして、上記右傾斜仕切板２と右縦仕切板４の後仕切部４ａとにより区画され た本体箱１の右側後部の空間は室内空気吸入室６とされており、この室内空気吸 入室６は本体箱１の右側面部に取り付けられた継手筒体７に連結される図示しな いダクトを介して室内に連通されている。また、左傾斜仕切板３と左縦仕切板５ の後仕切部５ａとにより区画された本体箱１の左側後部の空間は室外空気吸入室 ８とされており、この室外空気吸入室８は本体箱１の左側面部に取り付けられた 継手筒体９に連結される図示しないダクトを介して室外に連通されている。

【００１１】 一方、右縦仕切板４と左縦仕切板５との間の空間はその前方の空間をも含めて 熱交換器収納部１０とされており、本体箱１の一側部たる前面部には熱交換器収 納部１０に連通する点検口１１が形成されている。また、熱交換器収納部１０の 前側半部の左右両側、すなわち前記右側および左側の各傾斜仕切板２および３と 本体箱１の前面部との間の空間はそれぞれ給気用送風装置収納部１２および排気 用送風装置収納部１３とされている。

【００１２】 さて、図３において、１４および１５は給気用送風装置および排気用送風装置 であり、ここでこの送風装置１４および１５の具体構成を説明するに、両送風装 置１４および１５は同一構成であるので、ここでは図６により給気用送風装置１ ４について説明し、排気用送風装置１５については説明を省略する。

【００１３】 すなわち、図６に示す給気用送風装置１４は、ケーシング１６の側板１７にフ ァン駆動モータ１８を取付板１９を介して複数本のねじ１９ａにより着脱可能に 取り付けて構成されている。上記ケーシング１６は、図７に示すように、略コ字 形の外枠２０内に例えば発泡プラスチックなどの断熱材により形成されたケーシ ング主体２１を配設すると共に該ケーシング主体２１の前端部を外枠２０に固定 した前記前板１７により閉鎖してなる。

【００１４】 また、ファン駆動モータ１８の回転軸１８ａ（図４参照）には遠心ファン２２ が直結されており、この遠心ファン２２はファン駆動モータ１８を側板１７に取 り付ける際、該側板１７に形成された開口部２３からケーシング主体２１内に挿 入配置される。そして、遠心ファン２２が回転駆動されると、外枠２０の後面に 形成された吸入口２４からケーシング主体２１内に空気が吸入され、その吸入さ れた空気は外枠２０の右側部（排気用送風装置１５にあっては左側部）に形成さ れた吐出口２５から排出されるようになっている。

【００１５】 なお、外枠２０の左右両側部の前端部は前板１７よりも前方に突出していてそ の前端部の上下両側には連結枠２６が設けられており、ファン駆動モータ１８は この外枠２０の左右両側部と連結枠２６に囲まれた空間内に位置されている。

【００１６】 このように構成された給気用送風装置１４および排気用送風装置１５はそれぞ れ給気用送風装置収納部１２および排気用送風装置収納部１３にファン駆動モー タ１８の取付側が点検口１１側となるように且つ前記熱交換器収納部１０へ移動 し得るように配置されている。この場合、図４にも示すように、外枠２０の後面 の上下両側が傾斜仕切板２および３の上端部および本体箱１の下面部に設けられ たレール２７に摺接すると共に、前面側の連結枠２６が本体箱１の前面部に摺接 していることにより、両送風装置１４および１５の移動は傾斜仕切板２および３ の上端部、レール２７および本体箱１の前面部をガイドとして行われる。

【００１７】 そして、給気用送風装置収納部１２および排気用送風装置収納部１３に配置さ れた給気用送風装置１４および排気用送風装置１５の各吸入口２４は図４に示す ように各傾斜仕切板２および３の下側の空間２８に連通され、また各吐出口２５ は本体箱１の右側部および左側部に取り付けられた各継手筒体２９および３０に 連結される図示しないダクトを介して室内および室外に連通されている。

【００１８】 一方、図３において、３１は熱交換器で、これは例えば直行流形のものとして 構成されており、室内から吸引された空気を通す排気用熱交換通路３１ａと室外 から吸引された空気を通す給気用熱交換通路３１ｂとが交互に且つ直行するよう に形成されている。このように構成された熱交換器３１は、前記点検口１１から 熱交換器収納部１０に出し入れ可能に配置されている。この場合、熱交換器３１ は略４５度傾けて配置され、上稜角部および下稜角部が本体箱１の上面部および 下面部に摺接すると共に、右稜角部および左稜角部が右縦仕切板３と給気用送風 装置１４の外枠２０および左縦仕切板４と排気用送風装置１５の外枠２０に取り 付けられたレール３２，３３（図２参照）に摺接するように構成されている。そ して、熱交換器２９の出し入れはレール３２，３３をガイドにして行われるよう になっている。また、熱交換器３１が略４５度傾けて配置されることにより、該 熱交換器３１の上下左右には４つの空間３４ないし３７が形成されることとなる 。なお、点検口１１は本体箱１にねじ止めなどによって着脱可能に取り付けられ る蓋板３８によって閉鎖される。

【００１９】 しかして、熱交換器３１の排気用熱交換通路３１ａは、熱交換器３１の右上側 の空間３４を介して室内空気吸入室６に連通すると共に、熱交換器３１の左下側 の空間３５および左傾斜仕切板３の下側の空間２８を介して排気用送風装置１５ の吸入口２４に連通している。また、熱交換器３１の給気用熱交換通路３１ｂは 、熱交換器３１の左上側の空間３６を介して室外空気吸入室８に連通すると共に 、熱交換器３１の右下側の空間３７および右傾斜仕切板２の下側の空間２８を介 して給気用送風装置１４の吸入口２４に連通している。

【００２０】 さて、今、換気運転の開始により両送風装置１４および１５のファン駆動モー タ１８が起動したとする。すると、排気用送風装置１５の遠心ファン２２の回転 により、室内空気が、図示しないダクト、継手筒体７、室内空気吸入室６、空間 ３４、熱交換器３１の排気用熱交換通路３１ａ、空間３５および２８を順に通っ て排気用送風装置１５のケーシング主体２１内に吸引され、その後、継手筒体３ ０および図示しないダクトを介して室外へと排出される。

【００２１】 また、給気用送風装置１４の遠心ファン２２の回転により、室外空気が、図示 しないダクト、継手筒体９、室外空気吸入室８、空間３６、熱交換器３１の給気 用熱交換通路３１ｂ、空間３７および２８を順に通って給気用送風装置１４のケ ーシング主体２１内に吸引され、その後、継手筒体２９および図示しないダクト を介して室内に供給される。そして、室内空気と室外空気とが熱交換器３１を通 る過程で両空気間で熱交換が行われるものである。

【００２２】 以上のような構成の熱交換器付換気扇において、熱交換器３１の点検・修理を 行う場合には、蓋板３８を本体箱１から取り外し、そして熱交換器３１を点検口 １１から外部に取り出して点検・修理作業を行う。

【００２３】 また、両送風装置１４および１５のファン駆動モータ１８の点検・修理を行う 場合には、まず熱交換器３１を点検口１１から外部に引き出す。すると、図２に 示すように、熱交換器収納部１０が空になるので、この後、図１に示すように例 えば排気用送風装置１５を熱交換器収納部１０に移動させる。すると、ファン駆 動モータ１８が点検口１１の間近に対向位置されるので、ねじ１９ａを取り外し て該ファン駆動モータ１８を点検口１１から外部に取り出し、点検・修理作業を 行う。点検・修理後、ファン駆動モータ１８を再び前板１７にねじ１９ａにより 取り付け、排気用送風装置１５を排気用送風装置収納部１３に移動させる。

【００２４】 次いで、給気用送風装置１４を熱交換器収納部１０に移動させ、そのファン駆 動モータ１８を上述したと同様にして外部に取り出し、点検・修理後、再びファ ン駆動モータ１８を前板１７に取り付けた給気用送風装置１４を給気用送風装置 収納部１２に移動させる。そして、点検・修理終了後、蓋板３８を取り付けて点 検口１１を閉鎖する。

【００２５】 このように本体箱１内の各仕切板２ないし５を取り外さなくとも、熱交換器３ １は勿論、各送風装置１４および１５のファン駆動モータ１８をも外部に取り出 すことができるので、ファン駆動モータ１８の点検・修理を容易に行うことがで き、作業性に優れる。

【００２６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、熱交換器を本体箱の点検口から取り出し 得るように構成すると共に、排気用送風装置および給気用送風装置をファン駆動 モータが本体箱の点検口側となるように且つ熱交換器収納部に移動し得るように 配置する構成としたので、熱交換器を外部に取り出して点検・修理を行うことが できることは勿論のこと、本体箱内の仕切板を取り外さなくとも、両送風装置の ファン駆動用モータをも点検口から取り出して点検・修理を行うことができ、作 業性が向上するという優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を本体箱の上面板を除去して
示す作用説明用の斜視図

【図２】熱交換器を取り外して示す図１相当図

【図３】上面板を除去して示す斜視図

【図４】図１のIV−IV線に沿って切断して示す拡大断面
図

【図５】天井板を除去して示す本体箱の斜視図

【図６】送風装置の拡大斜視図

【図７】送風装置の分解斜視図

【符号の説明】

１は本体箱、１０は熱交換器収納部、１１は点検口、１
２は給気用送風装置収納部、１３は排気用送風装置収納
部、１４は給気用送風装置、１５は排気用送風装置、１
６はケーシング、１８はファン駆動モータ、３１は熱交
換器である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 本体箱内に熱交換器、ケーシングの一側
   部にファン駆動モータを着脱可能に取り付けた排気用送
   風装置および同じくケーシングの一側部にファン駆動モ
   ータを着脱可能に取り付けた給気用送風装置を配置し、
   前記排気用送風装置により室内から吸引した空気を前記
   熱交換器に通して室外に排出すると共に、前記給気用送
   風装置により室外から吸引した空気を前記熱交換器に通
   して室内に供給するようにした熱交換器付換気扇におい
   て、前記本体箱内に熱交換器収納部およびこの熱交換器
   収納部の両側に位置して排気用送風装置収納部および給
   気用送風装置収納部を設けると共に、前記本体箱の一側
   面に前記熱交換器収納部に連通する点検口を形成し、前
   記熱交換器を前記点検口を通じて前記熱交換器収納部に
   出し入れ可能に収納すると共に、前記排気用送風装置収
   納部および給気用送風装置収納部に前記排気用送風装置
   および給気用送風装置をそれぞれファン駆動モータ取付
   側が前記点検口側となるように且つ前記熱交換器取出後
   の前記熱交換器収納部へ移動し得るように配置したこと
   を特徴とする熱交換器付換気扇。