JPH0534823U - 芝刈機用刈草搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 搬送効率のよいスロワをもって芝刈機用の刈
草搬送装置をうることを目的とするものである。 【構成】 デッキ排出口からシュート排出口に到る刈草
搬送路の断面積を順次拡大したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は羽根車をケーシング内で回転させてローンモアで刈取った刈草をタンク に搬送する芝刈機用刈草搬送装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の羽根車をケーシング内で回転させて、ローンモアで刈取った刈草をタン クに搬送するその搬送管においては通例スロワ排出口よりスロワ吸入口の方が大 となっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の以上のような搬送管によると刈取った刈草が詰まり易く、したがってス ロワの効率が悪くなり刈草の搬送のため多くの動力を必要としている。 したがって、本案は搬送効率のよいスロワをもった芝刈機用の刈草搬送装置をう ることを目的とするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本案は以上のような目的を達成するため次のような芝刈機用搬送装置を提供す るものである。 すなわち、羽根車をケーシング内で回転させて、ローンモアで刈取った刈草をタ ンクに搬送する芝刈機用刈取搬送装置において、デッキ排出口、スロワ吸入口 、スロワ排出口、シュート吸入口、シュート排出口、の各部の断面積をデッキ排 出口からシュート排出口に到るにしたがって、順次拡大するように構成したこと を特徴とする芝刈機用刈草搬送装置である。

【０００５】

【作用】

本案のものによれば、デッキ排出口からシュート排出口にいたるにしたがって 、搬送路が拡大されているので刈草が搬送路内で詰まることがない。

【０００６】

【実施例】

以下、図面に示す実施例について説明する。 先ず、図１、２、３、４に示す乗用型芝刈機から説明すると、走行機体（１）の 前後輪（２）（３）間でステップ（４）下方に芝刈作業機であるローンモア（５ ）を装備している。 このローンモア（５）は左右２枚のブレード（６）でモアデッキとしてのモアカ バー（７）内で刈取った芝がモアカバー（７）右側に集められるように回転させ るディスク型のものである。 又、走行機体（１）の後方に集草用のタンク（８）を装備している。 このタンク（８）にはローンモア（５）右側に取付けたスロワケーシング（９） のシュート（10）が接続され刈取った芝が搬送される。 図中（11）はエンジンを覆うボンネット、（12）はボンネット（11）後部に設け る操向ハンドル、（13）はハンドル（12）右側に設けるモアクラッチレバー、（ 14）は後輪（３）及びミッション等を覆うリヤカバー、（15）はリヤカバー（14 ）上面に設ける運転席、（16）は運転席（15）右側に設ける昇降レバーである。 又、モアカバー（７）の前後左右には車輪（17）を設ける。

【０００７】 更に、（18）はモアカバー（７）につながるスロワケーシング（９）における 刈草取込み口であって、スロワケーシング（９）には羽根車（19）が内装されて いる。 ここで、a₁：デッキ排出口（モアカバー排出口）、a₂：スロワ吸入口、b₁：スロ ワ排出口、b₂：シュート吸入口、c₁：シュート排出口、とすると各部は、図１、 ２、３、４に示すとうりの位置をさす。 本案は、以上のようなデッキ排出口（a₁）、スロワ吸入口（a₂）、スロワ排出口 （b₁）、シュート吸入口（b₂）、シュート排出口（c₁）、の各部の断面積をデッ キ排出口（a₁）からシュート排出口（c₁）に到るにしたがって順次拡大するよう に搬送路を構成したものである。

【０００８】 以上の如く搬送路を構成することによりスロワ部での刈草の詰まりが大幅に減 少し、かつスロワの効率がよくなって、少ない動力で多くの刈草を搬送できる。 とくにスロワケーシング部でのスロワ吸入口（a₂）とスロワ排出口（b₁）は効率 のよい風の流れのために、a₂≒b₁が望ましく断面積もa₂＜b₁がよい。

【０００９】 なお、図１に示すスロワケーシング本体（9a）とその排出管（9b）とのなす角 度の斜線部分（Ａ）は粉体搬送の場合、ない方がよいとされているが、刈草の場 合でも羽根車（19）の持ちまわりでＡ部分で刈草がブリッチされて詰まる。 つまり、乾燥した低密度の軽量な刈草では、Ｂ矢印のような軌跡で排出されるが 、湿材や大量の高密度の重い刈草では羽根車（19）の持ちまわりでＤ矢印の軌跡 で排出されるために詰まるのである。 そこで図５の如く、斜線部（Ａ）の個所を回動壁（20）と伸縮壁（21）とで構成 するもので通常の刈取時には、第６図の左側状態のものとし、湿材時には右側の 状態として伸縮壁（21）を縮ませるようにする。したがって伸縮壁（21）は蛇腹 構造又は塩ビ膜で構成する。 以上の如く構成すると、刈取条件により詰まりのない最適なスロワ排出性能がえ られる。

【００１０】 一般にモアデッキとしてのモアカバー（７）の図７に示すＥ−Ｅ断面形状は図 ８、図９に示す両タイプがある。 図８のものはＦ−Ｆ間にわたってＧなる段差があるが図９のものは段差がない。 これは、刈草の性質によって使い分けられるものであるが、この代わりに図１０ 、１１に示すようなモアカバー（７）の前面に昇降自在なカバー壁（22）をもう けるものである。図１０は下降時、図１１は上昇時を示す。 その昇降構造は従来公知の手段を用いる。 以上の如くモアカバー（７）の前部を上下調節自在とすることにより刈草の稈長 適応性が増す。

【００１１】 図１２のものはブレード（６）が３枚のものを示すものでモアカバー（７）の 前端部が図１３のように刈面との間に隙間Ｈのあるタイプと、図１４のように刈 面との間に隙間のないタイプとがある。 図１３のものは刈った刈草が前方に飛散する。図１４のものは雑草等長稈の刈草 を刈った場合モアカバー（７）下端部で稈を押し倒し、とくに各ブレードのラッ プ部では刈残しとなる。図１５はその状態を示し、図１６は図１３の場合の状態 を示す。

【００１２】 そこで、図１８で示すようにモアブレード（６）のラップ部の前方でかつ、モ アカバー（７）の下端部に切欠（23）（23）を設ける。 以上の如く構成すると刈草の吹き出しがなく、又雑草等刈取時の刈残しがない。

【００１３】

【考案の効果】

本案のものによれば、デッキすなわちモアカバーの排出口からシュート排出口 までの搬送路の断面積を順次拡大したからローンモアで刈取った刈草の搬送路中 での詰まりが大幅に減少し、スロワの効果がよくなり、少ない動力で多くの刈草 を搬送できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案装置におけるスロワ部分を含む搬送路の正
面図である。

【図２】モアカバー部の簡略平面図である。

【図３】芝刈機用搬送装置の正面図である。

【図４】同上の平面図である

【図５】スロワ部分の説明図である。

【図６】同上の改良構造の動作説明図である。

【図７】ローンモアの平面視の簡略説明図である。

【図８】同上Ｅ−Ｅ断面説明図である。

【図９】図８とは異なるＥ−Ｅ断面説明図である。

【図１０】ローンモア部分の断面説明図である。

【図１１】図１０と異なる動作状態を示すローンモア部
分の断面説明図である。

【図１２】ブレードが３枚のローンモアの平面視の簡略
説明図である。

【図１３】同上のモアカバー断面説明図である。

【図１４】図１３と異なるタイプのモアカバー断面説明
図である。

【図１５】図１４のモアカバーの動作説明図である。

【図１６】図１３のモアカバーの動作説明図である。

【図１７】ブレードが３枚のローンモアの平面視の簡略
説明図である。

【図１８】同上のモアカバーの前面図である。

【符号の説明】

５ ローンモア ６ ブレード ７ デッキ（モアカバー） ８ タンク ９ スロワケーシング 10 シュート a₁ デッキ排出口 a₂ スロワ吸入口 b₁ スロワ排出口 b₂ シュート吸入口 c₁ シュート排出口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】羽根車をケーシング内で回転させてローン
   モアで刈取った刈草をタンクに搬送する芝刈機用刈取搬
   送装置において、デッキ排出口、スロワ吸入口、スロワ
   排出口、シュート吸入口、シュート排出口、の各部の断
   面積をデッキ排出口からシュート排出口に到るにしたが
   って、順次拡大するように搬送路を構成したことを特徴
   とする芝刈機用刈草搬送装置。