JPH0537593Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、重低音域を再生し音圧を体感させる
音圧体感スピーカ装置に関するものである。

（従来の技術） 従来、音圧を体感するような重低音を発生する
スピーカ装置を得るためには、大型のスピーカボ
ツクスに大口径のスピーカを多数取付けることを
要していた。

（考案が解決しようとする問題点） 前記従来のスピーカ装置では、前述の如く大型
のスピーカボツクスに大口径のスピーカを多数取
付けることを要することから、スピーカ装置が大
型化することは勿論のこと、コストも割高となる
という問題点を有していた。

（考案の目的） 本考案は前記従来の問題点に鑑み、大型とする
ことなく、音圧を体感させる音圧体感スピーカ装
置を提供しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は前記目的を達成するため、可聴周波数
の音声信号を発生するスピーカと、重低音或いは
振動を発生する振動装置を備えた音圧体感スピー
カ装置において、スピーカ装置本体の一側面を平
面状の共振コーンにて形成するとともに、該スピ
ーカ装置本体の他側面を該共振コーンに対向する
パネルにて形成し、前記共振コーンに前記スピー
カを設置するとともに、該共振コーンに内側の面
に該面に沿つて偏平状に励磁コイルを巻回した前
記振動装置のコイルハウジング或いは偏平状のマ
グネツトの一方を取付け、また、前記パネルの該
共振コーンの内面と対向する面には該コイルハウ
ジング或いは該マグネツトの他方を該一方のもの
と所定間隔をおいて平行に対向配置したことを特
徴とする。

（作用） 本考案によれば、励磁コイルに所定周波数の電
気信号を印加することにより、コイルハウジング
又はマグネツトの一方が運動し、該運動によりパ
ネル本体の一側面全体が振動する。また、スピー
カにこの電気信号を印加することにより、このス
ピーカから可聴周波数の音声信号が発生する。

このように、振動装置からは重低音或いは振動
が発生し、他方、スピーカからは音声信号が発生
し、臨場感に優れたものとなる。

（実施例） 第１図及び第２図は本考案の一実施例を示すも
ので、１０は励磁体、２０はマグネツト、３０は
スピーカ装置本体である。

前記励磁体１０は外周側に環状の励磁コイル収
容枠１１ａを有するコイルハウジング１１と、該
収容枠１１ａ内に収容された励磁コイル１２とか
らり、該収容枠１１ａは下方に向かつて開口して
いる。前記マグネツト２０は該励磁体１０の下方
に該励磁体１０と対向して位置している。

前記スピーカ装置本体３０は平面状の共振コー
ン３１と該共振コーン３１と所定間隔をおいて位
置するパネル３２とからなり、該共振コーン３１
の周縁と該パネル３２の周縁との間にはゴム、コ
ルク等の弾性部材にて形成されたスペーサ３３が
介在されている。前記パネル３２は壁Ａに支持脚
４０を介して取付けられ、また、前記共振コーン
３１は振動作用が良好な炭素繊維板にて形成さ
れ、中央には周知のスピーカ５０を、該スピーカ
５０と該共振コーン３１の周縁との間にはネジ３
４ａにて固着された２個の前記コイルハウジング
１１をそれぞれ設けている。また、前記パネル３
２における前記励磁体１０と対向する位置には凹
所３２ａが形成され、該凹所３２ａには上面に前
記マグネツト２０を接着したマグネツトプレート
２１をネジ３４ｂにて固着し、該励磁体１０と該
マグネツト２０及び該マグネツトプレート２１と
の間に磁気回路を構成している。

第２図は前記励磁体１０及び前記スピーカ５０
の駆動回路を示すもので、６０はテープレコーダ
等のオーデイオ装置、６１は該オーデイオ装置６
０の音楽信号を増幅するアンプ、６２は前記スピ
ーカ装置本体３０のパネル３２に設けられたネツ
トワーク装置である。

前記ネツトワーク装置６２には前記アンプ６１
に並列的に接続した前記スピーカ５０の駆動回路
と該励磁体１０の駆動回路とを有している。該ス
ピーカ５０の駆動回路は該スピーカ５０とコイル
６３とを該アンプ６１に並列的に接続し、該コイ
ル６３と該アンプ６１との間にはコンデンサ６４
が挿入され、該スピーカ５０からは中高音域の音
声信号が発生するようになつている。また、前記
励磁体１０の駆動回路は２個の前記励磁体１０の
該励磁コイル１２とコンデンサ６５とを該アンプ
６１に並列的に接続し、該コンデンサ６５と該ア
ンプ６１との間にはコイル６６が挿入され、該励
磁体１０が前記マグネツト２０及び前記マグネツ
トプレート２１との間で往復運動し、前記共振コ
ーン３１から振動及び低音域の音声信号が発生す
るようになつている。

本実施例によれば、前記オーデイオ装置６０の
音楽信号を前記アンプ６１を介して前記ネツトワ
ーク装置６２に出力するときは、前記スピーカ５
０から中高音域の音声信号が発生する。また、前
記励磁体１０が前記マグネツト２０及び前記マグ
ネツトプレート２１との間で往復運動し、前記共
振コーン３１から振動及び低音域の音声信号が発
生する。このとき、該共振コーン３１は前記スピ
ーカ装置本体３０の一側面全体を構成し、且、該
共振コーン３１に該励磁体１０が取付けられてい
るから、該励磁体１０の往復運動に伴い前記スピ
ーカ装置本体３０の一側面接待が振動し、重低音
域の音圧が体感され、臨場感の溢れた音楽等を楽
しむことができる。

また、励磁体１０及びマグネツト２０により振
動装置が構成され、この各部材１０，２０がスピ
ーカ装置本体３０の上下の共振コーン３１とパネ
ル３２とに分離され、かつ、この励磁体１０のコ
イルハウジング１１及びマグネツト２０が偏平状
に平行に対向して配置されているため、その磁気
干渉がスピーカ装置本体３０の横方向に大きく形
成され、大きな振動を得ることができるし、ま
た、スピーカ装置本体３０の薄型化を図ることが
できる。

尚、前記実施例では前記励磁体１０の前記コイ
ルハウジング１１を前記共振コーン３１に、前記
マグネツト２０を前記パネル３２にそれぞれ取付
けているが、これとは逆に、前記マグネツト２０
を前記共振コーン３１に、前記コイルハウジング
１１を該パネル３２に固定し、該マグネツト２０
により該共振コーン３１を振動させるようにして
も良い。また、前記実施例では前記共振コーン３
１に前記コイルハウジング１１を直接に取付けて
いるが、図示しない板バネを介して該共振コーン
３１に取付けるようにしても良い。更に、前記実
施例では前記励磁体１０と前記マグネツト２０と
の組を２個設けているが３個以上設けても良い
し、前記スピーカ５０を１個設けているが２個以
上設けても良い。更に、前記実施例では前記スピ
ーカ装置本体３０を壁Ａに取付けているが天井に
取付けても良いし、また、前記スピーカ装置本体
３０をプールの壁面等に取付け水中スピーカ装置
としても良い。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば、可聴周
波数の音声信号を発生するスピーカと重低音或い
は振動を発生する振動装置を備え、臨場感の溢れ
た音楽等を楽しむことができることは勿論のこ
と、振動装置のコイルハウジングとマグネツトが
互いに対向する共振コーンとパネルとに分離配置
され、かつ、互いに平行に配置されているため、
その磁気干渉がスピーカ装置本体の横方向に大き
く形成され、大きな振動を得ることができるし、
また、スピーカ装置本体の薄型化を図ることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例を示すも
ので、第１図は本考案に係る音圧体感スピーカ装
置の断面図、第２図は音圧体感スピーカ装置の駆
動回路を示す電気回路図である。 図中、１１……コイルハウジング、１２……励
磁コイル、２０……マグネツト、３０……スピー
カ装置本体、３１……共振コーン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 可聴周波数の音声信号を発生するスピーカと、
   重低温或いは振動を発生する振動装置を備えた音
   圧体感スピーカ装置において、 スピーカ装置本体の一側面を平面状の共振コー
   ンにて形成するとともに、該スピーカ装置本体の
   他側面を該共振コーンに対向するパネルにて形成
   し、 前記共振コーンに前記スピーカを設置するとと
   もに、該共振コーンの内側の面に該面に沿つて偏
   平状に励磁コイルを巻回した前記振動装置のコイ
   ルハウジング或いは偏平状のマグネツトの一方を
   取付け、また、前記パネルの該共振コーンの内面
   と対向する面には該コイルハウジング或いは該マ
   グネツトの他方を該一方のものと所定間隔をおい
   て平行に対向配置した ことを特徴とする音圧体感スピーカ装置。