JPH0535693U - 合成樹脂製容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キャップを容器体に対して所定の嵌合位置に
回動嵌合させることができる係合手段を有する合成樹脂
製容器で、成型時のヒケを防止して外観良好に形成でき
る合成樹脂容器を提案する。 【構成】 容器体口頚部基端外周より外方へ突設した膨
出部７側面に嵌合凹部８を形成してなる容器体２と、周
壁10内面より上記嵌合凹部８と嵌脱が可能な嵌合突起13
を突設してなるキャップ３とを有し、上記突起13を凹部
８に嵌合することによりキャップ３を所定位置に嵌合可
能に構成した合成樹脂容器であって、上記嵌合突起13
を、キャップ周壁10内面下端より突設した複数の細板リ
ブ14a 先端間に台板14b を延設した中空の台座14と、該
台座14の上記台板14b 内側面に一体に突設した突起15と
から構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は合成樹脂製容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

従来化粧品、医薬品等を収納する容器として、蓋の開閉操作を容易成らしめる 目的、或いは外観の特異性を演出してその商品価値を高める目的で、楕円筒状或 いは多角筒状等の非円筒形をなす胴部を有する如く容器体を構成し、又、キャッ プも、容器体口頚部外周に着脱自在に嵌合させた嵌合筒部を裏面中央より垂設さ せた頂壁外周縁より、容器体胴部外周と同様形状の外周形状を有する周壁を垂設 して構成したものが知られている。これらは又、キャップを装着させた際、その 下端周縁を容器体胴部上端周縁と一致する位置に止めるための係合手段を有して いる。この係合手段は、容器体口頚部基端より外方に突出形成させた突出部側面 の所定位置に設けた凹部と、キャップ周壁内面下端の所定位置に設けた突起とか ら構成し、凹部に突起を嵌合させることによりキャップの胴部に対する相対嵌合 位置を決める様構成したものである。

【０００３】 しかしながら、従来の容器における突起は、周壁内面より突設した突条形態を なしているため、その厚みと周壁の厚みが加わってその部分が好ましからざる厚 さとなり、又、突起の幅もその機能上ある程度の厚さを必要とするため、合成樹 脂製の容器では、成型時における加熱後の冷却によって生じる収縮現象、所謂ヒ ケが生じ、外観を損なうという不都合が生じる場合がしばしばある。

【０００４】 本考案は上記した従来技術の欠点を解消した優れた合成樹脂製容器を提案する ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案容器は上記課題を解決するため、非円筒形の筒状胴部４より口頚部５を 起立するとともに、上記口頚部５基端外周より外方へ突設した膨出部７側面に嵌 合凹部８を形成してなる容器体２と、上記口頚部外周に着脱自在に嵌合させた嵌 合筒部12を頂壁９裏面中央より垂設するとともに、頂壁９外周縁より少なくとも 下端縁が容器体胴部上端外周と同形状をなす周壁10を垂設してなるキャップ３と からなり、上記キャップ周壁10内面より上記嵌合凹部８と嵌脱が可能な嵌合突起 13を突設してなる合成樹脂製容器であって、上記嵌合突起13を、キャップ周壁10 内面下端より突設した複数の細板リブ14A 先端間に台板14B を延設した中空の台 座14と、該台座14の上記台板14B 内側面に一体に突設し且つ上記嵌合凹部８と嵌 脱可能な突起15とから構成した。

【０００６】

【作用】

嵌合突起13を複数の細板リブ14A 先端間に台板14B を延設した中空台座14内側 面に突部15を突設して構成して、その部分の周壁の厚みの増加を防止し、成形時 にヒケの発生を防止することが可能である。又、上記構成により突起15の横ブレ を防止している。その結果、キャップを容器体に装着させた際、過剰な力により 突起15が嵌合凹部８を通り過ぎてしまうことを極力防止させる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【０００８】 図１は本考案の一実施例を示すもので、図中１は合成樹脂製容器を示す。該容 器１は合成樹脂製の容器体２と合成樹脂製のキャップ３とから構成している。

【０００９】 容器体２は楕円筒形の胴部４上端中央より円筒形の口頚部５を立設しており、 口頚部５外周には螺条６を周設している。又、口頚部５基端外周より外方に平面 楕円形の膨出部７を突設し、その膨出部７の左右側面に嵌合凹部８，８をそれぞ れ形成している。この嵌合凹部８は、その両側部分を若干突出させて後述するキ ャップの突部が嵌合する際にクリック感を得られる様構成している。

【００１０】 キャップ３は、楕円板状の頂壁９周縁より容器体胴部４外周縁と同形状の外周 縁を有する周壁10を垂設させ、又、頂壁９裏面中央からは内周面に螺条11を設け るとともに、容器体口頚部５外周に嵌合可能な嵌合筒部12を垂設している。又、 周壁10内周面左右より容器体２の上記各嵌合凹部８と嵌合する嵌合突起13，13を 突設している。この嵌合突起13は、周壁10内周面より所定間隔をもって内方へ突 出させた三枚の細板リブ14A ，14A ，14A の先端間を平板状の台板14B で連結し た横断面ヨの字状の中空台座14を有し、該台座14の内側面中央に上下に走る突条 形態の突起15を突設して構成している。そして、キャップ３の嵌合筒部12を容器 体口頚部５外周に螺合させつつ回動下降させた際、螺合の略終了位置で且つキャ ップ周壁10外周と容器体胴部４外周が一致する位置において、この突起15が嵌合 凹部８と嵌合する如く構成している。

【００１１】 尚、本実施例では細板リブ14A を三枚有する台座について説明したが、このリ ブは二枚でも四枚以上でも良い。しかしながら、キャップの成型性、強度等を考 慮すると三枚が最も好ましい。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明した如く、本考案容器は、既述構成としたことにより、従来品の如く 成形時のヒケ現象によりキャップの周壁が凹んだりして外観が悪くなる等の不都 合を生じることはなく、良好な蓋の開閉操作を行える容器を得られるものである 。

【００１３】 又、複数の細板リブにより台板を支持した台座上に突起を形成したため、嵌合 時の外力により突起が横ズレして台座が一時的に平べったく変形し、その結果、 突起が嵌合凹部を飛び越えてしまうという不都合を生じることなく、確実に所定 位置にキャップを係合させることができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すもので、キャップを外
した状態を示す要部斜視図である。

【符号の説明】

２ 容器体 ３ キャップ ４ 容器体胴部 ５ 容器体口頚部 ７ 膨出部 ８ 嵌合凹部 ９ キャップ頂壁 10 キャップ周壁 13 嵌合突起 14 台座 14A 細板リブ 14B 台板 15 突部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】非円筒形の筒状胴部４より口頚部５を起立
   するとともに、上記口頚部５基端外周より外方へ突設し
   た膨出部７側面に嵌合凹部８を形成してなる容器体２
   と、上記口頚部外周に着脱自在に嵌合させた嵌合筒部12
   を頂壁９裏面中央より垂設するとともに、頂壁９外周縁
   より少なくとも下端縁が容器体胴部上端外周と同形状を
   なす周壁10を垂設してなるキャップ３とからなり、上記
   キャップ周壁10内面より上記嵌合凹部８と嵌脱が可能な
   嵌合突起13を突設してなる合成樹脂製容器において、上
   記嵌合突起13を、キャップ周壁10内面下端より突設した
   複数の細板リブ14A 先端間に台板14B を延設した中空の
   台座14と、該台座14の上記台板14B 内側面に一体に突設
   し且つ上記嵌合凹部８と嵌脱可能な突起15とから構成し
   てなることを特徴とする合成樹脂製容器。