JPH05342628A - 追記型光記録媒体 - Google Patents
追記型光記録媒体Info
- Publication number
- JPH05342628A JPH05342628A JP4149248A JP14924892A JPH05342628A JP H05342628 A JPH05342628 A JP H05342628A JP 4149248 A JP4149248 A JP 4149248A JP 14924892 A JP14924892 A JP 14924892A JP H05342628 A JPH05342628 A JP H05342628A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- recording
- reflectance
- write
- recording medium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
- Optical Recording Or Reproduction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 記録感度を下げることなく反射率の向上をは
かる。 【構成】 記録層と光反射層との間に、基板側から照射
された再生光の反射率を増大させるための所定材質の干
渉層を設ける。
かる。 【構成】 記録層と光反射層との間に、基板側から照射
された再生光の反射率を増大させるための所定材質の干
渉層を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、書込み可能な追記型光
記録媒体、特に光透過性の基板の上に記録層と光反射層
を有する追記型光記録媒体の反射率および記録感度の改
善に関する。
記録媒体、特に光透過性の基板の上に記録層と光反射層
を有する追記型光記録媒体の反射率および記録感度の改
善に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆる書込み可能な追記型光記
録媒体の記録膜には例えば、シアニン系、フタロシアニ
ン系などの有機色素が用いられていることは一般に良く
知られている。
録媒体の記録膜には例えば、シアニン系、フタロシアニ
ン系などの有機色素が用いられていることは一般に良く
知られている。
【0003】そして、このような追記型光記録媒体の書
込み方法としては、記録膜の微小面積にレーザビームを
集光させ、それを熱エネルギーに変換し、記録膜の性状
を変えて(ピット形成)行っている。この記録膜の性状
変化を円滑に行うために、媒体の構成は基板上に記録膜
を設層したものを2枚用意し、記録膜を対向して配置し
たいわゆるエアーサンドイッチ構造とされることが一般
的である。
込み方法としては、記録膜の微小面積にレーザビームを
集光させ、それを熱エネルギーに変換し、記録膜の性状
を変えて(ピット形成)行っている。この記録膜の性状
変化を円滑に行うために、媒体の構成は基板上に記録膜
を設層したものを2枚用意し、記録膜を対向して配置し
たいわゆるエアーサンドイッチ構造とされることが一般
的である。
【0004】このようなタイプの追記型光記録媒体に用
いられる書込み用のレーザビームは、透明基板側から照
射され、記録膜の中に光読取り可能なピットを形成す
る。記録されたデータを再生するための読取り用のレー
ザビームは、書込み用のそれとは弱い出力であり、ピッ
トが形成された部分と、そうでない部分のコントラスト
は電気信号として読み取られる。
いられる書込み用のレーザビームは、透明基板側から照
射され、記録膜の中に光読取り可能なピットを形成す
る。記録されたデータを再生するための読取り用のレー
ザビームは、書込み用のそれとは弱い出力であり、ピッ
トが形成された部分と、そうでない部分のコントラスト
は電気信号として読み取られる。
【0005】一方、上記媒体とは異なり予めすでにデー
タが記録されているいわゆるROM(read only memor
y)タイプの媒体も存在し、音声記録と情報処理の分野
で広く実用化されている。しかし、このものには上記の
ごとく書込み可能な記録膜が存在しない。すなわち、再
生されるべくデータに相当するプリピットはすでにプラ
スチック基板の上にプレス成形によって形成され、この
上にAu、Ag、Cu、Al等の金属からなる反射層が
形成され、さらにこの上に保護層が形成されている。こ
のROMタイプの典型的な媒体は、いわゆるCDと呼ば
れるコンパクトディスクである。このCDの記録と読み
取りの信号の仕様は規格化されており、この規格に準じ
て、CDの再生装置がコンパクトディスクプレーヤー
(CDプレーヤー)として広く使われている。
タが記録されているいわゆるROM(read only memor
y)タイプの媒体も存在し、音声記録と情報処理の分野
で広く実用化されている。しかし、このものには上記の
ごとく書込み可能な記録膜が存在しない。すなわち、再
生されるべくデータに相当するプリピットはすでにプラ
スチック基板の上にプレス成形によって形成され、この
上にAu、Ag、Cu、Al等の金属からなる反射層が
形成され、さらにこの上に保護層が形成されている。こ
のROMタイプの典型的な媒体は、いわゆるCDと呼ば
れるコンパクトディスクである。このCDの記録と読み
取りの信号の仕様は規格化されており、この規格に準じ
て、CDの再生装置がコンパクトディスクプレーヤー
(CDプレーヤー)として広く使われている。
【0006】ところで、前記書込み可能な追記型光記録
媒体は、レーザビームを用いる点においてはCDと同様
であり、また、媒体の形態もディスク形状をなしている
点においてはCDと同様である。それゆえ、CD仕様の
規格に適合し、CDプレーヤーにそのまま使える書込み
可能な媒体の開発が活発に行われている。
媒体は、レーザビームを用いる点においてはCDと同様
であり、また、媒体の形態もディスク形状をなしている
点においてはCDと同様である。それゆえ、CD仕様の
規格に適合し、CDプレーヤーにそのまま使える書込み
可能な媒体の開発が活発に行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CD規
格に適合する高い反射率を得るためには、反射膜の素材
として安価で幅広い種類の金属膜の適用が困難であると
いう問題がある。すなわち、極めて高い絶対反射率を有
する高価な金(絶対反射率95%以上)を反射膜の素材
として用いなけらばならず、その他の安価なアルミニウ
ムAl等を反射膜の素材として用いた場合には所定の反
射率が得られないという問題がある。このような問題に
対処すべく、本出願人はすでにフッ化マグネシウム(M
gF2 )等からなる干渉層を備えた記録媒体を提案して
いる(特願平4−68603号)。しかしながら、これ
らの干渉層組成では、記録感度が十分に満足できるとは
言えない。また、従来、一般に良く知られている一酸化
ケイ素(SiO)干渉層についても記録感度の低下が同
様に見られる。
格に適合する高い反射率を得るためには、反射膜の素材
として安価で幅広い種類の金属膜の適用が困難であると
いう問題がある。すなわち、極めて高い絶対反射率を有
する高価な金(絶対反射率95%以上)を反射膜の素材
として用いなけらばならず、その他の安価なアルミニウ
ムAl等を反射膜の素材として用いた場合には所定の反
射率が得られないという問題がある。このような問題に
対処すべく、本出願人はすでにフッ化マグネシウム(M
gF2 )等からなる干渉層を備えた記録媒体を提案して
いる(特願平4−68603号)。しかしながら、これ
らの干渉層組成では、記録感度が十分に満足できるとは
言えない。また、従来、一般に良く知られている一酸化
ケイ素(SiO)干渉層についても記録感度の低下が同
様に見られる。
【0008】このような実情に鑑み本発明は創案された
ものであって、その目的は、金属膜のみでなく、媒体構
成からも、反射率の向上を図り、安価で幅広い種類の金
属膜の適用も可能ならしめることはもとより、記録感度
に優れる追記型光記録媒体を提供することにある。
ものであって、その目的は、金属膜のみでなく、媒体構
成からも、反射率の向上を図り、安価で幅広い種類の金
属膜の適用も可能ならしめることはもとより、記録感度
に優れる追記型光記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、光透過性基板の上に記録層を有し、該記録層
の上に光反射層を有する追記型光記録媒体において、前
記記録層と光反射層との間に、フッ素樹脂を主成分とす
る干渉層を設けるように構成した。
本発明は、光透過性基板の上に記録層を有し、該記録層
の上に光反射層を有する追記型光記録媒体において、前
記記録層と光反射層との間に、フッ素樹脂を主成分とす
る干渉層を設けるように構成した。
【0010】本発明の追記型光記録媒体の一部を切り欠
いた概略斜視図が図1に示される。図2には、図1の部
分拡大断面図が示される。これらの図に示されるよう
に、本発明の追記型光記録媒体1は、光透過性基板11
の上に記録層12が設層され、この記録層12の上に干
渉層13が設層され、この干渉層13の上に反射膜14
が設層される。通常、さらに反射膜14の上には保護層
15が設けられる。
いた概略斜視図が図1に示される。図2には、図1の部
分拡大断面図が示される。これらの図に示されるよう
に、本発明の追記型光記録媒体1は、光透過性基板11
の上に記録層12が設層され、この記録層12の上に干
渉層13が設層され、この干渉層13の上に反射膜14
が設層される。通常、さらに反射膜14の上には保護層
15が設けられる。
【0011】光透過性基板11は、ディスク形状をな
し、基板11の片側平面には、通常、トラッキング用の
プリグルーブが、同心円状にまたはスパイラル状に形成
されている。このようなプリグルーブを有する基板11
は、生産性向上の観点から、いわゆる一体的に形成され
た射出成形樹脂基板を用いることが好ましく、このもの
は、例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメタ
クリル酸メチル樹脂(PMMA)等の透明材料から形成
される。また、一体的に形成された射出成形樹脂基板に
限らず、いわゆる2P(photo-polymer )法で形成した
基板であってもよい。このような基板11の厚さは1.
0〜1.5mm程度とされる。
し、基板11の片側平面には、通常、トラッキング用の
プリグルーブが、同心円状にまたはスパイラル状に形成
されている。このようなプリグルーブを有する基板11
は、生産性向上の観点から、いわゆる一体的に形成され
た射出成形樹脂基板を用いることが好ましく、このもの
は、例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメタ
クリル酸メチル樹脂(PMMA)等の透明材料から形成
される。また、一体的に形成された射出成形樹脂基板に
限らず、いわゆる2P(photo-polymer )法で形成した
基板であってもよい。このような基板11の厚さは1.
0〜1.5mm程度とされる。
【0012】このような基板11の上に形成される記録
層12の中には、例えば、シアニン系色素等の色素が主
成分として含有される。より具体的な好適例として、下
記一般式[I]または一般式[II]で現わされるシアニ
ン色素が用いられる。
層12の中には、例えば、シアニン系色素等の色素が主
成分として含有される。より具体的な好適例として、下
記一般式[I]または一般式[II]で現わされるシアニ
ン色素が用いられる。
【0013】
【化1】
【0014】
【化2】 上記一般式[I]において、R1 およびR2 はそれぞれ
炭素数1〜8のアルキル基、好ましくは3〜5のアルキ
ル基を表わす。この炭素数が8を越えると、高温高湿試
験で劣化が促進される。また、蝋化が起こり、取り扱い
が不便になるという不都合が生じる。X- はカウンター
イオンを表わし、具体的にはClO4 -、I- 、Br-
等が挙げられる。nは、1〜3のいずれかの整数を現わ
す。
炭素数1〜8のアルキル基、好ましくは3〜5のアルキ
ル基を表わす。この炭素数が8を越えると、高温高湿試
験で劣化が促進される。また、蝋化が起こり、取り扱い
が不便になるという不都合が生じる。X- はカウンター
イオンを表わし、具体的にはClO4 -、I- 、Br-
等が挙げられる。nは、1〜3のいずれかの整数を現わ
す。
【0015】上記一般式[II]において、R3 およびR
4 はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基、好ましくは3
〜5のアルキル基を表わす。この炭素数が8を越える
と、上記一般式[I]の場合と同様な不都合が生じる。
X- およびnは上記のものと同義である。
4 はそれぞれ炭素数1〜8のアルキル基、好ましくは3
〜5のアルキル基を表わす。この炭素数が8を越える
と、上記一般式[I]の場合と同様な不都合が生じる。
X- およびnは上記のものと同義である。
【0016】さらに、記録層12の中には、上記シアニ
ン系色素の光劣化を防止するための第一のクエンチャを
含有させてもよい。このようなシアニン系色素を主成分
として含有する記録層12は、例えば、スピンコート法
等の常用手段により塗設される。塗設される記録層12
の厚さは、30〜900nm、好ましくは、100〜3
00nmである。この値が30nm未満となると吸収が
少なくなるため半導体レーザー波長域の感度が低下し
て、信号が記録出来なくなるという不都合が生じ、この
値が900nmを越えると色素が厚くなりすぎ、吸収が
増加する結果、反射率が低下するという不都合が生じ
る。
ン系色素の光劣化を防止するための第一のクエンチャを
含有させてもよい。このようなシアニン系色素を主成分
として含有する記録層12は、例えば、スピンコート法
等の常用手段により塗設される。塗設される記録層12
の厚さは、30〜900nm、好ましくは、100〜3
00nmである。この値が30nm未満となると吸収が
少なくなるため半導体レーザー波長域の感度が低下し
て、信号が記録出来なくなるという不都合が生じ、この
値が900nmを越えると色素が厚くなりすぎ、吸収が
増加する結果、反射率が低下するという不都合が生じ
る。
【0017】なお、塗布に用いる溶媒としては、公知の
種々のものが用いられ、例えば、ジアセトンアルコー
ル、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、イソホロ
ン、メタノール、テトラフルオロプロパノール等が挙げ
られる。
種々のものが用いられ、例えば、ジアセトンアルコー
ル、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、イソホロ
ン、メタノール、テトラフルオロプロパノール等が挙げ
られる。
【0018】なお、記録層12の材料としては、上記シ
アニン色素以外に、光記録可能な公知の種々の記録材料
が用いられ得る。このような記録層12の上には、干渉
層13が形成される。干渉層13は、基板側から照射さ
れた再生光の反射率を増大させるために設けられる。さ
らに、本発明の干渉層13は記録感度を低下させるもの
であってはならず、このものの具体的材質としては、フ
ッ素樹脂が主成分として用いられる。用いられるフッ素
樹脂は、光透過率85%以上、特に90〜100%の物
性が要求される。光透過率が85%未満となると、干渉
層での光量の損失(吸収)が顕著になり、逆に反射率が
低下してしまうからである。このような干渉層13はス
ピンコート法等で成膜でき、生産性の観点からも特に優
れる。干渉層13の厚さは、0.01〜10μm程度と
される。
アニン色素以外に、光記録可能な公知の種々の記録材料
が用いられ得る。このような記録層12の上には、干渉
層13が形成される。干渉層13は、基板側から照射さ
れた再生光の反射率を増大させるために設けられる。さ
らに、本発明の干渉層13は記録感度を低下させるもの
であってはならず、このものの具体的材質としては、フ
ッ素樹脂が主成分として用いられる。用いられるフッ素
樹脂は、光透過率85%以上、特に90〜100%の物
性が要求される。光透過率が85%未満となると、干渉
層での光量の損失(吸収)が顕著になり、逆に反射率が
低下してしまうからである。このような干渉層13はス
ピンコート法等で成膜でき、生産性の観点からも特に優
れる。干渉層13の厚さは、0.01〜10μm程度と
される。
【0019】このような干渉層13の上には、光反射層
14が設けられる。光反射層14はAl、Ag、Cu等
の金属から構成され、このものは真空蒸着、スパッタリ
ング、イオンプレーティング等で成膜される。勿論、A
uを用いてもよい。このような光反射層14の厚さは、
0.02〜2.0μm程度とされる。
14が設けられる。光反射層14はAl、Ag、Cu等
の金属から構成され、このものは真空蒸着、スパッタリ
ング、イオンプレーティング等で成膜される。勿論、A
uを用いてもよい。このような光反射層14の厚さは、
0.02〜2.0μm程度とされる。
【0020】光反射層14の上には、通常、記録層1
2,干渉層13と光反射層14を保護するために保護層
15が設層される。保護層15は、一般に、紫外線硬化
性樹脂をスピンコートして塗設した後、紫外線を照射
し、塗膜を硬化させて形成する。その他、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等が
保護層15の材質として用いられる。このような保護層
15の厚さは、通常、0.1〜100μm程度である。
2,干渉層13と光反射層14を保護するために保護層
15が設層される。保護層15は、一般に、紫外線硬化
性樹脂をスピンコートして塗設した後、紫外線を照射
し、塗膜を硬化させて形成する。その他、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等が
保護層15の材質として用いられる。このような保護層
15の厚さは、通常、0.1〜100μm程度である。
【0021】なお、前記基板11と記録層12との間に
は、基板11を溶媒から保護するための中間層を設けて
も良い。
は、基板11を溶媒から保護するための中間層を設けて
も良い。
【0022】
【実施例】以下、具体的実施例を示して本発明をさらに
詳細に説明する。実験例1(本発明) まず、前記一般式[I]において、R1 =R2 =C4 H
9 、X- =ClO- 4、n=2で特定れさるシアニン色
素と、前記一般式[II]において、R3 =R4=C3 H
7 、X- =I- 、n=2で特定されるシアニン色素とを
エチルセロソルブの溶媒に溶解させ、このものを直径1
20mm、厚さ1.2mmのポリカーボネート基板上に11
0nmの厚さにスピンコート塗設し記録層を形成した。
光透過率95%以上のフッ素樹脂(商品名:サイトッ
プ、旭硝子(株)社製)を5wt% の濃度となるように溶
媒に溶かして準備した塗布溶液を上記記録層の上にスピ
ンコート塗布して干渉層を形成した。スピンコート条件
は、回転数5800r.p.m,60sec とし、この条件によ
り干渉層の厚みが定まる。ついで、この干渉層の上にA
l(アルミニウム)からなる光反射層を真空蒸着法で
0.05μm厚さに設層した。さらに、この記録層の上
にフォトポリマーの保護膜を設層し、本発明媒体サンプ
ル1を作製した。
詳細に説明する。実験例1(本発明) まず、前記一般式[I]において、R1 =R2 =C4 H
9 、X- =ClO- 4、n=2で特定れさるシアニン色
素と、前記一般式[II]において、R3 =R4=C3 H
7 、X- =I- 、n=2で特定されるシアニン色素とを
エチルセロソルブの溶媒に溶解させ、このものを直径1
20mm、厚さ1.2mmのポリカーボネート基板上に11
0nmの厚さにスピンコート塗設し記録層を形成した。
光透過率95%以上のフッ素樹脂(商品名:サイトッ
プ、旭硝子(株)社製)を5wt% の濃度となるように溶
媒に溶かして準備した塗布溶液を上記記録層の上にスピ
ンコート塗布して干渉層を形成した。スピンコート条件
は、回転数5800r.p.m,60sec とし、この条件によ
り干渉層の厚みが定まる。ついで、この干渉層の上にA
l(アルミニウム)からなる光反射層を真空蒸着法で
0.05μm厚さに設層した。さらに、この記録層の上
にフォトポリマーの保護膜を設層し、本発明媒体サンプ
ル1を作製した。
【0023】この本発明媒体サンプル1について、実際
に基板側から波長785nmのレーザ光を用いて反射率
および書き込み強度(記録に要するレーザ光の強度)を
測定したところ、反射率63%、書き込み強度7.0m
Wという値が得られた。実験例2(比較例) 上記実験例1の干渉層を設けなかった。それ以外は上記
本発明媒体サンプル1と同様に作製した。この比較サン
プルについて、同様に上記2つのデータを測定したとこ
ろ、反射率36%、書き込み強度8.0mWという値が
得られた。実験例3(本発明) 上記実験例1で用いたのと同じシアニン色素を用いた
が、その混合比を変えることによって、さらに光透過率
の大きい記録層を形成した。この時、シアニン色素の総
量は一定とし、記録層の膜厚は同一とした。
に基板側から波長785nmのレーザ光を用いて反射率
および書き込み強度(記録に要するレーザ光の強度)を
測定したところ、反射率63%、書き込み強度7.0m
Wという値が得られた。実験例2(比較例) 上記実験例1の干渉層を設けなかった。それ以外は上記
本発明媒体サンプル1と同様に作製した。この比較サン
プルについて、同様に上記2つのデータを測定したとこ
ろ、反射率36%、書き込み強度8.0mWという値が
得られた。実験例3(本発明) 上記実験例1で用いたのと同じシアニン色素を用いた
が、その混合比を変えることによって、さらに光透過率
の大きい記録層を形成した。この時、シアニン色素の総
量は一定とし、記録層の膜厚は同一とした。
【0024】それ以外は、上記本発明媒体サンプル1と
同様に作製した。このサンプルについて、同様に上記2
つのデータを測定したところ、反射率68%、書き込み
強度8.0mWという値が得られた。実験例4(比較例) 上記実験例1で用いた記録膜の厚さを150nmに変
え、さらに干渉層を真空蒸着により形成された一酸化ケ
イ素(SiO)膜(厚さ600Å)に変えた。それ以外
は、上記本発明媒体サンプル1と同様に作製した。
同様に作製した。このサンプルについて、同様に上記2
つのデータを測定したところ、反射率68%、書き込み
強度8.0mWという値が得られた。実験例4(比較例) 上記実験例1で用いた記録膜の厚さを150nmに変
え、さらに干渉層を真空蒸着により形成された一酸化ケ
イ素(SiO)膜(厚さ600Å)に変えた。それ以外
は、上記本発明媒体サンプル1と同様に作製した。
【0025】このサンプルについては、反射率64%、
書き込み強度9.5mWの値が得られた。実験例5(比較例) 上記実験例4で用いた干渉層を設けなかった。それ以外
は、上記実験例の場合と同様にしてサンプルを作製し
た。
書き込み強度9.5mWの値が得られた。実験例5(比較例) 上記実験例4で用いた干渉層を設けなかった。それ以外
は、上記実験例の場合と同様にしてサンプルを作製し
た。
【0026】このサンプルについては、反射率49%、
書き込み強度7.5mWの値が得られた。これらの実験
結果を考察するに、以下のことが分かる。まず、実験例
4および5の結果から、従来公知の干渉層では、干渉層
を設けることによって反射率は向上するものの、書き込
み感度はかなり悪くなる(大きな書き込み強度が必
要)。これは従来から考えられていた一般的な傾向と言
える。これに対し、実験例1および2の結果から、本発
明の干渉層を設けることによって、反射率および書き込
み感度はともに著しく向上する。さらに、実験例2およ
び3の結果から、本発明の干渉層は、少なくとも書き込
み感度を低下させることなく、大幅な反射率の向上が達
成される。
書き込み強度7.5mWの値が得られた。これらの実験
結果を考察するに、以下のことが分かる。まず、実験例
4および5の結果から、従来公知の干渉層では、干渉層
を設けることによって反射率は向上するものの、書き込
み感度はかなり悪くなる(大きな書き込み強度が必
要)。これは従来から考えられていた一般的な傾向と言
える。これに対し、実験例1および2の結果から、本発
明の干渉層を設けることによって、反射率および書き込
み感度はともに著しく向上する。さらに、実験例2およ
び3の結果から、本発明の干渉層は、少なくとも書き込
み感度を低下させることなく、大幅な反射率の向上が達
成される。
【0027】
【発明の作用および効果】本発明の追記型光記録媒体
は、記録層と光反射層との間に、基板側から照射された
再生光の反射率を増大させるための所定材質の干渉層を
設けているので、記録感度を下げることなく反射率の向
上が図られる。
は、記録層と光反射層との間に、基板側から照射された
再生光の反射率を増大させるための所定材質の干渉層を
設けているので、記録感度を下げることなく反射率の向
上が図られる。
【図1】本発明の光記録媒体の一部を切り欠いた概略斜
視図である。
視図である。
【図2】図1の切欠部の部分拡大断面図である。
1…追記型光記録媒体 11…光透過性基板 12…記録層 13…干渉層 14…光反射層 15…保護層
Claims (3)
- 【請求項1】 光透過性基板の上に記録層を有し、該記
録層の上に光反射層を有する追記型光記録媒体におい
て、 前記記録層と光反射層との間に、フッ素樹脂を主成分と
する干渉層を設けたことを特徴とする追記型光記録媒
体。 - 【請求項2】 前記干渉層を構成するフッ素樹脂は光透
過率85%以上の物性を備えることを特徴とする請求項
1記載の追記型光記録媒体。 - 【請求項3】 前記光透過性基板の厚さは、1.0〜
1.5mm、前記記録層の厚さは、30〜900nm、前記
光反射層の厚さは、0.02〜2μm、前記干渉層の厚
さは、0.01〜10μmであって、該媒体はCDプレ
ーヤに適用されることを特徴とする請求項1または請求
項2記載の追記型光記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4149248A JPH05342628A (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 追記型光記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4149248A JPH05342628A (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 追記型光記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05342628A true JPH05342628A (ja) | 1993-12-24 |
Family
ID=15471115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4149248A Pending JPH05342628A (ja) | 1992-06-09 | 1992-06-09 | 追記型光記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05342628A (ja) |
-
1992
- 1992-06-09 JP JP4149248A patent/JPH05342628A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3026358B2 (ja) | 光記録媒体 | |
US5391413A (en) | Optical recording medium | |
JPH05579A (ja) | 光記録媒体 | |
JP3026357B2 (ja) | 光記録媒体 | |
JP3026356B2 (ja) | 光記録媒体 | |
JPH06199045A (ja) | 光記録媒体 | |
KR100292378B1 (ko) | 기록/재생 가능한 광기록 매체 및 그에 대한 광기록 방법 | |
JPH06150371A (ja) | 光記録媒体の製造方法 | |
JPH06150385A (ja) | 光記録媒体 | |
JPH0547044A (ja) | 追記型光デイスク | |
JPH05342628A (ja) | 追記型光記録媒体 | |
JPH07137448A (ja) | 光記録媒体およびその製造方法 | |
JPH0765413A (ja) | 情報記録媒体 | |
JPH05274715A (ja) | 追記型光記録媒体 | |
JPH06150381A (ja) | 光記録媒体 | |
JPH10134415A (ja) | 記録再生可能な光記録媒体及び光記録方法 | |
JPH06150379A (ja) | 光記録媒体 | |
JP3088510B2 (ja) | 情報記録媒体 | |
JP2834420B2 (ja) | 光情報記録媒体 | |
JP3088501B2 (ja) | 情報記録媒体 | |
JPH11185310A (ja) | 光記録媒体の製造方法及び光記録媒体 | |
JPH06143821A (ja) | 光記録媒体 | |
JPH06150403A (ja) | 光記録媒体の製造方法 | |
JPH02201748A (ja) | 光記録媒体 | |
JPH05198012A (ja) | 光記録媒体、光記録媒体用基板及びスタンパー |