JPH0535791Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、化粧用コンパクト容器に関するもの
である。

「従来の技術」 この種容器として、内部に化粧品充填皿を固設
する容器本体の上面を該容器本体後縁部に枢着し
た蓋体で閉塞させると共に、上記化粧品充填皿上
面に化粧品飛散防止用のシート（またはフイル
ム）を覆設するようにしたものがある。

「考案が解決しようとする問題点」 ところが、上記した従来の容器にあつては、上
記シートが容器本体等とは完全に分離されていた
ため、装着ズレ等が生じてその機能が全うされな
いと共に、その着脱操作が面倒であり、かつ遺失
する虞れがあつた。

そこで本考案は、化粧品の飛散防止が確実に図
れると共に取扱いが容易な化粧用コンパクト容器
を提供することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的を達成するために、本考案に係る化粧
用コンパクト容器は、容器本体１内に固設する化
粧品充填皿２上面を薄板製中蓋１２で閉塞させた
コンパクト容器であつて、該中蓋を、上記化粧品
充填皿を囲む容器本体周壁上面の外縁部に固着さ
せた取付板部１４と、該取付板部の内側縁から複
数の屈折部１５と切離し部１６とを介して延出さ
れた揺動板部１７とで形成させると共に、上記切
離し部側の揺動板部側縁から上記取付板部方向へ
弾性突片１８を、上記屈折部を中心とする揺動板
部の回動の際に、弾性突片先端が上記周壁上面へ
圧接することで揺動板部が弾性反転可能に、突出
させたことを特徴とする。

「作用」 例えば第２図の状態では、中蓋１２の揺動板部
１７が化粧品充填皿２上面を閉塞して化粧品充填
皿内の化粧品が飛散するのを防止している。尚、
この際揺動板部は、屈折部１５を介して、容器本
体上面に固着の取付板部１４に結合しているため
装着ズレ等は生じない。

上記状態から屈折部を中心に揺動板部を開き側
に所定開度を越えて回動させると、弾性突片１８
先端が容器本体周壁１３上面の屈折部外方から内
方へと移動圧接することから、揺動板部が弾性反
転する。即ち、揺動板部自身で開放状態を保持す
るのである。

「実施例」 以下添付図面に基づいて、本考案容器の一実施
例を説明する。

第１図乃至第３図に示すように、樹脂製容器本
体１の上面左半部に複数の化粧品充填皿２…が嵌
合されると共に、上面右半部に複数の物品収納凹
部３…が穿設され、この容器本体上面を鏡４付き
の樹脂製主蓋体５とこれと隣合う細長の樹脂製補
助蓋体６とで開閉するようになつている。

上記両蓋体５，６は、共にその後縁部を容器本
体１後縁部に枢着させて、前部から垂下する弾性
係合片７，７を容器本体１前部の係合子８，８へ
係合させるようになつている。

図示例では、容器本体１前面の凹部９，９内に
軸付き押釦１０，１０が軸着され、該軸付き押釦
１０を回動させることで、該押釦１０の一部が上
記弾性係合片７と係合子８との係合を外して蓋体
５或いは６前部を押上げするようになつている。
また、容器本体１の後縁下部にはパフ収納用の底
蓋１１が開閉自在に枢着されているが、この底蓋
１１は特に設けなくても良い。

ここまでの構成は従来のコンパクト容器と同様
である。

本実施例の特徴は、上記化粧品充填皿２…上面
を薄板製中蓋１２で開閉するようにした点にあ
る。

上記中蓋１２は、上記化粧品充填皿２…を囲む
容器本体周壁１３上面の左方外縁部に固着させた
細長の取付板部１４と、該取付板部１４の内側縁
から複数の屈折部１５…と切離し部１６…とを介
して延出された大形の揺動板部１７とで形成させ
ると共に、上記切離し部１６側の揺動板部側縁か
ら上記取付板部方向へ弾性突片１８…を、上記屈
折部１５を中心とする揺動板部１７の回動の際
に、弾性突片１８先端が上記周壁１３上面へ圧接
することで揺動板部１７が第２図のように弾性反
転可能に、突出させてなる。

さらに本実施例では、上記中蓋１２が樹脂シー
トで形成されて、取付板部１４が容器本体周壁１
３上面に超音波接着されている。

尚、図中１９は指掛け用の切欠き部を示し、物
品収納凹部３の上方に位置した揺動板部１７側縁
に形成されている。

第４図乃至第６図は、本考案の別の実施例を示
すものである。

これは、第１図乃至第３図の実施例における中
蓋１２を合成樹脂材を用いた、比較的厚肉の成形
品に形成させて、取付板部１４下面に付設した突
起２０…を、容器本体周壁１３上面の左方外縁部
に穿設した取付穴２１…内に嵌着させるようにし
た例である（第５図参照）。この場合、中蓋１２
の屈折部１５は薄肉の一体成形ヒンジに形成させ
る。

その他の構成は、第１図乃至第３図の実施例と
同様なので、第１図乃至第３図と同一部材には同
一符号を付して詳しい説明は省略する。

「考案の効果」 以上説明したように本考案によれば、容器本体
上面に連結された中蓋で化粧品充填皿上面を閉塞
するように構成したので、中蓋の装着ズレ等を未
然に回避して化粧品充填皿内化粧品の飛散防止を
確実に図れると共に、中蓋を遺失する虞れもな
い。また、中蓋は屈折部を中心とする回動により
弾性反転するように構成したので、その開閉操作
が容易であると共に開或いは閉状態を中蓋自身で
保持するので便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案容器の一実施例を示
すもので、第１図は中蓋を開いた状態の斜視図、
第２図はその要部断面図、第３図は中蓋を閉じた
状態の要部斜視図である。第４図乃至第６図は本
考案容器の別の実施例を示すもので、第４図は中
蓋を開いた状態の斜視図、第５図はその要部断面
図、第６図は中蓋の斜視図である。 １……容器本体、１２……中蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器本体１内に固設する化粧品充填皿２上面を
   薄板製中蓋１２で閉塞させたコンパクト容器であ
   つて、該中蓋を、上記化粧品充填皿を囲む容器本
   体周壁上面の外縁部に固着させた取付板部１４
   と、該取付板部の内側縁から複数の屈折部１５と
   切離し部１６とを介して延出された揺動板部１７
   とで形成させると共に、上記切離し部側の揺動板
   部側縁から上記取付板部方向へ弾性突片１８を、
   上記屈折部を中心とする揺動板部の回動の際に、
   弾性突片先端が上記周壁上面へ圧接することで揺
   動板部が弾性反転可能に、突出させたことを特徴
   とする化粧用コンパクト容器。