JPH0537384Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、電動バネ操作式モータ操作式ある
いは空気圧操作式などのアクチユエータ操作式断
路器に関し、特に、その不完全閉路状態や不完全
断路状態などを検出するための動作不良警報装置
に関する。

〔従来技術とその問題点〕

周知のように、通常のアクチユエータ操作式断
路器には、その閉路、断路に連動する補助開閉器
が設けられており、一般に補助開閉器の接点を用
いた動作確認用の表示回路を構成している。例え
ば、閉路時には赤ランプを点灯させ、断路時には
緑ランプを点灯させる。

この種の表示回路は、断路器が閉路しているか
断路しているのかを明確に知らせる程度のもので
あり、断路器の不完全な閉路状態や断路状態の検
出・報知の機能はない。可動接触片の移動機構あ
るいはそのアクチユエータの異常により、作動時
に可動接触片が充分に移動せず、不完全な閉路状
態になつたり、あるいは不完全な断路状態になつ
たりすることがある。不完全閉路状態のまま通電
すると、接触部の過熱事故につながるし、また不
完全断路状態では極間耐電圧不良のおそれがあ
る。

従来、このような動作不良に対する検出・報知
の対策は講じられていなかつた。

〔考案の目的〕

この考案は前述した従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、可動接触片の動作不
良による不完全閉路状態や不完全断路状態を簡単
な構成で確実に検出することができるアクチユエ
ータ操作式断路器の動作不良警報装置を提供する
ことにある。

〔考案の概要〕

上記の目的を達成するために、この考案は、ア
クチユエータ操作式断路器における可動接触片の
移動機構に、完全閉路状態でオフする第１のリミ
ツトスイツチと完全断路状態でオフする第２のリ
ミツトスイツチとを付設し、この２つのリミツト
スイツチとともにタイマを直列接続し、両リミツ
トスイツチの同時オン期間にタイマが駆動される
構成としている。このタイマには断路器の正常作
動時間に対応した時間を設定しておき、上記の両
リミツトスイツチの同時オン時間が設定時間を越
えると、タイマの出力によつてブザーやランプな
どの警報器が駆動されるように構成した。

〔実施例〕

第１図は本考案の一実施例の構成を示し、第２
図はその動作を示す。

第１図において、１０ａと１０ｂはアクチユエ
ータ操作式断路器における前述した補助開閉器の
ａ接点とｂ接点である。この２つの接点１０ａと
１０ｂは電源間に直列接続され、さらに、接点１
０ａには緑色ランプ１２が、接点１０ｂには赤色
ランプ１４がそれぞれ並列接続されている。これ
に前述した動作確認用の表示回路であり、断路器
が閉路していると、接点１０ａがオンで接点１０
ｂがオフであり、赤色ランプ１４が点灯する。ま
た断路器が断路していると、接点１０ａがオフで
接点１０ｂがオンであり、緑色ランプ１２が点灯
する。

また第１図において、１６と１８が本考案によ
る第１および第２のリミツトスイツチである。第
１のリミツトスイツチ１６は、第２図に示すよう
に、断路器が完全閉路状態のときにオフするよう
に、可動接触片の移動機構中に付設されている。
同様に第２のリミツトスイツチ１８は、断路器が
完全断路状態のときにオフするように、可動接触
片の移動機構中に付設されている。例えば電動バ
ネ操作式断路器の場合は、第１のリミツトスイツ
チ１６は操作用バネの閉路放勢完了位置を検出す
るように取り付けられ、第２のリミツトスイツチ
１８は同上バネの断路放勢完了位置を検出するよ
うに取り付けられる。

第１および第２のリミツトスイツチ１６，１８
とタイマ２０とが電源間に直列接続され、またタ
イマ２０の接点２０ａと、ブザー２２とランプ２
４の並列回路が電源間に直列に接続されている。

タイマ２０の設定時間は、断路器の正常動作時
間Ｔ（完全閉路状態と完全断路状態との間の移動
に要する時間）に適宜な微小余裕時間Δtを加え
た値になつている。

上記の構成において、断路器が例えば完全閉路
状態にあり、これに断路指令が与えられ、電動バ
ネのようなアクチユエータによつて断路側へ動作
したとする。この動作において、まず完全閉路状
態から僅かでも断路側へ移行すると、第１のリミ
ツトスイツチ１６がオンし、ここで両リミツトス
イツチ１６，１８がともにオンとなつてタイマ２
０が起動される。そして、設定時間Ｔ＋Δtに達
する前に断路器が完全断路状態になると、第２の
リミツトスイツチ１８がオフし、タイマ２０はタ
イムアツプせずにリセツトされる。しかし、設定
時間Ｔ＋Δtを経過しても断路器が完全断路状態
にならないと、その時点でタイマ２０がタイムア
ツプして接点２０ａがオンし、ブザー２２が鳴動
するとともにランプ２４が点灯する。これによ
り、不完全な閉路状態あるいは断路状態となつて
いることが報知される。なお、完全断路状態から
閉路する際にも上記と同様に動作する。

〔考案の効果〕

以上詳細に説明したように、この考案によれ
ば、２つのリミツトスイツチ、タイマそれにブザ
ーなどの警報器からなる簡単な構成でもつて、ア
クチユエータ操作式断路器における不完全閉路や
不完全断路といつた動作不良を的確に検出するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例による動作不良警
報装置の回路図、第２図はその動作を示すタイム
チヤートである。 １６……第１のリミツトスイツチ、１８……第
２のリミツトスイツチ、２０……タイマ、２０ａ
……タイマ接点、２２……ブザー、２４……ラン
プ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アクチユエータ操作式断路器の補助開閉器の常
   開接点と常閉接点を電源間に直列接続し、前記常
   開接点には断路器の閉路を表示する表示ランプを
   並列接続するとともに、前記常閉接点には断路器
   の開路を表示する表示ランプを並列接続してなる
   アクチユエータ操作式断路器において、前記アク
   チユエータ操作式断路器における可動接触片の移
   動機構に付設され、前記アクチユエータ操作式断
   路器の操作用バネの閉路放勢完了位置を検出し完
   全閉路状態でオフする第１のリミツトスイツチお
   よび前記操作用バネの断路放勢完了位置を検出し
   完全断路状態でオフする第２のリミツトスイツチ
   と、この第１および第２のリミツトスイツチとと
   もに直列接続され、かつ上記断路器の接触片の正
   常作動時間に対応した時間に微小余裕時間を加え
   た時間が設定されていて、上記両スイツチの同時
   オン時間がその設定時間を越えると出力動作をす
   るタイマと、このタイマの出力を受けて動作する
   警報器とからなるアクチユエータ操作式断路器の
   動作不良警報装置。