JPH0312679Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はシヤンプー、リンスその他の内容物の
注出用中栓を有する容器の閉鎖体に関するもので
ある。

〈従来技術〉 従来、この種閉鎖体としては、第３図に示すよ
うなものが知られており、これは中栓１とキヤツ
プ２とから成り、中栓１は注出口３、容器本体４
の首部５内側に嵌合する外壁６及び底壁７とから
成り、前記注出口３の内面には嵌合凹部８が設け
られ、外壁６の外面には嵌合凹部９が設けられて
おり、キヤツプ２は天壁１０と周壁１１とから成
り、天壁１０内側には前記注出口３の嵌合凹部と
係合する嵌合凸部１２を有するインナーリング１
３が設けられ、習癖１１の内側には容器本体４の
首部５の凸部１４と係合するアンダーカツト１５
が設けられている。

そして、このような中栓１とキヤツプ２とは通
常、流通段階においては前記嵌合凹部８と嵌合凸
部１２との係合によりキヤツプ２の中に中栓１を
組込んだ状態で輸送され、容器内容物の製造業者
に納入された段階で容器本体の首部にキヤツプと
中栓とが嵌込まれる。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかし、上記のような従来のキヤツプと中栓に
おいて、輸送中等に中栓がキヤツプから脱落した
り、脱落を防止するために中栓とキヤツプとの嵌
合を強くすると容器本体に嵌めた後も中栓が容器
本体の首部に残らずにキヤツプの方に取られとし
まうという問題がある。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案は上記従来技術の問題点を鑑みて、輸送
時には中栓がキヤツプから脱落することがなく、
容器本体に嵌めた後は確実に中栓が容器本体の首
部に嵌込まれるようにしたもので、容器本体の首
部に嵌込まれる中栓及び該中栓の外側に嵌込まれ
るキヤツプとから成り、流通段階においてキヤツ
プ内側に中栓が組込まれるようになつており前記
中栓は前記首部をそり間に挟持する天壁とから成
り、前記外壁の下方内側には前記首部上方の凸部
と係合するアンダーカツトが、該アンダーカツト
より下方の外側には凸部が設けられており、一
方、キヤツプは周壁と天壁とから成り、天壁内側
には閉鎖時に前記中栓の注出口と密に嵌合するイ
ンナーリング及び容器本体の首部下方の凸部と係
合するアンダーカツトを下方に有する分割状の嵌
合壁が設けられ、さらに、該嵌合壁内側には前記
アンダーカツトより上方で、かつ前記中栓野凸部
よりも下方の位置に小突起が設けられており、容
器本体首部の凸部と中栓のアンダーカツトとの嵌
合力の方が、キヤツプの嵌合壁の小突起と中栓と
の嵌合力より大きいことを特徴とする容器の閉鎖
体である。

〈作用〉 本考案は以上の構成になつており、流通段階に
おいてはキヤツプと中栓とは、中栓の外壁の凸部
とキヤツプの嵌合壁内側の小突起とがしつかりと
係合しており、容器本体の首部に嵌込むときには
キヤツプを押下げると中栓のアンダーカツトが首
部上方の凸部を乗り越えて嵌合されるとともに、
中栓の外壁の凸部とキヤツプの嵌合壁の小突起と
の係合が確実に外れ、しかも小突起をキヤツプの
周壁に直接形成しているのではなく、キヤツプの
内側の分割状の嵌合壁に形成してあるので、な成
形時の捲れや、離型抵抗が大きくなるという問題
点を有することなく成形できる。

以下、図面に基本考案の実施例について説明す
る。

〈実施例〉 まず、本実施例は断面がほぼ長方形状の容器本
体に嵌込まれる同一断面形状のキヤツプの場合に
ついて説明する。

第１図示すように容器本体１０１ｋの首部１
０２に嵌込まれる中栓１０３及び該中栓１０３の
外側に嵌込まれるキヤツプ１０４とから成り、中
栓１０３は首部１０２をその間に挟持する円筒状
の内壁１０５と外壁１０６とから二重壁と中央に
注出口１０７を有する天壁１０９とから成る。そ
して、外壁１０６の下端内側には容器本体１０１
の１０２，４上端の環状の凸部１０８け係合する
アンダーカツト１１０が設けられ、外壁１０６下
端外側には比較的薄く、軟質の環状の凸部１１１
が設けられている。

一方、キヤツプ１０４はほぼ長方形状の天壁１
１２と周壁１１３とから成り、天壁１１２の内側
には閉鎖時に前記中栓１０３注出口１０７内側に
密に嵌入するインナーリング１１４及びその外側
に同心円状に、容器本体の首部１０２下方の環状
の凸部１１５係合するアンダーカツト１１６を下
端に有する四分割状の嵌合壁１１７が設けられて
いる。そして、この嵌合壁１１７のそれぞの内側
には第１図に示すように首部１０２に嵌めたとき
に中栓１０３と凸部１１１との係合が外れるよう
な位置に小突起１１８が設けられ、嵌合癖１１７
相互の位置関係は第２図に示すようになつてお
り、それぞれの嵌合壁１７７外側から周壁１１３
亘つて補強用のリブ１１９，１２０が設けられて
いる。なお、この場合、隣り合う嵌合壁１１７の
間の間隔１２１がリブ１１９，１２０から若干、
角度がずれた位置になるように設けた方が首部１
０２ｓとの嵌合力が強く、かつキヤツプ１０４を
外し易いことがわかつた。

また、材質としてはキヤツプ、中栓ともポリプ
ロピレン、ポリエチレン等のオレ系の樹脂が敵し
ている。

上記のようなキヤツプ１０４と中栓１０３とを
小突起１１８と凸版１１１との嵌合により組込ん
で容器本体の首部１０２に押込むと凸版１０８ｓ
中栓１０３のアンダーカツト１１０とが強固に嵌
合し、それと同時に中栓の凸部１１１とキヤツプ
の小突起１１８との係合が外れる。次いで、再
び、キヤツプ１０４を外す時は首部の凸部１０８
と中栓のアンダーカツト１１０との嵌合力の方
が、中栓の凸部１１１とキヤツプの小突起１１８
との嵌合力より大きいので中栓１０３がキヤツプ
１０４といつしよに外れてしまうことがない。

〈考案の効果〉 本考案は以上の構成になつているので、次のよ
うな優れた実用上の効果を有する。

(イ) 中栓とキヤツプとの嵌合が確実であり、輸送
中にキヤツプから中栓が脱落することがない。

(ロ) 容器本体の首部の凸部と中栓のアンダーカツ
トとの嵌合力の方が、キヤツプの小突起と中栓
の凸部との嵌合力より大きいので、内容物注出
時にキヤツプを外しても中栓もいつしよに外れ
てしまうことがない。

(ハ) キヤツプの嵌合壁の数を適宜変えることによ
り、輸送時の中栓との嵌合力を調節することが
でき、また、嵌合力の数は４個以上とすること
により成形性も優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す部分断面図、第
２図は同じくキヤツプの底面図、第３図は従来技
術を示す部分断面図である。 １０１……容器本体、１０２……首部、１０３
……中栓、１０４……キヤツプ、１０５……内
壁、１０６……外壁、１０７……注出口、１０８
……凸部、１０９……天壁、１１０……アンダー
カツト、１１１……凸部、１１２……天壁、１１
３……周壁、１１４……インナーリング、１１５
……凸部、１１６……アンダーカツト、１１７…
…嵌合壁、１１８……小突起、１１９，１２０…
…リブ、１２１……間隙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器本体の首部に嵌込まれる中栓及び該中栓の
   外側に嵌込まれるキヤツプとから成り、流通段階
   においてキヤツプ内側に中栓が組込まれるように
   なつており前記中栓は前記首部をそり間に挟持す
   る天壁とから成り、前記外壁の下方内側には前記
   首部上方の凸部と係合するアンダーカツトが、該
   アンダーカツトより下方の外側には凸部が設けら
   れており、一方、キヤツプは周壁と天壁とから成
   り、天壁内側には閉鎖時に前記中栓の注出口と密
   に嵌合するインナーリング及び容器本体の首部下
   方の凸部と係合するアンダーカツトを下方に有す
   る分割状の嵌合壁が設けられ、さらに、該嵌合壁
   内側には前記アンダーカツトより上方で、かつ前
   記中栓野凸部よりも下方の位置に小突起が設けら
   れており、容器本体首部の凸部と中栓のアンダー
   カツトとの嵌合力の方が、キヤツプの嵌合壁の小
   突起と中栓との嵌合力より大きいことを特徴とす
   る容器の閉鎖体。