JPH0534639Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ベツドを後部ベツドと針板部ベツド
に分割したオーバーロツクミシンのベツドに関す
る。

［従来技術］ 従来、フラツトベツドタイプからフリーアーム
タイプに変更可能なオーバーロツクミシンでは、
ベツドを針板部ベツドと後部ベツドに分割し、後
部ベツドを取り外して、針板部ベツドだけでフリ
ーアームタイプに構成し、また、ルーパの糸通し
や汚れを掃除するために、さらに、針板部ベツド
のカバーをミシン本体から脱着せねばならない様
な操作が煩雑な構造のものである。また、後部ベ
ツドの上面の一部を下方に傾倒してフリーアーム
タイプに変更する構造のものもあるが、針板部ベ
ツドのカバーのミシン本体からの着脱は、前記と
同様に引き抜くような構造のものであり、未だ使
用上の便利さに欠けるものである。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、このようなオーバーロツクミシ
ンにおいて、上記従来例のあるものはフリーアー
ムタイプに変更する際、後部ベツドを取り外す構
造であつたり、ルーパの糸通しや内部の掃除に際
し、針板部ベツドのカバーを更に手で取り外す構
造であり、従つて、操作がわずらわしいか、操作
が円滑に行われないという欠点があつた。

本考案は、後部ベツドを回動可能とし、後部ベ
ツドを開くと、ミシン本体に装着された針板部ベ
ツドによりフリーアームタイプに構成され、ま
た、後部ベツドのレバーを回動して、後部ベツド
と針板部ベツドの一体になるように構成すること
により、後部ベツドを開くと、後部ベツドととも
に針板部ベツドが開き、ルーパの糸通しや針板部
ベツドの内部の掃除が簡単にできる操作が簡単便
利なオーバーロツクミシンのベツドを提供するこ
とを目的とするものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、上記目的を達成するために、ミシン
本体の側部のベツドを針板部ベツドと後部ベツド
に分割し、該後部ベツドをミシン本体のフレーム
の後部の角を支点として横方向に回動可能に装着
し、前記後部ベツドの側部に設けたレバーととも
に回動する係合部材を設け、前記針板部ベツドに
前記係合部材の挿入穴を設け、前記針板部ベツド
にばね部材を設け、ミシン本体の針板の下部に前
記ばね部材と係合される引掛部を設けてなり、前
記針板部ベツドを前記ばね部材と引掛部により前
記ミシン本体に着脱可能に構成するとともに、前
記後部ベツドの前記レバーの回動により、前記後
部ベツドと前記針板部ベツドとを前記係合部材と
前記挿入穴とで一体または別体にするものであ
る。

［作用］ 本考案によれば、後部ベツドを横に回動するこ
とにより、ミシン本体に装着した針板部ベツドを
フリーアームに構成し、また、後部ベツドの側部
に設けたレバーを回動することにより、後部ベツ
ドの係合部材を針板部ベツドの挿入穴に係合し
て、後部ベツドを横方向に回動すると、後部ベツ
ドとともに針板部ベツドがミシン本体より外れて
移動し、ルーパの糸掛けや針板部分の掃除を容易
に行うことができる。

［実施例］ 第１図を参照すると、本考案の１実施例のオー
バーロツクミシンにおいて、ミシン本体１の側部
に後部ベツド２及び針板部ベツド３が設けられ、
また、針板部ベツド３の部分に針板４が設けられ
ている。そして、針板４の上方に押え５及び針６
が設けられている。

また、後部ベツド２はミシン本体１の針板４の
後方部２′にヒンジ１４が設けられ、第２図に示
すように後部ベツド２をミシン本体１の側方に開
くように構成されている。また、後部ベツド２の
側面にレバー７が設けられ、このレバー７の回動
軸８に、係合部材９が固着されている。また、こ
の係合部材９に対応する針板部ベツド３の下面に
挿入穴１０が設けられている。

ここで、この後部ベツド２のレバー７を回動す
ると、第３図に示すように係合部材９は点線位置
から実線のように回動され、係合部材９の先端が
挿入穴１０に挿入されることにより、係合部材９
が針板部ベツド３の底部に引掛けられて、後部ベ
ツド２と針板部ベツド３は一体として移動され
る。

また、第４図に示すように、針板部ベツド３の
内側に、ばね部材１１が設けられ、このばね部材
１１の先端に係合部１２が設けられている。この
係合部１２に対向して、針板４の下部のミシン本
体１に引掛部１３が設けられている。

この針板ベツド３を矢印方向に移動して、針板
部ベツド３の上面が針板４とほぼ平行になるよう
にした後、針板部ベツド３を押すと、ばね部材１
１の係合部１２がミシン本体１の引掛部１３と係
合され、針板部ベツド３はミシン本体１に固定さ
れる。以上のように構成した本実施例のオーバー
ロツクミシンでは、後部ベツド２を横方向に開く
と、針板部ベツド３によつてフリーアームミシン
に構成され、また、後部ベツド２を閉じた後、後
部ベツド２のレバー７を回動すると、後部ベツド
２の係合部材９が針板部ベツド３の挿入穴に挿入
されて係合されるので、後部ベツド２を開くと、
針板部ベツド３が後部ベツド２とともにミシン本
体から外れ、従つて、ルーパの糸通しや針板４の
下部の掃除を行うことができる。

なお、針板部ベツド３をミシン本体１に装着し
た状態で、後部ベツド２のみを開いた後、針板部
ベツド３のみを引いてミシン本体１から外すこと
もできる。この場合には、針板部ベツド３を側に
おいて、ルーパの糸通しや針板部ベツド３内の掃
除をすることになる。

［考案の効果］ 本考案は、以上のように構成されているので、
後部ベツドを開くことにより、針板部ベツドでフ
リーアームが構成され、また、後部ベツド及び針
板部ベツドをミシン本体に装着した状態で後部ベ
ツドのレバーを回動すると、ミシン本体に固定さ
れた針板部ベツドと後部ベツドが係合され、後部
ベツドを開くと同時に針板部ベツドがともに開
き、ルーパの糸通しや針板の下部の掃除を簡単に
行うことができ、さらに、後部ベツドのみを開い
た状態で、針板部ベツドのみをミシン本体から引
張つて外したり、装着することができるので、操
作が容易であるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例のオーバーロツクミ
シンの斜視図、第２図は第１図のベツド部の斜視
図、第３図は第２図のベツド部の一部の断面図、
第４図は第２図のベツド部の針板部ベツドとミシ
ン本体の針板部分の斜視図である。 １……ミシン本体、２……後部ベツド、３……
針板部ベツド、４……針板、５……押え、６……
針、７……レバー、８……回動軸、９……係合部
材、１０……挿入穴、１１……ばね部材、１２…
…係合部、１３……引掛部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ミシン本体の側部のベツドを針板部ベツドと後
   部ベツドに分割し、該後部ベツドをミシン本体の
   フレームの後部の角を支点として横方向に回動可
   能に装着し、前記後部ベツドの側部に設けたレバ
   ーとともに回動する係合部材を設け、前記針板部
   ベツドに前記係合部材の挿入穴を設け、前記針板
   部ベツドにばね部材を設け、ミシン本体の針板の
   下部に前記ばね部材と係合される引掛部を設けて
   なり、前記針板部ベツドを前記ばね部材と引掛部
   により前記ミシン本体に着脱可能に構成するとと
   もに、前記後部ベツドの前記レバーの回動によ
   り、前記後部ベツドと前記針板部ベツドとを前記
   係合部材と前記挿入穴とで一体または別体にする
   ことを特徴とするオーバーロツクミシンのベツ
   ド。