JPH0535649Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、放送用等として用いられるテレビカ
メラに関するものである。

［従来の技術］ 放送用のテレビカメラは、レンズアセンブリ
と、カメラ本体と、フアインダ装置とからなるカ
メラユニツトを有し、これら各部材を支持基台上
に組み付けられるようになつている。そして、こ
のテレビカメラは、スタジオその他所定の場所に
据え置かれる大型のものと、取材現場において、
持ち運びながら撮影を行うことができるハンデイ
タイプのものとがある。ここで、大型のテレビカ
メラは、カメラ固定部材に取り付けられて、該カ
メラ固定部材にキヤスタ等の移送手段が設けられ
ている場合には、適宜移動させながら、またはか
かる移送手段を備えていない場合には、固定した
状態で撮影を行われるようになつている。

而して、テレビカメラを構成するレンズアセン
ブリ、カメラ本体及びフアインダ装置の各部材
は、通常、それらを支持基台上に直列状態にして
連結することによつてユニツト化、この支持基台
を前記カメラ固定部材に連結するようにしてい
る。また、この支持基台とカメラ固定部材との間
にはバン棒を備えたパン動作機構が介装されるよ
うになつており、このパン動作機構を操作するこ
とによつて、レンズアセンブリを所望の方向に回
動させながら撮影を行うことができるようになつ
ている。

［考案が解決しようとする問題点］ ところで、近年においては、高品位テレビの開
発等に伴なつてテレビジヨン受像機における解像
度が大幅に向上するようになつてきており、これ
に応じてより良質な画像を提供するために、テレ
ビカメラ自体の高精度化と、撮影技術の向上が要
請されるようになつてきている。このテレビカメ
ラの高精度化は必然的にその形状の大型化、重量
化を伴うことになる。また、撮影技術の向上を図
るためには、フアインダ装置におけるモニタ画面
を大型化しなければならず、このために特にフア
インダ装置の大型化の必要性は大きくなつてきて
いる。

而して、前述したように、テレビカメラ全体、
特にフアインダ装置が大型化すると、各部材を直
列状態に配列することによりユニツト化した場合
には、その軸栓方向の寸法が長くなり、狭い場所
での撮影、特にカメラユニツトを移動させたり、
水平方向にパン作動させたりしながら行う撮影に
支障を来たすことがあるという問題点がある。ま
た、前述したパン動作を行つたときに、カメラユ
ニツトの回動方向に大きな慣性力が作用して、そ
の停止精度が悪くなる等の欠点もある。

本考案は叙上の点に鑑みてなされたものであつ
て、その目的とするところは、レンズアセンブ
リ、カメラ本体及びフアインダ装置に支持基台上
に極めてコンパクトに取付けることができるよう
にしたテレビカメラを提供することにある。

［問題点を解決するための手段］ 前述した目的を達成するために、本考案は、支
持基台上にレンズアセンブリとカメラ本体とを連
結した状態に設置し、支持基台のカメラ本体のレ
ンズアセンブリに対する連結部とは反対側の端部
近傍に一対の脚杆を立設し、該脚杆には、マウン
ド部をカメラ本体の上部方向に延在するように連
結して設け、該マウント部上に前記フアインダ装
置を取り付ける構成としたことをその特徴とする
ものである。

［作用］ 前述したように構成することによつて、支持基
台上に取り付けられるテレビカメラユニツトの軸
線方向の長さをフアインダ装置の設置分だけ短縮
することができるようになり、たとえ大型のフア
インダ装置を用いた場合であつても、テレビカメ
ラユニツト化の全体をコンパクト化することがで
きて、撮影を円滑に行うことができるようにな
り、特に、このテレビカメラユニツトを移動させ
たり、パン動作させたりする際等において、周囲
の構築物その他の障害物等と衝当する危険を抑制
することができるようになる。

また、テレビカメラユニツトを構成するレンズ
アセンブリ、カメラ本体及びフアインダ装置を支
持基台におけるパン動作における回動中心位置に
近づけることができるようになるので、パン動作
を軽い負荷で円滑に行うことができるようになる
と共に、慣性力の作用も小さくなつて、このパン
動作を停止させたときにおける停止精度も良好と
なり、全体としてのテレビカメラの操作性が著し
く向上することになる。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図及び第２図において、１はレンズアセン
ブリ、２はカメラ本体をそれぞれ示し、該レンズ
アセンブリ１とカメラ本体２との間は連結部３に
より連結されて、支持基台４上に直接設置される
ようになつている。そして、このカメラ本体２に
は、レンズアセンブリ１からの結像位置において
固体撮影素子が内装されて、被写体の光学像を光
電変換してビデオ信号を形成することができるよ
うになつている。

そして、この支持基台４はパン動作機構部５を
介して三脚等のカメラ固定部材（図示せず）に装
着されており、このカメラ固定部材は固定的に設
置されるか、またはキヤスタ等の移送手段に装着
されて、所望の方向に移動させることができるよ
うになつている。また、このパン動作機構部５に
連結したパン棒６を操作することによつて、支持
基台４を水平方向（または水平及び垂直方向）に
回動させることができるようになつている。

次に、撮影を行うに当つては、画像のモニタを
行う必要があり、このためにフアインダ装置７が
設けられている。従つて、このフアインダ装置７
と、前述レンズアセンブリ１及びカメラ本体２と
によつて、テレビカメラユニツトが構成されてい
る。そして、フアインダ装置７は、レンズアセン
ブリ１、カメラ本体２とは直列に設けられてはお
らず、カメラ本体２の上部位置に配設されるよう
になつている。

即ち、第３図に示したように、このフアインダ
装置７を支持するために、支持基台４には脚杆８
が装着されている。この脚杆８は、ロツド状また
は管状の部材を曲折することにより、両側部分に
垂直杆部８ａを有し、該各垂直杆部８ａには水平
杆部８ｂが連設され、この水平杆部８ｂの先端部
は連結杆部８ｃとなつている。この脚杆８を構成
する一対の垂直杆部８ａは、支持基台４における
カメラ本体２の配設位置より後方側の端部近傍位
置に立設されて、上方に延びており、その先端部
を曲折してなる水平杆部８ｂにマウント部９がビ
ス１０により連結れている。そして、マウント部
９にはガイド１１が設けられており、このガイド
１１にはフアインダ装置７の下面に設けた取り付
け部１２が係合せしめられるようになつている。
さらに、このようにしてフアインダ装置７をマウ
ント部９に取り付けた状態で、固定用ねじ部材１
３によつて、該フアインダ装置７を固定するよう
にしている。

本実施例は前述のように構成されるもので、次
にその作用について説明する。

テレビカメラを作動させて、撮影を行うに当つ
ては、第１図に示した状態にしてカメラユニツト
を支持基台４上に組み立てて、該支持基台４に連
結したパン動作機構部５を三脚等のカメラ固定部
材に装着して、パン棒６を操作しながら、レンズ
アセンブリ１の方向を変えながら撮影を行うこと
ができる。

ここで、フアインダ装置７はカメラ本体２の上
方位置に配設されているために、カメラユニツト
の軸線方向の寸法を短縮することができるように
なり、たとえ大型のフアインダ装置を用いても、
カメラユニツトの全体構造を極めてコンパクトに
構成することができるようになり、前述したパン
動作や、必要に応じて行われるカメラ固定部材を
含めた全体を移動させる場合において、レンズア
センブリ１等の部材が構築物等の障害物に衝当す
るおそれが少なくなり、安全な撮影が可能とな
る。また、フアインダ装置７を大型化すると、そ
の重量も増すが、この荷重は全てマウント部９及
び脚杆８を介して支持基台４に直接受承され、カ
メラ本体２には、フアインダ装置７の荷重は全く
作用することがないので、カメラ本体２の保護が
図られる。

また、カメラユニツトの全長の短縮化に伴なつ
て、レンズアセンブリ１、カメラ本体２及びフア
インダ装置７の荷重を受ける部分がパン動作機構
部５による回動支点位置に近接されることができ
るようになり、このために、パン動作を行う際に
おいて、その操作力を軽減されることができるよ
うになり、しかもパン動作を停止する際にも、小
さな力をパン棒６に作用させるだけで、容易にカ
メラユニツトを停止させることができるようにな
る。従つて、撮影中において、カメラユニツトを
所望の方向に向けるパン動作の操作性が著しく良
好となる。

ここで、フアインダ装置７をカメラ本体２の上
部位置において支持するための脚杆８は、カメラ
本体２の側部位置や、カメラ本体２とレンズアセ
ンブリ１との間の位置に立設したり、またこのカ
メラ本体２とレンズアセンブリ１との間の位置か
らカメラ本体２を跨いだ位置に架設するようにす
ることもできるが、カメラ本体２の側部には開閉
蓋等が装着されている関係から、この位置に脚杆
を配設することはできない。また、カメラ本体２
とレンズアセンブリ１との間の位置には、パン棒
６に設けたズーミング機構部からの信号等を伝送
するためのケーブル１４が接続されるコネクタ部
１５等が設けられているので、当該位置に脚杆を
立設するのは適切ではない。従つて、本考案のよ
うに、脚杆８を構成する２本の垂直杆部８ａを支
持基台４におけるカメラ本体２より後方側の端部
近傍位置に立設するようにしており、これら垂直
杆部８ａは２本でフアインダ装置７を支持するも
のであるから、比較的細いものであつても、十分
にフアインダ装置７を支持することができる。従
つて、カメラ本体３の開閉蓋等の操作の邪魔にな
ることはなく、また２本の垂直杆部８ａ、８ｂ間
の位置からケーブル１４を円滑に引き回しを行う
ことができる等、支持基台４上にレンズアセンブ
リ１、カメラ本体２及びフアインダ装置７を極め
て合理的に組み付けることができる。

［考案の効果］ 以上詳述したように、本考案のテレビカメラ
は、フアインダ装置を取り付けるめに、支持基台
のカメラ本体のレンズアセンブリへの連結部とは
反対側の端部近傍に一対からなる脚杆を立設して
設け、この脚杆にマウンド部をカメラ本体の上部
方向に延在するように連結して設けて、マウント
部にフアインダ装置を取り付けるようにしたの
で、カメラ本体に設けられる開閉蓋等の操作の邪
魔にならず、しかもこのカメラ本体から引き出さ
れるケーブル等に対する障害となることなく、フ
アインダ装置を極めて合理的に支持基台に取り付
けることができ、テレビカメラユニツトの軸線方
向の寸法を短縮するとができるようになつて、パ
ン動作やテレビカメラユニツト全体の移動を円滑
に行うことができるようになると共に、パン動作
を軽い操作力で行うことができ、またこのパン動
作の停止時における制御も容易に行うことができ
る等その操作性も優れたものとなる等の諸効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
はテレビカメラの全体構成を示す斜視図、第２図
は第１図の側面図、第３図はフアインダ装置の取
り付け構造を示す分解斜視図である。 １……レンズアセンブリ、２……カメラ本体、
４……支持基台、５……パン動作機構部、６……
パン棒、７……フアインダ装置、８……脚杆、９
……マウント部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. レンズアセンブリと、カメラ本体と、フアイン
   ダ装置とをパン動作が可能な支持基台上に設置し
   て、該支持基台をカメラ固定部材上に装着してな
   るものにおいて、前記支持基台上に前記レンズア
   センブリとカメラ本体とを連結した状態に設置
   し、前記支持基台の前記カメラ本体のレンズアセ
   ンブリに対する連結部とは反対側の端部近傍に一
   対の脚杆を立設し、該脚杆には、マウンド部を前
   記カメラ本体の上部方向に向けて延在するように
   連結して設け、該マウント部上に前記フアインダ
   装置を取り付ける構成としたことを特徴とするテ
   レビカメラ。