JPH0535034B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は篩機における篩網側縁部のシール方法
に関する。

（従来技術） 篩網１が篩分け物の搬送方向に対して前後とな
る縁部においてのみ固定され、該篩網１が篩分け
物の搬送方向に傾斜して設けられ、かつ該篩網１
を励振する手段が篩網面に対してハンマ状に打撃
を行う衝撃体２として構成されている篩機は公知
であり（例えば特公昭56−20911号公報）、該篩機
では篩網１の両側縁部は篩枠３の内側壁に取付け
られた篩網支持ブラケツト４により上下振動可能
に支持されており、篩網１の振動時、網上の篩分
け物が円滑に搬送されるように設計されている
（第５図及び第６図参照）。

（発明が解決しようとする問題点） ところで上記タイプの篩機で微粒子を篩分ける
場合、網上の篩分け物が篩網１の振動時に篩網側
縁部と篩網支持ブラケツト４との係合部に瞬間的
に生ずるわずかな〓間をくぐり抜けて網下に落下
し、篩分け精度を低下させる現象が起きる。そし
てこの現象は、網の目開き及び線径が小さくなつ
て篩網のひずみが大きくなることによりますます
顕著になる。本発明はこのような事情に鑑みてな
されたものであり、微粒子を篩分ける際、篩分け
物が篩網側縁部と篩網支持ブラケツトとの係合部
に生ずる〓間をくぐり抜けるのを防止し、以て篩
分け精度を向上させることを目的としている。

（問題点を解決するための手段） 本発明は上記の目的を達成するため、篩網側縁
部と篩網支持ブラケツトとの係合部に、篩網側縁
部の上下振動を阻害することなく、しかも篩分け
物のくぐり抜けを阻止するシール部材を配設する
ものである。すなわち本発明は篩枠の内側壁に取
付けられた篩網支持ブラケツト上に、断面が横Ｕ
字形を成す帯挾み部と、該帯挾み部の上面に一体
的に固着されてその先端が該帯挾み部の後方まで
延長されたフイン部とから成る可撓性のシール部
材を、前記帯挾み部における空胴の割れ目を内側
に向ける共に、前記フイン部の先端を前記篩枠の
内側壁に接触させて載置し、前記空胴内に篩網の
側縁部を割れ目を介して挿入したことを特徴とし
ている。

以下、本発明を実施例の基づいて詳細に説明す
る。第１図及び第２図は共に篩網側縁部と篩網支
持ブラケツトとの係合部の断面図であり、前者は
篩網静止時又は下降時の状態を示し、公社は篩網
浮上時の状態を示す。また第３図はシール部材の
斜視図、第４図は同左断面図を示す。図におい
て、篩枠３の内側壁には断面がほぼＬ字形を成す
と共に、一端が篩分け物の供給口付近まで、また
他端が篩分け物の排出口付近までそれぞれ延びて
いる篩網支持ブラケツト４が取付けられている。

なお該篩網支持ブラケツト４は、篩枠３におけ
る相対向する他の一方の内側壁に取付けられたブ
ラケツト（図示せず）と対を成している。

前記篩網支持ブラケツト４上には、ゴム、スポ
ンジ等の可撓性物質から成るシール部材５が該ブ
ラケツト４とほぼ同じ長さ載置されている。今、
該シール部材５の構造を詳しく説明すると、該シ
ール部材５は断面が横Ｕ字形を成す帯挾み部６
と、先端が該帯挾み部６の後方まで延長されて篩
枠３の内側壁に接触すると共に、基端が該帯挾み
部６の上面に一体的に固着されたフイン部７とか
ら成つており、該帯挾み部６における空胴８の割
れ目は篩枠３の内方に向けられている。なお該帯
挾み部６の下面は篩枠３の内方へ向かつて3゜の昇
り勾配を成しており（第４図参照）、その結果帯
挾み部６における空胴８の割れ目は常時閉じられ
るように設計されている。該帯挾み部６の空胴８
内には割れ目から篩網１の側縁部が挿入されてお
り、該篩網１の側縁部はシール部材５を介して篩
網支持ブラケツト４により支持されている。なお
該篩網支持ブラケツト４と対を成すもう一方のブ
ラケツト上にも前記シール部材５と同じシール部
材（図示せず）が載置されており、該シール部材
における帯挾み部の空胴内には割れ目を介して前
記篩網１のもう一方の側縁部が挿入されている。

（作用及び効果） 上記のように構成されたものにおいて、篩網１
静止時は、シール部材５における帯挾み部６の下
面と篩網支持ブラケツト４の上面とは密着してお
り、また該帯挾み部６における空胴８の割れ目は
閉じており、更にフイン部７の先端は篩枠３の内
側壁に軽く接触している（第１図参照）。

次に篩網１が励振され、該篩網１が上下振動す
る時、その側縁部が瞬間的に若干寸法だけ浮上る
（第２図参照）。これによりシール部材５における
帯挾み部６の上半部分も持上げられ、この時フイ
ン部７に上方向の力のモメントＭが生ずる。しか
し該フイン部７の先端には篩枠３の内側壁に対す
る摩擦抵抗Ｆが働くため、該フイン部７の先端が
上方へずれることはなく、その代りに該フイン部
７の中間部分が篩枠３の内側壁寄りにたわみ、上
方向の力のモメントＭを吸収する。

次に篩網１の側縁部が瞬間的に下ると、フイン
部７の中間部分のたわみが弾性力により復旧し、
この時フイン部７に下方向の力のモメントM′が
生じ、これによりシール部材５における帯挾み部
６の上半部分が押し下げられる（第１図参照）。
すなわち篩網１と帯挾み部６の上半部分とは同調
して上下動し、従つて篩網１の側縁部上面とシー
ル部材５における帯挾み部６の上半部分の下面と
は常に接触状態に保たれ、その結果篩網１上の微
粒子が帯挾み部６の空胴８内へ侵入することはな
い。

またフイン部７の先端は篩枠３の内壁面と常に
接触しており、かつ該接触位置は篩網１のレベル
よりも十分高いため、篩網１上の微粒子がこの部
分から侵入することもない。

以上のような本発明によれば、篩網両側縁部の
上下振動の自由が維持されて篩網上の篩分け物は
円滑に搬送されると共に、該両側縁部と篩網支持
ブラケツトとの〓間がシールされ、篩網上微粒子
が該〓間をくぐり抜けて網下に落下することが防
止されるから、篩分け精度が低下することがな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は共に篩網側縁部と篩網支持
ブラケツトとの係合部の断面図（但し、第１図は
篩網静止時又は下降時の状態を示し、第２図は篩
網浮上時の状態を示す）、第３図はシール部材の
斜視図、第４図は同左断面図、第５図は公知の篩
機の側面図、第６図は第５図のＡ−Ａ線における
断面図である。 １：篩網、３：篩枠、４：篩網支持ブラケツ
ト、５：シール部材、６：帯挾み部、７：フイン
部、８：空胴。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 篩枠３の内側壁に取付けられた篩網支持ブラ
   ケツト４上に、断面が横Ｕ字形を成す帯挾み部６
   と、該帯挾み部６の上面に一体的に固着されてそ
   の先端が該帯挾み部６の後方まで延長されたフイ
   ン部７とから成る可撓性のシール部材５を、前記
   帯挾み部６における空胴８の割れ目を内側に向け
   ると共に、前記フイン部７の先端を前記篩枠３の
   内側壁に接触させて載置し、前記空胴８内に篩網
   １の側縁部を割れ目を介して挿入したことを特徴
   とする篩機における篩網側縁部のシール方法。