JPH06150403A - 光記録媒体の製造方法 - Google Patents
光記録媒体の製造方法Info
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- JPH06150403A JPH06150403A JP4299397A JP29939792A JPH06150403A JP H06150403 A JPH06150403 A JP H06150403A JP 4299397 A JP4299397 A JP 4299397A JP 29939792 A JP29939792 A JP 29939792A JP H06150403 A JPH06150403 A JP H06150403A
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Abstract
優れた特性を備える記録媒体の製造方法を提供する。 【構成】 光透過性の基板の上に、有機色素を含有する
記録膜を形成する工程と、記録膜の上に光反射膜を形成
する工程を含む光記録媒体の製造方法であって、前記記
録膜を形成する工程の雰囲気条件は、相対湿度25〜3
0%とする。
Description
し可能な光記録媒体の製造方法、特に光透過性の基板の
上に有機色素を含有する記録膜と光反射膜を有する光記
録媒体の製造方法に関する。
録媒体の記録膜には例えば、シアニン、フタロシアニン
系等の有機色素が用いられていることは一般に良く知ら
れている。
込み方法としては、記録膜の微小面積にレーザビームを
集光させ、それを熱エネルギーに変換し、記録膜の性状
を変えて(ピット形成)行っている。この記録膜の性状
変化を円滑に行うために、媒体の構成は基板上に記録膜
を設層したものを2枚用意し、記録膜を対向して配置し
たいわゆるエアーサンドイッチ構造とされることが一般
的である。
いられる書込み用のレーザビームは、透明基板側から照
射され、記録膜の中に光読取り可能なピットを形成す
る。記録されたデータを再生するための読取り用のレー
ザビームの出力は、書込み用のそれと比べて弱い出力で
あり、ピットが形成された部分と、そうでない部分のコ
ントラストは電気信号として読み取られる。
タが記録されているいわゆるROM(read only memor
y)タイプの媒体も存在し、音声記録と情報処理の分野
で広く実用化されている。しかし、このものには上記の
ごとく書込み可能な記録膜が存在しない。すなわち、再
生されるべくデータに相当するプリピットはすでにプラ
スチック基板の上に射出成形によって形成され、この上
にAu、Ag、Cu、Al等の金属からなる反射層が形
成され、さらにこの上に保護膜が形成されている。この
ROMタイプの典型的な媒体は、いわゆるCDと呼ばれ
るコンパクトディスクである。このCDの記録と読み取
りの信号の仕様は規格化されており、この規格に準じ
て、CDの再生装置がコンパクトディスクプレーヤー
(CDプレーヤー)として広く使われている。
媒体は、レーザビームを用いる点においてはCDと同様
であり、また、媒体の形態もディスク形状をなしている
点においてはCDと同様である。それゆえ、CD仕様の
規格に適合し、CDプレーヤーにそのまま使える書込み
可能な媒体の開発が活発に行われている。このような媒
体の構成は、例えば、光透過性の基板と、この基板の上
に形成された有機色素を含有する記録膜と、この記録膜
の上に形成された光反射膜とを有する構成とされる。
うな媒体を製造するにあたって、記録膜を形成する工程
の雰囲気条件、特に相対湿度の条件は、媒体の記録再生
特性に無視できないような影響を及ぼすことが本発明者
らの研究の結果判明してきた。
ものであって、その目的は、媒体の記録再生特性に悪影
響を与えないような記録膜を形成する工程の雰囲気条件
を設定し、信頼性に優れる特性を備える記録媒体の製造
方法を提供することにある。
本発明は、光透過性の基板の上に、有機色素を含有する
記録膜を形成する工程と、記録膜の上に光反射膜を形成
する工程を含む光記録媒体の製造方法であって、前記記
録膜を形成する工程の雰囲気条件を、相対湿度25〜3
0%とするように構成した。
の結果として作られる光記録媒体について説明する。
法によって作られる光記録媒体1は、光透過性の基板1
1の上に記録膜12が設層され、この記録膜12の上に
光反射膜13が設層される。さらに光反射膜13の上に
は通常、保護膜14が設けられる。
し、基板11の片側平面には、通常、トラッキング用の
プリグルーブが、同心円状にまたはスパイラル状に形成
されている。このようなプリグルーブを有する基板11
は、生産性向上の観点から、いわゆる一体的に形成され
た射出成形樹脂基板を用いることが好ましく、このもの
は、例えば、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメタ
クリル酸メチル樹脂(PMMA)等の透明材料から形成
される。また、一体的に形成された射出成形樹脂基板に
限らず、いわゆる2P(photo-polymer )法で形成した
基板であってもよい。このような基板11の厚さは1.
0〜1.5mm程度とされる。
る。記録膜12の中には、有機色素、例えば、フタロシ
アニン色素などが含有される。フタロシアニン色素は、
下記一般式[I]で表わされる。
いアルキル基、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、−O
R15、−SR15、−SeR15、−TeR15、
換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい
シクロアルキル基、あるいはポリエーテル基を表す。
っても異なっていてもよく、置換基を有してもよいアル
キル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換
基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいア
ルコキシ基、置換基を有してもよいアリーロキシ基、ポ
リエーテル基、水酸基、または水素原子を表す。
っていてもよく、置換基を有してもよいアルキル基、置
換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有して
もよいアリール基を表す。
よいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、
置換基を有してもよい複素環残基、ハロゲン原子、ニト
ロ基、シアノ基、スルホン酸基を表す。Meは、金属を
表す。Meとしては、特に、Si,V,Fe,Al等が
好ましい。
て、シアニン系の有機色素であってもよい。このような
色素を主成分として含有する記録膜12は、例えば、以
下のようにして形成される。すなわち、色素を坪量し、
後述するような溶媒に溶かしてコート原液をつくり、こ
の原液をスピンナーを用いて基板上に成膜した後、塗膜
ベイクして溶媒を飛ばして記録膜を形成させる。
ピンナーコート成膜時における雰囲気条件は、相対湿度
25〜30%の範囲で行われる。この値が25%未満に
なると、一定レベル以上の再生特性を得るための記録パ
ワーの範囲(記録パワーマージン)が狭くなるという不
都合が生じ、この値が30%を越えると、BLERの値
が相対的に悪化するという不都合が生じる。
は、15〜30℃程度が好ましい。このように塗設され
る記録膜12の厚さは、10〜1000nm、好ましく
は、100〜500nmである。この値が10nm未満
となると記録感度が不足し、理想的な記録ができなくな
るという不都合が生じ、この値が1000nmを越える
と反射率が不足するという不都合が生じる。
種々のものが用いられ、例えば、ジアセトンアルコー
ル、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、イソホロ
ン、メタノール、テトラフルオロプロパノール等が挙げ
られる。
13が設けられる。光反射膜13はAu、Al、Ag、
Cu等の金属から構成され、このものは真空蒸着法、ス
パッタ法、イオンプレーティング法等で成膜される。な
かでもスパッタ法が好適である。
厚さは、0.02〜2.0μm程度とされる。光反射膜
13の上には、通常、記録膜12と光反射膜13を保護
するために保護膜14が設層される。保護膜14は、一
般に、紫外線硬化性樹脂をスピンコートして塗設した
後、紫外線を照射し、塗膜を硬化させて形成する。
シ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂
等を用いてもよい。このような保護膜14の厚さは、通
常、0.1〜100μm程度とされる。
は、基板11を溶媒から保護するための中間層を設けて
も良い。また、記録膜12と反射膜13との間には、エ
ンハンス膜を形成してもよい。また、基板11の記録・
再生光側の表面には、有機材料からなる反射率調整用の
トップコート膜を形成してもよい。トップコート膜は、
フッ素系樹脂またはシリコーン系樹脂から形成される。
て、記録光が記録膜にパルス状に照射される。このとき
記録膜の一部が融解および昇華してピットが形成され
る。このように形成されたピットは、やはり媒体の回転
下、読出し光の反射光の差を検出することによって行わ
れる。
に詳細に説明する。本発明サンプルの作製 記録膜に含有される有機色素として、下記式で特定され
るフタロシアニンを用い、これらをエチルセロソルブ溶
媒中に溶解し、直径12cm、厚さ1.2mmのポリカ
ーボネート(PC)基板11上に、スピンコート法で記
録膜を2000オングストロームの厚さに形成した。ま
た、ベイクは、70℃,10minとした。
の4つの条件下、すなわち、20℃,16%RH、
20℃,25〜26%RH、20℃,30%RH、
20℃,34〜35%RHで行った。
射膜13を、1000オングストロームの厚さに蒸着法
で成膜した。この光反射膜13の上に紫外線硬化型アク
リレート樹脂からなる保護膜14を5μm厚さにスピン
コートで形成した。
素樹脂を1400オングストローム厚さにトップコート
して、各種サンプルを作製した。これらのサンプルにつ
いて、 記録条件:L.V.(線速)=1.4m/s,λ=78
5nm,N.A.=0.5,記録パワーは図2に示され
るように6.5〜9.0mWの範囲で種々変えた。
し、 再生条件:L.V.(線速)=1.4m/s,λ=77
8nm,N.A.=0.45,再生パワー=0.3mW の条件のもとに再生を行い、BLER(ブロックエラー
レート)を測定した。
20℃,16%RHのものは、記録パワーに対するマー
ジンが狭く、また、20℃,34〜35%RHのもの
は、他に比べて最小BLERが大きくなってしまう。従
って、記録パワーに対するマージンおよび最小BLER
を考慮するに、20℃,25〜30%RHが好適条件で
あることがわかる。
かである。本発明の光記録媒体の製造方法は、光透過性
の基板の上に、有機色素を含有する記録膜を形成する工
程と、記録膜の上に光反射膜を形成する工程を含む光記
録媒体の製造方法であって、前記記録膜を形成する工程
の雰囲気条件を、相対湿度25〜30%としているの
で、媒体の記録特性に悪影響を与えず、信頼性に優れる
特性を備える記録媒体の製造方法を提供することができ
る。
り、記録パワーと、BLERとの関係を、記録膜コート
時の湿度をパラメータとして示したグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 光透過性の基板の上に、有機色素を含有
する記録膜を形成する工程と、記録膜の上に光反射膜を
形成する工程を含む光記録媒体の製造方法であって、 前記記録膜を形成する工程の雰囲気条件は、相対湿度2
5〜30%であることを特徴とする光記録媒体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4299397A JPH06150403A (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 光記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4299397A JPH06150403A (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 光記録媒体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06150403A true JPH06150403A (ja) | 1994-05-31 |
Family
ID=17872031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4299397A Pending JPH06150403A (ja) | 1992-11-10 | 1992-11-10 | 光記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06150403A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0968769A2 (en) * | 1998-06-30 | 2000-01-05 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Optical information-recording medium, method for producing the same, and air-conditioning system for producing optical information recording medium |
-
1992
- 1992-11-10 JP JP4299397A patent/JPH06150403A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0968769A2 (en) * | 1998-06-30 | 2000-01-05 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Optical information-recording medium, method for producing the same, and air-conditioning system for producing optical information recording medium |
EP0968769A3 (en) * | 1998-06-30 | 2001-02-28 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Optical information-recording medium, method for producing the same, and air-conditioning system for producing optical information recording medium |
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