JPH0536909Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は各種の建築物あるいは建築現場等に仮
設される足場枠用パイプを接続し、足場枠を構成
するとき使用する足場枠用パイプの接続金具に関
するものである。

（従来の技術） 従来、建築現場に使用される足場枠用パイプの
接続金具として、例えば接続する２本の足場枠用
パイプの内径に合致する外径を有する接続金具に
突起を設け、足場枠用パイプの端部にＬ字形の溝
を形成し、前記突起を溝の端部より挿入し、接続
金具を回動して突起を溝の端部に形成したＬ字形
の溝端に係合して足場枠用パイプを接続してい
た。

この従来の接続金具による場合は、足場枠用パ
イプの形成したＬ字形の溝から突起が抜け易く、
確実な接続が出来ないし、溝にコンクリートが付
着して足場枠を解体するのに困難であり、又、再
使用時にコンクリートが邪魔になり再使用に手数
がかかる欠点があつた。又、２本の足場枠用パイ
プの端部にピンを設け、ピンに挿入する切欠きを
有する接続用直線ジヨイントにピンを挿入させて
結合するものがあつた。

この従来の足場枠用パイプ継ぎ金具である接続
用直線ジヨイントは、足場枠用パイプの結合作業
においてピンを一々取り付ける必要があり作業能
率が悪く、足場枠用パイプ組み立て後にピンがは
ずれる危険性を含んでいた。

また足場枠用パイプの端部にピンが設けられて
いる例に於いては挿入時に、足場枠用パイプを捻
じつたりする必要等があり取扱いが不便である。
そしてこれは単に挿入する構造であることより足
場枠用パイプが外れる可能性を有していたので足
場枠に載置した足場板が落下する等の危険があつ
た。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は従来の欠点を解消し、足場枠用パイプ
と足場枠用パイプの接続金具を簡単に取り付けが
でき、かつ接続が確実で堅牢な足場枠用パイプの
接続金具を提供することにあり、併せて足場枠用
パイプの接続作業が容易で耐久力のある接続金具
を安価に製造し得られ、かつ接続金具の使用時
に、その結合が確実であることにより安全性が高
く、事故を防止することができることを目的とし
た点にある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、短管状支持環１の内部下方にＵ字形
樋状の下部支持材２の途中を固定し、支持環１内
の上方に下部支持材２と対向させて下向きＵ字形
樋状の上部支持材３を設けると共に、上部支持材
３の下方への突出部の側面を下部支持材２の端部
に摺接自在に係合し、支持環１及び上部支持材３
の中央を貫通して螺合したボルト４の回動により
上部支持材３を支持環１に上下動可能に設け、上
部支持材３の左右に足場枠用パイプ５，６の係止
孔７，８に係合する突起９，１０を突設したもの
であ。

なお上部支持材３におけるボルト４の螺合部及
び突起９，１０の固定部は、凹状部１１，１２，
１３とした。又ボルト４の螺合部はナツト１４を
固定し、あるいは直接雌ネジを形成するものであ
る。

（作用） 本考案は、支持環１内の下方に固定した下部支
持材２と対向させて上部支持材３を支持環１内の
上方に設けると共に、支持環１及び上部支持材３
の中央を貫通して螺合したボルト４の回動により
上部支持材３を支持環１に上下動可能に設けたか
ら、ボルト４の回動で上部支持材３を下降させて
上部支持材３及び下部支持材２を足場枠用パイプ
５，６内に挿入し、ボルト４の回動で上部支持材
３を上昇させて上部支持材３を足場枠用パイプ
５，６内に内設し、上部支持材３及び下部支持材
２と足場枠用パイプ５，６とを連結でき、又、ボ
ルト４の回動で上部支持材３を下降させて上部支
持材３を足場枠用パイプ５，６から離し、上部支
持材３及び下部支持材２を足場枠用パイプ５，６
から抜き出すことができ、しかも、上部支持材３
の左右に足場枠用パイプ５，６の係止孔７，８に
係合する突起９，１０を突設したから、上部支持
材３を上昇させた際に突起９，１０が足場枠用パ
イプ５，６の係止孔７，８に係合する為、上部支
持材３が足場枠用パイプ５，６から抜け出ないよ
うに確実に係止させて連結でき、その上、下向き
Ｕ字形樋状の上部支持材３の下方への突出部の側
面を下部支持材２の端部に摺接自在に設けたか
ら、上部支持材３が下部支持材２の端部に案内さ
れて垂直状に上下し、ボルト４の回動で上部支持
材３が回動したり、ぐらつくことがない為、突起
９，１０を係止孔７，８に容易で且つ確実に係止
し又円滑に抜くことができ、更に、上部支持材と
下部支持材２とが係合している為、連結した上部
支持材３及び下部支持材２と足場枠用パイプ５，
６とが分離しないように係止させ、確実に連結さ
せておくことができる。

また、本考案は、短管状に形成した支持環１の
内部下方に下部支持材２の途中であるほぼ中央部
を溶接あるいはボルト、鋲等で固定し、足場枠用
パイプ５，６に下部支持材２の左右の部分を挿入
して足場枠用パイプ５，６の下方を支持し、支持
環１の上方に下部支持材２と対向してボルト４の
螺合により支持して設けた上部支持材３の左右部
分を足場枠用パイプ５，６の上方に挿入し、ボル
ト４を回動して下降させてある上部支持材３を上
昇せしめ、上部支持材３に設けてある突起９，１
０を足場枠用パイプ５，６の係止孔７，８に挿入
し、上部支持材３の上面を足場枠用パイプ５，６
の上部内面に接触させると、下部支持材２と上部
支持材３は足場枠用パイプ５，６の内面に密接
し、かつ突起９，１０が係止孔７，８に係止して
いるので下部支持材２及び上部支持材３は足場枠
用パイプ５，６に固定せられ左右の足場枠用パイ
プ５，６は確実に接続され、ボルト４を回動して
上部支持材３を下方に移動させない限り足場枠用
パイプ５，６の接続は解放されず、接続が堅固で
接続金具の部分で足場枠が崩壊することなく、安
全に足場枠パイプ５，６の接続を確保することが
できる。又ボルト４を左回転すると上部支持材３
は下方に移動し、突起９，１０は係止孔７，８か
ら脱出するので、上下支持材２，３を足場枠用パ
イプ５，６が引抜けば足場枠用パイプ５，６の接
続は解放される。

（実施例） 本考案は鉄、鋼、アルミ、その他の金属で全体
を構成するもので、金属製の管をほぼ３cmの長さ
に切断して支持環１を形成し、該支持環１の内部
下方に長さ約30cmの断面Ｕ字形の樋形状下部支持
材２のほぼ中央部を各種の固定手段、例えば溶接
により固定し、下部支持材２に対向して断面Ｕ字
形部が下部支持材２の内側に出入自在の大きさに
した樋状で長さほぼ30cmの上部支持材３を支持環
１の内部上方に位置せしめ、支持環１に貫通した
ボルト４を上部支持材３の雌ネジに螺合してボル
ト４を回動することにより、上部支持材３を支持
環１に上下動自在に設け、上部支持材３の左右に
高さ約６mmの突起９，１０を突設し、突起９，１
０を足場枠用パイプ５，６にあけた係止孔７，８
に挿入して係合し、足場枠用パイプ５，６を接続
するものである。

又、足場枠用パイプ５，６の接続を解放するに
はボルト４を接続時とは反対に回動すると上部支
持材３が下方に移動し、突起９，１０は係止孔
７，８から脱出するので下部支持材２及び上部支
持材３を足場枠用パイプ５，６から引抜けば接続
は解放せられ、本考案の接続金具を繰り返して使
用することができる。

（考案の効果） 本考案は支持環に上下の支持材を設け、上部支
持材をボルトの回動操作のみで足場枠用のパイプ
を接続したり、又は解放することができるため建
築現場において容易に足場枠を組立てることがで
きると共に、構造が簡単であるため使用し易い
し、堅牢にして耐久力を有し、安価に量産するこ
とが出来、しかも接続が確実で安全性に優れてお
り実用的効果が大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２
図は同上の断明図、第３図は上部支持材の一部断
面の側面図、第４図は足場枠用パイプを接続した
一部切欠きの斜視図である。 １……支持環、２……下部支持材、３……上部
支持材、４……ボルト、５，６……足場枠用パイ
プ、７，８……係止孔、９，１０……突起、１
１，１２，１３……凹状部、１４……ナツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 短管状支持環の内部下方にＵ字形樋状の下部支
   持材の途中を固定し、支持環内の上方に下部支持
   材と対向させて下向きＵ字形樋状の上部支持材を
   設けると共に、上部支持材の下方への突出部の側
   面を下部支持材の端部に摺接自在に係合し、支持
   環及び上部支持材の中央を貫通して螺合したボル
   トの回動により上部支持材を支持環に上下動可能
   に設け、上部支持材の左右に足場枠用パイプの係
   止孔に係合する突起を突設したことを特徴とす
   る、足場枠用パイプの接続金具。