JPH0534567B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は空調装置、より詳細には改善された空
気制御特性と減小された騒音水準を有する空調装
置に係る。

パツケージ型空調装置例えば部屋の窓に設置さ
れる装置の作動挙動を改善することは空調装置産
業界に於て引続き努力されて来た。この種の型の
コンパクトな装置を通る戻り空気の流れを制御す
るには特別な問題が存在する、というのはかかる
装置内で利用し得る空間の大きさに制限があるか
らである。典型的には遠心フアン（ブロワ）が使
われ、それによつて快適空気がかかる空調装置内
に引入れられ且熱交換器を通過しそれによつて空
気流の空気が加熱され又は冷却される。かかる熱
交換器を通過した空調空気はフアン（ブロワ）内
に引込まれ、そこで90゜回転させられそれによつ
て戻りダクト内に放出される。典型的にはここで
使われるインペラはドラムの形状をした組立体で
あり、前部のシユラウドリングと密閉された後部
壁を有しており、両者はかかるドラムの周囲に隔
置されており軸方向に配置された湾曲した一連の
羽根によつて結合されている。導入された空気は
軸方向から半径方向に方向変換されその後インペ
ラの羽根内に導入される。

ラツパ状のオリフイスがフアン（ブロワ）の入
口で使われており、それによつて空気が熱交換器
表面に集められそしてインペラ入口内に導入され
る。狭い隙間が回転するインペラとオリフイスの
吐出端の間に維持される。望ましくない空気がか
かる隙間を通つてインペラの前面を横切つて半径
方向に引込まれ、それによつて前記インペラの入
口の空気の流れが妨害される。かかる半径方向に
流れる空気の速度は比較的速く、その結果インペ
ラの入口領域内に於て乱れが作り出される。かか
る入口でのフローパターンの乱れによつてインペ
ラ自身内に於ける澱み空気の軸方向の長さが増加
され、それによつてインペラを有効に通過すべき
空気量がかなり減小されるということが発見され
た。或る場合にはかかるフアン（ブロワ）の容量
は50％減小されることがある。結果としてインペ
ラは装置に必要な流量を提供するためにより厳し
く作動されることが要求され且インペラが比較的
高速に回転されることによつて騒音が発生する。

発明の概要 それ故本発明の目的は空調装置、より詳細には
小型のパツケージ型空調装置を改良することであ
る。

本発明の他の目的は、パツケージ型空調装置を
通る快適空気が循環されるために使れれる遠心型
インペラの所要動力を減小することである。

本発明の更に他の目的は、空調装置で使われる
遠心型インペラの騒音水準を減小させることであ
る。

本発明の他の目的は、空調装置で使われる遠心
型インペラの空気制御特性を改善することであ
る。

本発明のこれらの及び他の目的は空調装置によ
つて達成され、前記空調装置は導入された快適領
域の空気を加熱し又は冷却するための熱交換器と
前記熱交換器の背後に装着されており前記空気が
前記熱交換器の表面に引入れられ且快適領域に戻
されるように配置された遠心型インペラを有す
る。垂直壁（支持壁又は仕切壁）が前記熱交換器
と前記インペラ入口間に配置され、中空のラツパ
型オリフイスが前記垂直壁内に装着されておりそ
れによつて空気が前記熱交換器から前記インペラ
入口へ導入される。前記オリフイスを取囲む円形
のシールドが前記垂直壁上に装着されている。前
記シールドの端面は前記インペラのシユラウドリ
ングに隣接して配置され、それによつて前記端面
と前記シユラウドリング間に狭い隙間が提供され
る。インペラの影響によつて周囲の空気はインペ
ラ入口方向に前記隙間を通つて半径方向に引張ら
れる。前記隙間の幅が狭いため、かかる半径方向
の空気の流れは典型的には比較的速度が速い。前
記垂直壁から前記オリフイスまでの軸方向の長さ
は前記シールドの軸方向の長さよりかなり短短
く、比較的幅の広い円形ののど部が前記オリフイ
スの吐出端と前記インペラの入口領域間に設けら
れる。このようにして半径方向に流れる空気が通
過する断面は入口のど部で急速に拡大し、それに
対応して空気流の速度は減小される。その結果、
かかる隙間を通つて引き込まれる空気によつて作
り出される乱れによつて、軸方向インペラ内に流
込む快適領域空気の主流は殆ど影響されることが
なく、かくしてインペラの効率が増加し且騒音水
準が減小される。

最良の実施例の説明 第１図について説明すると、窓型空調装置１０
が示されており、前記空調装置は空調空気を概括
的に符号１２で示される室内の快適領域に提供す
るために配置されている。

本発明は窓型装置に関して詳細に説明されてい
るが、符号１５で示される型の遠心フアン（ブロ
ワ）が使われそれによつて空調空気が汲上げられ
るパツケージ型装置であれば如何なる型のものに
も適応されることができるということが当業者に
とつては明瞭であろう。

空調装置は箱形のハウジング１７を含んでお
り、前記ハウジングは前部の開口部１８を有して
おりかかる開口部内にカバーパネル１９が取外し
可能に装着されている。カバーパネルは下部に空
気の入口開口部２０を有しており、その背後に通
常の型の熱交換器２２が装着されている。運転モ
ードに依存して、かかる熱交換器によつて熱交換
器表面に導入された快適空気の加熱又は冷却が提
供される。

遠心型インペラ１５が熱交換器２２の背後のハ
ウジング内に装着されている。インペラは一般に
円筒形又はドラムの形状をしており、密閉された
後部壁２５と同一軸線上にある前面シユラウドリ
ング２６を含んでおり、両者は円周方向に隔置さ
れた羽根２７−２７によつて結合されておりそれ
によつてインペラが形成される。前記インペラの
羽根はインペラの回転方向に関連して前方に湾曲
されている。前記インペラによつて快適空気が熱
交換器を通つてインペラの目又は入口３０に引込
まれる。前記インペラに入り込む軸方向の空気の
流れはその後90゜方向転換させられ、矢印に示さ
れるようにハウジングの上端部に配置された戻り
ダクト３２内に半径方向に吐き出される。かかる
戻り空気は前記戻りダクトに沿つて導かれ、空調
装置の前側パネル内に設置された戻りルーバ３３
を通つてハウジングから排出される。

前記インペラは前記インペラの背後に装着され
たモータ３５によつて駆動される。前記インペラ
は駆動軸３７によつて前記モータ３５に連結され
ており、前記モータは適切な手段によつて前記イ
ンペラの後部壁２５に固定されている。図示され
ていないが、前記モータはまた第二のインペラを
駆動するように構成されることがあり、かかる第
二のインペラによつてハウジング後部に装着され
た第二の熱交換器上に周囲空気が移動させられる
ことができる。当業者に於ては周知であるよう
に、二つの熱交換器装置が圧縮機と膨張弁を具備
する冷媒ループ内に連結されそれによつて空調回
路が完結されることがある。

垂直壁４０が熱交換器２２の後部とインペラの
入口面４２の間に配置されている。円形断面を有
する中空のラツパ形オリフイス４５は垂直壁４０
の一部分として成形され、インペラの軸４４と同
一軸上にあるテーパのある流路４３が含まれる。
前記オリフイスの前記流路４３は断面が減小され
た吐出側開口部４７を有しており、前記開口部は
導入された空気が前記インペラの入口に導かれる
ように構成されている。前記オリフイスの吐出側
開口部の直径はインペラの入口側径と吐出側径の
間の大きさである。

円形の輪郭状に形成されたシールド５０が垂直
壁４０上に支持されており、前記オリフイス４５
を取囲んでいる。組立時に於て、前記シールドの
端面５１はインペラのシユラウドリングに隣接し
て配置される。かかる二つの部材間に隙間が提供
され、それによつてインペラが軸周りに自由に回
転することが許され、各部品がハウジング内で組
立てられることができるために十分な空間が提供
される。従つて狭い隙間５３がインペラとシール
ド間に設けられ、かかる隙間を通つて再循環空気
が前記インペラ内に引込まれる。かかる隙間５３
は狭いから、かかる再循環空気の速度は典型的に
は速い。通常修正されない限り、かかる高速の空
気流はインペラの入口領域内の導入された快適空
気の流れ内に半径方向に導かれるであろう。更に
かかるインペラの入口領域内でのこの種の乱れに
よつてインペラ内部の流れについての問題が発生
することが発見された。澱み空気による循環流が
インペラの前部に発生し、それによつて羽根を通
る正常な空気の流れが妨害される。かかる空気の
妨害によつて、インペラは空調装置の要求を維持
するためにより厳しい条件で作動されることが強
制される。このため導入された空気流に於て乱れ
が生ずる結果となり、それによつて上記したよう
に装置の必要な空気流量を満すためにインペラは
より厳しい条件で作動されることが強制される。

隙間５３を通つて導入されるこのような高速の
空気流によるインペラの空気力学的特性に対する
有害な効果は本発明に於てかなり減小され又は取
除かれるが、それは半径方向の空気の流速がイン
ペラの入口領域に入る前に減小されることによつ
て達成される。以上はオリフイスの端面６６とイ
ンペラのシユラウドリング２６の間に比較的幅の
広い軸方向の円形ののど部６５を提供することに
よつて達成される。かかるのど部の領域は隙間５
３の領域よりかなり大きく、それによつて再循環
流の断面積がインペラの入口領域に入る前に急速
に拡大される。かかるシールドと入口オリフイス
は組合されることによつてデイフユーザノズルと
同様な働きをし、それによつて半径方向に導入さ
れる空気流の速度が一定の水準まで減小され、そ
れによつてインペラに対する入口に於ける空気力
学的な特性に対する悪い影響を与えることがな
く、熱交換器２２から引込まれた空調空気がイン
ペラを通つて自由に流れることが許される。

実施例に於てはシールドの端部面の直径はイン
ペラのシユラウドリング２６の外径とほぼ等し
い。インペラの外径の約２〜３％に等しい幅を有
する隙間がインペラとシールド間に維持される。
前記オリフイスの吐出側開口部の大きさはインペ
ラの入口及び吐出口の直径の平均とほぼ等しく、
前記オリフイスの垂直壁４０からの軸方向の長さ
はシールドの軸方向の長さの約半分である。しか
しながらオリフイスの長さはのど部の断面積を調
節するために変化されることがあり、それによつ
て半径方向の空気流の速度が所定の範囲内に維持
されることができる。シールド５０は真直ぐな壁
による円筒形の場合がある、しかし前記シールド
の側壁６８はこの領域の空気が隙間５３から外側
方向に導かれるように構成された形状に湾曲され
ることが好ましい。図の矢印によつて示されるよ
うに、かかる形状によつて戻り空気ダクトを通る
空気の運動が効果的に増進される。

本発明はここで開示された構造に関して説明さ
れてきたが、それによつて発明の詳細が制限され
ることはなく、かかる適用は付記された特許請求
の範囲内から可能である修正及び変化に及ぶこと
が意図される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるパツケージ型空調装置の
断面図である。 １０……空調装置、１２……室内快適領域、１
５……遠心インペラ（フアン又はブロワ）、１７
……ハウジング、１８……開口部、１９……カバ
ーパネル、２０……入口開口部、２２……熱交換
器、２５……後部壁、２６……シユラウドリン
グ、２７……羽根、３２……戻りダクト、３３…
…ルーバ、３５……モータ、３７……駆動軸、４
０……垂直壁、４２……入口面、４３……流路、
４４……軸、４５……オリフイス、４７……開口
部、５０……シールド、５１……端面、５３……
隙間、６５……のど部、６６……端面、６８……
側面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 熱交換器と遠心インペラ型フアン（ブロワ）
   を含むハウジングを有する空調装置にして、前記
   熱交換器の背部に面する入口開口部を有しており
   それによつてインペラにより快適領域の空気が前
   記熱交換器の表面上に引込まれ且前記空気が前記
   快適領域に戻されるように構成された空調装置で
   あつて、 熱交換器の背後に装着されており前記快適領域
   の空気が前記インペラの入口領域に導かれるため
   の流路を有する中空のオリフイスであつて、前記
   オリフイスの吐出端が前記インペラの入口面から
   隔置されておりそれによつて前記インペラの周り
   に円形ののど部が提供されるように構成された中
   空のオリフイスと、 前記オリフイスを取囲む円形のシールドであつ
   て、前記インペラの前記入口面に隣接して配置さ
   れた端面を有しておりそれによつて前記端面と前
   記インペラの前記入口面の間に狭い隙間が提供さ
   れ、前記隙間の幅が前記のど部の幅より小さく、
   それによつて前記隙間を通つて半径方向に引込ま
   れる空気の流れが前記のど部で急速に広げられそ
   れによつてかかる空気の流速が前記インペラの前
   記入口部に入る前に減小されるように構成された
   円形のシールドと、 を含むことを特徴とする空調装置。 ２ 空調装置で使われる空気を制御するための装
   置にして、 快適領域の空調のための熱交換器及び回転可能
   に装着された遠心インペラ型フアン（ブロワ）を
   含むハウジングであつて、前記熱交換器の背後に
   装着された軸方向の入口を有しておりそれによつ
   て快適空気が前記熱交換器の表面に引込まれて且
   前記空気が戻りダクトを通つて前記快適領域に再
   循環されるように構成されたハウジングと、 前記熱交換器とインペラを分離するための支持
   壁であつて、前記支持壁内に装着された中空のオ
   リフイスを有しておりそれによつて前記空気が前
   記熱交換器から前記インペラの入口領域に導かれ
   るように構成された支持壁と、 前記支持壁上に装着されており前記オリフイス
   を取囲んでいる円形のシールドであつて、前記イ
   ンペラの入口面と狭い隙間を形成するよう構成さ
   れた円形シールドと、 前記シールドの軸方向の長さよりも小さい軸方
   向の長さを有する前記オリフイスであつて、それ
   によつて前記インペラの前記入口領域の周りに広
   がつたのど部が提供され、それによつて前記隙間
   を通つて引込まれる空気の速度が前記インペラの
   前記入口領域に入る前に減小されるように構成さ
   れたオリフイスと、 を含むことを特徴とする空気制御装置。