JPH05344841A - 甘味を抑えたラクトース加水分解処理乳 - Google Patents

甘味を抑えたラクトース加水分解処理乳

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JPH05344841A
JPH05344841A JP5038075A JP3807593A JPH05344841A JP H05344841 A JPH05344841 A JP H05344841A JP 5038075 A JP5038075 A JP 5038075A JP 3807593 A JP3807593 A JP 3807593A JP H05344841 A JPH05344841 A JP H05344841A
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JP
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milk
lactose
hydrolyzed
potassium chloride
mixed
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JP5038075A
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Robert George Flynn
ジョージ フリン ロバート
Abraham Itshak Bakal
イトシャック バカル アブラハム
Margaret Ann Snyder
アン スナイダー マーガレット
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Sterling Winthrop Inc
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    • A23C9/00Milk preparations; Milk powder or milk powder preparations
    • A23C9/152Milk preparations; Milk powder or milk powder preparations containing additives
    • A23C9/1522Inorganic additives, e.g. minerals, trace elements; Chlorination or fluoridation of milk; Organic salts or complexes of metals other than natrium or kalium; Calcium enrichment of milk
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    • A23C9/1203Addition of, or treatment with, enzymes or microorganisms other than lactobacteriaceae
    • A23C9/1206Lactose hydrolysing enzymes, e.g. lactase, beta-galactosidase
    • AHUMAN NECESSITIES
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 過剰な甘味を抑えたラクトース加水分解処理
乳を提供することを目的とする。 【構成】 流動乳の正常ラクトース含有量がラクターゼ
加水分解により少なくとも約70%程低減されている流
動乳を含んで成り、塩化カリウム約0.01〜約0.1
5重量%をそこに混合せしめたラクトース加水分解処理
流動乳、その製造方法並びに乳中へ塩化カリウムを混合
することによりラクトース加水分解処理乳の知覚的甘味
を抑える方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、流動乳中に存在する
ラクトースの大部分がラクターゼ酵素により加水分解さ
れている流動乳並びにそれから誘導される乳製品に関
し、より詳細にはラクトース加水分解により得られる甘
味増加分を打ち消すために塩化カリウムを混合せしめた
流動乳及び乳製品に関する。
【0002】
【従来の技術】乳及び乳製品が高パーセンテージのラク
トースを含有することは一般的に既知である。例えば、
レギュラー均質低温殺菌乳(乳脂肪3.5%)のラクト
ース含有量は4.9%であり、低脂肪乳(乳脂肪2%)
のラクトース含有量は6.0%であり、そして流動スキ
ムミルクのラクトース含有量は5.1%である。
【0003】ラクトースを全く消化できない人々のかな
りの集団が存在することは、当業者らに周知である。一
般的にはこの集団は、専門文献ではラクトース不耐者と
称される。アメリカ合衆国(USA)におけるラクトー
ス吸収不良を示す個体の概算数は2800〜7500万
人の間である。特定の集団における範囲、部分群は、他
のものよりかなり高い。例えば、アメリカ系黒人におけ
るラクトース不耐症は60%を越えるかもしれないが、
それに対してアメリカ系白人における不耐症は25%未
満であると推測されている。
【0004】一般的には、ラクトース不耐症を病む人々
は、ラクターゼ欠乏であると信じられている。この課題
を多少とも解決するための研究により、数種の試みがな
されてきた。一般的には、これらの試みは2つのカテゴ
リーに分類されうる。 (1) ラクトース不耐者個人への安定状態のラクターゼを
含有する酵素製剤の供給。この製剤は、ラクトース含有
製品の摂取前又はそれと同時に処方時間の範囲内で摂取
される。 (2) ラクトース摂取前のラクターゼ酵素を用いるラクト
ースの加水分解。例えば、ラクターゼ酵素が流動乳に添
加され、そしてラクトースをグルコース及びガラクトー
スへ確実に加水分解するのに十分な時間放置される。
【0005】ラクターゼは、ラクトースをその構成糖
類、グルコース及びガラクトースに加水分解する工程を
触媒するβ−ガラクトシダーゼの慣用名である。商業的
供給源を包含するラクターゼの供給源は、文献に記載さ
れている。例えば、 R.R. Mahoney, Developments In D
airy Chemistry, 第3章,P.F. Fox, Elsevier Applied
Science Publishers 出版, 1985を参照されたい。
ディリー(dairy) 食品を加工処理する際に用いられるラ
クターゼ酵素は、酵母、クルイベロミセス・フラギリス
Kluyveromyces fragilis) 、クルイベロミセス・ラク
チス (Kluyveromyces lactis) 及びカンジダ・プソイド
トロピカリス(Candida pseudotropicalis) より誘導さ
れる。ラクターゼ酵素は、液状例えば水/グリシン溶液
として又は粉末状の両者で入手可能である。これらの酵
素の活性は、アッセイで測定される天然ラクターゼ単位
(NLU)に基づいており、そして約1000〜500
0NLU/gの範囲内である。乳を40°F (4.4
℃)で保存する場合、1000ガロン(3785L)の
乳を24時間で70%ラクトース加水分解レベルまで転
化するためには、1ガロン(3.785L)の1000
NLU/g活性製品を必要とする。あるいは、乳を40
°F (4.4℃)で保存する場合、24時間で70%ラ
クトース加水分解を達成するためには、1/5 ガロン
(0.757L)の5000NLU/g活性製品を必要
とする。
【0006】食品及び薬剤行政機関(The Food and Dru
g Administration) は、加水分解処理ラクトース製品が
非加水分解処理製品より少なくとも70%少ないラクト
ースを含有せねばならないことを定めている。少なくと
も70%少ないラクトースを含有するラクトース加水分
解処理乳、超低温殺菌乳もしくは低温殺菌乳は、USA
では数年前から入手可能である。
【0007】文献はラクトースを加水分解するための数
種の方法を記載している(R.R. Mahoney, supra 参照)
。今日最も広範に用いられる処理方法は、ラクターゼ
酵素の添加及び少なくとも70%のラクトース加水分解
を達成するのに必要な時間40°F (4.4℃)でのイ
ンキュベーションを含む。この方法の重大な欠点は、酵
素の費用である。この方法に伴う別の課題は、加水分解
の終点付近で調節不可能であることである。これは、乳
製品工場において全バッチの乳中の酵素を不活性化する
のに必要とされる時間のためである。これらの課題を解
決するために、固定された酵素を用いる連続方法が提案
された。しかしながら、この方法は、この時には乳の加
水分解について商業的に利用されていない。
【0008】ラクトースの加水分解生成物、グルコース
及びガラクトースはラクトースより甘いので、ラクトー
ス加水分解処理乳を味わった時それはレギュラー乳より
も甘い。これは、その消費者容認をかなり損なう。
【0009】Jacober-Pivarnik他、 Journal of Food S
cience, 49,435-438, 445 (1984)は、脱脂粉乳基質を
用いてラクターゼ活性を厳密に反映するために使用でき
る酵素アッセイを開示する。アッセイは、4種の酵母ラ
クターゼ酵素における安定剤及び活性化剤として、塩化
カリウムとして混合されるカリウムイオンの効果を評価
するために用いられた。カリウムイオンの効果を研究す
る際に用いられた方法の記載では、乳中に存在するカリ
ウムイオンのレベルを反映したので、濃度36ミリモル
(mM) のKCl 、すなわち、約0.27重量%のKCl
が研究中用いられた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ラクトース加水分解処
理乳の過剰な甘味は消費者容認を損なうので、より受け
入れられるラクトース加水分解処理乳についての必要性
が存在することは明らかである。
【0011】
【課題を解決するための手段】臨界範囲内の濃度での塩
化カリウムのラクトース加水分解処理乳への添加が、ラ
クトースの加水分解により生成されるグルコース及びガ
ラクトースより得られる乳の知覚的甘味を抑え、従って
消費者容認を増大することが、今や予期せずに見いださ
れた。
【0012】本発明は、流動乳の正常ラクトース含有量
がラクターゼ加水分解により少なくとも約70%程低減
されている流動乳を含んで成り、塩化カリウム約0.0
1〜約0.15重量%をそこに混合せしめたラクトース
加水分解処理流動乳を提供する。
【0013】また本発明は、ラクトース加水分解処理流
動乳の知覚される過剰な甘味を抑える方法であって、そ
の正常ラクトース含有量がラクターゼ加水分解により少
なくとも約70%程低減されており、それが乳中に混合
せしめた塩化カリウム約0.01〜約0.15重量%を
含んで成る方法を提供する。
【0014】
【具体的な態様】本明細書で用いられる「正常ラクトー
ス含有量」の語は、雌牛より得られる乳中に本質的に存
在するラクトースの量を称し、そして「ラクトース加水
分解処理乳」の語は、ディリーミルク (dairy milk) の
正常ラクトース含有量がラクターゼ酵素によるラクトー
スの加水分解により少なくとも約70%程低減されてお
り、かつ全乳、低脂肪乳(例えば、乳脂肪含有量1〜2
%)及び脱脂乳を包含するディリーミルクを称する。
【0015】雌牛より得られるディリーミルクは、本質
的にカリウムイオン及び塩素イオンの両者を含有する。
従って、本発明の実施に際して、この発明に従ってディ
リーミルクに混合される塩化カリウムが外供給源由来で
ある、すなわち、ディリーミルク本来のカリウムイオン
及び塩素イオンに追加されるものであることは理解され
るであろう。
【0016】ラクトース加水分解処理乳に混合される塩
化カリウムは、食品又はUSP規格のものであるべきで
ある。混合しようとする濃度は、約0.01〜約0.1
5重量パーセントの範囲内である。好ましくは、重量パ
ーセント濃度が約0.02〜約0.075の範囲内であ
り、そしてより好ましくは約0.03〜約0.06の範
囲内であり、更に好ましくは約0.04〜約0.05の
範囲内であり、そして最も好ましくは約0.04であ
る。
【0017】塩化カリウムは、乳の消費用処理工程にお
けるいずれかの段階で乳に添加できる。従って、それは
ラクターゼと共に乳をインキュベーションする前に又は
その工程中に、あるいはそれに続いて添加できる。後者
の場合では、それは乳が処理される乳製品工場で又は消
費者に購入された後に添加できる。消費者により添加さ
れる場合、それはいずれか都合の良い状態で、例えば、
液状もしくは錠剤状であることができる。例えば、現
在、乳のラクトース含有量を低減するためのラクターゼ
処理を受けていない乳に添加するために、液状のラクタ
ーゼ製剤が消費者に対して市販されている。更にこのよ
うな製剤は、本発明に従って乳中に必要とされる濃度を
提供するであろう量の塩化カリウムをそこに混合でき
る。
【0018】塩化カリウムは、処理工程中に乳に添加さ
れる場合、いずれか標準方法で混合できる。例えば、そ
の適量を乳中に振りかけ、そして塩化カリウムが溶解す
るまで乳を穏やかに攪拌することにより都合良く混合で
きる。
【0019】
【実施例】2種の市販スキムミルク、一方はレギュラ
ー、すなわち、非ラクトース加水分解処理であり、かつ
他方はラクトース加水分解処理済であるものの、相対的
甘味を評価することにより試験を行った。ラクトース加
水分解の程度を、氷点測定器を用いて測定しそしてHP
LCにより確認しそして80%であることを認めた。2
種のスキムミルクを、個人の味覚鋭敏さに関して選出さ
れ、かつフレーバープロフィール作成技術を仕込まれた
個人から成る専門家審査員団を用いて評価した。この試
験では、専門家審査員団は7人から成り、かつ試験は2
回行われ計14回観測が行われた。
【0020】専門家審査員団に提示されたすべてのサン
プルに符号を付けた。スキムミルクを下記特性について
評価した。
【0021】
【表1】
【0022】スコアにより表された専門家審査員団の評
価の結果を、Aがレギュラースキムミルクを表しそして
Bがラクトース加水分解処理スキムミルクを表す下記表
にまとめる。
【0023】
【表2】
【0024】* 99%信頼レベルで対照と有意差あり これらの結果は、ラクトース加水分解処理スキムミルク
(B)がレギュラースキムミルク(A)よりも甘くかつ
受け入れがたいことを明瞭に示している。
【0025】例1 塩化カリウムを、上記試験で用いたラクトース加水分解
処理スキムミルクと同様のサンプルに添加した。乳中に
混合せしめた塩化カリウムのレベルは、0.05、0.
075、0.1、0.15及び0.5wt%であった。こ
れらのサンプル及び塩化カリウムを全く添加していない
加水分解処理スキムミルクのサンプル(対照サンプル)
を、上記試験で用いた7人の専門家審査員団と同様の専
門家審査員団により、それらの特性を0〜8までのスケ
ールで評価した。専門家審査員団に提示されたすべての
サンプルに符号を付けた。スコアにより表された結果を
下記にまとめる。
【0026】
【表3】
【0027】* 99%信頼レベルで対照と有意差あり ** 95%信頼レベルで対照と有意差あり これらの結果は、0.05〜0.5重量パーセント間の
ラクトース加水分解処理スキムミルクへの塩化カリウム
の混合が、乳の知覚的甘味を低減することを明瞭に示し
ている。更に、乳の総品質における改良が、塩化カリウ
ム0.05〜0.15重量パーセントの範囲内で認めら
れた。
【0028】例2 低脂肪乳(乳脂肪1%)を以下のようにUHT(超高
温)工場設備で処理した。低温殺菌低脂肪乳に、酵素濃
度0.02%となるように955NLU/gの活性を有
するラクターゼ酵素を添加した。次いで酵素を含有する
低脂肪乳を40°F (4.4℃)の冷蔵庫でインキュベ
ーションした。乳の温度を42°F ±2°F (5.6℃
±1.1℃)にした。加水分解の程度を氷点測定器を用
いて測定した。このように調製された70%ラクトース
加水分解処理乳に、濃度0.075重量パーセントとな
るのに十分な塩化カリウムを添加した。次いで乳をUH
T処理にかけ、そしてガロン容器に無菌的に包装した。
また、2種の対照、一方は非加水分解処理低脂肪乳、す
なわち、ラクトース加水分解処理を行っていない低脂肪
乳(乳脂肪1%)、そして他方は70%ラクトース加水
分解処理低脂肪乳(乳脂肪1%)を調製し、両者をUH
T処理にかけたが、どちらも塩化カリウムを含有させな
かった。3種の乳製品を同様の7人の試験審査員団によ
り評価し、以下の結果(スコアにより表される)が得ら
れた。
【0029】
【表4】
【0030】* 95%信頼レベルでラクトース加水分
解処理対照と有意差あり これらの結果は、ラクトース加水分解処理低脂肪乳への
塩化カリウムの添加が知覚的甘味を低減し、かつそれら
の総品質を増強することを明瞭に示している。
【0031】例3 各々塩化カリウム0.04wt%(1.5g/gal) を含有
するラクトース加水分解処理脱脂及び低脂肪(乳脂肪1
%)乳を例2に記載された方法と同様の方法により調製
し、そしてそれらの特性を、各々塩化カリウムを添加さ
れていない対応するラクトース加水分解処理脱脂及び低
脂肪乳と比較した。これらの乳サンプルを10人の専門
家審査員団によりそれらの特性について上記のように0
〜8までのスケールで評価した。10人のスコアにより
表された結果を以下にまとめる。
【0032】
【表5】
【0033】a)0=なし , 8=非常に強い * ペアード t−テスト(paired t-test) を用いて99
%信頼レベルで差を示す ** ペアード t−テストを用いて95%信頼レベルで差
を示す これらの結果は、ラクトース加水分解処理乳の甘味が塩
化カリウム0.04wt%の添加により低減されたことを
明瞭に示している。
【0034】例4 各々KCl を0、0.02、0.03、0.04、0.
05及び0.075の濃度で含有するラクトース加水分
解処理低脂肪(乳脂肪1%及び2%)並びに脱脂乳を、
例2に記載された方法と同様の方法により調製し、そし
て塩化カリウムの最適濃度を測定するために10人の専
門家審査員団によりそれらの特性について0〜8までの
スケールで評価した。すべてのサンプルに符号を付け
た。10人のスコアにより表された結果を以下にまとめ
る。
【0035】
【表6】
【0036】これらの結果は、塩化カリウムの添加がラ
クトース加水分解処理乳の知覚的甘味を低減し、KCl
の最適濃度が約0.04wt%であることを明瞭に示して
いる。
【0037】例5 2種の超低温殺菌ラクトース加水分解低脂肪(乳脂肪1
%)乳、一方はそこに塩化カリウム0.04wt%が混合
されておりかつ例2に記載された方法と同様の方法で調
製されており、そして他方は市販品でありかつそこに塩
化カリウムが全く混合されていないものを、対照と比較
した。対照は、ラクトース加水分解処理を施されておら
ずかつそこに塩化カリウムが混合されていない、市販の
低温殺菌低脂肪(乳脂肪1%)乳であった。比較試験の
目的は、2種のラクトース加水分解処理乳のどちらが対
照を味わった際と最も近似又は類似しているのか求める
ことであった。10人の専門家審査員団がこの試験に参
加した。乳のすべてのサンプルに符号を付けた。審査員
に、最初に対照サンプルを味わい、次いでトレイに置か
れている順に左から右へ試験サンプルを味わうように指
示し、そして順番通りまず試験を一周行った後、彼らは
試験サンプル間を前後に移動でき、かつ必要に応じて彼
らの味覚記憶を新たにするために対照サンプルを再試飲
することができた。2種の対応する脱脂乳サンプル及び
対応する脱脂乳対照について同様の比較試験を行った。
【0038】上記比較試験では、10人の審査員中9人
が対照の味に最も近いものとして塩化カリウムを混合し
たラクトース加水分解処理低脂肪乳を選択し、そして審
査員10人すべてが、対照の味に最も近いものとして塩
化カリウムを混合したラクトース加水分解処理脱脂乳を
選択した。
【0039】例6 脱脂及び低脂肪(乳脂肪1%)乳を乳製品工場で加水分
解した。一度加水分解の程度が80%を越えるまで処理
し、各ラクトース加水分解処理乳500ガロン(189
2.5L)をタンクに移した。残り(対照)をUHP処
理工程に通過せしめて包装した。サンプル500ガロン
(1892.5L)に塩化カリウム0.04wt%を添加
し、そして完全に溶解したことを確かめるまで入念に混
合した。この塩化カリウム含有ラクトース加水分解処理
乳を、対照と同様のUHP処理工程に通過せしめて包装
した。対照及び処理したラクトース加水分解処理乳のサ
ンプルを、HPLCを用いてラクトース加水分解の程度
について分析した。製造後6日目及び6週間目に、それ
らの乳を専門家試験審査員団に委ねた。すべてのサンプ
ルに符号を付けた。脱脂乳及び低脂肪乳についてスコア
により表された結果を以下にまとめる。
【0040】
【表7】
【0041】* 40°F (4.4℃)で保存 ** t−テスト統計値を用いる95%信頼レベルで対照
と有意差あり
【0042】
【表8】
【0043】* 40°F (4.4℃)で保存 ** t−テスト統計値を用いる95%信頼レベルで対照
と有意差あり 上記結果は、KCl 0. 04%の添加が知覚的フレーバ
ー損失を増強することなく知覚的甘味レベルを十分に低
減したことを明瞭に示している。更にこれらの結果は、
6週間保存した後に、生成物フレーバーに全く変化を認
めないことを示している。
【0044】例7 2種の超低温殺菌ラクトース加水分解低脂肪(乳脂肪1
%)乳、一方はそこに塩化カリウム0.04wt%が混合
されておりかつ例2に記載された方法と同様の方法で調
製されており、そして他方は市販品でありかつそこに塩
化カリウムが全く混合されていないものを、対照と比較
した。対照は、ラクトース加水分解処理を施されておら
ずかつそこに塩化カリウムを混合されていない、市販の
低温殺菌低脂肪(乳脂肪1%)乳であった。比較試験の
目的は、例5に記載されたものと同様であった。しかし
ながら、この場合、比較は地理的に同一領域より補充さ
れた20人の消費者により行われ、彼ら全員が低脂肪及
び脱脂乳の常用者であった。各消費者に2種のラクトー
ス加水分解処理乳の符号を付けたサンプル及び対照を与
え、そして対照及び2種のラクトース加水分解処理サン
プルを味わい、そして後者2種のサンプルのどちらが対
照の味に最も近いか選択するように指示した。2種の対
応する脱脂乳サンプル及び対応する脱脂乳対照について
同じ20人の消費者で同様の比較試験を行った。
【0045】上記比較試験では、70パーセントの消費
者が対照の味に最も近いものとして塩化カリウムを混合
したラクトース加水分解処理低脂肪乳を選択し、そして
85パーセントの消費者が、対照の味に最も近いものと
して塩化カリウムを混合したラクトース加水分解処理脱
脂乳を選択した。
【0046】
【発明の効果】臨界範囲内の濃度での塩化カリウムのラ
クトース加水分解処理乳への添加が、ラクトースの加水
分解により生成されるグルコース及びガラクトースより
得られる乳の知覚的甘味を抑え、従って消費者容認を増
大する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アブラハム イトシャック バカル アメリカ合衆国,ニュージャージー 07054,パーシッパニー,スタッフォード ロード 10 (72)発明者 マーガレット アン スナイダー アメリカ合衆国,ニュージャージー 07034,レイク ハイワサ,ダフラック ドライブ 96

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流動乳の正常ラクトース含有量がラクタ
    ーゼ加水分解により少なくとも約70%程低減されてい
    る流動乳を含んで成り、塩化カリウム約0.01〜約
    0.15重量%をそこに混合せしめたラクトース加水分
    解処理流動乳。
  2. 【請求項2】 塩化カリウム約0.02〜約0.075
    重量%をそこに混合せしめた請求項1のラクトース加水
    分解処理流動乳。
  3. 【請求項3】 ラクトース加水分解処理流動乳の変性方
    法であって、その正常ラクトース含有量がラクターゼ加
    水分解により少なくとも約70%程低減されており、ラ
    クトース加水分解により生成されるグルコース及びガラ
    クトースより得られる知覚的甘味を抑えるために、それ
    がラクトース加水分解処理流動乳中に混合せしめた塩化
    カリウム約0.01〜約0.15重量%を含んで成る変
    性方法。
  4. 【請求項4】 ラクトース加水分解処理流動乳の知覚さ
    れる過剰な甘味を抑える方法であって、その正常ラクト
    ース含有量がラクターゼ加水分解により少なくとも約7
    0%程低減されており、それが乳中に混合せしめた塩化
    カリウム約0.01〜約0.15重量%を含んで成る方
    法。
  5. 【請求項5】 塩化カリウム約0.02〜約0.075
    重量%が混合せしめられている請求項4の方法。
JP5038075A 1992-02-27 1993-02-26 甘味を抑えたラクトース加水分解処理乳 Pending JPH05344841A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/842,716 US5334399A (en) 1992-02-27 1992-02-27 Method of preparing lactose-hydrolyzed milk with suppressed sweetness
US842716 1992-02-27

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05344841A true JPH05344841A (ja) 1993-12-27

Family

ID=25288077

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