JPH0535310B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は車両に搭載される自動変換機の油圧制
御装置に関わり、特にバルブボデイ内の油路と自
動変速機ケース内の油路との連結に関する。

［従来の技術］ 従来、車両用自動変速機のバルブボデイは、ト
ランスミツシヨンケースの底部に配設され、ケー
スに設けられたクラツチの油圧サーボへの供給路
に油を供給すべく連通せしめられていた。

ところが、これら油圧サーボがバルブボデイの
両端側に配設された場合は、パイプ又はバルブボ
デイを介して直接連結しても何ら支障はない。

しかし、油圧サーボがバルブボデイの中央部に
存在する場合には、ケースの供給路との連結部位
形成の為バルブボデイのアツパ側を二分割する必
要あつた。

その為、バルブボデイ内の油路が直接にアツパ
ボデイ内に形成することができず、一旦ロウアボ
デイを介してアツパボデイに連結せしめる為、複
雑な油路構造となつていた。

［発明が解決しようとする問題点］ しかし、油路構造を簡略化してコンパクトなバ
ルブボデイを提供する為に略中央部に係合する油
圧サーボへの油路提供のためのケースの供給油路
との連結部に開口部を設けてアツパボデイを一体
とするための連結部位に凹部が形成され、そこで
ケースから排出油が滞溜し、油圧の低下等の問題
が生ずる。

そこで、本発明は、アツパボデイを一体化せし
めて油路との配設構造を簡略化せしめたコンパク
トなバルブボデイを提供すると共に中央部のケー
スとの連係部位にケースからの排出油が滞溜しな
いバルブボデイの構造を提供することを目的とす
る。

［問題点を解決するための手段］ 上記の問題点を解消するために、本発明は、ト
ランスミツシヨンケース１３０の底部１３０Ｂに
取り付けられ、一体型アツパボデイ１Ａ、セパレ
ートプレート１Ｃ及びロウアボデイ１Ｂを積層し
てなるバルブボデイ１と、該バルブボデイを覆う
ように取り付けられるオイルパン４と、前記アツ
パボデイに形成される貫通穴２と、前記トランス
ミツシヨンケースの底部に突出して形成されると
共に前記貫通穴に差し込まれる突出部６と、 該突出部内に形成される連絡油路６Ａを有し、
前記ロウアボデイは前記トランスミツシヨンケー
スに前記バルブボデイの周囲で連結せしめられる
と共に前記突出部先端６Ｃは、前記貫通穴を介し
てセパレートプレートに当接せしめられ、前記連
結油路と前記ロウアボデイ間の油路をセパレート
プレートを介して連通せしめ、 前記突出部と前記貫通穴との間の間〓２′に前
記セパレートプレート及び前記ロウアボデイに前
記オイルパンに連通すべく穴３，３′を形成した
ことを特徴とする車両用自動変速機の油圧制御装
置なる構造を有する。

［作用及び発明の効果］ 本発明は、一体型のアツパボデイを配設してな
るので油路の配設が簡略化できるコンパクトな構
造とすることができる。更に、一体型のアツパボ
デイ１Ａに貫通穴２を設け、該貫通穴内にケース
の突出部６を差し込みロウアボデイ１Ｂとの油路
と突出部間の連絡油路６Ａをセパレートプレート
１Ｃを介して連通せしめ、ロウアボデイが周囲で
ケースに連絡せしめられると共に、突出部先端部
６Ｃはセパレートプレートに当接せしめられてい
るので充分にその当接面でシールがなされ油洩れ
が防止できる。

又、突出部とアツパボデイとの間〓２′にはセ
パレートプレート及びロウアボデイ穴３，３′が
形成されいるので油が滞路することなく確実にオ
イルパンに収集せしめて、油の圧低を防止するこ
とができる。

［実施例］ つぎに本発明を図に示す実施例に基づき説明す
る。

自動変速機は、流体式トルクコンバータ２００
と、トランスミツシヨン３００と、油圧制御装置
４００とから構成される。

トランスミツシヨン３００は、第１プラネタリ
ギアセツトｐ１、油圧サーボにより作動される１
つの多板クラツチＣ０、１つの多板ブレーキＢ
０、および１つの一方向クラツチＦ０を備えるオ
ーバードライブ遊星歯車変速装置（第１遊星歯車
変速装置）１０と、第２プラネタリギアセツトｐ
２、第３プラネタリギアセツトｐ３、油圧サーボ
により作動される２つの多板クラツチＣ１，Ｃ
２、１つのベルトブレーキＢ１、２つの多板ブレ
ーキＢ２，Ｂ３、および２つの方向クラツチＦ
１，Ｆ２を備える前進３段後進１段のアンダード
ライブ遊星歯車変速装置（第２遊星歯車変速装
置）４０とから構成される。

自動変速機のケースは、トルクコンバータ２０
０を収容するトルクコンバータハウジング１２０
と、前記オーバードライブ遊星歯車変速装置１０
とアンダードライブ遊星歯車変速装置４０とを収
容する第１遊星歯車変速装置室１３３および第２
遊星歯車変速装置１３４が前後に配された変速装
置室１３２が設けられている略筒状の変速装置室
部２０および下部には前記変速装置室部２０と一
体鋳造された側壁とその下端面にオイルパン４が
締結されると共に油圧制御装置のバルブボデイが
収納される略長方形枠状の制御機構室５０からな
るトランスミツシヨンケース１３０と、自動変速
機１００の後側端を蓋するエクステンシヨンハウ
ジング１４０とからなり、これらトルクコンバー
タハウジグ１２０と、トランスミツシヨンケース
１３０と、エクステンシヨンハウジング１４０と
はそれぞれ多数のボルトで同軸心を有するよう締
結されている。

前記トルクコンバータ室１２１とその後方に連
続するトランスミツシヨンケースの変速装置室部
２０内の前記変速装置室１３２との間には、内部
に歯車式オイルポンプ１５０を収容すると共に、
前向きに突出する筒状部１５２を有するオイルポ
ンプボデイ１５１がトランスミツシヨンケース１
３０の前端面にいんろう嵌合されて締結され、ま
た前記オイルポンプボデイ１５１の後側には、前
記筒状部１５２と同軸芯を有し、後向きに突出す
る筒状のフロントサポート１５３を有するオイル
ポンプカバー１５４が締着されている。前記オイ
ルポンプボデイ１５１とオイルポンプカバー１５
４とはオイルポンプのハウジングを形成し、トル
クコンバータ室１２１と変速装置室１３２との隔
壁であると共にトランスミツシヨンの前部支壁と
なつている。また、変速装置室１３２中間には第
１遊星歯車変速装置室（本実施例ではオーバード
ライブ室）１３３と第２遊星歯車変速装置室（本
実施例ではアンダードライブ室）１３４とを区隔
すると共に、後向きに突出する筒状のセンタサポ
ート１５８を有する中間支壁１５９が別体で鋳造
され嵌め込まれている。トランスミツシヨンケー
ス１３０の後部には、前向きに突出する筒状のリ
アサポート１５６を有する後部支壁１５７が設け
られている。前記オイルポンプハウジング（隔壁
または前記支壁）１５５と後部支壁１５７の間が
トランスミツシヨンを収納した変速装置室１３２
をなし、後部支壁１５７とエクステンシヨンハウ
ジング１４０の間が変速装置の出力軸室１４１を
形成している。この出力軸室１４１には電子制御
式センサロータ１４３、スピードメータドライブ
ギア１４４が出力軸に固着して設けられ、また後
端には前記フロントサポート１５３と同軸心の図
示しないスリーブヨークが挿通される。

フロントサポート１５３の内側にはトルクコン
バータ２００のステータ２０１を支持する前記一
方向クラツチ２０２の固定軸２０３が嵌着され、
該固定軸２０３の内側にトルクコンバータ２００
の出力軸であるトランスミツシヨンの入力軸１１
が回転自在に支持されている。該入力軸１１はフ
ロントサパート１５３に回転自在に支持され、後
部にはフランジ部１２ａが設けられ後端部１２は
やや大径とされると共に、軸心に後向きの中心穴
１３が形成されている。前記入力軸１１の後方に
は、その先端が前記中心穴１３に差込まれて摺接
し、後端部１５がやや大径に形成されると共に軸
心に出力軸３６の先端が摺接する後向きの中心穴
１６が設けられ、入力軸１１に直列的に配された
中間伝動軸１４が回転自在に配されている。出力
軸３６は、中間部で第３プラネタリギアセツトｐ
３のリングギアと噛合するとともに後方に突出し
た軸支部８１を設けているフランジ板８２とスプ
ライン嵌合し、後部で前記スリーブヨークとスプ
ライン嵌合している。

トランスミツシヨン３００は、車速、スロツト
ル開度など車両の走行条件に応じてトランスミツ
シヨンケース１３０の下部にボルトにより締結さ
れたオイルパン４に内蔵されたバルブボデイ１内
の油圧制御装置４００から各摩擦係合装置の油圧
サーボに選択的に出力する油圧により、各クラツ
チおよびブレーキの係合または解放が行われ、前
進４段の変速または後進１段の変速を行うように
なつている。

バルブボデイ１は、アルミニウム合金の鋳造に
よつて成型された後所定の機械加工を施されたア
ツパボデイ１Ａおよびロウアボデイ１Ｂの間に鉄
製のセパレートプレート１Ｃをはさんでなり、内
部には油圧制御装置を構成する各種スプール弁、
アキユームレータ、チエツク弁、絞り、連絡油路
などが設けられ、複数のボルト１０により前記ト
ランスミツシヨンケース１３０の下部の制御機構
室５０内のトランスミツシヨンケース底面１３０
Ｂに締結されている。２は前記アツパボデイ１Ａ
に設けられた貫通穴であり、本実施例ではマニユ
アルシヤフト穴２Ｅおよび中間支壁１５９内に設
けられたクラツチＣ２の油圧サーボＣ−２への作
動油の給排油路６Ｂへの連絡油路６Ａが内部に設
けられたトランスミツシヨンケースの下方突出部
６が差し込まれ、該突出部６の先端６Ｃはセパレ
ートプレート１Ｃに当接し、該セパレートプレー
ト１Ｃの上面に設けられた穴を介してロウアボデ
イ１Ｂの油路と連絡されている。３，３′はアツ
パボデイ１Ａ、セパレートプレート１Ｃおよびロ
ウアボデイ１Ｂを貫通して設けられ、アツパボデ
イ１Ａ上面の突出部６との〓間２′に形成される
凹所とバルブボデイ１の下面とを連通させ、凹所
２内に入つた油をオイルパン４内へ流下させるロ
ウアボデイ１Ｂ及びセパレートプレート１Ｃに形
成される穴である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の自動変速機の油圧制御装置を
使用した車両用自動変速機の縦断面図、第２図は
その横断面図、第３図はバルブボデイの平面図、
第４図はそのＡ−Ａ断面図およびＢ−Ｂ断面図断
面図である。 図中、１……バルブボデイ、１Ａ……アツパボ
デイ、１Ｂ……ロウアボデイ、１Ｃ……セパレー
トプレート、２……貫通穴、２′……間〓、３，
３′……穴、４……オイルパン、６……突出部、
６Ａ……連絡油路、６Ｂ……給排油路、６Ｃ……
突出部先端、１０，４０……遊星歯車変速装置、
１３０……トランスミツシヨンケース、１３０Ｂ
……トランスミツシヨンケースの底部、１５９…
…中間支壁、２００……トルクコンバータ、３０
０……トランスミツシヨン、４００……油圧制御
装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ トランスミツシヨンケースの底部に取り付け
   られ、一体型アツパボデイ、セパレートプレート
   及びロウアボデイを積層してなるバルブボデイ
   と、該バルブボデイを覆うように取り付けられる
   オイルパンと、前記アツパボデイに形成される貫
   通穴と、前記トランスミツシヨンケースの底部に
   突出して形成されると共に前記貫通穴に差し込ま
   れる突出部と、 該突出部内に形成される連絡油路とを有し、前
   記ロウアボデイは前記トランスミツシヨンケース
   に前記バルブボデイの周囲で連結せしめられると
   共に前記突出部先端は、前記貫通穴を介してセパ
   レートプレートに当接せしめられ、前記連絡油路
   と前記ロウアボデイ間の油路をセパレートプレー
   トを介して連通せしめ、 前記突出部と前記貫通穴との間の間〓に前記セ
   パレートプレート及び前記ロウアボデイに前記オ
   イルパンに連通すべく穴を形成したことを特徴と
   する車両用自動変速機の油圧制御装置。 ２ トランスミツシヨンケースに区画形成される
   中間支壁と、該中間支壁の前後に配設される遊星
   歯車変速装置と、前記中間支壁内に形成される給
   排油路とを有し、該給排油路と前記連絡油路とを
   連結することを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の車両用自動変速機の油圧制御装置。