JPH0534656B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は液晶表示装置、特に有効表示面に固定
表示パターンを設けた液晶表示装置に関するもの
である。

近年、TN形液晶表示装置において、有効表示
面上に、液晶表示素子によるパターン表示以外に
特定のパターンのみを常時固定表示させるカラー
フイルタを設けてパターンの表示をカラフル化し
た液晶表示装置が提案されている。

第１図はこのような固定表示パターンを設けた
液晶表示装置の一例を示す要部断面構成図であ
る。同図において、対向配置された透光性ガラス
板からなる上、下基板１，２と、この上、下基板
１，２の対向面に形成されたパターン表示用の
上，下電極３，４と、この上、下基板１，２の周
辺部を気密シールするシール材５と、この上、下
基板１，２対向間に封入されたTN液晶６とから
なる液晶表示素子７の前面側、つまり上基板１の
表面には、特定のパターンのみを常時カラー表示
させるカラー印刷パターン８が被着形成され、さ
らにその上面に透光性粘着剤９を介して上偏光板
１０が接着配置されている。一方、液晶表示素子
７の背面側、つまり、下基板２の表面には前記カ
ラー印刷パターン８とはパターン形状が異なる特
定のパターンのみを常時カラー表示させるカラー
印刷パターン１１が被着形成され、また、その背
面には透光性粘着剤９を介して下偏光板１２が接
着配置され、さらにこの下偏光板１２の背面には
透光性粘着剤９を介して光反射板１３が接着配置
させてカラーパターン表示を可能にした反射形液
晶表示装置を構成している。

しかしながら、上記構成による液晶表示装置に
おいて、上、下基板１，２上に形成された固定表
示パターンとしてのカラー印刷パターン８，１１
は、上、下基板１，２上にタコ印刷もしくはスク
リーン印刷法により１色毎に各色を印刷し、そし
て乾燥を行なつて形成していたので、その固定表
示パターンの製作に大幅な工期を要し、さらに各
色の寸法ずれ等が発生し、歩留りを大幅に低下さ
せていた。さらには各カラー印刷パターン８，１
１を形成した各上、下基板１，２上には、各偏光
板１０，１２が粘着剤９を介して接着配置される
ので、貼着時に各カラー印刷パターン８，１１の
周辺部分に気泡が入つてしまい、偏光特性を低下
させるとともに、歩留りをさらに低下させてい
た。

したがつて本発明は、前記従来の問題に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、
液晶表示素子の外面に偏光板を接着配置させ、こ
の偏光板上に、一軸性プラスチツクフイルム上に
固定表示パターンを形成したカラーフイルタを配
設することによつて、高品質の固定表示パターン
が生産性良く得られる液晶表示装置を提供するこ
とにある。

以下図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明
する。

第２図は本発明による固定表示パターンを設け
た液晶表示装置の一例を示す第１図に相当する要
部断面構成図であり、第１図と同記号は同一要素
となるので、その説明は省略する。第２図におい
て、液晶表示素子７の外面、すなわち上、下基板
１，２上には、各偏光板１０，１２が粘着剤９を
介してノーマリオープン状態に接着配置され、こ
の各偏光板１０，１２の外面には、第３図に要部
断面図で示すように予め、一軸性プラスチツクフ
イルム１４上にタコ印刷またはスクリーン印刷法
などにより所要形状の固定表示パターンとしての
各色のカラー印刷パターン１５ａ，１５ｂ，１５
ｃを形成したカラーフイルタ１６が接触して配置
されている。この場合、このカラーフイルタ１６
は粘着剤を用いず、各偏光板１０，１２上に接触
して配置され、また、下部側カラーフイルタ１６
の外面には光反射板１３が粘着剤を用いずに接触
配置されている。

このような構成によれば、液晶表示素子７の外
面、すなわち、基板１，２の外面に接着配置され
た各偏光板１０，１２上に、一軸性プラスチツク
フイルム１４上に各色のカラー印刷パターン１５
ａ，１５ｂ，１５ｃを形成したカラーフイルタ１
６を接触配置したことによつて、カラーフイルタ
１６の各カラー印刷パターン１５ａ，１５ｂ，１
５ｃの周辺部に気泡が発生することは皆無となる
ので、偏光特性を損なうことがなくなるととも
に、歩留りを向上させることができる。また、固
定表示パターンとしてのカラーフイルタ１６は、
予め別工程で一軸性プラスチツクフイルム１４に
所要の各色のカラー印刷パターン１５ａ，１５
ｂ，１５ｃを同時に印刷塗布し、乾燥して形成し
たものを用いるので、各色のカラー印刷パターン
１５ａ，１５ｂ，１５ｃの寸法ずけがなくなると
ともに、各色毎の印刷塗布およびその乾燥工程が
不要となるので、液晶表示素子７へのカラーフイ
ルタ１６の装置が簡単、容易となるので、歩留り
を大幅に向上させることが可能となる。

以上説明したように本発明による液晶表示装置
によれば、高品位の固定表示パターンが生産性良
く得られるという極めて優れた効果を有する。

また本発明では、上下基板にパターン形状の異
なる固定パターンを設けているので、奥行き感の
ある表示が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の液晶表示装置の一例を示す要部
断面構成図、第２図は本発明による液晶表示装置
の一例を示す要部断面構成図、第３図は第２図の
カラーフイルタを示す断面図である。 １……上基板、２……下基板、３……上電極、
４……下電極、５……シール材、６……TN液
晶、７……液晶表示素子、８……カラー印刷パタ
ーン、９……透光性粘着剤、１０……上偏光板、
１１……カラー印刷パターン、１２……下偏光
板、１３……光反射板、１４……一軸性プラスチ
ツクフイルム、１５ａ，１５ｂ，１５ｃ……カラ
ー印刷パターン、１６……カラーフイルタ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 第１、第２の透光性基板と、該第１、第２の
   透光性基板上に設けられたパターン表示用電極
   と、上記パターン表示用電極が設けられた面を対
   向した上記第１、第２の透光性基板間に封入され
   た液晶と、上記第１、第２の透光性基板上にそれ
   ぞれ設けられた第１、第２の偏光板と、該第１、
   第２の偏光板上にそれぞれ設けられた第１、第２
   の透光性プラスチツクフイルムとを有する液晶表
   示装置において、 上記第１、第２の透光性プラスチツクフイルム
   上にそれぞれ固定表示パターンを設け、かつ、 上記第１の透光性プラスチツクフイルム上に設
   けられた固定表示パターンと、上記第２の透光性
   プラスチツクフイルム上に設けられた固定表示パ
   ターンとはパターン形状が異なることを特徴とす
   る液晶表示装置。