JPH0534948U - プラスチツク製椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 座部と脚部との間がパイプ状胴部により連結
されたるプラスチック製椅子において、胴部を保護する
胴部カバーと脚部との結合をワンタッチで行うことがで
きるようにし、製造組立てコストの低減を図る。 【構成】 パイプ状胴部の周りに、ポリプロピレンのよ
うな硬質で弾性の高いプラスチックからなる円筒状の胴
部カバーを被嵌する。そして、このカバーの下端部を脚
部の上端部に被せ、内周面に設けられたアンダーカット
形状の小突起を脚部に形成された穴に弾性的に嵌合させ
ることにより、着脱自在に結合する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 ［考案の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】

本考案は、座部と脚部との間がパイプ状胴部により連結されてなるプラスチ ック製椅子に関する。

【０００３】

【従来の技術】

従来から、背部（背もたれ部）と座部（着座部）および脚部からなり、座部 と脚部との間がパイプ状の胴部によって連結されたプラスチック製椅子が知られ ている。そしてこのような椅子においては、機械的な保護のために、胴部の周囲 が保護カバーで覆われている。

【０００４】 このような胴部保護カバーとしては、従来から、軟質プラスチックからなる蛇 腹形状の円筒状カバー、または金属製の円筒状カバーが使用されており、これを 胴部の外側に被嵌するとともに下端を脚部の上端部に圧入するなどの方法で結合 することが行われている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながらこのような従来のプラスチック製椅子では、胴部カバーのコス トが高くなるばかりでなく、カバーと脚部との結合部の構造が複雑になり組立て や解体に時間がかかるという問題があった 本考案は、このような従来の問題を解決すべくなされたもので、胴部カバーと 脚部との結合をワンタッチで行うことができ、製造が容易でコストがかからない プラスチック製椅子を提供することを目的としている。

【０００６】 ［考案の構成］

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案のプラスチック製椅子は、背部と座部および脚部を備え、前記座部と 脚部との間がパイプ状胴部により連結されてなるプラスチック製椅子において、 前記パイプ状胴部の下部に、硬質の高弾性プラスチックからなり、下端部内周面 にアンダーカット状の小突起が設けられた円筒状の胴部カバーが被嵌されており 、かつ前記胴部カバーが、その小突起を前記脚部の上端部に形成された穴に弾性 的に嵌合させることにより、着脱自在に結合されていることを特徴としている。

【０００８】 本考案において、背部と座部は、それぞれ硬質で機械的強度の大きいプラスチ ック材料により一体成形することが好ましい。

【０００９】 さらに胴部カバーは、ポリプロピレンのような弾力性の高い硬質の合成樹脂で 構成することが望ましい。

【００１０】

【作用】

本考案のプラスチック製椅子においては、パイプ状胴部の外側に被嵌された 胴部カバーが、硬質で弾性の高いプラスチックで構成され、かつこのカバーが、 その下端部内周面に設けられた小突起を、脚部の上端部に形成された穴に挿入し 嵌合させることにより、脚部と結合されている。このように、胴部カバーと脚部 との結合が、それ自体弾力性の高い小突起の穴への嵌合により行われており、挿 嵌および抜脱が自在なので、組み立て、解体をワンタッチで行うことができる。 また、胴部カバーの小突起が、基部に食い込み（くぼみ）のあるアンダーカッ ト形状を有しているので、一旦穴に嵌合した場合には抜けにくく、強固な結合が 確保される。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を、図１、図２にしたがって説明する。

【００１２】 図１は、この実施例のプラスチック製椅子の全体を側面から示す部分断面図、 図２は、その要部を拡大した断面図である。

【００１３】 実施例の椅子は、これらの図に示すように、背部１と座部２をＬ字状に連結し 、これらの両脇部間に跨がって逆Ｌ字状のアームレスト３を固着するとともに、 座部２底面に座受装置４を固着し、この座受装置４と脚部５との間をパイプ状の 胴部６により連結した構造を有している。

【００１４】 そして、背部１の下半部と座部２とは、ほぼＬ字状に湾曲した座アウターカバ ー７とこれとほぼ同形の座インナーカバー８とを、座アウターカバー７の上面に 突設されたスナップ９を座インナーカバー８のスナップ穴に嵌合させて一体化し 、その上をクッション１０およびカバー布地１１で覆って構成されている。座ア ウターカバー７の上縁部には、背部の上半部をなす背アウターカバー１２の下縁 部がねじ止めされており、背アウターカバー１２の主面（内側面）には、座アウ ターカバー７とのねじ止め部から中央部にかけて複数枚の制限板（図示を省略。 ）が垂直方向に配置され、その両端がそれぞれねじ止めされている。また、この 背アウターカバー１２の内側には、背インナーカバー１３が配置されており、背 アウターカバー１２の内側面に突設された複数のスナップ１４を、背インナーカ バー１３のスナップ穴に嵌合させることにより、一体化されている。さらに、背 インナーカバー１３の上にはクッション１５およびカバー布地１６が被覆されて おり、こうして背部の上半部が構成されている。

【００１５】 アームレスト３は全体として逆Ｌ字状をなしており、その両端の取り付け金具 １７、１８が、座アウターカバー７の上面と背部両脇部にそれぞれねじ止めされ ている。

【００１６】 脚部５は、水平方向に放射状に延出した複数本の支脚１９を有しており、これ ら支脚１９の先端には、それぞれキャスター２０が取着されている。またさらに 、このような脚部５と座受装置４とを連結するパイプ状胴部６の下部の周りには 、ホリプロピレンのような硬質で弾性の高いプラスチックからなる円筒状の胴部 カバー２１が被嵌されており、この胴部カバー２１の下部は脚部５の上端部に被 せられ、以下に示すようにして着脱自在に結合されている。すなわち、胴部カバ ー２１の下端部の内周面には、基部にくぼみのあるアンダーカット形状の小突起 ２２が設けられており、この小突起２２が、脚部５の上端部に形成された貫通穴 ２３に外周面側から挿入され弾性的に嵌合されている。

【００１７】 なお、このような実施例においては、小突起２２の付設位置に対応する胴部カ バー２１外周面上に、微小な凸状目印２４を形成し、脚部５との嵌合位置を外側 から容易に見定めることができるように構成することもできる。

【００１８】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案のプラスチック製椅子では、パイプ状 胴部の周りに、硬質で弾性の高いプラスチックで構成された胴部カバーが被嵌さ れており、かつこのカバーが、その内周面に設けられたアンダーカット状で弾力 性のある小突起を、脚部の穴に嵌合させることにより結合されているので、小突 起の挿嵌および抜脱が自在で組み立て、解体をワンタッチで行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の全体を側面から示す部分断
面図

【図２】図１の要部を拡大して示す断面図

【符号の説明】

１………背部 ２………座部 ３………アームレスト ４………座受装置 ５………脚部 ６………パイプ状胴部 ７………座アウターカバー ８………座インナーカバー ９、１４…スナップ １０、１５…クッション １１、１６…カバー布地 １２………背アウターカバー １３………背インナーカバー １７、１８…取付金具 １９………支脚 ２０………キャスター ２１………胴部カバー ２２………小突起 ２３………貫通穴 ２４………凸状目印

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 背部と座部および脚部を備え、前記座部
   と脚部との間がパイプ状胴部により連結されてなるプラ
   スチック製椅子において、前記パイプ状胴部の下部に、
   硬質の高弾性プラスチックからなり、下端部内周面にア
   ンダーカット状の小突起が設けられた円筒状の胴部カバ
   ーが被嵌されており、かつ前記胴部カバーが、その小突
   起を前記脚部の上端部に形成された穴に弾性的に嵌合さ
   せることにより、着脱自在に結合されていることを特徴
   とするプラスチック製椅子。