JPH0535004Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は車両等のアームレストに関し、更に詳
細に説明すると、車両等のドアまたはボデイ等の
ボデイ側に設けられた取付部に取付けられるアー
ムレストに関する。

〔従来の技術〕

従来より、車両等のドアまたはボデイ等のボデ
イ側にアームレストが設けられ、着座者がリラツ
クス姿勢を保持し得るようになされている。

このボデイ側に設けられたアームレストはドア
等に固定的に設けられている。また車両等のシー
トに体格の小さい幼児等が着座する場合にはシー
トベルトが十分に装着されないことが多いもので
あつた。

また車両等のシートに設けたアームレストにお
いてはアームレストの不使用時にアームレストを
シートに設けた収納部に収納し得るようになされ
ているも、ドアまたはボデイ等のボデイ側のアー
ムレストは収納状態とすることができないもので
あつた。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の車両等のボデイ側のアームレストにおい
ては、アームレストを固定的に設けているので、
アームレストとしての使用以外に他の目的で使用
することができないものであり、例えば幼児拘束
用、または保護用の部材として使用することがで
きないものであつた。

本考案の目的は通常時はボデイ側のアームレス
トとして使用することができると共に、このアー
ムレストをロツク機構を用いて着脱自在として、
且つ前記ロツク機構により車両等のシートの前方
に前後位置調節可能に突出させた状態として幼児
拘束用または保護用の部材として使用することの
できる車両等のアームレストを提出するものであ
る。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上述せる課題に鑑みてなされたもの
で、車両等のドアまたはボデイ等のボデイ側に設
けられた取付部に取付けられるアームレストにお
いて、前記アームレストの取付部の下部に複数の
ロツク孔が取付部の前後方向に沿つて形成され、
前記取付部の側壁に前後方向に略水平方向に延び
る取付用長孔が形成され、前記アームレストは通
常時前記取付部に沿つて略水平方向に取付けられ
たアームレスト本体を有し、該アームレスト本体
は一端部をボデイ側と直交する車両等のシートの
前方に突出させ得るようになされ、アームレスト
本体の他端部に係合ピンが形成され、該係合ピン
が前記取付部の側壁の取付用長孔に移動可能に係
合され、前記アームレスト本体が通常時ボデイ側
に沿う状態にロツク機構により取付部に取付けら
れていると共に、前記ロツク機構を解除し、一端
部をボデイ側と直交する車両等のシートの前方に
突出させ、他端部の係合ピンを前記取付用長孔に
沿つて移動させ、前記アームレスト本体の他端部
をボデイ側に前記ロツク機構を介して前後位置調
節可能に支持し得るようになされていることを特
徴とする。

〔作用〕

本考案に依れば、アームレスト本体がロツク機
構によりボデイ側に取付けられているので、この
ロツク機構を解除してアームレスト本体の一端部
をボデイ側と直交するシートの前方に突出させ、
他端部をボデイ側に前記ロツク機構を介して支持
させることにより、アームレスト本体を幼児等の
拘束用または保護用の部材として前後位置調節可
能に使用することができるものである。

〔実施例〕

以下本考案に係る車両等のアームレストを図面
を参照して詳述する。

第１図乃至第４図には本考案の一実施例の概略
が夫々示されており、本実施例では車両等のドア
に設けたアームレストとして説明するが、ボデイ
等のボデイ側に設けることができるものである。

車両等のドア１には略水平方向に、アームレス
ト２が設けられ、このアームレスト２のアームレ
スト本体３はドア１に設けられた取付部５に取付
けられている。アームレスト本体３はフレーム
と、このフレームの外周を被覆する表皮材及び緩
衝材から種々の形状に形成されるものである。

アームレスト本体３は一端部３ａをボデイ側で
あるドア２と直交する方向に突出し得るようにド
ア１の取付部５にロツク機構１１を介して着脱自
在に取付けられている。このロツク機構１１は、
第３図に一例を示す如く、取付部５の側壁に設け
た取付用長孔１２に係合ピン１３を係合させるこ
とにより、及びロツク機構１１のロツクピン１５
とロツク孔１６とを介してロツク状態とされる。

前記係合ピン１３はアームレスト本体３の他端
部３ｂに突出形成され、また取付部５に形成した
取付用長孔１２は略水平方向に延びて形成され、
取付部５の一端部５ａはアームレスト本体３の収
納、取付状態で係合ピン１３が係合保持されるよ
うに前方に屈折された長孔部分１２ａを有してい
る。この取付用長孔１２の途中に形成されている
円孔１２ｂは係合ピン１３挿入用の孔である。ま
た取付部５の下部には複数のロツク孔１６、本実
施例では４個のロツク孔１６と、格納用ロツク孔
１８とが形成されている。

前記ロツク機構１１は第４図に示す如く、ヘツ
ドレスト本体３の底部より上方に突出形成された
ガイド壁２１に上下動可能に支持されたロツクピ
ン１５を有し、ロツクピン１５の上端両側より側
方に突出形成された突片２３とヘツドレスト本体
３の底部間に張設されたばね部材２５によりロツ
クピン１５が下方に付勢され、前記取付部５の複
数のロツク孔１６または格納用ロツク孔１８に嵌
合されるようになされている。前記ロツクピン１
５の上端には操作ノブ２７が連結され、この操作
ノブ２７の先端がヘツドレスト本体３の上部に突
出している。

従つて操作ノブ２７を前記ばね部材２５の付勢
に逆らつて上方に引き上げることによりロツクピ
ン１５をロツク孔１６またはガイド孔１８より引
き抜き、ロツク解除状態とすることができる。

第１図に示す如く、アームレスト本体３が取付
部５に取付けられて、アームレストとしての使用
状態にある場合には、前記アームレスト本体３の
他端部３ｂに形成された係合ピン１３が取付用長
孔１２の前方に屈折された長孔部分１２ａに係合
しており、またロツク機構１１のロツクピン１５
が格納用ロツク孔１８に嵌合している。

この状態よりアームレスト本体３を第２図に示
す如く、アームレスト本体３の一端部３ａをドア
１と直交するシートの前方に突出させて支持する
場合には、操作ノブ２７を上方に引き上げ、ロツ
クピン１５を格納用ロツク孔１８より引き抜き、
ロツク解除状態とした後、アームレスト本体３の
一端部３ａを前方に引き出す。アームレスト本体
３の他端部３ｂに形成した係合ピン１３は取付用
長孔１２に沿つて移動可能であり、アームレスト
本体３の一端部３ａをドア１と直交する方向に突
出させた状態で前後方向に移動させることができ
る。従つてアームレスト本体３を所望とする位置
に移動させた後、操作ノブ２７の上方への引き上
げを解除すると、ばね部材２５の付勢により、ロ
ツクピン１５が所望とする位置のロツク孔１６に
嵌合し、アームレスト本体３の他端部３ｂが取付
部５の底部と上部との間に支持された状態とする
ことができる。

第５図Ａ，Ｂ及び第６図には本考案の異なる実
施例が示されており、この実施例は前述せる実施
例のアームレスト本体３を二重構造とし、アーム
レスト本体３をシートの前方に突出させた場合
に、その突出長さを長くし得るように構成した点
を除いては前述せる実施例と同様の構成を有する
ものである。

この実施例においてはアームレスト本体３の長
さが比較的短い場合にも適用し得るものであり、
アームレスト本体３はアームレストアウター３１
とアームレストインナー３２とから形成されてい
る。アームレストアウター３１の一端部３１ａが
開口され、この一端部３１ａよりアームレストイ
ンナー３２がアームレストアウター３１に沿つて
突出し得るようになされている。

アームレストアウター３１にはガイドピン３５
が水平方向に延びて形成され、ガイドピン３５の
先端にはストツパー３６が形成されている。また
アームレストインナー３２には摺動部３７とスト
ツパー３８が形成され、且つアームレストインナ
ー３２の一端部３２ａにはノブ３９が設けられて
いる。

従つて、第５図Ａに示す状態でドア１の取付部
５に収納保持され、アームレスト本体３の一端部
３ａをシートの前方に突出させた状態では第５図
Ｂ及び第６図に示す使用状態とすることができる
ものである。

尚アームレストアウター３１及びアームレスト
インナー３２は図示のものに限定されるものでは
なく、要はアームレストインナー３２及びアーム
レストアウター３１を相互に摺動可能に取付け、
アームレスト本体３の長さを長くし得るものであ
ればよいものである。

〔考案の効果〕

以上が本考案に係る車両等のアームレストの一
実施例の構成であるが、斯る構成に依れば、アー
ムレストの取付部の下部に複数のロツク孔が取付
部の前後方向に沿つて形成され、前記取付部の側
壁に前後方向に略水平方向に延びる取付用長孔が
形成され、前記アームレストは通常時前記取付部
に沿つて略水平方向に取付けられたアームレスト
本体を有し、該アームレスト本体は一端部をボデ
イ側と直交する車両等のシートの前方に突出させ
得るようになされ、アームレスト本体の他端部に
係合ピンが形成され、該係合ピンが前記取付部の
側壁の取付用長孔に移動可能に係合され、前記ア
ームレスト本体が通常時ボデイ側に沿う状態にロ
ツク機構により取付部に取付けられているので、
このロツク機構を解除してアームレスト本体の一
端部をボデイ側と直交するシートの前方に突出さ
せ、他端部をボデイ側にロツク機構を介して支持
させることにより、アームレスト本体を幼児等の
拘束用または保護用の部材として前後位置調節可
能に使用することができる車両等のアームレスト
を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案に係る車両等のアー
ムレストの一実施例の概略を夫々示すもので、第
１図はアームレスト本体のアームレストとしての
使用状態を示す斜視図、第２図はアームレスト本
体を車両等のシートの前方に突出させた状態を示
す斜視図、第３図は分解斜視図、第４図はロツク
機構の断面図、第５図Ａ，Ｂは本考案の異なる実
施例を夫々示すアームレスト本体の断面図、第６
図は第５図Ｂの使用状態の斜視図である。 図中、１……ドア、２……アームレスト、３…
…アームレスト本体、３ａ……一端部、３ｂ……
他端部、５……取付部、１１……ロツク機構、１
２……取付用長孔、１３……係合ピン、１５……
ロツクピン、１６……ロツク孔、１８……格納用
ロツク孔、２５……ばね部材、２７……操作ノ
ブ、３１……アームレストアウター、３２……ア
ームレストインナー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両等のドアまたはボデイ等のボデイ側に設け
   られた取付部に取付けられるアームレストにおい
   て、前記アームレストの取付部の下部に複数のロ
   ツク孔が取付部の前後方向に沿つて形成され、前
   記取付部の側壁に前後方向に略水平方向に延びる
   取付用長孔が形成され、前記アームレストは通常
   時前記取付部に沿つて略水平方向に取付けられた
   アームレスト本体を有し、該アームレスト本体は
   一端部をボデイ側と直交する車両等のシートの前
   方に突出させ得るようになされ、アームレスト本
   体の他端部に係合ピンが形成され、該係合ピンが
   前記取付部の側壁の取付用長孔に移動可能に係合
   され、前記アームレスト本体が通常時ボデイ側に
   沿う状態にロツク機構により取付部に取付けられ
   ていると共に、前記ロツク機構を解除し、一端部
   をボデイ側と直交する車両等のシートの前方に突
   出させ、他端部の係合ピンを前記取付用長孔に沿
   つて移動させ、前記アームレスト本体の他端部を
   ボデイ側に前記ロツク機構を介して前後位置調節
   可能に支持し得るようになされていることを特徴
   とする車両等のアームレスト。