JPH0535453U - 転圧機械の前後進操作と連動するクラツチペダル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、転圧機械の前後進切換えをクラ
ッチペダル操作と連動させ、これによって脚力を要する
頻繁なクラッチペダル操作を前後進ハンドルの操作を行
うのみで完了するよう為すと共に、発進時に伴う半クラ
ッチ操作もクラッチペダルに連設された流体回路の戻り
速度を制御して行うよう出来ることを特徴としている。 【構成】 転圧機械の前後進切換え時において、一対の
流量調整弁と空気シリンダを有する流体回路を介して前
後進操作と連動して、クラッチペダルを踏み込むクラッ
チ離脱時には高速作動し、クラッチペダルを放したクラ
ッチ嵌合時には微速度で戻ることを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、転圧機械の前後進操作と連動するクラッチペダル装置に関するも ので、クラッチ踏み込みのクラッチ離脱時に高速作動し、クラッチ嵌合時には微 速度で戻るようにクラッチ嵌脱と連動したクラッチペダル装置に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

従来の転圧機械では、この様に、クラッチペダルを踏み込んだクラッチ離脱時 には高速作動してクラッチペダルを放したクラッチ嵌合時には微速度で戻るよう に前後進操作と連動するクラッチペダル装置は無く、前後進操作装置とクラッチ ペダル操作装置とは連動せず夫々独立している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従って、作業中に要求されるこれらの操作は全て運転者の技量と熟練度と勘と に頼って行われている。この結果、転圧機械において速度と方向を転換する時に 、転圧面に亀裂を生じて品質上大きな問題点と成っている。また、人力に全てを 頼っているために長時間の作業において疲労が蓄積されて敬遠される業種となり 労働力不足を招いている。

【０００４】 上述した様に、転圧機械による転圧作業中に発生する前後進操作と、これに伴 って行わなければならないクラッチ嵌脱操作が夫々別系統で独立していて運転者 の技量に委ねられている。このために、クラッチ嵌合時や前後進発進時に転圧面 に亀裂を発生して品質上一欠陥となる。また、クラッチペダルの踏み込み時に相 当な脚力を要し、作業が長時間続くと疲労も蓄積される。

【０００５】 従って、この考案の目的は、この様な従来における問題点を解決するために、 転圧機械の前後進切換えをクラッチペダル操作と連動させ、これによって脚力を 要する頻繁なクラッチペダル操作を前後進ハンドルの操作を行うのみで完了する ようにすると共に、発進時に伴う半クラッチ操作もクラッチペダルに連設された 流体回路の戻り速度を制御して行うことが出来るようにしたクラッチペダル装置 を提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するために、この考案に依れば、転圧機械の前後進操作と連 動するクラッチペダル装置は、転圧機械の前後進切換え時において、一対の流量 調整弁と空気シリンダを有する流体回路を介して前後進操作と連動してクラッチ ペダルを踏み込むクラッチ離脱時には高速作動し、クラッチペダルを放したクラ ッチ嵌合時には微速度で戻ることを特徴としている。

【０００７】

【作用】

この考案においては、転圧機械の前後進操作を行う前段として必ず行うクラッ チ操作を、一対の流量調整弁と空気シリンダを有する流体回路を介して前後進操 作と連動して、圧縮された流体の持つエネルギーを流体回路の切換え電磁弁を介 してクラッチペダルに介設された空気シリンダに流体を導いて前後進操作と連動 させ、切換え電磁弁の励磁タイミングを前後進切換えハンドルのノブに内蔵する スイッチを操作して行い、流体エネルギーを利用することによって脚力等の労力 を軽減するよう為している。

【０００８】 すなわち、転圧機械において繰り返し頻繁に操作される前後進切換えと、これ に伴い同回数行われるクラッチ操作とを、一対の流量調整弁と空気シリンダを有 する流体回路の介設によって連動させて前後進の円滑な切換えと共に、クラッチ ペダル開放時の微速化（半クラッチ操作）を実現することによって前進側発進時 と後進側発進時を緩やかに出来、運転者の技量に左右されること無く、高品質の 転圧作業が可能となる。

【０００９】 この考案の他の目的と特長および利点は以下の添付図面に沿っての詳細な説明 から明らかになろう。

【００１０】

【実施例】

図面の図１に示される様に、この考案のクラッチペダル装置１は、コンプレッ サにより圧縮空気が供給される空気タンク３と切換え電磁弁４と一対の流量調整 弁５、６と空気シリンダ７とを有する流体回路２、この流体回路２の空気シリン ダ７に一端が係合し戻しばね９によって弾性偏倚されたクラッチペダル８、流体 回路２の切換え電磁弁４を切換え作動するよう切換え電磁弁４に接続されたスイ ッチ１１を有する切換え用電気回路１０から主に構成されている。

【００１１】 この考案のクラッチペダル装置１は圧縮空気を利用するものとして説明される が、圧縮空気に限られるものではないことは明らかである。図示される様に、流 体回路２の空気タンク３には図示しないコンプレッサから圧縮空気が常時供給さ れ、この空気タンク３内に圧縮空気が貯えられる。この空気タンク３には切換え 電磁弁４が接続され、流量調整弁５、６を有する２本の管路を介してクラッチペ ダル８と連動する空気シリンダ７に接続されている。この一対の流量調整弁５、 ６は、流量調整弁５が踏み込み時（クラッチ離脱）の突っ込み速度を制御する流 量調整弁で、流量調整弁６が戻り時（クラッチ嵌合）の戻り速度を制御する流量 調整弁である。従って、この流量調整弁５、６の調整の仕方で突っ込み速度と戻 り速度が任意の値に設定できる。クラッチペダル８は一端が空気シリンダ７のピ ストン端に係合していて、機械的には結合して居らず、従来のクラッチ操作と同 様に操作を行うことが出来る

【００１２】 また、流体回路２の切換え電磁弁４を切換え作動すべく切換え電磁弁４に電気 的に接続された電気回路１０は、転圧機械の前後進を切換え操作する前後進切換 えハンドル１２のノブに内蔵された切換え用スイッチ１１と、切換え電磁弁作動 用のバッテリー１４とを有している。

【００１３】

【考案の効果】 この様に構成されたこの考案のクラッチペダル装置１に依れば、転圧機械の前 後進切換え時において、前後進操作を行う前段として、先ず前後進切換えハンド ル１２のノブに内蔵されたスイッチ１１を切換え操作して流体回路２の切換え電 磁弁４の励磁タイミングを所要タイミングに設定すると同時に、切換え電磁弁４ および流量調整弁５、６を介して、クラッチペダル８に介設された空気シリンダ ７に流体を導いて前後進切換え操作と連動させて、クラッチペダル８を踏み込む クラッチ離脱時には高速作動し、クラッチペダル８を放したクラッチ嵌合時には 微速度で戻るようにしている。従って、転圧機械において繰り返し頻繁に操作さ れる前後進切換えと、これに伴い同じ回数行われるクラッチ操作とを、一対の流 量調整弁５、６と空気シリンダ７を有する流体回路２の介設によって連動させて 流体エネルギーを利用することによって前後進の円滑な切換えと共に、クラッチ ペダルの開放時の微速化を実現して、前進側発進時と後進側発進時を緩やかに行 うことが出来ように為し、運転者の技量に関係なく、高品質の転圧作業を可能に し、且つ流体エネルギーの利用によって脚力等の労力を軽減することが出来る等 の効果が達成される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の転圧機械のクラッチペダルの作動概
要図である。

【符号の説明】

１ クラッチペダル装置 ２ 流体回路 ３ 空気タンク ４ 切換え電磁弁 ５ 流量調整弁 ６ 流量調整弁 ７ 空気シリンダ ８ クラッチペダル ９ 戻しばね １０ 電気回路 １１ スイッチ １２ 前後進切換えハンドル １４ バッテリー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 転圧機械の前後進切換え時において、一
   対の流量調整弁と空気シリンダを有する流体回路を介し
   て前後進操作と連動してクラッチペダルを踏み込むクラ
   ッチ離脱時には高速作動し、クラッチペダルを放したク
   ラッチ嵌合時には微速度で戻ることを特徴とする転圧機
   械の前後進操作と連動するクラッチペダル装置。