JPH0535395Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、レンズ付きフイルムユニツトに係
り、特に予め写真フイルムが装着されたプレロー
ド型の使い捨てカメラとして用いられるレンズ付
きフイルムユニツトに関する。

〔考案の背景〕

一般に、カメラは撮影者が行楽地、観光地等の
撮影したい場所まで携帯し、現地で撮影するもの
と考えられている。しかしながらカメラは精密機
械である上に一定の大きさ、重量が有り、これを
観光地等まで携帯することは不便な場合がある。

また行楽地等に出かける際、カメラを携帯する
のを忘れる場合がある。このような場合高価なカ
メラを行楽地等で直ちに購入することは販売店が
少ない事や経済的な面から容易ではない。そこ
で、予め写真フイルムが装着され、撮影可能な状
態に組み立てられたレンズ付きフイルムユニツト
なるものが考案されている。

レンズ付きフイルムユニツトはケースと、ケー
スに組み込まれる撮影用レンズと、簡単なシヤツ
タ機構と、ケースに装着される写真フイルムとか
ら構成されている。このレンズ付きフイルムユニ
ツトはプレロードカメラとして、写真フイルムと
共に販売される。これを購入したユーザーは、所
定枚数の撮影を行つた後、フイルムが組み込まれ
たままの状態でレンズ付きフイルムユニツトを現
像所へ現像処理の依頼を行う。又、このようなレ
ンズ付きフイルムユニツトは使い捨てであること
より、その製造原価は安価でなければならず、そ
のためには簡単な構造であることが必要である。

ところで、このようなレンズ付きフイルムユニ
ツトもストラツプが設けられていれば便利であ
る。従来カメラのストラツプはカメラ本体に止め
具で止められ固定される。しかしながら、このよ
うなストラツプをレンズ付きフイルムユニツトに
適用すると、ストラツプの取り付けに経費と手間
がかかる上、止め具等の出つ張り部分がレンズ付
きフイルムユニツトをカバーに挿入する際の障害
となる。

〔考案の目的〕

本考案はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、ストラツプを簡単に取り付けることが出来る
レンズ付きフイルムユニツトを提供することを目
的としている。

〔考案の概要〕

本考案は、前記目的を達成する為に、ケースに
写真フイルム及び撮影用レンズが組み込まれたレ
ンズ付きフイルムユニツトに於いて、前記ケース
を撮影可能な状態で包装するカバーの蓋の内側と
ケース外面との間に断面形状が偏平な吊り下げ用
ストラツプを挟み込んで取り付けたことを特徴と
している。

〔考案の実施例〕

以下添付図面に従つて本考案に係るカメラの好
ましい実施例を詳説する。

第１図では直方体状に形成されたレンズ付きフ
イルムユニツトのケース１０が示され、先ずケー
ス１０について説明すると、１４は撮影レンズ、
１６はフアインダ用遮光筒、１８はシヤツタレリ
ーズボタン、２０はフイルム巻上ノブである。撮
影レンズ１４の周囲には同芯上で階段状に拡がる
ようにして形成された遮光筒２２が形成され、こ
の階段状の段差がついた遮光筒２２により撮影時
に不要な乱反射が起こらないようになつている。
同様にフアインダ用遮光筒１６にも階段状に拡が
つた段差が形成され、この為光の乱反射が防止さ
れ、被写体を観察し易いようになつている。シヤ
ツタレリーズボタン１８はケース１０の凹部２３
内に位置し、シヤツタレリーズボタン１８の表面
はケース１０の表面と同一面上にあるか、又はケ
ース１０の表面の内側に位置するようにその高さ
が低く設定されている。同様にフイルム巻上ノブ
２０はカメラ前面の下縁に形成された凹部２５内
に位置し、シヤツタレリーズボタン１８と同様に
巻上ノブ２０の表面はケース１０の表面から突出
しないように構成されている。これにより、シヤ
ツタレリーズボタン１８、フイルム巻上ノブ２０
がケース１０の表面から凸状となつて突出してい
ないので、カバー１２内にケース１０を収納する
際、スムースにケース１０をカバー１２内に挿入
することができる。

カバー１２は印刷可能なボール紙、薄いプラス
チツクシート等から形成され、ケース１０を密着
して収納可能な形状に形成される。カバー１２に
は撮影レンズ１４が位置する円形状開口部１０
０、フアインダ１６が位置する矩形状開口部１０
２、シヤツタレリーズボタン１８が位置するシヤ
ツタレリーズボタン用開口部１０４、巻上操作ノ
ブ２０が位置する開口部１０６が形成される。カ
バー１２の表面には動物、花、観光地の風景等の
絵柄を種々分けて施すことができる。従つて、ケ
ース１０の表面は安価な粗面に仕上げることがで
きる。

又、第１図に示すようにカバー１２の形成時
に、カバー１２の左側の蓋１２Ａにはストラツプ
２４が取り付けられる。同図に示すようにストラ
ツプ２４は断面形状が偏平に形成され、かつ全体
にリング状に形成されている。このストラツプ２
４は塩化ビニールシート等のプラスチツク材から
形成される。ストラツプ２４の取り付けは、スト
ラツプ２４を蓋１２Ａの内側に挿入して、蓋１２
Ａを接着剤で接着して取り付けられる。

第２図では110型フイルムが装填されたケース
１０の背面が示され、第３図は第２図で示したカ
メラのフイルムを取り外した状態を示す分解斜視
図である。第２図並びに第３図に示すようにケー
ス１０の背面は開放面２８として構成され、この
開放面２８内に110型フイルムカートリツジ３０
が挿入されるフイルム収納室が形成される。撮影
レンズ１４の周囲には矩形状の撮影用開口部３２
が形成され、フイルムカートリツジ３０をケース
１０内に装填すると、この撮影用開口部３２にフ
イルムカートリツジ３０の露光面が位置するよう
になつている。110フイルムカートリツジ３０は、
周知のようにフイルム供給室とフイルム巻取室間
に露光枠を設けた平面状連結部を有し、カートリ
ツジ内部にはフイルムを保護紙でくるんだ形でフ
イルムが納められている。保護紙の背面側にはフ
イルムの一画面間隔をもつてフレーム数字が記録
され、この数字が窓５２より表示されるようにな
つている。更にフイルムカートリツジ３０には巻
取室に周知のように図示しない巻上用ギアが形成
されており、フイルムカートリツジ３０をケース
１０内に装填すると、このギアはケース１０の下
側のギア３４と噛み合うようになつている。この
ギア３４は前記フイルム巻上ノブ２０と一体に形
成されており、従つて巻上ノブ２０を回動するこ
とによりフイルムカートリツジ３０内のフイルム
を撮影終了毎に巻上げることが出来る。

ケース１０の背面は前記したように開放面２８
として構成されているが、フイルムカートリツジ
３０が装填され、フイルムカートリツジ３０の露
光面は開口部３２の周縁３８に所定の押圧力で押
しつけられた状態でフイルムカートリツジ３０は
ケース１０に接着剤による方法、熱融着による方
法、高周波融着法、超音波融着法等により永久的
に結合されているので、従つて開放面２８にかか
わらずフイルム露光面は完全に遮光されることに
なる。

前記の如く構成された本考案に係るレンズ付フ
イルムによれば、レンズ付フイルムをカバー１２
によつて包装する際に、カバー１２の蓋１２Ａの
内側にストラツプ２４を取り付けることができる
ので、レンズ付フイルムに簡単にストラツプ２４
を止めることができる。

前記実施例においては、第１図に示すケース１
０の前側に取り付けたが、これに限るものではな
く、第４図に示すようにケース１０の背側に取り
付けてもよい。又、第５図に示すようにストラツ
プ２４の方向を90°変え蓋１２Ａの下縁部に取り
付けてもよい。

前記実施例においては、リング状のストラツプ
２４を使用したが、これに限るものではなく紐状
のストラツプを使用し、その両端を蓋１２Ａの内
側に接着するようにしてもよい。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案に係るレンズ付きフ
イルムユニツトによれば、レンズ付きフイルムユ
ニツトをカバーで包装する際に、カバー内側にス
トラツプを取り付けたので、レンズ付きフイルム
ユニツトにストラツプを簡単に止めることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はレンズ付きフイルムユニツトとの斜視
図、第２図はレンズ付きフイルムユニツトの背面
側から見た斜視図、第３図はケースからフイルム
を取り外した状態を示す分解斜視図、第４図及び
第５図は変形例を示す斜視図である。 １０……ケース、１２……カバー、１２Ａ……
蓋、１４……撮影レンズ、１８……シヤツタレリ
ーズボタン、２０……巻上ノブ、２４……ストラ
ツプ、３０……フイルムカートリツジ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 直方体形状のケースに予め未露光の写真フイル
   ムが装填され、該フイルムに露光を付与する露光
   付与機構が設けられたレンズ付きフイルムユニツ
   トにおいて、 前記ケースを、蓋と少なくとも撮影用開口部と
   フアインダ用開口部とを備えた直方体形状のカバ
   ー内に収納し、前記蓋を閉じることによつてカバ
   ーの蓋とケース外面との間に断面形状が偏平な吊
   り下げ用ストラツプを挟み込んで取付けたことを
   特徴とするレンズ付きフイルムユニツト。