JPH0536202B2 - - Google Patents

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JPH0536202B2
JPH0536202B2 JP59268969A JP26896984A JPH0536202B2 JP H0536202 B2 JPH0536202 B2 JP H0536202B2 JP 59268969 A JP59268969 A JP 59268969A JP 26896984 A JP26896984 A JP 26896984A JP H0536202 B2 JPH0536202 B2 JP H0536202B2
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JP
Japan
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wood
water
thermoplastic polymer
organic solvent
agent
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JP59268969A
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JPS61144303A (ja
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Katsumi Tsubochi
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、特に寸法安定性に優れた改質木材の
製造方法に関し、更に詳しくは、木材板状物をエ
ステル化剤、エーテル化剤など、木材成分の水酸
基と反応し得る反応体で化学的に処理し、かくし
て得られた処理木材に、重合触媒を添加せずに有
機溶媒に溶解せしめた非水溶性の熱可塑性ポリマ
シーを含浸させ、次いで木材内に浸透した有機溶
媒を除去することからなる、特に、寸法安定性と
耐汚染性に優れた改質木材の製造方法に関する。 木材は、古くから建築材料、家具用材料、およ
びその他の広範な用途に使用されているが、各種
菌類の侵蝕や白蟻などの虫害を受けて腐朽し易い
という欠点を有するほか、汚染しやすく、水、湿
気などの吸収、放散の繰り返しによつて、反り、
割れ、ねじれ、伸縮などの変形を生じ易いとい
う、構造材料、表面材料としての決定的な欠陥を
有している。このことは専ら木材成分が水分を吸
収しやすい性質に起因する。 このような、木材の欠点を改質する手段として
樹脂を木材中に充填することが行われている。 一つは木材と親和性のよいポリエチレングリコ
ールなどのポリアルキレングリコール樹脂を注入
することであり、もう一方は、木材に不飽和ポリ
エステルやアクリル、エポキシなど重合硬化性の
樹脂液を注入硬化するもので、いわゆるWPC
(wood plastic combination′)として床板など
に汎用されているものである。 前者は、木材が親水性であることに着目し、木
材と親和性のよい樹脂を水や極性の高いアルコー
ルなど水系溶媒に溶解して木材に注入し、乾燥す
るものであるから、木材の微細な空隙に含浸し、
寸法安定性等の改善が図られるが、吸湿や水中へ
の浸漬によつて樹脂が溶出するので、床板など耐
久性を要求される用途には用いることができなか
つた。 そのため、耐水性や耐熱性を有する実用的な樹
脂処理木材として後者のWPCがあるが、前述の
ように木材は親水性であるから、非水系樹脂は容
易に浸透せず、たとえ大きな空隙に浸透して硬化
しても木材内に密着することが少ない。 従つて、溶媒を揮散しただけで固化する熱可塑
性ポリマーを用いても、充填が不充分であり、改
質効果が得られないので、従来のWPCに用いら
れる樹脂液は重合触媒を用いて加熱することによ
り、木材中の空隙にて樹脂液を3次元網目構造に
重合硬化させてブロツク状で保持するものであ
る。 しかし、これらの樹脂液も木材との親和性が低
く、概ね細胞壁への浸透性が悪く、木材組織との
密着性も良くないので、注入や加熱硬化に際し、
高度に熟練しないと寸法安定性の改善やクラツク
発生の防止が図れない。 また、上記樹脂液は重合触媒を添加するため、
木材注入前に樹脂液がゲル化し始め、ポツトライ
フが短かかつたり、重合禁止剤を添加して調製す
る必要があるなど、樹脂液の取扱いにも熟練を要
するという問題点があつた。 さらに、特開昭58−39405号公報に木材をアセ
チル化処理した後、ポリアルキレングリコールま
たはそのビニル誘導体を含浸し、乾燥して得た非
退色性木材が開示されているが、ポリアルキレン
グリコールを木材に充填しても、樹脂の溶出は避
けられず、耐水性は改善されていない。そして、
耐水性を改善するためにポリアルキレングリコー
ルをビニル誘導体にて変性したものでは、上記公
報にも記載のように過硫酸アンモニウム、カリ、
ベンゾイルパーオキサイドなどの重合触媒を用い
て硬化するものであり、ポツトライフの調整など
樹脂液の取扱いに熟練を要するので、前記問題点
を解決するに至らなかつた。 本願発明者らは、重合触媒を添加しなくとも注
入した樹脂が溶媒の揮散で固化し、耐水性を発揮
し得る取扱い性の良い熱可塑性ポリマーを木材の
改質に利用することを目的として、あらかじめ木
材の組成中の水酸基を化学的に修飾することで、
非水溶性の熱可塑性ポリマーの木材中への容易な
含浸を図るとともに、溶媒の揮散で定着化を図る
ことにより、特に寸法安定性と耐汚染性とに優れ
た改質木材を得ることに成功し、本発明を完成す
るに至つた。 即ち本発明は、木材成分の水酸基の一部を化学
的に修飾することによつて木材板状物の結晶領域
を実質的に残し、この様にして得た重合増加率が
30%を越えない処理木材に、重合触媒を含まない
有機溶媒に溶解した非水溶性熱可塑性ポリマーを
含浸させ、次いで有機溶媒を処理木材から除去す
ることからなる改質木材の製造法を提供するもの
である。 本発明方法により、セルロース結晶領域の非晶
化による木材の脆弱化が回避され、かつ、木材成
分の水酸基が化学的に修飾されて疎水化されてい
るので、水よりも極性の低い有機溶媒により、特
に非晶化領域が膨潤し、木材組織中の微細空隙へ
の非水溶性熱可塑性ポリマーの含浸性が改善され
る。又、膨潤を生ぜしめた有機溶媒は、含浸した
熱可塑性ポリマーと置換しながら除去され、残留
した熱可塑性ポリマーが固化するので、木材の本
質的な特性を損なうことなく、寸法安定性と耐汚
染性とを著しく改善することができる。 以下に本発明をより詳細に説明する。 本発明で使用し得る木材の樹種は特に制限はな
いが、優れた寸法安定性および耐汚染性が要求さ
れる建築家具用表面材として供するには、形状は
粉状体ではなく、単板や製材品等の木材板状物で
ある必要がある。ただし、特に本発明の処理工程
に付す前に特別の前処理を施す必要は必ずしもな
い。しかし、化学的修飾を容易にしたり、熱可塑
性ポリマーの含浸をより容易にするために、予め
煮沸、蒸煮したり、アルカリ水溶液または熱水で
可溶成分を除去しておいてもよい。 木材成分の化学的修飾に使用する反応体は、木
材成分、特にセルロースの水酸基と化学的に反応
して疎水性を付与する物質であればいかなるもの
であつてもよいが、通常、エステル化剤(アシル
化剤)またはエーテル化剤を使用する。 エステル化剤としては有機酸無水物(例えば、
酢酸、プロピオン酸、酪酸などの酸無水物)、有
機酸ハロゲン化物(例えば、上記の酸の他カプロ
ン酸、ラウリン酸、ステアリン酸およびメタクリ
ル酸などの酸ハロゲン化物、特に酸塩化物)、お
よび有機酸無水物と脂肪酸の混合物(例えば、無
水クロル酢酸と酢酸、プロピオン酸、カプロン酸
またはラウリン酸などとの混合物)などを挙げる
ことができる。これらのエステル化剤は単独で、
あるいは2種以上混合して使用することができ
る。 上記エステル化剤には、木材成分との反応を促
進するための触媒および/または、エステル化剤
の木材細胞壁内への浸透を促進するための溶媒を
添加してもよいが、記述した理由で、木材の結晶
領域を非晶化するような強力な触媒の使用は避け
る方が望ましい。従つて、代表的なエステル化剤
である無水酢酸を使用する場合、酢酸ナトリウム
や酢酸カリウムを触媒として使用し、溶媒の存在
下または非存在下、緩和な条件下で処理するのが
好ましい。 エーテル化剤としては、例えばスチレンオキサ
イド、プロピレンオキサイド等の1,2−エポキ
シド、塩化メチル、塩化エチル等のハロゲン化ア
ルキル、塩化ベンジル等の芳香族ハロゲン化物、
ジメチル硫酸等のジアルキル硫酸、シアン化ビニ
ル等の陰性基で活性化されたビニル化合物、ホル
ムアルデヒド等のアルデヒドなどを用いることが
できる。 エーテル化剤の場合も、エステル化剤の場合と
同様、触媒や溶媒を適宜添加することができる
が、エステル化剤の場合と同様、強力な試剤の使
用を避けるのが望ましい。 水酸基と反応させる反応体としては、上記のエ
ステル化剤およびエーテル化剤のほか、イソシア
ネート類(例えばメチルイソシアネート、エチル
イソシアネートなど)を使用することもできる。 以上述べた反応体を木材と接触させるには、例
えば木材を反応体中に浸漬するか、あるいは反応
体を気化せしめ、これに木材をさらせばよい。ま
た、この様な方法を減圧下、加圧下あるいは減圧
加圧法により行い、木材への反応体の含浸を促進
させることができる。この反応は木材の著しい強
度低下や熱軟化を防ぐため、反応体で処理するこ
とによつて得られる処理木材の重合増加率が30%
を越えない様に、調節するのが好ましい。 この様にして反応体で処理した木材を、要すれ
ば適当な溶媒で洗浄した後乾燥し、有機溶媒に溶
解した非水溶性の熱可塑性ポリマーを含浸させる
工程に付す。 この含浸工程は、熱可塑性ポリマーを適当な有
機溶媒に溶かした溶液に処理木材を浸漬するか、
あるいは処理木材にこの溶液を塗布、注入するこ
とからなり、この操作は減圧下、加圧下あるいは
減圧加圧下に行なうことができる。 この工程で使用される非水溶性の熱可塑性ポリ
マーとしては、疎水性の線状ポリマーが主でポリ
メチルメタアクリレート、その他のアクリルエス
テル系ポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン
などのビニルポリマー、飽和ポリエステル、ポリ
アミドなど、およびそれらの任意のブレンドが挙
げられる。 これらの熱可塑性ポリマーを溶解するための有
機溶媒には、水よりも極性の低いメタノール、ア
セトン、酢酸エチル、トリクロロエタン、スチレ
ン、トルエン、キシレン、メチルメタクリレー
ト、およびセロソルブなどが含まれる。尚、熱可
塑性ポリマーを有機溶媒に溶解した溶液には、適
宜、可塑剤、着色剤および/または難燃剤を添加
することができ、更に、耐候性向上のためにフツ
素樹脂を添加してもよい。 上記熱可塑性ポリマーの濃度は特に制限するも
のではないが、木材の多孔質性を残すこと、及び
含浸を容易にする為には50%以下が望ましい。 上記の方法で熱可塑性ポリマーを含浸させた処
理木材を、次の有機溶媒除去工程に付す。この工
程は、上記処理木材を加熱雰囲気下(常温〜約
200℃)に保持することからなるが、ポリマーが
木材中から流出しない様に、緩和な条件下で行う
のが好ましい。 以上の処理により、従来、木材に注入しても改
質効果のなかつた非水溶性の熱可塑性ポリマーが
木材中の微細空隙中や細胞壁に密着して滞留し、
かくして寸法安定性や耐汚染性のみならず、構造
材料、表面材料としての望ましい諸性質、例えば
耐水性、耐腐朽性などが著しく改善された改質木
材が得られる。本発明方法は、重合触媒を用いな
いので、重合硬化タイプの樹脂を硬化させるため
の熟練した技術およびそのための設備を必要とし
ないという点に於いても、従来技術と較べて著し
く有利である。 実施例 1 0.6mm厚のベイツガ単板を、5重量%の酢酸ナ
トリウムを含有する130℃の無水酢酸中に10分間
浸漬し、重量増加率(絶乾重量比)20%のアセチ
ル化単板を得た。このアセチル化単板に、熱可塑
性アクリルエステルポリマーをトルエンに希釈
し、ポリマー濃度30%とした溶液を、減圧加圧下
に注入した。注入後、単板を24時間100℃に保ち、
溶媒を除去して改質単板Aを得た。 実施例 2 熱可塑性アクリルポリマーおよびトルエンの代
わりにポリメチルメタクリレート:スチレン=
30:70の混液を用いるほかは実施例1と同様の操
作を行ない、改質単板Bを得た。 試験例 1 実施例1の中間物質であるアセチル化単板を、
各種溶媒に常温で24時間浸漬した時の伸び率を無
処理のものと比較した。結果を以下の表1に示
す。
【表】 浸漬後の長さ−浸漬
伸び率 前の長さ
* =

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 木材板状物をエステル化剤またはエーテル化
    剤によつて処理することにより、木材成分の水酸
    基の一部が化学的に修飾されて木材が疎水化され
    た、重量増加率が30%を越えない処理木材を得、
    有機溶媒に溶解させた非水溶性の熱可塑性ポリマ
    ーを重合触媒を添加することなく処理木材に含浸
    させ、次いで有機溶媒を除去することからなる改
    質木材の製造法。
JP26896984A 1984-12-19 1984-12-19 改質木材の製造法 Granted JPS61144303A (ja)

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JP26896984A JPS61144303A (ja) 1984-12-19 1984-12-19 改質木材の製造法

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