JPH0243061B2

JPH0243061B2 -

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Publication number: JPH0243061B2
Application number: JP15643381A
Authority: JP
Priority date: 1981-09-30
Filing date: 1981-09-30
Publication date: 1990-09-27
Also published as: JPS5857561A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、トルクコンバータ、流体継手等の流
体伝動装置と、Ｖベルト式無段変速機を組み合わ
せた流体伝動装置付車両用自動変速機に関するも
のである。

（従来の技術）従来、流体伝動装置によりエンジンのトルクを
複数の遊星歯車に伝達し、該遊星歯車の列により
所定の変速を行う流体伝動装置付車両用自動変速
機においては、該複数の遊星歯車の各要素を選択
的に係脱するため、多板クラツチ、多板ブレーキ
が配設されている。そして、各多板クラツチ、多
板ブレーキを作動させるために油圧サーボが設け
られていて、油圧制御装置の各バルブによつて調
整かつ分配された油が上記多板クラツチ、多板ブ
レーキに供給されるようになつている。

上記油圧制御装置の本体は、それぞれバルブを
収容するための凹部、バルブ間を接続する油路を
形成したアツパバルブボデイとロワバルブボデイ
を結合することによつて形成され、上記自動変速
機のトランスミツシヨンを収容するトランスミツ
シヨンケースの下部に設けられてトランスミツシ
ヨンの伝動軸内には制御圧油、潤滑油などの供給
油路が形成されている。

（発明が解決しようとする課題）しかしながら、上記構成の流体伝動装置付車両
用自動変速機においては、トランスミツシヨンケ
ースの下部に位置する油圧制御装置から自動変速
機の各要素に作動用の圧油又は潤滑油をそれぞれ
供給する場合、油路の形成が複雑で長くなり、ト
ランスミツシヨンケースの製造が難しくなる。ま
た、油圧制御の応答性も悪くなる。

エンジン横置タイプのFF車用自動変速機にお
いては、自動変速機の全長寸法を短縮し、エンジ
ンルームの装着性を良くするため、トランスミツ
シヨン内の伝動軸を二つ以上に分割して平行に配
設する多軸方式が採られているが、該多軸方式の
場合、特に上記油路が複雑になつている。

本発明は、上記従来の流体伝動装置付車両用自
動変速機の問題点を解決して、油圧制御装置と自
動変速機を構成する各要素に圧油又は潤滑油を供
給するための油路の形成を簡略化して、トランス
ミツシヨンの製造を容易にし、かつ油圧制御の応
答性を良好にすることができ、また自動変速機の
軸方向の寸法を短くすることができる流体伝動装
置付車両用自動変速機を提供することを目的とす
る。

（課題を解決するための手段）そのために、本発明の流体伝動装置付車両用自
動変速機においては、流体伝動装置を収納するト
ルクコンバータケースとトランスミツシヨンを収
納するトランスミツシヨンケースとの間に、トル
クコンバータルームとトランスミツシヨンルーム
とを区隔し、該中間支壁に自動変速機の油圧制御
装置を形成している。

該油圧制御装置と伝動軸内外に設けられた油路
は油路によつて連絡されている。

上記自動変速機の油圧制御装置は、上記中間支
壁に締結したバルブボデイに形成される。

（作用及び発明の効果）本発明によれば、上記のように流体伝動装置を
収納するトルクコンバータケースとトランスミツ
シヨンを収納するトランスミツシヨンケースとの
間に、トルクコンバータルームとトランスミツシ
ヨンルームとを区隔し、該中間支壁に自動変速機
の油圧制御装置を形成しているので、油圧制御装
置と伝動軸内外に設けられた油路との連絡油路の
構成を簡略化することができるとともに、短縮化
できる。

したがつて、流体伝動装置付車両用自動変速機
の製造が容易となり、油圧制御の応答性が良好に
なり、かつ流体伝動装置付車両用自動変速機の軸
方向の寸法が小さくなる。

特にトランスミツシヨンが多軸方式の場合は、
伝動軸内外に設けた油路及び潤滑油の供給、排出
油路を中間支壁内又はその壁面に形成することが
可能となるため、構成を簡略化することができ
る。

（実施例）以下、本発明の実施例について図面を参照しな
から詳細に説明する。

第１図は本発明の実施例を示す流体伝動装置付
車両用自動変速機の正面断面図、第２図はトラン
スミツシヨンケースの左側面概略図、第３図は本
発明の流体伝動装置付車両用自動変速機の流体伝
動装置付車両用自動変速機の軸間断面図である。

図において、１はトルクコンバータケース、１
１はエンジンとの締結面１Ａが開口した流体継手
４、トルクコンバータ等の流体伝動装置を収納さ
れるトルクコンバータルーム、１２はエンジンと
反対側面が開口し、デフアレンシヤルギヤが収納
されるとともに該デフアレンシヤルギヤの一方の
出力軸を支持するデフアレンシヤルルーム、１３
は同様にエンジンと反対側が開口し、アイドラギ
ヤが収納されるとともにアイドラギヤの軸の一方
を支持するアイドラギヤルームである。

また、２はトランスミツシヨンケースであり、
Ｖベルト式無段変速機、遊星歯車変速機トランス
ミツシヨンを収納し、エンジン側が開口するトラ
ンスミツシヨンルーム２１とデフアレンシヤルル
ーム２２及びアイドラギヤルーム２３を有してい
る。

該トランスミツシヨンケース２は、上記トルク
コンバータケース１のエンジンと反対側１Ｂにボ
ルトで締結され、上記トルクコンバータケース１
と共にトランスミツシヨンケースの外殻を形成し
ている。

３は流体伝動装置とトランスミツシヨンとの間
の伝動軸を軸支する中間支壁すなわちセンタケー
スである。

また、自動変速機は、トルクコンバータケース
１内に配設され、エンジンの出力軸に連結される
流体継手４とトランスミツシヨンケース１内に設
けられたトランスミツシヨンで構成されている。

Ｖベルト式無段変速機５は、軸心が中空で該中
空部が作動油、潤滑油の給排油路となる伝動軸す
なわち入力軸５１を有しており、該入力軸５１は
上記流体継手４と同軸心を有するように配設され
る。また、内部は油路が形成された伝動軸すなわ
ち出力軸５５が、上記入力軸５１と平行になるよ
うにそれぞれ配設される。

Ｖベルト式無段変速機５の入力軸５１と流体継
手４の出力軸５５との間には、遊星歯車減速機構
６が設けられる。そして、上記Ｖベルト式無段変
速機５の入力軸５１及び出力軸５５に対して更に
平行に出力軸５５が配設される。

また、出力軸７１は、車軸７０に連結されたデ
フアレンシヤル７の入力大歯車７２、及び上記Ｖ
ベルト式無段変速機５の上記出力軸５５のエンジ
ン側端部に備えられた出力ギヤ５９に挿入され
る。そして、アイドラギヤ軸８１が、上記出力軸
５５と平行に配設されるとともに、一端は上記ト
ルクコンバータケース１に軸支され、他端はセン
タケース３に軸支される。該アイドラギヤ軸８１
には、入力歯車８２と出力歯車８３からなるアイ
ドラギヤ８が設けられる。

そして、Ｖベルト式無段変速機５及び遊星歯車
減速機構６は車速スロツトル開度などの車両走行
条件に応じて油圧制御装置９により減速比、前
進、後進等の所定の制御が行われる。

該油圧制御装置９は、第１図に示すようにセン
タケース３の一部３０と、該センタケース３のト
ルクコンバータ４側及びトランスミツシヨン２側
にボルトで締結されたバルブボデイ３１，３２に
よつて形成される。

９１，９２は上記バルブボデイ３１，３２に固
着された油圧制御装置の電磁ソレノイド弁、９３
は出力油路を構成するパイプであり、油圧制御装
置９からトランスミツシヨンケースのエンジンと
反対側壁に形成された油路９４を介して、後述す
るＶベルト式無段変速機５の入力プーリ駆動用油
圧サーボ５３へ作動油を供給及び排出する。

１０はセンタケース３のエンジン側壁に締結さ
れ、内部に上記流体継手４と一体の中空軸４１で
駆動されるオイルポンプ１０１が収納されている
オイルポンプカバーである。

遊星歯車減速機構６は、上記流体継手４の出力
軸４２に連結されるとともに、キヤリヤ６２、リ
ングギヤ６６、サンギヤ６７、プラネタリギヤ６
４、油圧サーボ６８，６９を有している。

上記キヤリヤ６２は、多板クラツチ６３を介し
て後述するＶベルト式無段変速機５の固定フラン
ジに連結される。またリングギヤ６６は、多板ブ
レーキ６５を介してセンタケース３に係合され、
サンギヤ６７が遊星歯車減速機構６の出力軸６１
に形成される。そして、プラネタリギヤ６４が上
記キヤリヤ６２に軸支され、サンギヤ６７とリン
グギヤ６６に噛合して配設される。さらに上記セ
ンタケース３壁には上記多板ブレーキ６５を作動
させる油圧サーボ６８が、上記固定フランジ壁に
は多板クラツチ６３を作動させる油圧サーボ６９
が形成される。

Ｖベルト式無段変速機５は、遊星歯車減速機構
６の出力軸６１と入力軸５１に一体形成された固
定フランジ５２Ａ、油圧サーボ５３により上記固
定フランジ５２Ａ方向に駆動され、可動フラン５
２Ｂで形成される入力プーリ５２を有している。

上記Ｖベルト式無段変速機５は、出力軸５５と
一体形成される固定フランジ５６Ａ、該油圧サー
ボ５７により固定フランジ５６Ａ方向に駆動さ
れ、可動フランジ５６Ｂで形成される出力プーリ
５６を有している。

上記入力プーリ５２と出力プーリ５６間にはＶ
ベルト５８が配設され、該Ｖベルト５８によつて
無段の変速が行われる。

次に、センタケース３について説明する。

第４図はセンタケースの左側面図、第５図は同
正面図、第６図は同右側面図、第７図は同底面図
である。

センタケース３は、図に示すように板状を呈し
ており、流体継手４の出力軸４２の軸支用穴３０
１、Ｖベルト式無段変速機５の出力軸５５の軸支
穴３０２、アイドラギヤ軸の一方を軸支するアイ
ドラギヤ支持部３０３が設けられ、トランスミツ
シヨン側面（第４図）には油路、ポート等が形成
されたバルブボデイ３２の締結面３０４が設けら
れ、流体継手側面（第６図）には油路ポート等が
形成されたバルブボデイ３１の締結面３０５が形
成される。

第６図において、K₁〜K₇はオイルポンプカバ
ー１０の締結用ボルト穴、３０７はオイルポンプ
１０１の吐出口に連絡したルーム、３０８はオイ
ルポンプ１０１の吸入口に連絡したルーム、３０
９，３１０，３１１は油圧制御装置９と流体継手
４の出力軸４２を連絡する油路、３２１は多板ブ
レーキ６５の油圧供給口、３１３は図示しないパ
イプを通して第３図のトランスミツシヨンケース
に設けられた通路２０１に連絡し、Ｖベルト式無
段変速機の出力軸５５の中空軸心を通じて油圧サ
ーボ５７へ作動油を給排する穴である。この油圧
サーボ５７への作動油給排路は第６図に示す油路
２０２のようにセンタケース３内に形成されても
よく、また、第３図に示すトルクコンバータケー
スに設けた穴２０１′で構成してもよい。

上記実施例で油圧制御装置９はセンタケース３
の一部３０と、その両壁面に締結されたバルブボ
デイ３１，３２によつて構成されており、それら
によつて所定のバルブ及び油路が形成されてい
る。

このバルブ及び油路は全てセンタケース３内に
設けるか、あるいは全バルブをバルブボデイ３
１，３２内に形成してセンタケース３には連絡油
路のみを形成する構成にしてもよい。

このように、油路又はバルブをセンタケース３
とバルブボデイ間に設けたことにより、油路又は
バルブスプールの収納用凹部を鋳造時に形成する
ことができ、製造が容易になる。

なお、本発明は上記実施例に限定されるもので
はなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可
能であり、これらを本発明の範囲から排除するも
のではない。

【図面の簡単な説明】

第１図は流体伝動装置付車両用自動変速機の正
面断面図、第２図はトランスミツシヨンケースの
左側概略図、第３図は流体伝動装置付車両用自動
変速機の軸間断面図、第４図はセンタケースの左
側面図、第５図は同正面図、第６図は同右側面
図、第７図は同底面図である。１……トルクコンバータケース、２……トラン
スミツシヨンケース、３……センタケース、４…
…流体継手、５……Ｖベルト式無段変速機、６…
…遊星歯車減速機構、７……デフアレンシヤルギ
ヤ、８……アイドラギヤ、９……油圧制御装置、
１０……オイルポンプカバー、３１，３２……バ
ルブボデイカバー。

Claims

【特許請求の範囲】１流体伝動装置を収納するトルクコンバータケ
ースとトランスミツシヨンを収納するトランスミ
ツシヨンケースとの間に、伝動軸を軸支する中間
支壁を設けてトルクコンバータルームとトランス
ミツシヨンルームを区隔し、前記中間支壁に自動
変速機の油圧制御装置を形成したことを特徴とす
る流体伝動装置付車両用自動変速機。２流体伝動装置を収納するトルクコンバータケ
ースとトランスミツシヨンを収納するトランスミ
ツシヨンケースとの間に、伝動軸を軸支する中間
支壁を設けてトルクコンバータルームとトランス
ミツシヨンルームを区隔し、前記中間支壁に自動
変速機の油圧制御装置を形成するとともに、該油
圧制御装置と伝動軸内外に設けられた油路とを連
絡する油路を設けたことを特徴とする流体伝動装
置付車両用自動変速機。３流体伝動装置を収納するトルクコンバータケ
ースとトランスミツシヨンを収納するトランスミ
ツシヨンケースとの間に、伝動軸を軸支する中間
支壁を設けてトルクコンバータルームとトランス
ミツシヨンルームを区隔し、前記中間支壁に自動
変速機の油圧制御装置を設けたバルブボデイを前
記中間支壁に締結したことを特徴とする流体伝動
装置付車両用自動変速機。４流体伝動装置を収納するトルクコンバータケ
ースとトランスミツシヨンを収納するトランスミ
ツシヨンケースとの間に、伝動軸を軸支する中間
支壁を設けてトルクコンバータルームとトランス
ミツシヨンルームを区隔し、前記中間支壁に自動
変速機の油圧制御装置を設けたバルブボデイを前
記中間支壁に締結するとともに、中間支壁に前記
油圧制御装置と伝動軸内外に設けられた油路とを
連絡する油路を設けたことを特徴とする流体伝動
装置付車両用自動変速機。５流体伝動装置を収納するトルクコンバータケ
ースとトランスミツシヨンを収納するトランスミ
ツシヨンケースとの間に、伝動軸を軸支する中間
支壁を設けてトルクコンバータルームとトランス
ミツシヨンルームを区隔し、前記中間支壁及び前
記中間支壁に締結されたバルブボデイに自動変速
機の油圧制御装置を形成したことを特徴とする流
体伝動装置付車両用自動変速機。６流体伝動装置を収納するトルクコンバータケ
ースとトランスミツシヨンを収納するトランスミ
ツシヨンケースとの間に、伝動軸を軸支する中間
支壁を設けてトルクコンバータルームとトランス
ミツシヨンルームを区隔し、前記中間支壁及び前
記中間支壁に締結されたバルブボデイに自動変速
機の油圧制御装置を形成するとともに、該油圧制
御装置と伝動軸内外に設けられた油路とを連絡す
る油路を設けたことを特徴とする流体伝動装置付
車両用自動変速機。７上記連絡油路は中間支壁とバルブボデイ間に
形成されたことを特徴とする特許請求の範囲第６
項記載の流体伝動装置付車両用自動変速機。８中間支壁はトランスミツシヨンケースのトル
クコンバータケース側に締結されたセンタケース
であることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
載の流体伝動装置付車両用自動変速機。９センタケースのトランスミツシヨン側に、自
動変速機の油圧サーボの環状シリンダを形成した
ことを特徴とする特許請求の範囲第８項記載の流
体伝動装置付車両用自動変速機。１０トランスミツシヨンが、伝動軸を二つ以上
に多分割して平行に配設した多軸方式のものであ
り、中間支壁が該多軸を軸支することを特徴とす
る特許請求の範囲第１項、第８項又は第９項に記
載の流体伝動装置付車両用自動変速機。